SF百科図鑑 山田正紀『神狩り』ハルキ文庫


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2001年

5/27

山田正紀「神狩り」★★★★★
これぞスペキュレイティヴ・フィクション! という感じですね。わたしがSFに求める全てがある。想像力を刺激し形而上的な妄想をかき立てること。これがわたしがSFを読む理由だが、この作品はそのお手本だ。これに比べると90年代のアメリカSFが面白くない(というかわたしの主観でいうとSFではない)のは、読者が想像力を刺激されたり形而上世界へ行き先の分からないまま連れ去られる感覚を味わえないためだ。ビジョルドのヴォルコシガンシリーズなんて、この観点からするとSF的な部分は全くない。単なるキャラクター小説だ。だから退屈なのだ。今読んでいるロビンスンの火星三部作だって、形而上のケの字もない。ノンフィクションのように、あまりに具象的すぎる。だからつまらない。まあ、火星三部作は別の意味で凄いけど、でもわたしが求めるものとは違う。もはやこのような凄さを今どきのSFに求めるのは無理なのだろうか?