SF百科図鑑 ゲイマン『壁の中のオオカミ』


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■2004/04/25 (日) 12:57:09 壁の中のオオカミ 冒頭

壁の中のオオカミ ニール・ゲイマン
ルーシーは家の中を歩いていました。
家の中はとても静かでした。ママは自家製のジャムをポットに入れていました。パパはチューバふきの仕事に出かけていました。弟は居間でテレビゲームをしていました。
ルーシーは物音を聞きました。物音は壁の中から聞こえてきました。ぐいぐい、せかせか、かさかさ、ぱりぱり、こそこそ、そろそろ、さわさわ、という物音でした。
ルーシーは、この古くて大きな家の壁の中で、そんな物音を立てるのが何者か知っていました。そこでルーシーはママのところへ行き、言いました。
「壁の中にオオカミがいるよ」ルーシーはママに言いました。「音が聞こえるもん」
「ちがうわ」ママは言いました。「壁の中にオオカミはいません。それはきっと、ネズミの音よ」
「オオカミだもん」ルーシーは言いました。
「ぜったいオオカミじゃありません」ママは言いました。「だって、みんな言うのよ&&もしオオカミが壁の中から出てきたら、『それ』はすべて終わりだって」
「何がすべて終わりなの?」ルーシーはききました。
「『それ』よ」ママは言いました。「みんな知っているわ」
ルーシーはブタの人形を拾いました。それはとても小さい赤ちゃんのころもらったものでした。
「ネズミの音には聞こえないもん」ルーシーはブタの人形に言いました。

■2004/04/25 (日) 12:34:09 ゲイマン『壁の中のオオカミ』

絵本、夕べ寝る前に読んだ。よかったよ。壁からオオカミが出てきて家の中を乗っ取る話。オオカミの描写が面白い。最後は人間たちが壁から出て行ってオオカミを脅かして追い出す。オオカミの次は象が壁から出てくる。
大昔、小学校低学年のころ図書館や、親に買ってもらって読んだファンタジー系の童話を思い出させる話。薄気味悪い絵がいい。
これが本年度の英国協会賞短編賞受賞作である。ゲイマン人気にあおられての受賞の感もあるが、いくら旬の作家の作品とはいえ、大人向けの文学賞を童話に与えてしまうのはねえ&&『コラライン』はまだきちんと物語だったが、これは完全に絵本そのものでしょう。