546名前：<丶｀∀´>（´・ω・｀）（｀ハ´ ）さん[sage]投稿日：2005/12/22(木)17:56:47 ID:FWdu4wC1
何の気もなく会見会場へ入ると、黒板いっぱい位な大きな字で、【捏造先生】と書いてある。
俺の顔を見てみんなわぁと笑った。俺は馬鹿々々しいから、「細胞にカビが生えちゃおかしいか」と聞いた。
すると生徒の一人が、「然し1200個は過ぎるぞな、もし」と言った。100だろうが1200だろうが、
ミズメディ病院で卵子を集めるのに文句があるもんかと、さっさと会見を済まして控所に帰ってきた。
十分経って次の取材にでると【一つミズメディも被害者なり双方笑うべからず】と黒板に書いてある。
さっきは別に腹も立たなかったが今度は癪に障った。冗談も度を越せばいたづらだ。
クローンの親犬（反対語は、ただの出産）のようなもので、誰も誉め手はない。
報道陣は此呼吸が分からないから、どこ迄押していっても構わないという了見だろう。
一時間も歩くと見物する町もないような狭い都に住んで、外に何も芸がないから、ES細胞事件を
抗日戦争のように触れちらかすんだろう。憐れな奴らだ。
子供の時から、こんな教育されるから、いやにひねっこびた、植木鉢の楓見た様な9cmができるんだ。
無邪気なら一所に笑ってもいいが、こりゃなんだ。報道陣の癖に乙に毒気を持ってる。
「ミズメディの会見が面白いか、卑怯な冗談だ。君らは卑怯という意味を知ってるか」と言ったら、
「自分がしたことを笑われて怒るのが卑怯ぢゃろうがな、もし」と答えた奴がある。
やな奴だ。
わざわざ病院から、こんな奴に会見しにきたのかと思ったら情けなくなった
※「坊ちゃん」
551名前：<丶｀∀´>（´・ω・｀）（｀ハ´ ）さん[sage]投稿日：2005/12/22(木)17:58:51 ID:jeg/4o1x
私はその人を常に先生と呼んでいた。だからここでも
ただ先生と書くだけで本名は打ち明けない。
これは世間を憚かる遠慮というよりも、その方が私にとって
自然だからである。私はその人の記憶を呼び起すごとに、
すぐ「先生」といいたくなる。筆を執っても心持は同じ事である。
よそよそしい頭文字などはとても使う気にならない。
「私は私の過去を善悪ともに他の参考に供するつもりです。
しかし妻だけはたった一人の例外だと承知して下さい。
私は妻には何にも知らせたくないのです。妻が己れの過去に
対してもつ記憶を、なるべく純白に保存しておいてやりたいのが
私の唯一の希望なのですから、私が死んだ後でも、妻が生きて
いる以上は、あなた限りに打ち明けられた私の秘密として、
すべてを腹の中にしまっておいて下さい。」
※「こころ」（原文のまま）
584名前：あ、急いだからなんかガタガタ ('A`)投稿日：2005/12/22(木)18:25:08ID:IaOxgXLp
親譲りの自尊心で子供の時から損ばかりしている。
大学に居る時分論文の捏造で職を失った事がある。
なぜそんな無闇をしたと聞く人があるかも知れぬ。
別段深い理由でもない。同僚の一人が冗談に、
いくら威張っても、ノーベル賞をとることは出来まい。
低脳やーい。と囃したからである。
小使に負ぶさって帰って来た時、おやじが大きな眼をして
捏造論文を書く奴があるかと云ったから、この次はバレずに書いて見せますと答えた
※「坊ちゃん」
590 名前：Wagamamanetti◆ZibHIZENUY[sageinternazionali]投稿日：2005/12/22(木)18:33:26ID:oUM4vqPF
我輩は黄である。ノーベル賞はまだない 。
744 名前： <丶｀∀´>（´・ω・｀）（｀ハ´ ）さん [sage] 投稿日： 2005/12/23(金) 02:19:00 ID:OJXDM85f
吾輩は黄である。 ノーベル賞はまだ無い。
どこで見捨てられたのか見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした研究施設でｱｲｺﾞｰｱｲｺﾞｰ泣いていた事だけは記憶している。
