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お題
開催期間 2006/02/20~2006/03/02
参加作品数 20
審査員 5人
本スレ 16の264-319?
議論スレ 12の843-904?


【チャンプ】

【準チャンプ】

作品一覧


No. タイトル 作者 点数
266 祭囃子 - -
267 クリスマス - -
268,270-271 神に選ばれなかった僕と同じ同類達へ - 1
273 火祭~ひとときの情熱~ - -
274 んなこたーない 1
275 9月11日の夜 - -
276-277 水のむこう はと 1
278-280 祭りの宴 ミミン -
281-283 祭の夜 ギムレット 2
284 春夏秋冬 一生祭り - -
285 化身 メタリック竹輪〔Remodeling〕 2
288 まつりのあと 図書館飛蝗 2
289-290 秋空 あぶく -
291-292 川越祭り ねむい -
293 春祭り リーフレイン 3
294 祭りの温度 -
295 雪祭り ◆Wani6uvhK. -
296-297 水と平和 - -
298-300 2005/02/13 ◆jipx.wAXvs -
301 祭:Fetes Canopus 1

【審査員】
  • Canopus ◆DYj1h.j3e.
  • 玉こんにゃく ◆IVVTBUqDhU
  • メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo
  • 葉土 ◆Rain/1Ex.w
  • あぶく ◆OPBYKkBBNQ

【採点レス】

307 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/03/02(木) 01:29:11 ID:mdbwsmeN
>>274 皿
>>285 化身
>>293 春祭り
に1点づつ。

309 名前:玉こんにゃく ◆IVVTBUqDhU [] 投稿日:2006/03/02(木) 02:04:10 ID:tcFsSSmX
↓玉こんチョイス↓

   >>281「祭りの夜」
   >>285「化身」
   >>293「春祭り」

312 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/03/02(木) 06:51:01 ID:UG/4B77S
1点
>>288 まつりのあと
>>293 春祭り
>>268>>270 神に選ばれなかった僕と同じ同類達へ

315 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2006/03/02(木) 20:43:16 ID:wEjHcQmU
採点
>>281 祭りの夜
>>288 まつりのあと
>>301 「祭り:Fetes」
に1点づつ。

316 名前:あぶく ◆OPBYKkBBNQ [] 投稿日:2006/03/02(木) 22:12:32 ID:3wfOyMRp
>>276水のむこう:一点


作品





祭囃子



縺れるが華


266 名前:祭囃子[(これは投稿作品です)] 投稿日:2006/02/20(月) 23:09:12 ID:i2lLKxw3


【コメント】

305 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/02/28(火) 23:54:17 ID:hkVQG55Y
>>266 青森とか、ねぶた祭りの時に出来た子が多いんで、誕生日が似通って
いるとか。祭は昔は、男女の睦み事にも使われたんで、ぼくはその方面の縺れ
を連想した。

310 名前:玉こんにゃく ◆IVVTBUqDhU [] 投稿日:2006/03/02(木) 02:06:24 ID:tcFsSSmX
>266 「祭囃子」  飲むほどに舞うが如し

843 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/02/28(火) 01:54:26 ID:YSOlX39U
266 祭囃子
  洒落た感じがしましたがぱっと見、タイトルと本文の字数が3、5文字と差がない分平坦になってしまった。
  祭りの妖しさが醸されていたならよりよかった。

868 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/03/02(木) 20:19:40 ID:wEjHcQmU
>266 祭囃子
一言居士 のような一行ですなあ。意味がとりにくい。
踊る阿呆に見る阿呆、同じあほなら・・・とほぼ一緒かなっと感じた。





クリスマス



クリスマスには 半被が似合う
神輿をかついで 練り歩け
あ、ソレ♪Happy Happy X’Mas!
あ、ソレ♪Happy Happy X’Mas!

いくぜぇ!! 今宵は男の祭り
きりり 褌引き締めて
あ、ソレ♪Happy Happy X’Mas!
あ、ソレ♪Happy Happy X’Mas!


