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ハーラン・エリスン『危険なヴィジョン1』ハヤカワ文庫SF」(2005/12/06 (火) 00:50:36) の最新版変更点

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<p>2000年</p> <p>8/17<br> さて、「闇の左手」凄いですねえ。まさしく思弁小説の手本のような。強靱な想像力で純粋思考による多数の仮設アイデアを組み合わせて世界構築し、純粋論理で思弁を推し進めるこの凄さ。熟読、再読に値する超力作である。他の作家とは実力差があり過ぎて。ただし、気軽に読める楽しさはないので、こればかり読むのはつらいかも、時々息抜きを入れて読もう。</p> <p>8/19<br> 「闇の左手」読み終えた。★★★★★。もう1つぐらい★を追加したいほどの、期待通りの名作だった。とにかくもう、何というか、物語としても、思索の深さという点からしても、今まで経験したことのないようなものだった。両性人類の思考へここまで入っていける読書体験というのは、SF、それもルグィンでなければ得られないものだろう。もちろん、ルグィンの巧妙に男性の視点でくるんだこの作品の根底に、したたかなフェミニズム思想が存在していることはみてとれる。しかしそういう厭味を全く感じさせない。何かそういうものを軽く超越したもっと普遍的な真実を描き出しているようにみえる。ほんと、同じ受賞作でも、ゴミのようなハインライン「月は無慈悲な夜の女王」あたりの駄作とは雲泥の差である。<br> 以下は「ノート」に書いたものの引用。<br> 1970 【Novel】Winner:『闇の左手』 The Left Hand of Darkness アーシュラ・K・ル・グィン(Ursula K. LeGuin)<br> ルグィンの代表作、エクーメン(ハイニッシュ・ユニバース)シリーズの一作で、ルグィンの名声を確立したヒューゴー/ネビュラ受賞作。単性人類と両性人類との種を超えた友情/愛を描いたこの作品は、光と影、生と死、男性と女性といった様々な二項対立を持ち出し、それらが互いを必要としながら成り立っているという図式を定立してゆく。性の概念を取り払った状態で、主観の相違を双方の視点から描きつつ、それを乗りこえたコミュニケーション、愛情は成り立ちうるかという真摯なテーマを極めてリアルに描き出しており、インパクト、完成度とも群を抜いている。また静かで美しい文体も従前のジャンル小説とは一線を画しており、後半のアイとエストラーベンの3ヶ月にわたる氷原越えの描写もリアルで生き生きしている。60年代受賞作の中でもずば抜けた作品と言えるだろう。<br>

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