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お題 海岸
開催期間 2004/04/19~2004/04/26
参加作品数 14
審査員 3人
本スレ 11の40-78
議論スレ 8の244-257


【チャンプ】

【準チャンプ】

作品一覧


No. タイトル 作者 点数
41 無題 - 1
42-43 人形使い 2
45-46 ちいさな海岸線 なみなみお 2
47 私の海岸物語 - 3
48 海岸は招くよ - 3
49 ナガレツキ - 2
50 たいようのこうもり is 4
51 海岸 日雇いくん 1
52 浜辺に座る - 1
53 君へ - -
54-55 海岸で - 1
56 完全無法 56の地球さん 5
57-58 TREASURE ISLAND - -
59 海辺の者たち 散華楽 1

【審査員】
  • ◆WvShSU0mOg
  • ななほし ◆lYiSp4aok.
  • soft ◆ZYsoftMCT2

【採点レス】

66 名前: ◆WvShSU0mOg [sage] 投稿日:04/04/25 17:45 ID:pf2rCuch
【3点】
>>50 「たいようのこうもり」

【2点】
>>56 「「完全無法」」

【1点】
>>47 「私の海岸物語」
>>51 「海岸」
>>59 「海辺の者たち」

67 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/04/25 19:46 ID:U5JaJQ6S
2点 >42 :線 1/2 :04/04/20 17:13 ID:C7B9XA9v
2点 >45 :ちいさな海岸線1 :04/04/21 04:06 ID:iCUn/OGH
2点 >47 :私の海岸物語 :04/04/21 13:32 ID:2972C9yU
2点 >48 :海岸は招くよ :04/04/21 19:56 ID:xOSqJBKH
2点 >49 :ナガレツキ :04/04/21 20:17 ID:w5ZUEhAH
2点 >56 :「完全無法」 :04/04/23 12:13 ID:GxGBMSro

1点 >41 :名前はいらない :04/04/19 16:40 ID:vbTyHyPA
1点 >50 :たいようのこうもり :04/04/21 23:24 ID:1Bx89oV5

1点 >52 :浜辺に座る :04/04/22 23:13 ID:vgbHnxV5
1点 54 :海岸で(1/2) :04/04/23 12:06 ID:h96iu5io

72 名前:soft ◆ZYsoftMCT2 [sage] 投稿日:04/04/26 23:56 ID:6P/2YEmr
>>56に1点
>>48に1点




作品





波の打ち寄せる音。
季節外れの海を眺めて君は何を思うんだろう?

この景色を見てどれくらいの人が感動してるんだろう?
分からない。
何も思わない人も居るかもしれない。

僕は笑った。
君も笑った。
愛に満ち満ちたこの世界で生きていくためには何をしたら良い?




41 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:04/04/19 16:40 ID:vbTyHyPA


【コメント】

67 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/04/25 19:46 ID:U5JaJQ6S
1点 >41 :名前はいらない :04/04/19 16:40 ID:vbTyHyPA
  詩情はあるんだが……余韻が足りないかなァ   ……視点の動きだけ?

244 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/04/25(日) 23:04 ID:M81NTa8/
41 「海」が「季節外れ」でしかないとき
「笑」う理由が「分からない」のでは。

245 名前: ◆eBWUIXUMPI  [sage] 投稿日:04/04/27(火) 01:58 ID:HFQvH1T4
41「名前はいらない」
詩なのか、よくわからなかった。
ここで発せられた問いに、切実さは感じなかった。


【得点】 1点
  • ななほし ◆lYiSp4aok.:1点







輝きと陰りと
水と空気と
果てることのないざわめきと反復が
40億年の泰らかな静寂を
両手で包むように持ち
圧倒的な現し身でのしかかってくるのだ

フナムシが
テトラポッドのつぶつぶを
がさがさと這い回り

そのとき
僕は生えた苔をなめる蟲で

カラスは
消点まで陽炎ゆらめく防波堤で
きっちり整列してゴミをついばみ

そのとき
僕は太陽をつつく盲いた鳥だった


そして波音の不意をついて身体は一枚となり
海と大陸の間に確かにある
限りなく細い細い隙間にすべりこんだ

僕はそうしてフラクタルなタペストリーであり
沈殿した白金色の種子であった

スピーカーで割れた声が
「春の廃屋の屋根に咲く花」と
がなるのを聴いていたし
飛行機が空に太い線を引いていくのを
確かに見ていた記憶が
頭蓋骨の裏側にこびりついている感覚はあるのだけれど
それはもはや海岸の遠いこだまなのだった



