国会質疑 > 重国籍 > 03

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衆議院・法務委員会(2004/11/17)/藤田一枝議員(民主党所属)

藤田一枝 - Wikipedia
○藤田(一)委員 民主党の藤田一枝でございます。法務委員会では初めて質問をさせていただきます。朝からの御審議でお疲れかと思いますけれども、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 本日は、重国籍問題を中心にお尋ねをしたいと思いますけれども、この問題については、ここ何年間か重国籍容認を求める請願というものが続いておりますし、また、さきの通常国会においても松野信夫議員が詳細にわたってお尋ねをしたところでもございます。しかし、大臣もおかわりになりましたし、民主党においてもプロジェクトチームの中で検討を進めているテーマでございますので、重複をできるだけ避けながら質問をさせていただきたいと思います。

重国籍に関する請願について

 まず、この間提出された重国籍に関する請願の願意、趣旨というのは、大方、国籍選択制度の廃止、国籍留保届の廃止、成人重国籍の容認、日本国籍への復活を望む者への復権の権利、在日外国人への重国籍の容認、在外日本人への重国籍の容認ということになろうかと思います。どの要請も、国際化の進行に伴って、あるいは過去の歴史的経緯の中で生じる避けがたい、そしてまた当事者にとっては大変切実な問題であろうかと思います。
 この問題を大臣はどのように受けとめていらっしゃるのか、まずそこからお聞かせをいただきたいと思います。

○南野国務大臣 お答え申し上げます。
 重国籍、これに先生大変御関心をお持ちでございますので、いろいろとまたここの席でも勉強していければというふうに思っております。
 重国籍の容認ということを求める請願や意見が寄せられていることは承知いたしております。国籍法につきましては、これまでも、我が国を取り巻く国際情勢や国内情勢の変化等を踏まえまして、所要の法改正を行うことを含めて適切に対処してきたところではありますけれども、今後とも、国際的な動向などを注視しながら、国民的議論が深まる必要があると考えております。

○藤田(一)委員 最初から割と型どおりのお答えをいただいてしまいまして、ちょっと残念だなというふうに思います。
 実は、本年の三月八日の参議院の決算委員会で、我が党の円より子議員が、グローバルな社会の中で、国籍選択でアイデンティティーに苦しむ人たちがいることは早急に改めるべきではないかということで小泉総理にお尋ねをしたわけでございます。そのとき総理は、大変率直に「率直に言って円さんみたいな感想を持った」というふうに御発言をなさっていらっしゃるんです。
 もちろんその後で、そこでどうなのかと聞いたらば、なかなか難しいようで、よく検討しなければいけないんだ、こういうふうにもお答えになっていらっしゃるんですけれども、私はやはり、自分の親の血、あるいは受け継いだ文化、そうしたものを、どちらか一方を選択しなければならない、そういう問題に直面をされた方々の悩みとか苦しみとかあるいは心情といったものを聞けば、総理のようなお気持ちを持たれるのは当然ではないかなというふうに思うんですが、その点は大臣、いかがでございますか。

○南野国務大臣 今、国際化が進んでおりますので、そのような多様な方がいっぱいおられるのではないだろうか、自分の重国籍について、御本人も真剣に考えておられるでしょうし、また、周りの者も理解を持ってあげなければいけない課題もあるのではないかな、そのように思っております。

重国籍が国際的に容認の傾向にあるという認識について

○藤田(一)委員 この間のこの重国籍の問題をめぐる議論の中で、当時の野沢法務大臣は、世界的な傾向として二重国籍を認める流れが大きくなっている、こういう認識を示されているわけであります。日本だけではなくて、どこの国でも問題が顕在化をしてきている。そして、その多くの国々でそれに対する答え、つまり重国籍を認めるという答えを出してきているということではないかというふうに私は思いますけれども、国際的に容認の傾向にある、この点に関する大臣の御認識というのはいかがでございますか。

○南野国務大臣 私もその認識は持っている一人でございます。
 諸外国の法制というものを見てみますと、ヨーロッパあるいはアメリカにおきましては、本当に重国籍を比較的容易に認めている方向にあるというふうに認識しておりますし、また、数でいえば少ないのかもわかりませんが、一方、中国、韓国におきましては、外国への帰化、それにより当然その国の国籍を喪失するというふうになっている国もあります。
 今後とも、こうした国際的な動向を注視してまいりたいというふうに考えておりますことを申し上げたいと思います。

