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お題
開催期間 2002/09/27~2002/10/07
参加作品数 18
審査員 3人
本スレ 3の513-573
議論スレ なし


【チャンプ】

【準チャンプ】
  • 該当作なし

作品一覧


No. タイトル 作者 点数
519 現実と想像の間に挟まれ - -
526 ミミ海 - -
530 錯覚 - 1
531-533 暗い海 - -
534 別れ - 3
535 しじま - 1
536 懲りない - -
539 つらなり - -
540 高楼より望む - -
541 楽園の海 ピンクフラミンゴ 5
542 Sea Of Blue - -
543 あの日の海 - -
546 ワタクシは海 - 1
547-548 鏡像 - 3
549 酸い口 構造 5
550-551 オセアーノ - 2
554-555 名残の海辺 - -
556-557 海へ - -

【審査員】
  • 撫子さん ◆ikeEr7LE3I
  • Canopus ◆DYj1h.j3e.
  • 霧都 ◆bKLWQf3H.k

【採点レス】

563 名前:撫子さん ◆ikeEr7LE3I [] 投稿日:02/10/06 00:43 ID:qYy/xcHF
>>549「酸い口」=3点

564 名前:撫子さん ◆ikeEr7LE3I [] 投稿日:02/10/06 00:56 ID:0ZtFK7Df
>>541「楽園の海」=2点
>>535「しじま」=1点
>>534「別れ」=1点
>>551「オセアーノ」=1点

566 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [] 投稿日:02/10/06 10:41 ID:Anx3qCpD
>>534
2点。

>>541
2点。

567 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [] 投稿日:02/10/06 11:13 ID:Anx3qCpD
>>530
1点。

>>547-548
1点。

>>549
2点です。

568 名前:霧都 ◆bKLWQf3H.k [] 投稿日:02/10/06 22:50 ID:rb1noO5G
>>550-551 オセアーノ 2点
>>547-548 鏡像 2点
>>546 ワタクシは海 1点
>>541 楽園の海 1点


作品





現実と想像の間に挟まれ



519 名前:現実と想像の間に挟まれ[] 投稿日:02/09/27 22:23 ID:QJZyAQbH
本でしか見たことのない海を回想して
週一の美術で仕上げた
僕だけのミニチュア・シー


瓶に入った手紙
プラスチックの透けるイルカ
白くなった珊瑚礁


水彩絵の具で塗りたくった
抑揚のないコバルトブルーの海の上を
歩く、当てもなく歩く

中2の夏
記憶の底から溢れ出しそうな水を止めることができずに
海に行く道を 独り自転車を走らせていた


どんより重い潮のにおい
ざわめきにも似た波音
砂浜に広がる人の群れ


それなら僕はただ流れてみたかった
すべてを海に投げ出して海になりたかった
藻屑でもなんでもなく、『海』とひとつに

本で見たあの海は偽物だった
僕のミニチュア・シーは作り物だった
目の前にあるのは昔から幾分も変わることのない真実だった




【コメント】



【得点】 0点





ミミ海



526 名前:ミミ海[sage] 投稿日:02/09/28 08:04 ID:Dhm93HOr
塩味だね 広く地球にぺったり丸く貼り付いていて 僕もそんな感じ




【コメント】



【得点】 0点





錯覚



530 名前:錯覚[] 投稿日:02/09/29 00:31 ID:7bHoHv4p

世界が満ちた夜に沈む頃
頭上に張り巡らされた
高速道路の下で
静かに目を閉じて見る





波の音が聞こえる





【コメント】



【得点】 0点





暗い海



531 名前:暗い海(1/2)[] 投稿日:02/09/29 07:32 ID:WRuceZTA
流れ出す血の赤を見るたびに

あたしの中に
暗くて深い海が広がっていく
タールのように真っ黒で
ねっとりとした海が

雲間から顔を覗かせた半月
妖しいまでに黄色い光が
タールの海で照り映える

たった今
大嫌いなセクハラ課長の胸に
何度もナイフの花を咲かせ
二度と巫山戯た口が
きけないようにしてやった

あとは暗い海の底に
深く深く沈めてやるだけ
二度と浮かび上がって
来られないように




532 名前:暗い海(2/2)[] 投稿日:02/09/29 07:33 ID:WRuceZTA
先月は定職にも就かず
人の稼ぎを充てにしてるだけの
無能な彼氏を絞め殺してやったっけ