267 名前:クリスマス[sage] 投稿日:2006/02/20(月) 23:21:26 ID:hd/Hjceb


【コメント】

305 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/02/28(火) 23:54:17 ID:hkVQG55Y
>>267 クリスマスをX’Masと書くのは誤りである、とトリビアで確かやって
たなあ…。ネタ的には単純で、笑いまでは持ってけなかったです。

310 名前:玉こんにゃく ◆IVVTBUqDhU [] 投稿日:2006/03/02(木) 02:06:24 ID:tcFsSSmX
>267 「クリスマス」  赤い褌の男たち。神輿は金色に輝くソリ。鼻を真っ赤にさせながら男たちを囃し立てるトナカイ。

843 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/02/28(火) 01:54:26 ID:YSOlX39U
267 クリスマス
  違和感を楽しむべきだが、安直すぎたかも。
  輿にキリスト。イメージにすると世の中なんて結局祭りならなんでもごちゃまぜでいいじゃん、てな具合の風潮のとらえ方とも見て取れる。
  この祭りはどちらかといえば男性的な感じはせず、女性的発想だなと感じるのは何故だろう。私ならクリスマスには盆踊りを合わせる。笑

868 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/03/02(木) 20:19:40 ID:wEjHcQmU
>267 クリスマス
奇想の妙。このミスマッチなリズムは酔いそうだった。

904 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:2006/03/09(木) 21:38:50 ID:75LYyaAg
クリスマス書きました。遅れましてすみません。落ち込んでいたので、あんな
変なものをかいてしまいました。選者の皆様ありがとうございました。





神に選ばれなかった僕と同じ同類達へ



いつだって、そうだった、彼ら、彼女らは、いつだって、そうだった、
僕らが安易にセンチメンタリズムや卑猥性を楽しんでいる頃、そして
僕らが、それらを描くに当たって、犠牲にしてきたもの、誰かの空腹や、
どこかで鳴り響く銃声、僕らの詩は、誰にも届かない、そして未だ持って、
誰かに届いたためしがない、なのに、僕らは分かったふりをして、髪を梳く、
僕らは、青で、繋がれているだけだったのだ、あの青は、海の色を反映して
いるわけじゃない、どこまでいっても、語り合えない僕らの、断絶を表して、
そして、赤く染まるのは、誰かの叫びや、悲鳴を、夜は、いつだって、朝を前提
として、慰めあえるような、分かり合えるような絶望や悲劇しか描けないのならば、
詩人なんてやめちまえと、僕は昨日、知人に言った、友人は泣いたが、夕焼けは
青にはならなかった、世界は美しいね、どこがだ、テクストの中では、30年前の銃声
が未だに響き渡って、中原中也は未だに嘘泣きをやめようとしないじゃないか、
赤い靴の話を知っているかい、詩人はまさに、赤い靴の話で物語られる少女そのものだ、
僕らは、今すぐにでも、才能がないのならば詩を書くことをやめるべきだ、
神に選ばれた者でないと知った日に、僕は、神を恨んだが、
同時に、僕の前ではもう夕焼けの茜色も、晴れ渡った青空も、
すべてのあらゆるものが、もがき苦しむさまを、克明に胸に刻む以外の
それは慰めあえるなんていう安っぽい次元ではなくて、
ただただ立ちつくす以外の選択を拒む刹那のなかで
永遠という終わりのない終わりが、僕らの目を覆い隠し、しまいには、口すらも塞ぐ時、
言い知れぬ誰かの恐怖に怯えた顔や、幸せに微笑んだ醜い顔が、すべて、消えてなくなるまで
誰かと愛し合った記憶すらも、すべて消えうせるように、願う

どこかの欲求不満のばばあとかじじいが詩を書き始めたらそいつらに首のへし折れた赤子をつきつけて
もしも青臭い馬鹿が悲劇のヒロイン気取りで僕のちょっぴり甘酸っぱい憂鬱でも歌うようなら
そいつに首吊り自殺した年配者の死体をつきつけて
世界に向かって、彼ら、彼女らを投げ返し、それでもなお、空の青が美しいとでもいえるのならば、
僕はそいつらに銃口をつきつけて

いつだってそうだった、始まりはいつだってそうだった、彼ら、彼女らはいつだってそうだった、


268,270-271 名前:神に選ばれなかった僕と同じ同類達へ[] 投稿日:2006/02/21(火) 19:20:12 ID:nxRUrp0G


【コメント】

305 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/02/28(火) 23:54:17 ID:hkVQG55Y
>>268>>270 詩で世界が救えるのか、世界を変えることができるのか。詩が
ことばが世界の実像を描くことができるのか。あのネルーダでさえ。そんな事
を考えた。いい叫びだと思う。文の綻びが大きくて、抵抗はあるね。

310 名前:玉こんにゃく ◆IVVTBUqDhU [] 投稿日:2006/03/02(木) 02:06:24 ID:tcFsSSmX
>268 「神に選ばれなかった僕と同じ同類達へ」  救われない思い。閉鎖された空間。鏡に向かって叫ぶ「僕」。