○藤田(一)委員 国際的な動向を注視して国民的議論を深めるというこの御答弁は、この間、過去何回かずっと繰り返されてきているわけであります。
 いつになったらここから一歩前へ出るのだろうかという気持ちを私は持っているわけでございまして、今大臣もお示しくださいましたけれども、ヨーロッパの国々は、九七年に採択されたヨーロッパ国籍条約というようなものを引き合いに出すまでもなく、容認をしている国がふえている。二十一世紀に入ってからでも、オーストラリアであるとか、あるいはアジアにおいてもフィリピンだとかインドだとか、そういう傾向が顕著になってきているわけですね。そうなってきたこういう傾向については大臣も認めていらっしゃるわけであって、そうなってくると、国際的な動向を注視しという部分はかなりもう大きくなっているのではないかというふうに私は思うんです。
 いつになったらば、では本当に国民的議論を深めるために一歩前へ出ていくのかということが今問われているときではないかと思いますけれども、そういった意味で、本気で検討するべき時期に来ていると私は思いますけれども、その点についてはいかがでございましょうか。

○房村政府参考人 国際的動向につきましては、大臣からも御答弁したとおりでございます。
 私どもとしても、重国籍のあり方については関心を持っているわけでございますが、重国籍をめぐる問題というのは、国のあり方とも関連する重要な問題であり、さまざまな議論のあり得るところだろうと思っております。そういうことから、私どもも国籍を担当する者としてそれなりの検討は加えているわけでございますが、やはり国際的な動向等を注視するとともに、その国民的議論をさらに深める必要があるというぐあいに考えているところでございます。

重国籍に関する国民的議論を深めるという事について

○藤田(一)委員 国民的議論を深めるというのは、どういうことなのでしょうかね。一つは請願もそういう意味で出てきているわけでございますし、また、私どももこうやって国会の中で質問をさせていただいているわけでございます。それから、先日、法務省の方からいただきました国籍に関する資料を拝見いたしておりましたらば、やはり積極的に、この間、認めてほしいという意見とかメールとかというものが相当数寄せられているんだ、そういう記載もあるわけでございます。
 つまり、国民的議論というのは、かなり関心が深まってきている、そういう問題についていろいろな声が上がってきているというところまで今もう来ているんだろうと思うんです。問われているのは、やはり何らかの検討のための機会をつくっていくということなんではないかというふうに思うんですけれども、そこに踏み出せないということが私は大変もどかしい。
 この間、本当にこの何年間か同じような議論が、質疑が続いているんですね。お答えがそこでとまってしまっているので、私は、きょうはどうしてもそこから一歩出る、つまり、これを認めますという答えをきょういただくというふうに思っているわけじゃありません。しかし、本当に検討をしていこうという、一歩踏み出していくためにいろいろな検討の機会をつくっていく、そういうことが省庁の皆さんお得意でございまして、いろいろな機関をおつくりになるじゃございませんか。大臣の私的諮問機関でもいいわけでございます。いろいろなことが一つの問題を動かしていくときにはつくられていっているわけでございますから、この問題についてももうそろそろそういうことをやるべきではないかというふうに思うんです。
 これは大臣、ぜひお答えいただきたいと思います。
    〔委員長退席、田村(憲)委員長代理着席〕

○南野国務大臣 今のところは当面予定はないわけでございますが、いろいろと検討していかなければいけないなと思っております。

○藤田(一)委員 今のところ予定がないというのではお答えになっていないというふうに私は思うのでございます。
 各国の国籍法の違いから、重国籍というのは必然的に生じてきてしまうんですね。それを日本だけが独自の道を歩もうということは、これはもう遅かれ早かれできなくなるんではないか。
 そういった意味で、やはり主体性を発揮して、ここは前へ進めていく、そういう視点に立って、結論を先にありきということで進める必要はないわけで、本当に国民的議論を深めるとおっしゃるなら、国際的動向を注視してとおっしゃるならば、そういうことをしっかりデータも集め、関係の皆さんからの意見を聴取して、そして議論を積み重ねていくということぐらいはもう日本政府もやらなければおかしいんではないかというふうに私は思うんです。
 繰り返しですけれども、ぜひ大臣、大臣のときに、だれかが踏み出さなきゃいけないんです。この間ずっと、歴代の大臣の皆さん、関心は示されているんだけれども、そこから前に行っていないんですよ。これをまた繰り返すのか。次の大臣のときに先送りしてしまうのか。それは私はやはり許されないことだと思っています。ぜひ、ぜひ大臣のときに、ここで前へ進めるというそのお気持ち、どうやってするかということはいろいろ御検討いただいて結構ですけれども、ぜひ、一歩進めていく、その決意というか大臣のお気持ちを示していただきたいと思います。

○南野国務大臣 私の気持ちとしては十分に関心がありますので、これから考えていきたいと思っております。私個人としてはですね。

○藤田(一)委員 ありがとうございます。
 個人というお言葉がつきましたけれども、ぜひ在任期間中にしっかりと御関心を持っていただいて動かしていただく、そういう積み重ねなんですから、そのことを強くお願いしておきたいというふうに思います。
 このことは繰り返し繰り返し、またこの後の質問にも関連しながらお願いあるいは御質問したいというふうに思っていますけれども、なぜ前へ進まないのかということでございます。

