SF百科図鑑

ed. David Pringle "Interzone:The First Anthology"

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November 12, 2005

ed. David Pringle "Interzone:The First Anthology"

インターゾーン傑作集第1集
いつものように読んだものからコメント欄に感想を。
英国協会賞の「カイトマスター」「残像」は既読のためスキップ。
silvering at 00:05 │Comments(10)読書

この記事へのコメント

1. Posted by slg   November 12, 200500:08
ニール・ファーガスン「モンロー主義」★★★ モンローはモンローでもマリリン・モンローがもし大統領になったら? という一種の改変歴史コメディ。ソ連のチェコ侵攻を憂慮したマリリンは部下を引き連れてモスクワを訪問し、ブレジネフを色仕掛けで寝取り、婚約して、世界平和をもたらす、というギャグ小説。割と面白い。
2. Posted by slg   November 12, 200500:14
レイチェル・ポラック「天使のベイビー」★★★ 天使の男に憑かれた娘が、常人と異なった人生を歩み、ついに天使の子を産む、という奇想的幻想小説。女性特有の性的妄想を「天使」のイメージによって徹底的に追求した作品として、強烈なインパクトがある。なお、作者は世界幻想文学大賞受賞作"GodmotherNight"がある。
3. Posted by slg   November 12, 200500:17
デヴィッド・レッド「空飛ぶ爆弾の甲板で」★★1/2 全体が巨大な爆弾である飛行船に乗り込んで、様々な取材活動を行う男が、次第に船内の任務に巻き込まれて逃げられなくなるという話。船全体が爆弾という奇想は面白いが、いかんせん話が短すぎてやや物足りないかも。
4. Posted by slg   November 12, 200523:52
ジョン・シャーリイ「シンディが見たもの」★★★ 極めて不可解でキモチワルイ幻想ホラー小説。シンディという娘が生物のような家に閉じこめられ、悪夢のような体験を繰り返し、家族の下にたどり着き、それを告げるが、父と兄弟は逃げだし、母親は怪物になる、という訳の分らないオチ。ケリー・リンクのような非常に変な話で、合理的な説明は不可能。プロットすら判然としない。
5. Posted by slg   November 12, 200523:55
バラード「攻撃対象」★★1/2 英国の要人をつけ狙う、狂った若者。宇宙時代の宗教的カリスマとして一世を風靡する宇宙飛行士。暗殺狂の若者は宇宙開発への憎悪を宗教的信念にまで高め、このカリスマを狙う&&。バラード的オブセッションが典型的に表れた作品だが、いささか話が単純すぎる。
6. Posted by slg   November 13, 200500:00
チェリイ・ワイルダー「すり抜けるもの」★★★ アフリカのある国で、義理の娘らがタバコと酒の所持罪で逮捕され死刑確実と告げられた男。この国には緑色の薬草がはびこりつつある。この薬草の力で男は奇妙な夢を見る。国王も同じような夢を見て、娘たちに特赦を出す、というファンタジー。普通小説的な落ち着いた筆致が好ましい。
7. Posted by slg   November 13, 200500:04
キム・ニューマン「夢見る者」★★1/2 夢の内容をコントロールする装置を使って夢テープを提供している男。この男からケネディとマリリン・モンローのセックス夢テープの提供を受けた男が自らの夢見力で強烈な夢を見る。この夢を盗み見た業者が「きみの夢見る力を貸してくれ」という。この男はこうやって次々と夢をテープ化しては客を次々渡り歩いていたという話。いまいちつまらん。
8. Posted by slg   November 13, 200500:12
体調の悪いときに読んだ冒頭3編。内容ほとんど忘れたが再読する気にならんのでいい加減に記す。
ジェフ・ライマン「ああ楽しき一日」★★ 同性愛ネタを含む妙な幻想小説で、ねちっこい話で苦手なタイプだった。
アンジェラ・カーター「エドガー・アラン・ポーの内閣」★★ 共和国をポオ一家が統治すると仮定した走り書きのような作品だったと思う。つまらんかった。
スコット・ブラッドフィールド「フラッシュ!キッド」★★ シロアリ駆除をする少年がおかしくなる話だったかな。忘れた。どっちにしろつまらんかった。
9. Posted by slg   November 13, 200511:29
投票内容
件数 場名 レース 式別 馬組 金額
(1) 京都(日) 11R 複 勝  10
100円
(2) 京都(日) 11R 馬 連 ながし 軸馬:10
相手:01,08,11,12,14
各100円(計500円)
(3) 京都(日) 11R 馬 連 ながし 軸馬:14
相手:01,12
各100円(計200円)
(4) 京都(日) 11R 3連複  01-12-14
100円
合計 900円
10. Posted by slg   November 13, 200522:31
マイケル・ブルームスタイン「組織切除及び変異再生に関する事例報告」★★ 人体の各部の余剰組織を切除して様々な組織や物質の製造基盤にする技術に関するレポートの形式をとった作品。作者が外科医出身でこれがデビュー作らしいが、物語作成の技術が全くないままにアイデアを医学レポートの形で書いたというだけの代物であり、アンソロジーの末尾に収録する価値のあるものかは非常に疑問だ。アイデア自体も大したことはないし&&。事実、この作者がその後作家として大成したという話はきかない。

以上、収録作の質はやや低めで総合★★1/2程度。4冊通読してみて、やはり第3集だけ質が高いと実感。
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