吾輩はここで始めて勧告人というものを見た。しかもあとで聞くとそれはニダーという人間中で一番獰悪（どうあく）な種族であったそうだ。
このニダーというのは時々我々科学者を捕えて煮て食うという話である。しかしその当時は何という考もなかったから別段恐しいとも思わなかった。
ただ彼の掌（てのひら）に載せられて「国の誇りﾆﾀﾞ」と持ち上げられた時何だかｳﾘﾅﾗﾏﾝｾｰした感じがあったばかりである。
掌の上で少し落ちついてニダーの顔を見たのがいわゆる勧告人というものの見始（みはじめ）であろう。
この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。第一曲線をもって装飾されべきはずの頬がとがっていてまるで鰓（えら）だ。
その後（ご）人間にもだいぶ逢（あ）ったがこんな鰓には一度も出会（でく）わした事がない。
のみならず顔の真中があまりに発熱している。そうしてその穴の中から時々ぷうぷうと火を吹く。どうも咽（む）せぽくて実に弱った。
これがニダーの起こす火病（ふぁびょん）というものである事はようやくこの頃知った。
※「吾輩は猫である」
70 ：マンセー名無しさん ：2005/12/23(金) 15:24:42 ID:YaRrdBGb
翌日何の気もなく教場へはいると、黒板一杯ぐらいな大きな字で、コピペ先生と
書いてある。おれの顔を見てみんなわあと笑った。おれは馬鹿馬鹿しいから、
コピペをしちゃ可笑しいかと聞いた。するとPDの一人が、しかしDNAフィンガー
プリントのノイズまで一致は過ぎるぞな、もし、と云った。４枚コピペしようが
５枚コピペしようがおれのPhotoshopでおれがコピペするのに文句があるもんかと、
さっさとTV取材を済まして控所へ帰ってきた。十分立って次の教場へ出ると
一つDNAフィンガープリントコピペなり。但し笑うべからず。と黒板にかいてある。
さっきは別に腹も立たなかったが今度は癪に障った。
71 ：マンセー名無しさん ：2005/12/23(金) 15:27:42 ID:YaRrdBGb
それから３ヶ月ばかりは無事であったが、４ヶ月目の晩に金という研究所員に
ES細胞の写真を撮らせた。今度はﾈﾗｰにも逢わなかったから、誰も知るまいと
思って、翌日学校へ行って、一時間目の教場へ入ると受精卵ES細胞２個・
体組織ES細胞１１枚捏造と書いてある。実際おれは受精卵ES細胞２個で
体組織ES細胞の写真１１枚を撮った。どうも厄介な奴らだ。二時間目にも
きっと何かあると思うとミズメディの受精卵ES細胞旨い旨いと書いてある。
あきれ返った奴等だ。
※「坊ちゃん」
72 ：マンセー名無しさん ：2005/12/23(金) 15:30:18 ID:3qKZj03q
せっかくなのでネタ投入。改良歓迎。
元ネタ（漢字送り仮名などはうろ覚え）
山道を歩きながら考えた。
知に働けば角が立つ。乗に棹させば流される。
義理を立てれば窮屈だ。
とかくにこの世は住み難い。
↓
捏造をしながら考えた。
まともに働けば成功しない。ノーベル賞を想えば流される。
データをとるのは窮屈だ。
とかくに論文は書きにくい。
※「草枕」
226 ：マンセー名無しさん ：2005/12/26(月) 11:59:10 ID:PqOX00jz
「捏造の智に働けば顔が立つ、シャッテンに事実を流される、意地を通して嘘吐きだ。兎錫この世は住みにくい。」
夏目漱石『草枕』の冒盗の一節である。
301 ：マンセー名無しさん ：2005/12/28(水) 01:55:35 ID:MbKmIjTg
私はその人を常に最高科学者と呼んでいた。
だから此処でもただ最高科学者と書くだけで本名は打ち明けない。
これは世間を憚る遠慮と言うよりも、その方が私にとって自然だからである。
私はその人の記憶を呼び起こすごとに、すぐ「最高科学者ｗ」と
云いたくなる。 筆を執っても心持は同じ事である。
余所々々しい黄＾H頭文字などはとても使う気にならない。
※「こころ」