重国籍がもたらす弊害について

 これも、重国籍がもたらす弊害ということについて、この間いろいろと語られてまいりました。私は、唯一絶対のものはもうなくなってきているというふうに思うんですね。先般の松野議員と房村局長のやりとりからもそういったことはうかがえるというふうに思っています。
 国家の側から見た弊害、兵役の義務であるとか、忠誠心だとか、外交保護権というものが挙げられていますけれども、兵役についても、既に戦争を放棄した日本ではちょっと考えられないことでございますし、欧州でも、一つの国で兵役をクリアすればもう一つの国では免除される、こういう取り組みが実行されているというふうにも聞いております。外交保護権の問題も、AB両国内で問題が生じた場合は、いずれの国も外交保護権は主張できないというのが一般的ルールになっているということではないかというふうに思うんです。
 いずれにしても、国家の側から見た弊害というのは国際的な協定やその他の協力の中で解決をしていくということが本筋であろうかというふうに思います。さらに、国籍というものはどういうものなのかということを考えれば、これはやはり国家の構成員であるという枠組みの問題であって、国籍イコール忠誠心というものでもないというふうに思うんですね。さらに、局長は、重国籍で何らかの問題が生じた事例は把握していないと前回のときにおっしゃっていらっしゃるわけであります。
 こういうことを一つ一つ見てまいりますと、要するに、二重国籍を排除しなければいけない立法政策上の差し迫った理由があるとは到底思えないんですけれども、この点についてはいかがでしょうか。

○房村政府参考人 重国籍についてどういう問題があるかということについては、ただいま御紹介されたような兵役であるとか国に対する忠誠義務、外交保護権、こういうようなものが指摘をされているところでございます。ただ、やはり指摘をされましたように、欧米先進諸国において重国籍を容認する方向に動いているということは、必ずしもこれらの問題が重国籍を絶対認められないということに直結するものではないだろうとは思っています。
 ただ、しかし、ただいまの御説明の中にも、やはり兵役あるいは外交保護権などについて、重国籍を認める場合には当然それなりの対応策がとられているということもあります。したがいまして、やはり重国籍を認める場合には種々の問題が生ずるということも事実でございます。
 したがいまして、重国籍の問題を検討する場合には、先ほども申し上げましたが、国のあり方にも関係することでもありますし、またそういった種々の問題もありますので、そういった点を慎重に検討していく必要はあるだろうと思っております。

○藤田(一)委員 いろいろな問題があるということは当然理解できるわけですが、それをよその国はみんな一生懸命努力をして、できるだけ問題が起きないように整理をしてきているということであろうと思うんです。そういうことで認めてきているわけであります。
 そこで、今の局長の御答弁なんですけれども、そういうことにも配慮をしながら検討しなければいけないであろうというお話でございまして、また検討の話に戻るんですけれども、そういうふうにいつも御答弁では出てくるのですが、さっきから、では実際に本当にこの問題について検討していく場がつくられているのか、そういう議論が政府の中で進んでいるのかというと、そうではないということなんでございますね。ここがやはり問題なんですね。
 ですから、質問をさせていただいて、御答弁はそんなふうにいろいろ出てくるのですけれども、それはそれでやりっ放しの関係で終わってしまうんですよ。これはやはりつらいですね。質問する側にとってもつらいですし、この問題は別にどうでもいい問題ではない、国会で取り上げられる問題というのは、どの問題も一つ一ついろいろな背景があって、いろいろな思いがあって、重要な問題が取り上げられてきているわけです。それがやはり言いっ放しで終わってしまうということ自体が私は問題だと思うんですよ。
 だから、やはりこれを機会に何らかの形でもう政府は踏み出さなきゃいけないんだということ、これはしっかり覚えておいてください。後でまた繰り返しますから、覚えておいてください。

日本にいる重国籍者の数について

 その上で伺いますけれども、いろいろあって今日本は、しかし国籍唯一の原則ということを盾にとって認めてきていないということがあるわけです。しかし、この日本においても実際に、現実に重国籍になっている方々というのは存在をしている。これも前回の御答弁で、単純合計で四十万人というような推定の御答弁があったわけでございます。この四十万という数は、私は非常に大きいというふうに思いますね。四十万の固まりというのは大きい、そういう数字であろうと思っています。無視ができない数字になっています。
 そういうことから考えますと、既に法律の規定とこの実態とに大きなギャップが生じてしまっているんではないか。このことをきちっと見ていくことが非常に必要であろうと思いますけれども、こういう点をどう認識されているのか。私はやはり大臣に伺いたいんですけれども、いかがでしょうかね。
    〔田村(憲)委員長代理退席、委員長着席〕

○房村政府参考人 御指摘のように、昭和六十年以降、平成十四年までの間に重国籍者となった方々の数は大体四十万人程度ではないか、こう思っております。
 ただ、この方々は、ほとんどが昭和六十年以降に出生により重国籍を取得した方でございます。したがいまして、国籍法では、成年に達してから二年間の間に国籍の選択をしていただく、それまでの間は重国籍であるということを現行国籍法が当然の前提としておりますので、そういう意味では、ただいまの方々というのはある意味で法律の予想した方々であるということでございます。

