SF百科図鑑 スパイダー&ジーン・ロビンスン『スターダンス』


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2000年

10/15
「すたーだんす」読み始める、いかにもLDGな感じ。主人公のキャラがやや鼻につくと思うが、「ハインライン好き」のせいらしい(笑)。しかしストーリーは(別にSFである必然性はないが)面白いのでいい。

同じ作者の「別の名」も佳境に入ってきた。FirstStart建設の話の後、例のマッドサイエンティストを殺しに行った語り手が戻ってきて、父親に無事殺したと報告をする。この部分だけ日記や報告書の形式をとらず、通常の小説の形態をとっている。このへんのテクニックが巧い。そして、父に読ませた日記で「殺した」部分だけ抜けており、「思い出したくないからあえて外した」と言い訳するが、後で、「実は嘘だったのだ」と独白し、別の男に当てたテープで、「もう一つの真実」を語り始める。そのテープの引用が次の章である。今冒頭だけ読んだ。マスキーにやられ失神後目をさまし狂人科学者と顔を合わせたところ。面白くなりそう。この作品はアイデア自体が面白いし、復興の過程の描写も面白い。結構好きな作品である。
この作品の単語、第二章まで意味を入力し終わったが結構疲れた。しかも疲れて、あまり頭に入っていないので意味がない。あまり効率的でないかも。やり方を考え直そうか。いずれにせよ、この作品だけはこの方式でやる。

「スターダンス」第1部、シャーラ死んでしまいましたね。予想通りの展開だけど。

ちなみに長編版は次の部分がカットされている。
「ここに、異星人の侵略の脅威を利用して、一夜のうちに人類を統合しようとした、疲れた老政治屋の計略がある。「恋には道が見つかる」というが、それと同じく本当のことだ--あの忌々しい螢どもが戻ってくることがあるとしたら、人類が相も変わらず統制がとれていないことに気づくことだろう。やれやれ。
そう、もちろんキャリントンが、テープと金のすべてをわがものにしようとしたのだ--だがシャーラもぼくも契約書に署名はしていなかったし、彼女の意思は明白だった。そこで彼は裁判官を買収しようとしたが、選んだ裁判官が悪かった。マスコミに漏れ、世論や周辺の論調を見て取るや、彼は推進装置もつけないままPスーツでスカイファックの外に出た。多分彼はシャーラと同じことをしようとしたのだが、あいにくEVAに不馴れだったし、時期が遅すぎた。彼はおよそベテルギウスの方角に向かったまま消息を絶った。スカイファックの管理委員会は、汚名をそそごうと最も熱意を燃やしている人物を後釜に据えた。彼はぼくに今までどおり全設備を自由に使うことを許可してくれた。
そこでぼくはノリイと話し合い、ノリイも手が空いていた。そういうわけで、新モダンダンス・シャーラ・ドラモンド協会の立ち上げとあいなった次第だ。ぼくらはもっぱら地球上で何らかの理由でやってゆけないダンサーばかりを選んだが、そういうダンサーはとんでもなくたくさんいることがわかった。
ぼくはモリイと踊るのが楽しい。二人あわせてもシャーラ一人にはかなわない--でもぼくらはうまく一緒にやっていける。それは明らかにタブーだけれど、ぼくらは結婚したらうまくいくはずだ。
ぼくたち人間はそういうものなんだ--思ったことはやりとおす。」
というわけでキャリントンの旦那は哀れな最期を遂げている(笑)。さて、長編版ではいかに? しかしあの訳本の一人称が「わたし」なのは内容と合っていない。「ぼく」とすべきだ。「わたし」というほど内省的で落ち着いた人物ではない。結構軽薄で子供っぽいキャラなので「ぼく」がぴったり。ちなみに「おれ」というほどかっこよくもない。結局、女を金持ちのオヤジに取られ、最後も「恋してはいなかったけど、愛していた」って死ぬ真際にまでていよくふられているし。何の活躍もすることなく、第1部の最後までかっこわるいままだった(笑)。
ハインラインの「月は無慈悲」も一人称が「ぼく」だったらもっと面白く読めたかも知れない。「おれ」であのキャラじゃ、むかつくよねえ。

三章までの単語入力終わり、後はチェック。ここがいちばん大事。頭に入れなければ意味がない。今、一巡目。しかし、難解な語、覚えなくていい語(読めればいい語)も結構あるので区別するのが結構大変。ドラッグの名前なんて必要ねえよな。どうせ日本語を見てもわからんのだから。

10/16
「スターダンス」少し進む。

風邪気味。

「別の名で」進む。カールソンに看病されて、語り手の気持ちが動くというくだりはスターダンスにも通じるヒューマニスティックな(笑)展開でロビンスンらしい。こうなってくるとオチも想像がつくな(笑)。

(略)

10/18
「別の名で」★★★★1/2。最後、予想外の展開を見せる。カールソンがマスキーと交信するシーンから一気に話は加速し、語り手もマスキーに認められて「守られる」存在になってしまう。この中編を発展させた第一長編も読んでみたいところだ。
「スターダンス」★★★★1/2。後半は凄い。前半のハインライン調さえなければ、と惜しまれる。このアイデアを見るだけでもハインラインより才能があるのは明らかだから、ハインラインごときに心酔して引きずられるような真似をしてほしくなかった。
しかし、両作品とも、敵と思われた未知なる存在と出会うことから、人間が新たな能力を手に入れたり、進化の一つ上の階梯に上るという点で共通。ロビンスンはよっぽどこのネタが好きらしい。

レジェンド邦訳第一巻ゲット。 

河出文庫から年代別海外SFアンソロジー全6巻が出るらしい。ちゃんと未訳作品を入れてくれるのかな? 邦訳ありの採録でないことを祈る。そうでないと意味がない。しかし、すぐに絶版になるのは目にみえているので、きっちり全巻即買いせねば。

次はアシモフ「聖者の行進」とマーティン「ナイトフライヤー」に入る。並行してザンジバー。