846 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/02/28(火) 06:46:29 ID:YSOlX39U
268ー269 神に選ばれなかった僕と同じ同類達へ

  前回(投稿者さん同じと思う)の続編みたいだと感じた、コアにある主張が同じだから。
で、「自分祭り」も有りと思っている私はこの作品は非常に好きだ。
主張がこれでもか状態。
「祭」ってお題を見て表皮を書こうと思えなかった(そんな気もさらさらない)
臍曲りな私なのだけど、自分の内在する物事の掴みを主張、祭りとする表現はちょいと遠慮してしまった(書き疲れのせい)。
読んでいてメリハリが効いていて良い。
共感とはむしろ逆な感想なのだけど、共感して欲しくて媚びがある主張ではないところが良いと思う。
ここが良点。
ただ、テクストの中の解釈については個々差があるように思う。
こうしてこの作品にも当てはまるものなのだけれど、(書き始まったらもう止まらない所まで語ってしまいそうだから簡略する)
表現物についての一考え方なのだけれど、表現されたものは既に「過去」と化すものであり、
表現を行なった者は表現の産物としての作品に今を最大限にぶつけながら作品を生み出す。
テクストに限らず、絵画、建築造形、書物、作者の思考と情熱と現在の環境が何より反映を及ぼす
純粋なる表現とはの話になってしまうので、
ここでは作品本文に出てくる「テクスト」の中についてに限定してしまう。

847 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/02/28(火) 06:49:10 ID:YSOlX39U
(続き)
その時世、その瞬間に嘘偽りがないほど(表現する人物の表現欲求と意志に)
作品が完成した次の瞬間偽りになるケースもあるんだし逆に実になるケースも。
生きているから不変なものなんてない主観の中に。
相対するは、ある自分と今の自分。
心境やもののとらえ方の変化、人がそもそも外界の刺激や情報を絶えず取り入れているのを意識しなくても死ぬまで続けるから。
歴然としたこの差異に主張のコアになる部分は変わらなくても本人がもっとも驚き、悩める部分でもあると思う。
『テクスト発生、吐き出し後、作者にとってその時の「今」は過去になり今作品の中には作者はいないのだ』
しかし、その瞬間は確かに今であったはずでそこに私という表現を仕掛けた者が妥協せずいたわけならば、
完成度が高けりゃ高い程、時間を経て第三者から見れば嘘らしき真実、真実じみた嘘でもあり、
理解より感情や感覚の推移の断片をいきなり見せられたような気分になるに違いない。

作品としてある対象を見つめ実現した者は、その産物を第三者がどう受け取り何を感じるかなどお構いなし。
そのへんを考えだすと、テクストや作品への解釈や理解をする上で必要なのは、ある過程としての一片としてのとらえ方。
長々書いたが、解釈や見方というのは基本自分でとことん練りだし叩きだしたほうが良いということがわかった。

(まだまだ続く)

848 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/02/28(火) 06:51:27 ID:YSOlX39U
(まだまだ続くの続き)

 >テクストの中では、30年前の銃声が未だに響き渡って、
 >中原中也は未だに嘘泣きをやめようとしないじゃないか、
  テクストの中に生きている彼はその時の真実(自分の主観に忠実)を記していたのなら
  永遠にその作品の中で嘘泣きを続けるだろう
  しかし、本人を具に観察しえたりしても他人の事は一生かかっても親密な恋人でも分からないもんだ
  本人にしか分からないもんだそして本人さえも分からない過去でその瞬間の断片であり全て

 >赤い靴の話を知っているかい、詩人はまさに、赤い靴の話で物語られる少女そのものだ、

この部分よい突き付け方をしている
赤い靴。隠喩の解釈からして詩人の魂はと限定するのか、物語られる歴史の背景と少女の行く末に対して(存在)を、なのかとか気になった。

 >僕らは、今すぐにでも、才能がないのならば詩を書くことをやめるべきだ、
  この主張を突き付けられても書くことを止められぬ
  そういった人種はきっと没するまで書き続ける不動の何かを持つ者なのかもわからないね
  何を言われようが書く
  そのスピリットを考えさせる、ちょっとした祭りより思考の祭り的な作品であったよ

  ○自己主張の強さは嫌われがちかもわからないが、私は主張の強いもんが好きだ。配点対象に考えておる。
(俺 書きすぎ!ほっとくといくらでも書きそうな勢いでも自粛)