○藤田(一)委員 それではお伺いいたしますけれども、今後いわゆる重国籍の方々がふえるという見通し、どういうふうにお考えでございましょうか。

○房村政府参考人 これだけ国際化が進んでいる時代でございますので、今後とも重国籍の方々の人数はふえていくのではないか、こう思っています。

○藤田(一)委員 人数はこれからもふえていくであろう、しかし、法律の方は頑として動かない、規定は動かないということになれば、このギャップというものが広がっていくというのはだれでもわかることじゃないでしょうか。それが今問われているんじゃないでしょうか。もう本当にもどかしい思いがするんです。こういうときに、このギャップが非常に大きくなって矛盾が広がってしまうようになる前に、やはりもうちょっと国際的な動向、ちゃんとその動きに合わせて見ていくということが必要なのではないかなというふうに思います。
 いろいろな意味で重国籍になるケースというのが考えられるわけでありますけれども、もう少し逆説的に考えると、一国の国籍法で重国籍を完全に解消しようということ自体に無理があるのではないかなというふうに私は思うんです。今局長もうなずいてくださいましたけれども、私は本当にそうだと思うんですね。
 これから増加していくということは、外国で出生した場合は十二条で国籍を留保すれば一定期間重国籍になるわけでありますし、十三条の国籍離脱というものも、日本国籍を放棄する場合では適用されますけれども、日本に帰化のために外国国籍を離脱するときは当然その国の法律が適用される。認めていない国もさっきの例の中に若干あったように、そういうケースもあるわけでございます。さらに選択制度というのも、法務大臣の催告というのは一度も行使をされていないということもこの間ずっと御答弁が続いておりました。これは日本国籍を喪失させることにつながるわけですから、当然慎重に扱われなければいけない問題なわけでございます。
 こういうことを考えれば、先ほどの御答弁のように、国際結婚が増加すれば増加するほど、海外在住者が増加すればするほどふえていくということであろうと思うのです。それでもやはりここに見直しをしようとしない、着目をしようとしない何か理由があるのではないか、そう考えざるを得なくなるわけでございますけれども、この点、いかがでしょうか。

○房村政府参考人 私どもとしては、国籍のあり方について見直しをしないということを申し上げているわけではございませんで、先ほどから繰り返しになりますけれども、国籍のあり方というのは国のあり方とも関係する重要な事柄であるということと、国際的に重国籍を容認する国が相当ふえているということ、それから、国内的にもいろいろな要望が出ている、そういうようなことを踏まえて十分議論した上でそのあり方を決めていかないといけない問題ではないか、こういうことを申し上げているわけでございます。

○藤田(一)委員 そういたしますと、揚げ足をとる気はないのでございますけれども、この何年間か国会に請願が続いている。それから、衆議院でも参議院でもいろいろな場面でこの問題に対するお尋ねが続いている。そういうことを受けて、何か検討をされた、具体的に政府の中で協議をされていった、それで今の時点ではまだこれはこういうふうな問題があるからここまでであろうというような考え方を整理する、こういう作業をおやりになったことはあるのでしょうか。

○房村政府参考人 私どもとして、国籍のあり方を所管しておりますので、諸外国の動向あるいは国内でのいろいろな議論、請願とか要望とかも含めてですが、どういうものがあるかということを把握し、それについての検討はしておりますが、現在、法務省内において、直ちに現在の国籍法を変えるということまで進んでいるわけではございません。そういった情報収集あるいは諸外国の調査、そういったことは日常的に行っております。

○藤田(一)委員 どのぐらい、何年ぐらい前から検討、情報収集、その他いろいろなさっていたんですか。
 要するに、この間いろいろあって、一つも、何にも動いていないからですね。情報収集されている、国際的な傾向は容認の方向だというと、そこに意見の違いはないわけでございます。質問者と御答弁いただく方との間にそういった意味での見解の相違はないのでございますね、この間。にもかかわらず動いていっていないんですよ。そこがやはり問題なんですね。
 だから、私は、やはり本気で検討の機会をつくるべきじゃないかというふうにさっきから申し上げているんですけれども、堂々めぐりなんです。ですから、あえてそんなことをちょっと伺いたくなってしまうんですけれども、どのぐらい前から本当にこういうことについてやっていらっしゃるんですか。

○房村政府参考人 具体的にどのくらい前からと言われますと、ちょっといつからとはっきりは申し上げにくいわけですが、諸外国の動向等についてはその都度こちらとして調査をしたり、あるいは、そういう情報が来ればそれを集めておく。また、請願あるいは要望等があれば、それについて、どういう内容でどういうことを求めておられるのか、それについてどんな問題があるか、そういう検討作業を内部的には行っているということでございます。

