344氏@SS2

元気出してよっ!! -- 344@萌えスレ2 2006-05-03 12:20:41


コンコン
「入ってもい~い?」
…。
ガチャガチャ
「あれ、鍵掛かってないじゃん。入るよ~。」
…。
一人の少年が、椅子に座って突っ伏している。
ルキア(あっちゃあ~。これは重症かな?)
「ねえねえ、寮に帰ってきてから元気無いみたいだったから来てみたんだけど・・・って聞いてる?」
「何だよ・・・。今日はもう誰とも会いたくないんだよ、出ていってくれよ・・・。」
(まあ、原因は大体分かってるんだけどね)
「良かったら話してくれないかな?気が楽になるかもしれないし。」
…。
「こらぁ~。無視するなー」
と言いながらガバッと○○に背後から抱きつくルキア。
ピトッ
!!
たゆん
「えへへー」
「な、なななな何してんだよルキア。出ていってくれって言ってるだろーが」
(胸、胸当たってるんだけど・・・。何か良い香りするし・・・。柑橘系かな・・・?)
「あ、動揺してる動揺してる」
「うるせーないいから出て・・・」
「何でそんなに元気無いの?言うまでこうしてるんだからね」
…そんな事を言われて原因を言う男が果たしているだろうか?いや無い(反語)
そして数十分経過
「なーんてね」
「え?」
「ほんとはさ、何でもお見通しってわけよこのルキアちゃんはっ♪」
「な、何だよそりゃ・・・」
「ジャーン!!」
と言いながら後ろ手に隠していたとある物を取り出したルキア。

時間は少し前に遡る・・・。

――――

「そういえばルキアは、コレはいるアルか?」
「ヤンヤン、何それ?お金だったら私もそんなにないんだけど・・・。困ってるの?貸してあげようか?」
(ぬう・・・、やはり天然には彼氏のジェスチャーは分からなかったようアルね)
「そうじゃないアルよー。あー、こほん。つまり好きな人はいるアルか?という事アルが・・・?」
「え、え・・・それって・・・な、何よいきなり・・・」
(この反応はいるアルネ)
キュピーン
「や、ゴメン、私ノーマルだから他の人当たってね。じゃーねー」
「ってちょと待つアル!!そうじゃないアル!!!異性のっつーか男で好きな人がいるかって事アルよこのおっぱい星人!!!!スットコドッコイ!!!!!べらんめえ!!!!!!」
(後半がわけ分かんないなあー)
「自分だっておっきいくせに・・・。」
「何か言ったアルか?」
ギロッ
「あはははは・・・。それで、んーと何だっけ?」
「だから好きな男はいるのかって聞いてんだコノヤロー」
「そ、それは・・・」
顔を赤くし俯くルキア
「もし正直に言うなら、」
「?」
「ちょっと協力してもいいアルよ」
「ほ、ホントッ!?」
恥ずかしがっていたかと思うと一転して眼を輝かせ、ヤンヤンの胸倉を揺さぶった
「ちょっ、ちょっと離して落ち着くアルよルキア」
「あ、ごごごめんねヤンヤン。つい・・・。」
「ゴホゴホッ、あーこの苦しさは点心100人前完食したら賞金100万円に挑戦した時を思い出すアルね(遠い眼)」
「あのーもしもし?ヤンヤン?」

その後しばらくして・・・

「はっ!ついあの時の味を思い出して余韻に浸ってしまたアルよ!」
「やっぱり一問多答と順番当ては難しいなー。う~ん・・・。」
「で、いるのかいないのかkwsk」
「あ、やっと戻ってきた」
「早く言うアル!!こちとらこれからバイトもあるんでぃ!!!キリキリ吐きやがれ!!!!」
(そっちも悪いと思うんだけどな~)
「それは・・・。いない事もないけど・・・。」
「うんうん、思った通りアル。そこで恋に悩む乙女のルキアちゃんにはコレ!!!!!アル」
「え、えと・・・。こ、これって私?の人形?なのかな?」
「ノンノン、人形じゃなくてフィギュアあるよ」
「え?この人形使って何か魔法行使するってこと?」
「だからフィギュアだって・・・まあいいアル、とにかくそれを想い人に渡せばOKアルよ。奴はゲーセンでこれ取れなくて最近気落ちしてるアルからな」
「何で私の人形なんかが置いてあるんだろ・・・。まあいいや、とにかくこれを渡せば何とかなるよね。」
そう言って寮に向かって走り出すルキア。振り向きながら、
「ありがとーっ、ヤンヤン。今度スィーツバイキングでもおごるから一緒に行こーねっ、バイバイー!」
「再見、アル」
(友情より愛情とはよく言ったものアルな・・・。しかしこれで金もらってるわけだから少しは何かしてあげないと気分悪いアル)
フッ、と娘を見守る母親の様な顔をするヤンヤンであった。

――――

「こ、これは・・・。何でルキアがこれを・・・?」
「えへへ、ちょっとワケありでね。詳しくは言えないけど、盗んできたりとかじゃないよ。」
「じゃあお金払うよ。いくら使って取ったんだ?」
「ううん、いらないよ。・・・私があげたいの。それに・・・」
「それに?」
「自分の人形売りつけるってのも変じゃない?あげるのも何だか恥ずかしいけどねっ」
「そ、それもそうか・・・。ありがとな、ルキア」
好きな女の子からその子のフィギュアをもらう○○、
自分のフィギュアを異性にあげるルキア。
二人とも妙な気恥ずかしさを覚えてもおかしくないだろう。
「えへっ、これでいつも私と一緒・・・なんてね。じゃあまた明日、学校で。・・・おやすみなさい」
そう言ってバタンと戸を閉め、帰った・・・かと思うとルキアは再び扉を開け、
廊下からちょっと顔を出してこう言った。
「あーそうそう、忘れてた」
「何?忘れ物?」
「え?えーっとねぇー・・・。うーん・・・。」
「?」
「ス、スカートの中覗かないでよねっ!!」
「えっ?」
「あなたなら、た、たまにならいいけど・・・。」
「今、何て言ったの?よく聞こえなかったんだけど?」
「なっ、何でもないよっ、何でもっ。それじゃおやすみっ!」
「?」
(さっき、何て言ったんだろ?)
ちょっと気になった○○であった。

終わり *****
最終更新:2006年05月04日 12:16
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