42 名前:線 1/2[sage] 投稿日:04/04/20 17:13 ID:C7B9XA9v
43 名前:線 2/2[sage] 投稿日:04/04/20 17:14 ID:C7B9XA9v


【コメント】

67 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/04/25 19:46 ID:U5JaJQ6S
2点 >42 :線 1/2 :04/04/20 17:13 ID:C7B9XA9v
  広がりを感じるなぁ、いい感じ。言葉の使い方はもうちょっとかなぁ?

244 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/04/25(日) 23:04 ID:M81NTa8/
42-43 「僕」が「蟲」、「鳥」や「タペストリー」であるなら
「僕」は’彼’、’彼女’や’あなた’でもよかったのかも。

245 名前: ◆eBWUIXUMPI  [sage] 投稿日:04/04/27(火) 01:58 ID:HFQvH1T4
42-43「線」
海って、こんなふうに言葉の多いものだったかなぁ。
巧い人なんだと思う。手慣れてると思う。好みに思う人もいるだろうと思う。

249 名前:人形使い [sage] 投稿日:04/04/27(火) 03:48 ID:m+HHFjvl
審査員の方々
そして寸評くれた方々
ありがとうございました。

今回「線」を書きました。
テーマが出てすぐ海岸に行って
見えたもの聴こえたものを闇鍋に料理してみました。

(小さな声で)遅くなりましたが前回は「黒髪」書きました。
共にとても参考になる建設的な意見をいただいて励みになりました。
これからも藤堂よろしく先駆け先生書き込みでがんばります!
よろしくお願いします☆


【得点】 2点
  • ななほし ◆lYiSp4aok.:2点





ちいさな海岸線



浜で遊んでいると
突然雨になったので
家に駆け込んだ

タオルで体をふきながら
庭に干したままの洗濯ものに気付き
外に出ようとすると
それを遮るように電話がけたたましく鳴った

まだ湿った手で受話器を握りしめながら
目に一杯の涙が
溢れでないように
影のしみついた天井を仰いだ


床に尻餅をついて
寄りかかった壁の向こう側では
いまも雨が降っていて庭を濡らし
そこからあやふやな海が広がっているのだろう
雨音に混じって波のくだける音がした

よせてはかえす波のように
目から
とめどない涙が溢れ
こぼれ、おち、
ちいさな海岸線が形作られた

庭には、
ぬれた娘の
赤いワンピースが
空色の物干し竿に
掛けられたままで
すこしも動かなかった



45 名前:ちいさな海岸線1[sage] 投稿日:04/04/21 04:06 ID:iCUn/OGH
46 名前:ちいさな海岸線2[] 投稿日:04/04/21 04:07 ID:iCUn/OGH


【コメント】

67 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/04/25 19:46 ID:U5JaJQ6S
2点 >45 :ちいさな海岸線1 :04/04/21 04:06 ID:iCUn/OGH
  絵本を見るような悲しみが伝わってくる。ひとを悲しませてもしょうがない…??

244 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/04/25(日) 23:04 ID:M81NTa8/
45-46 「突然」の「雨」が突然の「涙」に似ている。
それらは「海」をつくった。

245 名前: ◆eBWUIXUMPI  [sage] 投稿日:04/04/27(火) 01:58 ID:HFQvH1T4
45-46「小さな海岸線」
目の前に見えてきたのは、物語を綴ろうとしている作者の姿で、
世界ではなかった。四連目は好きだ。 

252 名前:名前はいらない [] 投稿日:04/04/27(火) 22:13 ID:PbqklIbz
チャンプさん、おめでとう。
審査員のみなさま、お疲れさま。

>>45-46小さな海岸線、個人的には好きだな。
波音とこぼれる涙がうまく重なり絵になっているような。
作者さん、名乗って。知りたーい。

254 名前:なみなみお ◆mCFk32Woec  [] 投稿日:04/04/28(水) 05:09 ID:c5oINTcb
チャンプヨンの方、おめでとお!

