SF百科図鑑
フィリップ・K・ディック『ジョーンズの世界』創元SF文庫
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匿名ユーザー
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September 27, 2005
フィリップ・K・ディック『ジョーンズの世界』創元SF文庫
初期作品
予知能力者を扱った未来政治もの。意外にもけっこう面白かった。
占い師出身の予知能力者ジョーンズが、次第に卓越した予知能力を駆使して民衆の支持を集め、当局の必死の抵抗もむなしくあっさり政権を奪取する。しかし、ジョーンズは、自らの死期をも当然に予知していた&&。主人公の捜査官は、思いもかけぬ形でジョーンズ政権を終焉に導くことになる。
予知能力ものでは定番といっていい決定論と自由意志論の対立テーマをわかりやすいエンタテインメント活劇の形で提示しており、ディックにしては(小ぢんまりしてはいるものの)プロットのまとまりもよく、ちゃんとした物語として完結しているのも好印象だ。
70年代に、ほとんど同じテーマをシルヴァーバーグが『確率人間』でより詳しく掘り下げているが、あるいはこの作品を読んでいたのかも。
テーマ性 ★★★★
奇想性 ★
物語性 ★★★★
一般性 ★★★
平均 3
文体 ★★★
意外な結末 ★★★
感情移入 ★★★
主観評価 ★★1/2(28/50)
占い師出身の予知能力者ジョーンズが、次第に卓越した予知能力を駆使して民衆の支持を集め、当局の必死の抵抗もむなしくあっさり政権を奪取する。しかし、ジョーンズは、自らの死期をも当然に予知していた&&。主人公の捜査官は、思いもかけぬ形でジョーンズ政権を終焉に導くことになる。
予知能力ものでは定番といっていい決定論と自由意志論の対立テーマをわかりやすいエンタテインメント活劇の形で提示しており、ディックにしては(小ぢんまりしてはいるものの)プロットのまとまりもよく、ちゃんとした物語として完結しているのも好印象だ。
70年代に、ほとんど同じテーマをシルヴァーバーグが『確率人間』でより詳しく掘り下げているが、あるいはこの作品を読んでいたのかも。
テーマ性 ★★★★
奇想性 ★
物語性 ★★★★
一般性 ★★★
平均 3
文体 ★★★
意外な結末 ★★★
感情移入 ★★★
主観評価 ★★1/2(28/50)
silvering at 23:27 │Comments(0)
│読書