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お題 |
童話 |
開催期間 |
03/08/17~03/08/31 |
参加作品数 |
14 |
審査員 |
6人 |
本スレ |
8の690-9の8 |
議論スレ |
6の876-906 |
【チャンプ】
【準チャンプ】
作品一覧
【審査員】
- ななほし ◆lYiSp4aok.
- Canopus ◆DYj1h.j3e.
- なみなみお ◆o4TtjLxu9A
- 霧都 ◆SNOW/oy/Uw
- 快楽童子 ◆plhXCa4.HY
- 激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q
【採点レス】
740 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:03/08/25(月) 01:13 ID:Hw/uwvKh
2点 >>698 :郷愁 :03/08/19 05:15 ID:mJDBlAjX
2点 >>710 :探し物(1/6) :03/08/21 00:44 ID:gXwjFA+6
1点 >>703 :おとぎ話 (1) :03/08/20 18:41 ID:yRlI3KYt
1点 >>702 :浦島太郎 :03/08/20 02:02 ID:cF86iSfR
1点 >>705 :童話 :03/08/20 21:16 ID:VM7cc/l5
1点 >>728 :濡れるような夏の.1 :03/08/23 04:09 ID:SM0YKXwE
742 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [age] 投稿日:03/08/29(金) 00:27 ID:cy5r4y76
2点
>>703-704
>>727
1点
>>705
>>708-709
>>710-716
743 名前:なみなみお ◆o4TtjLxu9A [] 投稿日:03/08/29(金) 02:18 ID:f23Qhh64
>>703-704 「おとぎ話」2点
>>728-729 「濡れるような夏の」2点
>>705 「童話」1点
>>698 「郷愁」1点
745 名前:霧都 ◆SNOW/oy/Uw [sage] 投稿日:03/08/30(土) 22:34 ID:nYV4zNsy
<2点>
>>708-709 「大人の私の」
>>723 「影・絵本」
>>728-729 「濡れるような夏の」
<1点>
>>703-704 「おとぎ話」
>>698 「郷愁」 →改題「裏表紙から読む童話」
>>710-716 「探し物」
748 名前:快楽童子 ◆plhXCa4.HY [] 投稿日:03/08/31(日) 22:39 ID:tvoWUIjx
2点
>>727 「童話(はなし)をしよう」
1点
>>698 「郷愁」
>>703-704 「おとぎ話」
>>728-729 「濡れるような夏の」
>>733-735 「死の舞踏」
749 名前:激辛正当派 ◆PmUYNHN29Q [sage] 投稿日:03/09/01(月) 00:00 ID:1B/aq87N
2点
>>703-704「おとぎ話」
>>710-716 「探し物」
1点
>>699 無題
>>708-709「大人の私の」
>>728-729「濡れるような夏の」
作品
大切なものへの嘲笑について
696 名前:大切なものへの嘲笑について [sage] 投稿日:03/08/17(日) 21:15 ID:N9+GAdyh
海の童話に聳え立つ空
その国の内部深く、幾多の河を
思いに耽った四肢で越え
そこには木製の天使と同じ気高さで
きつくつつましく冠を填めた人々がいて
私は重要な客だった
いつしか入ることのできなくなったこの壁
そして、そのかわりに
退屈な恋ではなく愛する者の自由が
ますます一杯になる位置に立っているが
実は虚構のように宙に浮いており、しかし軽くはなく
盲目に保たれた均衡の中に苦痛が顔を出す
みだらな女と死者たちが来るというなら
死者たちのもとで或る範囲の為にだけ芽を吹くように
争いに火をつける苦痛をも讃えるがいい
そして漆黒の眠りにつくがいい
【コメント】
【得点】 0点
無題
697 名前:名前はいらない [] 投稿日:03/08/19(火) 00:58 ID:1DTO1Rq3
昔、空を飛べると信じた
空の向こうには天国があって天使や神様が住んでるって信じてた
信じてた
信じてた
今はどうだ?
俺は今、権力を信じる
金を信じる
名誉を信じる
それがどんなに汚いと解っててもそれを信じるだろう
俺は汚い人間だから
汚いやつは汚いものを汚いとは思わないから
こんな俺になることを昔の俺が知ったらどうしていたのかなぁ
海の中でひっそりと暮らす魚にでもなりたいとか思ったかな?