○富田大臣政務官 私の方からちょっとつけ加えさせていただきますが、私の前任の中野政務官の方で、大臣政務官として法務省の方で重国籍を考える方たちの方から陳情を受けて、実際に当局も同席しているというふうに伺っております。
 また、これは政務官としての答弁にはならないかもしれませんが、実は、法務委員会でこの夏ヨーロッパに視察に行きまして、御党の佐々木秀典当時理事の御紹介で、パリで一時間半ほど、山内理事も御一緒でしたが、地元の皆さんの、またオーストリアからも来られたかな、ドイツからも見えたという皆さんの意見を聞きまして、最後、取りまとめとして、佐々木理事が委員会を代表して、重国籍問題については、今後、法務省民事局及び入管局などの関係機関の意見を聞き、各党十分協議をしていきたいというふうにお話をさせていただいて、また、その後日本に戻ってまいりましたらまた皆さんからメールとかお手紙とかいただきましたし、議員会館まで来てくださった方もいらっしゃいます。
 先生は質問をしても全然進まないとおっしゃっていますけれども、各党でそういう形でいろいろ皆さんの問題意識を受けて、随分議員間の意識は変わってきているのではないか。法務当局の方に検討機関がないからといって問題が動かないというふうには私は個人的には思えませんので、この先生の御質問とか各党の協議で十分問題は動いていくのではないかなというふうに理解しております。

○藤田(一)委員 確かに今お話をいただいたようなことは私も伺っておりますし、承知をしております。だからこそ、機は熟してきているというふうに私は思うんです。そういうふうに返させていただきたいと思います。
 各党もそういう問題意識を持ってきているわけです。国民的議論深まるということであれば、その代表として出てきているこの国会の構成員の皆さんがそういう問題意識を持ってきているわけでありまして、ましてやきちっと当事者の方々のお話も聞かれているわけですから、それは、次はこれを前へ進める番だというふうに申し上げておきたいというふうに思います。
 きょうは、私はどうしてもやはりこれを前に進めていただきたいということで、いろいろな角度からいろいろなことをお尋ねしようと思っておりますので、そういった意味では、繰り返し繰り返し検討していただきたいということを申し上げるしかないんです。検討します、やりますとおっしゃってくだされば、もう時間が早くても終わりますというふうに言うところなんですけれども、そういうわけにはいかないですよね。これはやはり与えていただいている時間の中で精いっぱい頑張らなければいけない、私も請願の紹介議員にもなっているわけでございますから、その責任はしっかり果たしたい、こういうふうに思うわけでございます。

国籍選択の通知について

 それで、ではちょっと細かい話を、実務的なことをお伺いしてみたいというふうに思うんですけれども、さっき、実態と乖離をしていると言いますと、実務当局者の方々というのはそれを強化しようというふうに逆に逆ばねを発揮されることが間々あるものですから、余り誤解をしていただくといけないんですけれども、国籍の選択について、お知らせという通知がございます。この通知というのはどういう基準で出されているのか、あるいは必ず全員に行くものなのか、そういった海外在住者の方についても同様な扱いになるんだろうか、ちょっとこうした実務的なことを教えていただきたいと思います。

○房村政府参考人 国籍選択の制度は、現行の国籍法の改正に伴いまして新たに設けられた制度でございますので、法務省として国籍選択制度の国民への周知の努力をしているところでございます。一般的な形でポスター、パンフレット等での周知も行っておりますが、周知の一環といたしまして、管轄の法務局において、重国籍であると把握ができた方々に対しまして、「国籍選択について」という国籍選択制度を説明した文書を送付しているということでございます。
 この重国籍として把握できた方々でございますが、これは、戸籍記載手続を完了した後、管内の市区町村長から届け書が法務局に送られますので、その届け書によって把握できた方々を対象として送付しております。したがいまして、重国籍であってもそういった届け出がなされない場合もございますので、そういった方々については把握ができておりませんので、重国籍の方すべてに送付をしているということではございません。

○藤田(一)委員 今お答えをいただきましたように、必ずしも全部の方々に行っているわけではない、徹底できているものではないということになるわけでございます。そうしますと、実態を見ますと、ある意味では、ある種の不公平みたいなものが生じてしまっているんではないか。
 先日、私も当事者の方々からお話を伺ったときに、こういうお知らせが来るとびっくりする、これは大変なことになったというふうに、大変な精神的なプレッシャーがやはりかかるということでございます。
 ある方には大変プレッシャーがかかって、いろいろあるけれども、もうしようがないから国籍を選択せざるを得なくなる。例えば、日本国籍を離脱するとか、また、もとの母国の国籍を離脱するということを選択する、その後、そういう手続をとってしまって非常に後悔をしている、こういう方々もいらっしゃるわけでございます。しかし、そういう手続に全然遭遇しないというんでしょうか、そういうふうな場面に直面しないという方も中にはいらっしゃる。
 それから、この問題は、実態的なところで法改正の前と後では全然扱いが違ってきているわけでございますね。そういうことも考えると、やはり現状、いろいろな問題を抱えているんだろうと思うんです。いろんな問題を抱えていて、それを何とか、問題をできるだけ少なくしようといって努力をされている向きもあるのかもしれません。
 伺ってみますと、最近は海外なんかでも、大使館とか領事館とかに非常に書類が置いてあって、いろいろきちっと、何かのときには必ずそういうことを言われるとか、そういうことの指摘があるとかということも、前に比べたらば多くなってきているというようなお話も伺いましたので、そういう意味では、何とか努力をして、こういうふうに思っていらっしゃるのかもしれないんですけれども、そういう努力を重ねてもそれは完全なものにはならないわけですから、そういった意味では、制度の見直しということをやはり考えていくということが、こういう観点からも必要ではないかと思います。こういうところに着目をしてお考えになったことはおありでございましょうか。