868 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/03/02(木) 20:19:40 ID:wEjHcQmU
>268 神に選ばれなかった僕と同じ同類たちへ
竹輪氏が表現とその鑑賞について書いてくださったので、
神に選ばれなかった者が書くことについて。
「書いていい。 書きなはれ。」
詩は誰にも届かなくても構わないのだ。
誰かに届くことがあればそれは望外の奇跡であるだけのことだと自分は思う。
熱い訴えが気持ちよかった。


【得点】 1点
  • メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo:1点





火祭~ひとときの情熱~



あなたをいつも 見失うのよ
私の中に 見つからなくて
指先からめ 手を繋いでも
蝶々のように 消える気がする

華は空蝉 いずれは散ると
囁く風が 頬を叩いた

祭囃子に 心さらわれ
叫ぶ愛さえ 闇へと滲む
舞い落ちる火に 焦らされて
燃える唇 重ねあわせる


光にすがる 祈りの訳は
陰に飲まれる 怖さねきっと
待っているほど 強くはなくて
時で気持ちを 縛りつけたい

浴衣の子ども 風車吹く
愛の抜け殻 からから回る

祭囃子に 心流され
ひとときあなた 感じていたい
舞い落ちる火に 包まれていく
熱さに命 溶け合えば良い


273 名前:火祭~ひとときの情熱~[sage] 投稿日:2006/02/22(水) 23:52:20 ID:Dq80RNWO


【コメント】

305 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/02/28(火) 23:54:17 ID:hkVQG55Y
>>273 舞台設定、ことば遣い、ともに演歌的な古風な線を狙ったんだろう。
巧く描写できているとは思います。激しい描写だけに、ハートをズドン、と撃
ち抜くようなファクターがほしい。

310 名前:玉こんにゃく ◆IVVTBUqDhU [] 投稿日:2006/03/02(木) 02:06:24 ID:tcFsSSmX
>273 「火祭~ひとときの情熱~」  中森明菜演歌風。愛情を越えた憎悪。

849 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/02/28(火) 06:53:43 ID:YSOlX39U
273 火祭~ひとときの情熱~
  火が燃える瞬間のようなほんっと一時の情熱だと感じた
  けど一時ぐわーっと燃え上がるにしてはどこか冷静に取れてしまった
  恋祭りだからか?
  愛祭りっての考えたけど愛って言葉なんてダイレクトに祭りにつなげると似合わない言葉なんだろうと発見してしまった。
  「愛は血祭り」これならしっくりくる。
  脱線してしまった。どこか火祭りと題しながら、不安がちらほら見えるからゴウゴウ燃え盛る感じかしないんだ。
  実に行の部分だけを見ると熱いのだけれど、全体で見ると不安が駆り立てる情熱になってる。
  うまくいきますように。
  そう祈りたくなる祭りでありました。

868 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/03/02(木) 20:19:40 ID:wEjHcQmU
>273 火祭~ひとときの情熱~
演歌みたいな音調があって、どことなく古風なものを感じた。
思うに、祭のリズムを使ったからなんだと思う。
作者の本来の感性はもっと現代的なところにある気がする。







収穫祭の朝
食卓に並べられた数枚の皿
それは三つの大洋に浮かぶ
磨き上げられた数枚のフォルム
昨日までの悲しみと新しい日付けのさようなら
これは光沢ある純白の皿
聖者が憎悪のフォークを突き刺せば
支配者の手から失意のナイフが滑り落ちる
これは光沢ある純白の皿
46億年分の数少ない実りをのせた
光沢ある純白の皿
これは是非とも床に叩き落とすべきだ
破片の上に朝日が流れて
美しい反射を見せるだろう
パンのため、愛のため
あるいは眩しい未来のために
まずはこの皿を君は割れ!
そうだ これは是非とも床に叩き落とすべきだ!