僕は今回、ちいさな海岸線を書いた!
ちょっと娘のワンピーシの解釈がいろいろできて、ブレてるかも。
涙と雨と海岸線と目のシンクロをもくろんで書いてみました。
感想・批評してくれたひとありがとお。
ひさびさに点数もらえてうれしかったさあ。
ななほしさんありがとうございます。
(アクセス規制中だから、ケータイより書き込み中。)

今回、よかったなあとおもったのは、人形使いのやつ。
実際に現場を踏んだからか、詩から潮のかほりがしたや。

でばでば。


【得点】 2点
  • ななほし ◆lYiSp4aok.:2点





私の海岸物語



陣痛の波が
押し寄せて
そして引いてゆく
さっきまで流れていた羊水は
堰きとめられている
代わりに汗が川のように流れてゆく
大きな 最後の波が押し寄せて
私の股の間から
可愛い私だけの海坊主が現れた



47 名前:私の海岸物語[sage] 投稿日:04/04/21 13:32 ID:2972C9yU


【コメント】

66 名前: ◆WvShSU0mOg [sage] 投稿日:04/04/25 17:45 ID:pf2rCuch
【1点】
>>47 「私の海岸物語」
タイトル、〆とふざけてはいるのですが、
序盤からの切り取り方の妙と静かな臨場感に1点。

67 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/04/25 19:46 ID:U5JaJQ6S
2点 >47 :私の海岸物語 :04/04/21 13:32 ID:2972C9yU
  女性に感謝! ……??

244 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/04/25(日) 23:04 ID:M81NTa8/
47 「陣痛」からの解放時にこのようなユーモアがあったことに
創作的意外性を感じました。

245 名前: ◆eBWUIXUMPI  [sage] 投稿日:04/04/27(火) 01:58 ID:HFQvH1T4
47「私の海岸物語」
説明が書いてある、と思った。はっとするような真実、だとは思わなかった。
好みの人もいるだろうと思うが、私(ちなみに女性です)は好みではない。


【得点】 3点
  • ◆WvShSU0mOg:1点
  • ななほし ◆lYiSp4aok.:2点





海岸は招くよ



わあ
海だ
と海岸線を見るのだ
わあ
ひろいぞ
と驚いてしまうのだ
わあ
ながいぞ
と目で追ってみるのだ
わあ
およぐぞ
と浮き輪を持って向かうのだ
久しぶりの海
どこの海岸も僕らを待っているのだ
海であそぶ僕らを待っているのだ



48 名前:海岸は招くよ[] 投稿日:04/04/21 19:56 ID:xOSqJBKH


【コメント】

67 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/04/25 19:46 ID:U5JaJQ6S
2点 >48 :海岸は招くよ :04/04/21 19:56 ID:xOSqJBKH
  子供のような、絵本のようなたのしい海岸。……うみだーーー!!

244 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/04/25(日) 23:04 ID:M81NTa8/
48 最終2行によりスロー・ダウンするのではなく
ヒート・アップしてその無邪気さの逆説を。

246 名前: ◆eBWUIXUMPI  [sage] 投稿日:04/04/27(火) 02:12 ID:HFQvH1T4
48「海岸は招くよ」
本当にそういう感動を抱いて、この詩を書いたかといえば、
きっとそうではなかったのではないだろうか。


【得点】 3点
  • ななほし ◆lYiSp4aok.:2点
  • soft ◆ZYsoftMCT2:1点





ナガレツキ



ようやく見えてきた黒い波間から砂浜
揺れながら風まかせ波まかせ

ようやく見えてきた緑茶色の海藻
ちりちりと波に擦れて鳴く海砂

そのまま何度もくりかえす昼と夜
遠い海鳥と青白い月は笑う


ようやくうちあげられ風が吹いた夜
再び掴まれないよう寄せる波に

ようやく日は昇り黄金色に光る波
もう揺れない大地で乾きはじめる

寝ころんだまま冷えてゆく砂浜
肩口の砂ほろほろと崩れて

肩口の砂ほろほろと崩れて



49 名前:ナガレツキ[] 投稿日:04/04/21 20:17 ID:w5ZUEhAH


【コメント】

67 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/04/25 19:46 ID:U5JaJQ6S
2点 >49 :ナガレツキ :04/04/21 20:17 ID:w5ZUEhAH
  詩情がある。工夫も感じる。あとは…… 苦しんで悩んでくれ~ ヒっヒヒ

244 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/04/25(日) 23:04 ID:M81NTa8/
49 苦くて疲れているような。

