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エリザベス・アン・スカボロー『治療者の戦争』」(2005/12/07 (水) 17:08:47) の最新版変更点

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<p>2001年</p> <br> <p> 次はスカボロー「治療者の戦争」ベトナム戦争を題材にしたファンタジーだそうです。シェパードあたりの流行と同じ流れのものでしょうか? ジャンル作家としては無名なのが気にかかりますがまずは読んでみるとしますか。</p> <p>10/30<br> ふぅ~、重い。1週間かかった。<br> スカボロー「治療者の戦争」★★★★1/2<br> 客観評価としては満点にすべきなのでしょうが、あまりにも重すぎて、胃にもたれます。<br> SFとはいえません。ファンタジーともいえるかどうか。そりゃ確かに、後半で超能力?がストーリーの鍵にはなりますが&&。<br> 内容は女性の目から見た「プラトーン」。女性の視点からのベトナム戦争というネタは、7、8年前映画であったように思うのですが、本作は一人称視点でねちっこい心理描写を交えた文体で描かれる分、映像よりかえってリアル。前半の「戦場ラブコメ」的な軽いノリが一転、中盤から、目を覆いたくなる残虐行為のオンパレード。とくにベトコンの大佐が主人公をかくまおうとした自分の家族を処刑する場面など鬼気迫るものがあります。全部が実話ではなく一部創作も交じっているようですが、どこが実話でどこが創作かわからないぐらいリアルです。<br> 作者自身がベトナム従軍看護婦経験者であるということも加味すると、本作に類する作品は他に例がなく、本作の文学的、政治的価値は否定すべくもありません。作品としての完成度も非常に高いと思います。<br> しかし、本作にネビュラ賞を与えたことは疑問。わが国の翻訳がSF文庫で出たということも首をかしげざるを得ません。SF文庫で出るということは、SF読者に読者層が限定されるということだが、SFを読もうとしてSF文庫を買うSF読者が、本作を読んで戸惑うことは容易に想像がつく&&。SFにとっても、本作にとっても、二重に不幸なことです。本作は「NV」で出すべきだった(早川で出すのなら)。そういう意味の不満を込めて、★半分を減らした。</p> <p> さて、戦争つながりで次はシェパード「戦時生活」でしょうがないでしょうね。ついでに、ロビンスン「盲目の幾何学者」も。そろそろ日本語に飽きてきたので。<br></p>

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