SF百科図鑑

シーラ・フィンチ「骨読み」

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2002年

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フィンチ「骨読み」に入る。
オリオン座の惑星の話。この星(フレー)の住民はずんぐりした体型で顔に刺青があり、声が甲高い。主人公のリーズの素性が今一不明。いきなりこの星の酒らしきもの(ジス)で飲んだくれる場面から始まる。異文化コミュニケーションの話? まだ発端部を読んだだけなのでこれからだ。じっくり楽しみたい。

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「骨読み」前半終わる。船がでている間に原住民が反乱を起す。代理委員夫妻が殺害され、主人公(通訳)は委員の2人の娘を連れて逃げ出す。途中敵から骨のかけらを渡され、墓に入れろといわれる。スキナーで逃げ出すが途中墜落し森の中をさまよう。温和な原住民が何故? 途中、牝をレイプする牡の姿を目撃する。ポール・アンダースン系かな? 

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「骨読み」は、ミュールの牡がフレーの牝を襲う場面に引き続いて、今度はミュールとフレーの集団が喧嘩をする場面に出くわす。この喧嘩は突然終わり、一方が他方を追いかけていなくなる。主人公はシタールを演奏し、外交代表の娘は地球を思い出す。牡、牝、中性の3種の木の実を主人公が選り分けてやったりもする(中性の実は猛毒なのだ)。
極めてポール・アンダースン色の強い冒険サスペンスSFです。異文化人類学的な謎解きが恐らくメインでしょう。従順なフレーたちが突然人類を襲い、入植地(ニューボンベイ)を焼き払ったのは何故? ミュールとの関係は? ミュールは何故フレーを襲うのか? 今のところさっぱり分からず。ネタ的にはアンダースンの「狩人の月」「肉の分かち合い」あたりとかぶりそうですが果たしていかに。

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京成杯=ローマンエンパイア/ヤマニンセラフィム 日経新春=どうでもいい馬

「骨読み」主人公が、出発間際の「フレーの獲物」の骨を渡しながらの発言を思い出す、母の骨の下に埋めよ。「母」とは「創造者の骨」(山地の名前)のことではないのか? そうするとカルカッタ基地(北西)ではなく北東に進路を取る必要がある。他に選択肢はない! 娘と赤子一人を抱えて彼は進む。ここで第2部終わり。次は第3部で、第4部まであります。今日中に全部読みます。

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シンザン記念=タニノギムレット。少しズブい? スローのせい? 2着の馬の方が有望か(ローマンエンパイアの2着)。

フィンチ「骨読み」★★★★
本作自体の評価はこんなものだが、このシリーズには期待できる。キャラクター描写がよい! 主人公の言語学者の飲んだくれのキャラクターがいい。サブキャラの少女も魅力的だし。魅力的な異星文化の描写、正統派冒険SFのストーリーに、文化人類学や言語学のネタをからめてSFらしさを出しており、バランスがいい。是非、1冊本になったものを読んでみたい。
本作の後半は、フレーとミュールが同じ種族で「牡」が年を取るとミュールになってしまう。牝のみが言語能力を持ち、音を発見するとそれを表す文字を牡の指の骨に書き付けて保管する。この骨が散逸しており、「創造者の骨」の山頂付近にある洞窟にいる牝(「母たち」)がこの骨を集めている。主人公があずかった骨は壊れて文字が消えている。主人公は骨の文字を読み取って粘土板に書き付ける作業を手伝う。一つだけ文字のない音があるが、同伴した3歳の赤子にシタールの音を聞かせ粘土板に字を書かせる。これで完成! 主人公は左手の指を提供し、引換にカルカッタ基地に戻される。言語学/文化人類学のネタをこ難しくせずに正統派冒険SFの手法で扱っているのが好感が持てる。

今日は後「消えた少女」「非常識」を読みます。

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