SF百科図鑑

串田孫一『ギリシア神話』旺文社文庫

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November 01, 2005

串田孫一『ギリシア神話』旺文社文庫

ギリシア神話のダイジェスト
聖書と同じく有名なエピがたくさん入っている。
聖書と同じく、キチガイじみた暴力的な神々が出てくる。神たちはDQN人間のように本能の赴くまま行動し、殺人や近親相姦や同性愛を犯す。
旧約聖書との最大の違いは、物語として面白いことだ。これは「神話」ではあるが、「神を題材にしたおもしろ可笑しい物語」を標榜したとおぼしきものであり、民族のルーツを尤もらしくフィクション化したにすぎない駄作の聖書とは格が違う。また(どちらが古いのか確認できないが、おそらくは)ゼウスが洪水で人間を滅ぼしたエピソードを見る限り、聖書はギリシャ神話の盗作ではないか(劣化コピー)と疑われる。
古今東西のヒロイックファンタジーの原型がここにある。人間の文学、物語は、泥臭いどろどろした愛想劇のファンタジーとともに始まったことの証明である。

テーマ性   ★★★
奇想性    ★★★★
物語性    ★★★★
一般性    ★★★
平均     3.5
文体     ★★
意外な結末  ★★
感情移入   ★★
主観評価   ★★1/2(27/50)
silvering at 00:16 │Comments(1)読書

この記事へのコメント

1. Posted by slg   November 03, 2005 00:02
ドイツSF初挑戦のImagonが届いた。俄然やる気が出る。
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