274 名前:皿[sage] 投稿日:2006/02/23(木) 02:09:33 ID:eN/4wEyP


【コメント】

305 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/02/28(火) 23:54:17 ID:hkVQG55Y
>>274 皿を大陸に見立てて、それを見ているのはやっぱり神々なんだろう。
「収穫祭」だから仕方ないところかもしれないけど、視点や描写がどことなく
西洋チックで、そこがこの詩を古めかしくしているのかもしれない。

310 名前:玉こんにゃく ◆IVVTBUqDhU [] 投稿日:2006/03/02(木) 02:06:24 ID:tcFsSSmX
>274 「皿」  催眠術。自己暗示。最後の晩餐。窓からさす朝日は絵に描いた太陽。

853 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/02/28(火) 20:08:43 ID:YSOlX39U
274 皿
一見器祭りなのだが、結局皿を割れという破壊祭り。46億年の少ない実り、言い回しが面白い。
基本、面白い路線の内容ではないのだけれど、言い回し、文の調子、語句の並びが面白かった。
新世紀(新生器)を作ろうか!
そんな掛け声と、収穫の果実、パンやら食事と共に立ち上がるイメージが余韻に走った。
これも発想の加減が良い。
強引な祭りの神が司る世界観でもある。歴史とは独裁から発生し皿を形成し実りをもたらしたのかい。
いいや、皿が全部知っているはずだ、割れた破片を煎じて飲むしかなかろうか。
すまねー脱線した。
面白い発想だっ。

868 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/03/02(木) 20:19:40 ID:wEjHcQmU
>274
収穫祭  白い西洋皿のイメージにヨーロッパ風味があって美しい。
神々の食卓に並ぶ皿は大陸を模し、地球誕生以来の実りを載せて並ぶ。
破滅への志向が潔い。言葉の流れも淡々とした口調で、比喩の選択もセンスがいいと思う。
自分が割るのじゃあなく犯罪教唆しているところがかなり悪質なものがあるといえる。
光沢のある純白の皿 という表現に、少々違和感がある。純白なんだろうか?光沢があるんだろうか?
更に言えば、なにかのってたら、白く見えないのじゃないだろうか?
そんなことを考えながら読んでいた。

896 名前:んなこたーない[sage] 投稿日:2006/03/04(土) 18:19:42 ID:TlUCw3ju
「皿」書きました
韻を踏むためだけに書きはじめたはずなのに
冒頭の数行で断念してしまって、書き終えた後はかなり切なかったです
内容はなんてことないけど
さぁ、食事だ、と思わせて
いきなり皿を割りはじめるって情景が不意に頭に浮かんできて
それが我ながら何かおかしくて、使えそうだなと温めていたネタでした


【得点】 1点
  • Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点





9月11日の夜



私は一人で部屋にこもって音楽を聴いていた
すると、普段は私に声をかけてすらくれない母が嬉々とした声で叫んだ
「ちょっと!すごいわよ!」
何の事かと思った
いつもなら居心地悪くて3分といられない居間に私は向かった
そこには母の他に父と妹もいた
テレビの映像にはビルに衝突した旅客機が一台
煙をあげているのが映っていた
「すごい事故だね」
誰が言ったかわからないがそんな声が聞こえた

するとなんと同じように旅客機がもう一つのビルに衝突した
こんな事故ってあるんだろうか?
部屋の中が静まりかえった
普段は居間に3分といない私と母、父、妹
みんなそれぞれ一台ずつ自分のテレビを持っている
なのにこの時は同じ場所で同じ光景をながめていた
不自然な光景を不自然な状態で不自然な程同じ感想を持った

「怖い」


275 名前:9月11日の夜[sage] 投稿日:2006/02/23(木) 12:58:26 ID:g2py8lmL


【コメント】

305 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/02/28(火) 23:54:17 ID:hkVQG55Y
>>275 この作品のいちばんの観どころは、「ばらばらの家族がこの瞬間ひと
つになっている」ということだと思う。テロの描写よりもそちらの方に力点を
意識的に置いてみてはどうだろう。

310 名前:玉こんにゃく ◆IVVTBUqDhU [] 投稿日:2006/03/02(木) 02:06:24 ID:tcFsSSmX
>275 「9月11日の夜」 複雑に交差する殺された感情。声にならない叫び。

853 名前:メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo [] 投稿日:2006/02/28(火) 20:08:43 ID:YSOlX39U
275 9月11日の夜
奇妙な一致。
人間は災いに対して危機を察知する能力がある、と言い切る体験者は多いことだろう。
精神ってやっぱりどこかで繋がってんだと思っている。けれど、テレビの中の話だ。
実際自分や家族にはなんら関係の無い事故に見えるが、
同じ瞬間を偶然に家族や親しい仲間で目撃する程ショッキングな事はない。
この不自然。
偶然だと思うか思わないかで、この作品が持っている恐さそのものを感じる度合いがかわってくるんだよね。
テレビは家族それぞれ所有しているというのはめずらしい事ではない。
いつもなら別々に別々のチャンネルを見ていてもおかしくないが、母に呼ばれて家族で一台のテレビを眺める。
そこでまた惨事が巻き起こる。
テレビの中であってもその瞬間を見るという共有した時間において。
なんたる集約だろうか。恐怖もさながら、多々日常で大なりしょうなり事実や惨事は違えど巻き起こる同一空間において、更に恐怖が増すのは理由がある。
そこに祭りの高揚感と同種のものが潜んでいる。
「祭(まつり)を 祭(まち)」
  そう読ませる事で発展させた作品でもあるのかと興味深く読んだ。

