SF百科図鑑 エドガー・ライス・バロウズ『火星の大元帥カーター』創元SF文庫


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September 13, 2005

エドガー・ライス・バロウズ『火星の大元帥カーター』創元SF文庫

火星シリーズ第3作
バロウズの凄いところは、同じ世界設定、同じキャラクターで似たようなストーリーを繰り返しながらも、金太郎飴にならず読者をなかなか飽きさせないというところだろう。これはもう天性の才能としか言いようがない。分析するのも無駄で、ただその物語世界に素直に身をゆだねるのが賢明であろう。
本書は、第2作で回転する牢獄にとらわれたままのデジャー・ソリスを救出し、火星の大元帥の称号を得るまでの冒険談である。
ジョン・カーターは、忠実な魔犬ウーラを従えて、ソリスのとらわれている国へ潜入、牢獄にたどり着くが、あと一歩というところでソリスをほかのものにさらわれてしまう。赤色人の皇帝の娘スビアも一緒だった。カーターはかれらを追い、赤色人と仲間になるが、クーラン・ティスの宮廷にとらわれてしまう。ティスの誤解は、偶然来訪していた赤色人皇帝スバン・ディーンによって解かれ、カーターはディーンとともに、ソリスとスピアを救出に出発する。そしてついにソリスを救出に成功、裁判にかけられたカーターは火星の大元帥の称号を得る。
問答無用のヒーローのようにも見えるが、犬やほかの人々に危ないところをけっこう助けられているのが笑える。他人の助けがなければあっさり死んでいたであろうと思われる場面が、この作品だけでも5、6箇所はあった。あと、出てくる美女という美女がみなカーターに惚れるのには呆れ返る。本書でも、白色人教皇の娘ファイドールが自ら黒色人サリッドを殺し、カーターに愛を告白し、ソリスを渡して自ら投身自殺するのは笑った。カーターよ、おまえ自分で助けてねえじゃん。
まあ、そこがカーターの憎めないところでもあるし、他のキャラクターがどれもこれも光っている理由でもあるのだ。特に、ウーラ可愛すぎ。ソリスとウーラとどちらかとれといわれれば、俺は迷わずウーラをとる。

テーマ性  ★
奇想性   ★★
物語性   ★★★★★
一般性   ★★★
平均    2.75
文体    ★★★★
意外な結末 ★
感情移入  ★★★★
主観評価  ★★1/2(29/50)
silvering at 20:17 │Comments(1)読書

この記事へのコメント

1. Posted by 手下X22   September 14, 2005 00:50
お呼びのようなので一言。
物語は娯楽。分析は無用。それにバローズは成功しているんだから。
で、まじめに言うと、あとはターザンの1作目・2作目を読めばバローズ体験は充分。
余談だが、キャラクターの名前、カーターとソリス以外は忘れていました。お恥ずかしい。