顎をひく
顎をひくことは簡単なことのように思いますが、他の項目でも書いたように頭頚部は全ての経絡が集合するところでもあり、全身の影響を大きくうけます。
バランスをとることから考えても身体が傾いても頭頚部は重力軸に沿うようになろうとします。
バイクが傾いて、身体が傾いても、頭は、物が落ちる重力のラインに沿うように動いているのがわかります。
バランスと首の緊張はとても関係があります。首の緊張が強いということは、身体のどこかにアンバランスがあるという意味でもあるということです。
バランスのとれていない人が顎だけをひこうと思うと咽がつまるような感覚があり、長時間顎をひいていることはできません。
何故そうなるのかというと腰の位置と頭の位置が連動して動いているからです。
つまり腰が正しい位置にないと顎をひこうと思ってもうまくできないのです。
バランスとは全ての総合的なものであり、一部分だけが良ければ良いという訳ではありません。
その中で首の観察はとても重要なのです。
次の図の赤丸のところを押さえてみて下さい。強く押すのではなく、あくまでも皮膚の突っ張りをみるという感じです。
前頚部の①番あたりは、主に頭が前にいった時にあらわれる皮膚張力の発生部位です。喉仏の横あたりに左右の観察点があります。
ここを指で軽く触れながら、顎をひいてみて下さい。
皮膚張力が緩むのがわかると思います。右より左の方が突っ張った感じがある場合、顎先をやや右方向を傾けながら顎をひいてみて下さい。
左側の皮膚張力が緩むはずです。
バランスで考えると左側の①番に皮膚張力が強いということは、下顎先を左へ突きだして生活しているということです。
顎先を左前に突きだすより、右前に突きだす方がやりにくい
正面から見ると首を右に傾けたようにみえます。
身体は左方向に倒れているということになります。
この場合、顎をやや右にひこうとすれば、左側の皮膚張力は発生が抑えられ、正常な張力となると思います。
ただ、このままでは咽のつまる感じがでてくるので、腰を前に突きだすと咽のつまりがおさまります。
顎の動きと腰の動きに連動性があるということの証明ともいえると思います。
前頚部や後頚部の緊張は前後の頭の位置が変化すれば緊張は変わりますが側頸部の緊張は変化させにくいのです。
側頸部は、前後の位置関係がしっかりしていないとうまく調整されません。だから顎をひく形にすることはとても重要だと気づきます。
まずは顎を正しい位置にひくという練習を皮膚張力を観察しながら試していって下さい。
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