○房村政府参考人 この「国籍選択について」という文書の通知について、必ずしも重国籍の方々すべてには行っていないという点につきましては、これは重国籍の方々を漏れなく厳格に把握しようと思いますと、重国籍者名簿といったようなものを国の責任でつくらざるを得なくなるわけでございますが、そのような管理の仕方をするということは、国が重国籍者を差別的に扱っているという誤解を招きかねないということから、この国籍選択制度を創設した当初から、そういった漏れなく把握するような仕組みはつくりませんということといたしているわけでございます。
 文書の受けとめ方でございますが、これはさまざまな御意見を私どもも聞いています。先ほども申し上げましたように、法律で設けられている制度でもあり、国民の方々に知っていただく必要があるということで、周知の努力をしているところでございますが、その具体的な周知の方法のあり方につきましては、そういったさまざまな御意見を踏まえ今後も検討していきたい、こう思っております。

重国籍容認の国家の側のメリットについて

○藤田(一)委員 いろいろな角度から見ても、やはり見直しの時期に来ているというふうに思いますので、その今の点も含めて、ぜひしっかりと御検討いただきながら、全体が動くように考えていただきたいというふうに思います。
 いわゆる重国籍がもたらしている現実とか問題点とかということについて今お尋ねをしてきたんですけれども、少し角度を変えまして、重国籍がもたらすメリットというのもいろいろあるというふうに、よくこれも言われているところでございます。当事者にとってのメリットというのは、これは当然いろいろあるわけでございますけれども、もうちょっと違う大局的な観点から、このメリットという問題について、大臣はお考えになったことはございますでしょうか。

○南野国務大臣 重国籍につきましては、今先生がおっしゃるように、メリットもあるとの御指摘がございます。
 一方で、重国籍を容認すると、例えば、先生ももう既に御存じのように、外交保護権というものがあり、それが、二つの国があればそこでいろいろな問題点があり、それで衝突するという表現を我々は今使っているわけですが、外交保護権が衝突し、国際的摩擦が生じるおそれがある。各国においては別人として登録されることができるため、各国において別人と婚姻するなど、身分関係に混乱が生じるおそれがあるなどという問題が発生する可能性があるということも言われております。
 重国籍問題については、さらに議論を深めながら、メリットの方向を探していってみたいというふうに思っております。

○藤田(一)委員 先ほど私も申し上げましたように、国家の側から見た弊害というのは、今大臣もおっしゃったようなことがあるということ。ただ、それも唯一絶対のものではないんだというふうに先ほど私も申し上げましたし、この間の御答弁でも、そういうこともうかがえるというふうに思っております。
 だからこそ、弊害の部分もあるかもしれない、デメリットの部分もあるけれども、各国みんなそれを乗り越えてきているわけで、それよりもまさるメリットがあるんだということを、もっとポジティブな部分を積極的に見ていくということが必要なんだろうと思うんです。
 そういう意味で、大臣がそういうところに着目をして何かお考えになったことがあるかなと思ってお尋ねをしたわけですけれども、今具体的な御答弁がなかったんですけれども、重国籍のメリットということ、これはいろいろな角度から見ることができると思うんです。私は、たまたまいろいろと人のお話を伺ったり資料を見ておりまして大変おもしろいなというふうに思ったことがございましたので、きょうはちょっと二つのことを指摘してみたいというふうに思っております。
 どういうことかといいますと、一つは、かつて国連が、日本も九五年の生産年齢人口水準というものを今後五十年間維持していくためには毎年六十万人の移民が必要だという予測を出したことがありました。御記憶でございましょうか。大変ショッキングな予測でございますし、かなり大ざっぱな予測でございますから、そのこと自体が大きな問題になったということではないんですけれども、しかし、その後現実に、我が国の合計特殊出生率というのは一・二九まで落ち込んでしまった、そういう深刻な事態になったわけです。
 こういう今日の状況を考えますと、人的資源の確保ということは非常に大事なのではないのか。少子化対策ということが大変今重要になっておりまして、私は厚生労働委員会にも所属しておりまして、きょう午前中はその少子化の問題で六十分質問をしてきたところでございますけれども、そういう少子化対策と相まって、非常に重要な課題になってくるんではないかと思うんです。
 重国籍というのは、つまり、日本に活力をもたらす効果があるということでございます。先ほども申しましたように、グローバル化の中で、海外で生活をするあるいは仕事をする日本人というのは大変増加をしています。そして、その子供たちもいるわけでございます。二つの文化と二つの言語を理解する、場合によっては三つかもしれませんけれども、そういう多言語を理解する優秀な人材というのがたくさんいるんではないか。
 よくアメリカ企業なんかが実施をいたします科学コンテストのファイナリストに二重文化経験者が多いということが言われているわけでございますけれども、国籍唯一の原則によって日本との関係というものを遠いものにしてしまうということは、決して得策ではないんじゃないか。二重国籍を認めれば、人材のリクルートということも容易になりますし、ある意味では、投資意欲だとか起業、そういった意欲も高める効果があるんではないか、こんなふうに思ったわけでございますけれども、こういう点はどうお感じでございましょうか。