でもそいつもきっと汚い人間に喰われちまうんだろうな。
【コメント】
【得点】 0点
郷愁
698 名前:郷愁 [sage] 投稿日:03/08/19(火) 05:15 ID:mJDBlAjX
アスファルトを背にして
灰色の空と向かい合う
突き刺さるビルと
踏みつける人ごみの奥に
儚く 消え去るような声で
童話を歌う小鳥が見えた
か細いやさしさに抱かれ
やわらかい膝の上で
すこしだけ眠りについた
【コメント】
【得点】 0点
無題
699 名前:名前はいらない [] 投稿日:03/08/19(火) 19:56 ID:G1nglP3J
女房子供と別れて2年になるという友人宅を訪ねると子供のためにとっておいたとい
う薄い小冊子を読み聞かせてくれた中年にさしかかった身にはなかなかに応えるもの
があった読み聞かせの効用というものだろうか驚くほど素直に聞けたのが不思議だっ
たそういえばよりを戻さないのかいとふと訊ねると子供の事だけが心配とぽそり一言
彼の目はただその小冊子に向けられていたただひたすらに。
【コメント】
【得点】 0点
浦島太郎
702 名前:浦島太郎 [] 投稿日:03/08/20(水) 02:02 ID:cF86iSfR
大いなる田舎に帰ってきてふと思うことは
無理をしているなあということである
まるで町全体がその汚名を返上するために必死のような気さえして
隣の県の県庁所在地からだって見る事が出来る
立派なビルの向かいには「ビルヂング」
はぁ
僕が今住んでいる町は確かに規模は小さいがそれでも
ところどころが洒落ていてだから僕もお洒落な気分で
この大いなる田舎を歩けば人とすれ違うたびに僕の方が
格が上な気がして
歩き方もほらあのいなかっぺのように
だらだらしていなくてお洒落である
僕はもともとこの町を誇りに思っていたが
離れれば離れるほど今の町を好きになっていって
そうなるとこの町を「最高」と思っていた自分に
嫌気が差してきたからこの頃初対面の人には
出身地を幼少の頃にしかいなかった「東京」と言うことにしている
気がつけば同窓の多くはこの町を離れて
真実の都会に身を置いているその話を聞く
捨てた町に戻ってきた顔はやはりどれもちょっと気どった感じで
あの頃の記憶を消すが如く己の最近の自慢話が多くなり
もううんざりしてきた頃に目の前に出された味噌煮込みうどんの
蓋にご飯を入れて汁をかけて「うまいうまい」と言って平らげる
【コメント】
【得点】 0点
おとぎ話
703 名前:おとぎ話 (1) [] 投稿日:03/08/20(水) 18:41 ID:yRlI3KYt
草いきれの川岸
涼やかな橋の下に座って犬を待ちながら
あまりに汗をかいたので
川の水に手を浸す
「竜宮城はもうすこし」
と妹の声が聴こえる
瞬間 私は今自分のいる場所を見失う
私の泣き声が聴こえる
台風一過の桟橋から
遠くに妹の浮輪が浮き沈みしているのを目にする
あのころから私は
本当は私も妹も竜宮城にいて
今いる世界は嘘なのではないかと空想するようになった
704 名前:おとぎ話 (2) [] 投稿日:03/08/20(水) 18:42 ID:yRlI3KYt
夜は妹と私のために開かれた竜宮城だった
そのお話の中にいる限り私も妹も幸福だった
お話の中では妹に何でもしてやれた
妹は素敵な乙姫様だった
色鮮やかな魚たちの荘厳な演舞が始まり
珊瑚礁のテーブルに座る二人のために
亀が悠然と食事や宝石を運ぶ
「乙姫様 これはあなた様への贈り物です」
そして私には玉手箱が渡されたのだ
犬がようやく戻ってくる
ゴロゴロと夕立の気配があたりを包む
「竜宮城はもうすこし」
と妹の声が聴こえる
もちろん私にはそれが空想の遊戯だとわかっていた
でも妹は信じていたのだ
沖の底には竜宮城があることを
【コメント】
【得点】 0点
童話
705 名前:童話 [] 投稿日:03/08/20(水) 21:16 ID:VM7cc/l5
計算に長けた蜘蛛が
しずかに円を描く
わたしの頭の中
うつくしい娘が拘束される
エロティックな童話を紡ぎながら
とらわれる娘
見てはいけないものを見た娘
愛をあきらめない娘
かわらぬ姿のままそこにある
わたしの妄想だが
わたしが届かないものを
とらまえる蜘蛛
どこかにあるのかもしれなかった
いびつだが緻密につくられた蜘蛛の巣が
重たげに露をちりばめて垂れ下がり
人の目から隔絶する
におやかな
童話が靄のように満ちる窪地が
【コメント】
【得点】 0点
最終更新:2006年11月03日 22:27