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<h2 class="date">September 22, 2005</h2>
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<h3 class="title">Tim Powers "Last Call"</h3>
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<div class="main">世界幻想文学大賞<br clear="all"></div>
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漁夫王の聖杯伝説を現代的にアレンジしたモダン・ファンタジイ&&というのは、ネット上の書評を読みまくっての知識で、実際は何らの予備知識も持たずにぶっつけで読んだ上に、半日で535ページを猛読したので、読んでいる最中は、そんなことなどさっぱりわからなかった。<br>
大まかなあらすじは、現代のラスベガスをアレンジした、ラスベガスという名の異郷の地で、子供のころギャンブルで負けて肉体を失う宿命を背負い父親に追いかけられている片目のギャンブラーが、父親の手下に妻を殺され、ラスベガスでギャンブルをして稼ぎながら、仲間たちとともに父の一味と対決。義父も殺され、姉親子も家を爆破される。最後は、主人公が小さいころ敗れた<アサンプション>の大会が湖の中の死の王の肉体が住む場所で開催され、主人公はこれに参加。その結果、父は死に、主人公は肉体への権利を取り戻して幕、というような話だった。<br>
随所にメタファーが張り巡らされているらしく、タロットカードの占い、キングだのクイーンだのジャックだのといったトランプカードにちなんだ地位、様々なカードゲームなどがやたらと盛り込まれ、深読みしようと思えばいくらでもできそうだが、なにぶんハンバーガー屋で時間を気にしながら一気読みしたので、そんなところまで味わいつくす暇はなかった。<br>
雰囲気はニール・ゲイマン辺りに近い感じ。漁夫王伝説だのタロットやカードゲームだのエリオットの詩などの予備知識がなくとも、普通に読めるぐらいに読みやすいが、やはりそういう予備知識を持って読むに越したことはないと思うので、そのうち再読したい。モロウのと違い、複雑なプロットや魅力的なキャラ、不思議な世界など、話自体はリーダビリティが高く面白いから、再読には値すると思う。<br>
<br>
テーマ性 ★★★<br>
奇想性 ★★★★★<br>
物語性 ★★★★<br>
一般性 ★★<br>
平均 3.5<br>
文体 ★★★<br>
意外な結末★★<br>
感情移入 ★★★<br>
主観評価 ★★★(33/50)<br>
<br>
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