869 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/03/02(木) 20:20:18 ID:wEjHcQmU
>275 9月11日の夜
この詩で使われる「怖い」という言葉は、精密に効果を計算された台詞であって、
この一言で詩が結実するキーになっている。
 >不自然な光景を不自然な状態で不自然な程同じ感想を持った
この一行がこの詩のテーマであり、そのテーマを成立させた言葉が「怖い」だといえる。
(既に落ち着いてしまっている議論を蒸し返すようで申し訳ない。が、こういう用法を否定してしまうのは
作者にとって、これから大きな足かせになると思うのであえて言及しておきます。ちなみに、問題になっていた
感情表現云々の話はこの詩を頭において発言されたものとは自分は思っていませんでした。)
あの事件そのものも イスラム原理主義テロリストによる壮大な祭であり、
その事件を見つめる家族もまた、一個の祭に期せずして放り込まれていた。ということだろうと思う。
祭を心理的に捉えた良い詩だった。
ただ、題材が今となっては陳腐化してしまっていて、微妙に扱いにくい。あ、またかっという感想を
つい抱いてしまうところが、難しいとこだと思う。(決して陳腐化させてしまっていい事件ではないのだ
けれど、どうも正直なとこ私は飽きっぽいのかもしれない)

889 名前:ikaika ◆YffIGX9Bno [] 投稿日:2006/03/04(土) 01:58:01 ID:f5X/CJMJ
ということで、特別に>>275に寸評。

一人部屋で聴いていた音楽は無論ミスチルかアジカンあたりだと、俺は睨んで、
このこわっぱが、と鼻息荒く、俺のサイケコレクションの中から、カンボジアロックを
チョイスしようとしたが、なんのその、ビル破壊で、ぶっとんだとさ。という冗談はさておき。

この作品で重要なのは、音である。音楽、母親の声、そして、ビルに突撃する音と、
逃げ惑う人たちの声、前者と後者の音は、メディアまたはTVというものによって断絶
している。片方の音は、一般的な家庭生活に出される音だが、もう片方は、まさに、悲惨な
光景または、悲劇とも呼べる状況下で、だされる音だ。つまり、前者の声は、後者の声と断絶
を象徴し、それは、両者の生活または状況そのものの断絶へと直結していく。
"部屋の中が静まり返った"とあるが、ここで、祭りの音について考えてみよう。
祭りとは儀礼で、祭りには戦いのドラムというリズムもある。現にアフリカなんかの民族は、
民族間の争いの前や、狩の前に、戦いのリズムを刻む、もしくは、癒しのリズムも当然存在
するし、日本で言う祭りのリズムはまさに、集団的高揚感をもたらすものだ、それは漠然として
一体感を感じさせる。私には、テロの映像から聞こえる音は、まさに戦いのドラムであり、見ている
側の家族の談話や会話は、家族の一体感そのものに聞える。しかし、祭りは、終わりを告げるものだ。
祭りの終わりは、いつも寂しい。それは、争いの終わりも同じだ。打ち捨てられたゴミや空き缶、
死体、瓦礫など、人々は、一種の高揚感ともなった後、すぎに、散々し、個人の生活に埋没する。
故に、祭りとは、悲劇であると同時に、喜劇的でもあるのだ。

897 名前:275[sage] 投稿日:2006/03/04(土) 20:33:47 ID:nChx4a3C
「9月11日の夜」を書いた275です。
(HNはまだありません。詩板に来て今日で10日ぐらいなんです。)
皆さんの寸評とても参考になりました。ありがとうございます。

あと、私こそ「後の祭」を演出・出演してしまいました。本当に恥ずかしいです。
みなさんのアドバイスのようにこれからは自分の作品を愛してあげて、
自分の書くパワーを信じて頑張って書いて、投稿していこうと思います。
図書館飛蝗さん、丁寧にありがとうございます。お互い水にながしましょう。
皆さん、ありがとうございました。

そして優勝したリーフレインさんおめでとうございます。




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最終更新:2006年09月03日 21:27