246 名前: ◆eBWUIXUMPI  [sage] 投稿日:04/04/27(火) 02:12 ID:HFQvH1T4
49「ナガレツキ」
最後の言葉は好きだが、他がぴんとこなかった。


【得点】 2点
  • ななほし ◆lYiSp4aok.:2点





たいようのこうもり



伊能忠敬が歩き回った跡を辿ってみようと思った
上下に揺れる五月蠅い影に眩暈を覚えながら
穴の開いて骨の折れた忘れ物の傘を日よけに掲げるぼくの腕には蚊が止まっていた
おねえさんがやってきて、ぼくを抱きしめる
ぼくはもてるのだ
伊能忠敬が尊敬されたと同じくらいに、大人の女の人はぼくをほうっておかない

海岸線を辿っていくと、角が見えた
曲がろうではないか
傘の取っ手を振り回しておねえさんにさよならを言う
泣かないでくれ
ぼくは君を忘れないよ

角を曲がったら数字がついていた

出っ張っている岩の真ん中に数字が描いてある





海岸線にあったこれらの岩とその中の数字には、きっと何かが隠されているのだ
1、の描かれた四角い岩のすぐ後に、また曲がり角がある

おねえさんがなぜか追ってきた
そうしてぼくを抱きしめた
「落ちたら危ないわ」
「病院に帰りましょう」
おねえさんはきっと海の大きさに不安を抱いているのだろう
その気持ちはぼくにもよく分かる



50 名前:たいようのこうもり[sage] 投稿日:04/04/21 23:24 ID:1Bx89oV5


【コメント】

66 名前: ◆WvShSU0mOg [sage] 投稿日:04/04/25 17:45 ID:pf2rCuch
【3点】
>>50 「たいようのこうもり」
「海」という課題を受けての初めの1行が白眉。
その後のおねえさんとぼくの光景が美しいなぁと。ラストの傾いだ理解も切ない。
絵としてははまりどころですが、傘の描写は文字としてちとありがちな感が否めません。
個人的にはもう少し別の切り出し方を考えて欲しかったです。蚊も含め。
3連が少々物足りず、おねえさんのネタばらしの仕方がやや明け透け過ぎな気がしますが
全体の組み方の上手さと諸所の科白に参りましたの3点。

67 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/04/25 19:46 ID:U5JaJQ6S
1点 >50 :たいようのこうもり :04/04/21 23:24 ID:1Bx89oV5
  なんか面白い。なつかしいような、旧いような……

244 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:04/04/25(日) 23:04 ID:M81NTa8/
50 全編に流れる気負いの無さを集約したような
「穴の開いて骨の折れた忘れ物の傘を日よけに掲げる」シーンが印象深い。
「伊能忠敬」的ベクトル(=「海岸線」)に死と生の
相反ベクトル(=「海」、=陸)がクロスしている。

246 名前: ◆eBWUIXUMPI  [sage] 投稿日:04/04/27(火) 02:12 ID:HFQvH1T4
50「たいようのこうもり」
おもしろいな、と思ったが、これが詩なのか、よくわからない。
最後の連によっては、読む人にも、眩暈を感じさせることができたのではないだろうか。
大人しくまとまってしまっているのが、残念だと思った。

253 名前:is [sage] 投稿日:04/04/28(水) 00:19 ID:w5ergYyD
「たいようのこうもり」書きました。
3点いただいたのなんて初めてで…というか準チャンプですかΣ (゚Д゚;)
どえらく嬉しいです。やったー。
点数入れてくれた方も、講評下さった方も、ありがとうございました。

◆WvShSU0mOgさんにいただいた講評は本当にその通りで頭が下がりました。
まあいっか、と詰めないで流してしまった部分はすべて指摘されてしまった感じです。
素直に反省。ありがとうございます。

>>246さんには、別の意味で見抜かれていて本当にどきりとしてしまいました。
私は確かに詩を書いている、という風には意識してものを書かないです。
多分純粋な詩人ではないのです。文章書きとの間をふらふらしている。
すごく胸を突かれました。
こういうの、見えてしまうのですね。

作品そのものについては、読まれた方に感じていただけたもの以上の説明はありません。
チャンプの方、審査員さん、そしてみなさんも、お疲れさまでした。
そして読んでくださった方に、等しくお礼を心から。


【得点】 4点
  • ◆WvShSU0mOg:3点
  • ななほし ◆lYiSp4aok.:1点



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最終更新:2007年05月20日 01:23