SF百科図鑑

イアン・バンクス『フィアサム・エンジン』

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July 01, 2004

イアン・バンクス『フィアサム・エンジン』

邦訳のある英国SF協会賞の唯一の未読作品、ついに着手。
遠未来の地球に暗黒星雲が迫り、破滅が近づく&&といったようなストーリーだが、プロットが分かりにくい。設定も今ひとつよく分からない。変な女が突如意識を持つ冒頭、子供語り的な挿入パートなど何がなんだか分からん。
よって今のところつまらん。
silvering at 06:29 │Comments(5)TrackBack(0)読書

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この記事へのコメント

1. Posted by silvering   July 01, 2004 21:10
100ページまできたが、相変わらず詰まらん。
英国を代表するエンターテインメント作家のはずなのだが&&。
設定が説明不足な上に、キャラ設定がつまらない。おまけに鳥が語ってたり&&VR世界での語りのようだが。なんか「エンジンサマー」風な語り。題名に「エンジン」とあるのはエンジンサマーと関係あるのだろうか。
2. Posted by silvering   July 02, 2004 01:35
我慢できなくて感想文をググって見た。
何かVR世界と現実世界が並行して語られており、4人の視点人物の話が交互に語られているらしい。4人の視点人物がいるということすら気づかなかった(笑)。だめだ、これは。
最後にオチがあるらしいので、これからはちゃんと読んでみますね。なんか見た目普通の小説っぽいから、なめてかかってたけど、トリッキー系らしい。それなら読み方を変えねば。そもそもバンクス読むの初めてだしね。何か短編集1冊持ってたけど難しくて1、2編で音を上げたことあるし、曲者のようだから注意してかからないと。

一つだけいえるのは、「今んとこ、あんまり好みじゃない」。 特にVR設定ってのが既に当たり前過ぎて陳腐に見えて興味を惹かれないってのが大きい気がするが。
3. Posted by silvering   July 02, 2004 12:08
つまんないから、平行してExcessionを訳しながら読むことにします。サブストーリーがどれもこれもどこかで見たことのあるネタの焼き直し。バスキュールのパートが「エンジン・サマー」。アディジンとセッシーンのパートは似通っていて別々のストーリーを設定する必然性が不可解だが、VR部分はギブスン以下サイバーパンクでの陳腐な設定だし、何度も再生する生命は『バイティング・ザ・サン」とか。新たな意識を持つアシュラは、人間なのかロボットなのかすら不明だが、ロボットものにありがちなスタイル。
書き方が淡白すぎて盛り上がりに欠けるというのが一番の問題。わざとかも知れないが、何かこう紙上で調合実験をしているかのような冷たさを感じる。
バンクスっていつもこうなのだろうか。SFだのホラーだのミステリだのを書き分ける作家らしいからジャンルへの愛とかあまりないのかも。叙述ミステリ系と思って読んだほうが楽しめるかもい知れないな。
4. Posted by silvering   July 02, 2004 23:48
フィアサムエンジン

5-1
カゾリアーセレーファ
アシュラ、ピーター、ルシア
身柄拘束された現状復帰主義者リザイラ演説ー夢ーセレーファ城を見に出発

5-2

ガドフィウム、ゼメトリオ
対話ーセッシーンの死亡についてーメッセージの解読ー地球からの脱出方法? セレーファにある?ーチャペルとの戦争ーデータコーパス解読法ーアシュラ?―セッシーンの影と接触?

平野ー城の下ー野営地の宿
ウリス・テンブレン
歌ー窓からの風ー作業現場へー補給係オフィスで幽霊と会うー誤って穴に落ち、ロープが切れ都市に墜落ー王がたまたま同期し舌打ち

5-3
城壁
セッシーン、アラン(昔の自分)
自己との対話ー犯人は王?ーフリッシェの陰謀による(妻と密通)ー要塞の超構造体自体がクリプトスフィア?ー爆弾作業班がその破壊計画ーカオスで滅亡加速ーエンジニアが持つ重要なものとは?ー戦利品は秘密の通路!

5-4

バスキュール少年
獣と対決ーガシュトンとなのるナマケモノ―塔を回って降りるーなにかがおきている、とナマケモノの長ホムベタンテが語るーナマケモノ部落に着くークリプトにトラブルークリプト没入ー鳥のシムルグになるー烏を捕まえ質問

6-1
飛行船着陸塔
アシュラ、ピーター、ウキュビュレア
セレーファ城に着くー財布もらうーピーター去り、いとこが迎える

6-2
5. Posted by silvering   July 04, 2004 22:42
やっと読了。
奇麗にまとまったと思うしアイデアも悪くないが、構成がまずく盛り上がりに欠ける。細かいアイデアの数々は既にどこかで見たことのあるものであり、それらを組み合わせただけに過ぎないから、後は英国随一のエンタテインメント作家がそれをどう料理するかだけの問題なわけだが、エンディングのサプライズを効果的にしようとするあまり、4人の視点人物のサブプロットを断片化し過ぎて、冗長で難解な印象になってしまっている。一つの章に細かく刻まれた4つのサブプロットの断片が無造作に並べられている(並べ方を工夫しているようには見えない)だけのため、話に入り込みそうになったところで別の話が割り込んできてしまい、あたかも将棋の駒の並べ替えを見せられているような気になって作品世界に没入できないのである。恐らくミステリ色を高めるための作者の意図的なものなのだろうが、そのために、書き方によっては魅力的になりそうな作品世界を十分に堪能できない。
SF読みの目から見ると、この作品のアイデアや結末のサプライズなど、いくらでもあるもので(塔に登ったところで開ける世界像は、「認識の変革」物のバリエーションに過ぎず、ドーム都市/閉ざされた世界/世代宇宙船ものなので古くからあるものであるし、地球を
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