○房村政府参考人 重国籍ということは、二国の文化なりなんなりを身につけた方ということになりますでしょうから、そういう方が存在することについては、御指摘のようなメリットも当然考えられるだろうとは思います。

○藤田(一)委員 現実に、国籍選択によって、海外で活躍をされている日本の方が日本国籍を喪失する、しかし、日本で仕事をするあるいは招聘される、こういうこともあるわけでございます。
 現実にそういう場面に直面されている方から伺ったんですけれども、日本国籍を喪失しているがゆえに、日本国内での活動がやはり大変不便になってしまっている。日本人でありながら、永住資格を取らなければいけなかったりとか、出入国に当たっていろいろな手続をとらなければいけない。もちろん、ある程度の便宜は図っているんだというふうなお答えが、いろいろと関係機関からは言われるんだそうでございますけれども、実際にやはり大変不便になってしまっているという事態になっているということがあるんですね。
 これは一人、二人の話じゃなくて、そして今、国境をまたにかけてというか、まさにボーダーレスな中で活躍している方々はたくさんいらっしゃるわけですから、そういう方々が重国籍の方々には多いわけですから、やはりこういう実態もきちっと見ておく必要があるんだろうというふうに私は思うんです。
 そういうことからいっても、国籍唯一の原則によってそういう部分を狭めてしまっている、みずからがデメリットを抱え込んでしまうことになっているのではないかというふうに私は思いますけれども、いかがでしょうか。

○藤田(一)委員 御関心を持っていただくのは当然、ぜひお願いをしたいと思います。しかし、やはり大臣は大臣でございますので、どうぞそういう意味でこの問題について積極的に、デメリットのところにとらわれていたのでは前へ進まない。デメリットは、各国みんなそういうことを考えていた。国籍唯一の原則というのは昔からヨーロッパの国だってあったんですよ。みんなそうだったんです。でも、国際情勢の変化、社会情勢の変化の中でそれを変えてきているということでありますから、そこに日本がいつまでも、それを後ろから、うちは違いますよという話にはならないでしょうということを申し上げているわけでございます。
 ぜひ、これは関心を持つというところにとどまらずに、大臣というお立場でリーダーシップを発揮していただいて検討をしていただきたいということを重ねて重ねてお願いをしておきたいというふうに思います。
 もう一つ御紹介してみたいと思うんです。これも、これからの社会の中にはあり得ることというか、もっと本当に着目していい視点だなと私は思ったんです。
 複数の国に愛国心がある人がふえると、戦争とか紛争を抑止する働きがある。これもアメリカでよく論じられていることなんだそうでございますけれども、要するに、二国間、多国間のきずなを深めることにつながって、外交上も影響力を発揮する効果があるということなんでございます。
 こういう観点なんかも、やはり今のこのグローバルな時代でございますから、しっかりと見ていく、そういう人材もむしろ育成、育成と言っては変ですけれども、活用していくということによって日本の国益にもつながっていく部分がたくさんあるのではないかな、こんなふうにも私は思ったところでございます。
 これも、感想を伺ってもお答えは出てこないかなというふうに思いますので、あえてお尋ねはいたしませんが、こういう観点からでもこの国籍問題というのは見ることができるんだということ、ぜひおとめ置きいただきたい、こんなふうに思うところでございます。

○房村政府参考人 重国籍で日本国籍を持っておられた方が日本国籍を喪失して外国籍一本になる、その場合、日本国内での活動にいろいろな面で不便が生ずるというのは、御指摘のとおりだろうと思います。
 そういったことも含めまして、重国籍を認めるのかどうかということについては、そういった国籍選択をした結果どういう影響があるかというようなことも含めて検討しなければならない課題だろうとは思っております。