もちろんその後は
真っ暗な海の底に

女であることをいやでも
実感させられる日々が訪れるたび
あたしの中は暗い海で満たされる

雲の切れ間からは半月
あたしの心の闇を照らす


533 名前:名前はいらない[] 投稿日:02/09/29 12:20 ID:4hF7DAfN
>>532 訂正 × 充てにする
       ○ 当てにする でお願いします




【コメント】



【得点】 0点





別れ



534 名前:別れ[sage] 投稿日:02/09/29 12:58 ID:bopTUlph

時は時に別れを告げる時です。

人は人に別れを告げる人です。

「いまさら海について何を語れというのだ・・・」

その老いた詩人は嘆いていました。

「私は何年かかっても故人の言葉に勝ることはできなかった。」

人々も嘆いていました。

「仕方ないのです。時が進み人が生きる限り、変わらぬ言葉は消えますから」



そして波がありました。

止むこともなく、変わらぬ響きで。




【コメント】



【得点】 0点





しじま



535 名前:しじま[sage] 投稿日:02/09/29 15:26 ID:K+wpBL52
目をとじた肩ごしに

広がっていく
蒼く月がわれて
いくえにも

魚にかわり
たわむれて
沈み


沈み




月はいない


沈み


色は濃さをまして



いつか





【コメント】



【得点】 0点





懲りない



536 名前:懲りない[] 投稿日:02/09/29 17:06 ID:KMqI3aA5
駅まで続く長い下り坂の
オケラ街道がこんなにも長くて
下りなのに足が重いなんて
店先のテレビでは満面の笑みの男が一人
インタビューを受けている
目を背けずにはいられなかった

最寄の駅を通り過ぎて
海へ向かう電車に乗り換える
この単勝馬券捨ててしまおうか
それとも引き出しにしまっておこうか

夕日が落ちてしまった薄暗い海
おじいちゃんが死んだ時だって
涙一つ流さなかった男が
何の関係も無い一頭の馬の運命に
号泣する

海に落としたわけじゃないのに
ぼやけてしまった紙の上の字
サイレンススズカ
今も財布の中に入っている
けれども男は今日も叫ぶ
負けた馬に罵声を浴びせる




【コメント】



【得点】 0点





つらなり



539 名前:つらなり[] 投稿日:02/09/30 01:43 ID:o5Mwy/ts

小舟を漕ぎ入り江を手にいれ
恍惚として夕暮れを待つ
その繰り返すのみの毎日だけだが
海は彼女を受けいれたという

波のない夜が星をひきつれ
すべてを喰らい肥え太った朝がくる
焼けるような太陽と支配
静止画の脈拍を盗み取る樹木

蝋燭の火の揺れに波あわす海
火あぶりにもがく囚人の祈り
大地が川に想いを託し
意識を海に植えつけていく

循環する神経細胞のつらなりに
誰かの震えも風に吸われて
的確な自然に溶けあい薄れ
歩行する物を受けいれてくれる









【コメント】



【得点】 0点





高楼より望む



540 名前:高楼より望む[] 投稿日:02/09/30 03:30 ID:3sD9mNIc
それは野分けの過ぎた翌日だった
高見に立ちて海浜のささくれを見る

眼前の海面は無傷に青く
ただ平らかに波浪を癒すのみ

河口へは泥色の暴流がなだれ込み
地表のすべてが押し寄せていた

そして陽光のない海底へと向けて
あまさず大洋は飲み込むのだった





【コメント】



【得点】 0点




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最終更新:2006年11月05日 10:47