○藤田(一)委員 局長のお立場からすると、その枠を超えるのはなかなか難しいのかなというふうに思うんですけれども、今、余りそういう内向きな発想というのはやはりだめだというふうに思うんですよ。
 FTA関連の交渉というものが今いろいろ進行しているわけですね。物だけではなくて人の移動ということが問題になってきている。そうしますと、当然、さまざまな問題がそこでは惹起する可能性があるわけです。働きに来られた方が日本人と結婚するかもしれない。そうなれば、当然お子さんもできるでしょう。あるいは、帰化しようと思う方がいらっしゃるかもしれない。そういう可能性がいろいろこれから出てくるわけです。その覚悟が今問われているのではないか。
 そのときに、私は、やはり国際スタンダードということは大変大切なことなんだというふうに思うんですね。それがやはり信頼を得るためにも必要なことだというふうに思うんです。この点は、ぜひ大臣、お答えいただきたいと思います。どうお考えでしょうか。

○南野国務大臣 委員おっしゃるように、メリット、そういうものはあるものというふうに思いますが、先ほど申し上げましたとおり、デメリットもこの中に含まれている。いろいろ議論されていかなければいけないし、私も今関心を持っているということは先ほど申し上げました。その関心をもとに、メリット、デメリットをもう少し勉強するなりしながら、様子を検討してみたい。また、周りの方々とともに、話題に提供しながら、その意見もいろいろと聞いてみたいなというふうに思っております。

国籍と人権の関係

 いろいろとお尋ねをしてまいりましたのですけれども、もう一つ、ぜひ確認をさせていただきたいことがございます。
 国籍をめぐる問題というのは、個人と国家のいろいろな関係、相互の関係から見て望ましい解決を図っていくことが必要だろうというのは、これは私もわかります。しかし、国籍というのが、先ほども申しましたように、国家の構成というその枠組みということであれば、そして、もっと言えば、国籍が世界人権宣言第十五条によって人権として位置づけられてきている、基本的人権を保障する基準として重要な意義を有しているということであれば、こういう問題を考えていくときに、重国籍者本人の意思を最大限尊重するということが何よりも必要なことではないか。国家の側から見たいろいろな問題はあるかもしれませんけれども、そういう意味では、当事者、人権という観点から物を見ていくということも極めて重要なことであろうというふうに思います。
 この点についての御認識、ぜひお聞かせをいただきたいと思います。

○房村政府参考人 重国籍者の方御本人の意思を尊重するということが大切であることは、御指摘のとおりだろうと思いますが、ただ同時に、国籍のあり方というのは、先ほど来申し上げておりますように、国のあり方とも密接に関連する事柄でありますので、そういったものの調和が重要ではないか、こう思っております。
○藤田(一)委員 本当にいろいろと申し上げてまいりましたけれども、最後にもう一度、繰り返しになりますけれども、ぜひ検討ということをお願いしたいと思うんです。
 そもそも、この法の十四条の国籍選択というのは、八五年に日本が女子差別撤廃条約を批准するに当たって、父系優先主義から父母両系主義に改正した際に、重国籍者の増加の可能性があるということで、そこに端を発したわけでございます。しかし、重国籍の解消というのは、個人の自発的意思に全面的にゆだねられるべき問題だということで、当時も随分と反対意見が多かったはずなんであります。
 国籍の異なる父と母の間に生まれた子が二つの国籍を持つことは、二つの言語、歴史、文化、生活習慣の中で成長する彼らの思考や生活の当然の反映であり、人間としての自然の姿である。重国籍の選択は、本人がその生活や教育を通じて、父または母の国を自然に、かつ自己の意思で選ぶことが最も望ましい。それには、国籍離脱の自由を完全に保障した現行法、これは当時の改正前の同法十条で十分であり、国籍選択制度を新設する必要はないという指摘が大変強かったのではないかと思います。
 どうかこのことを思い起こしていただいて、さきの改正から二十年経過をいたしました。そして、戻りますけれども、国際的な動向、これも大きく動いてまいりました。国民的議論もさまざまな角度で機が熟しつつある、そういうときに来ているというふうに私は思います。そういう時期に、何としても、きょうこの委員会の場でお答えをいただくということが難しいのかなとこの時間になってまいりますと思いますけれども、ぜひ大臣、関心を持つというレベルではなくて、これだけ、大体問題は出尽くしたと思います。出尽くしたと思いますので、ぜひ前に進める検討をしていただきたい。
 重ねてお願いをして、そのことについてもう一度大臣のお言葉を伺って、残りの時間、ちょっとなんですけれども、もう一点だけ通告している問題に移らせていただきたいと思います。

○南野国務大臣 お答え申し上げます。
 先生の情熱もしっかりと受けとめさせていただきました。私の気持ちも先ほど申し上げたとおりでございますが、それには私がもう少し考えたい案件がございます。いろいろ、先生が今厚生労働省の方で発言してこられたということも踏まえながら、厚生労働関係に起因するいろいろな解決しなきゃならない課題があろうかと思っております。そういう問題もあわせながら、私もしっかり勉強していきたいというふうに申し上げたところでございますが、そういう先生の、委員の御指摘は貴重なものであるというふうに受けとめております。
 国籍のあり方は国のあり方とも関連する重要な問題である、それはお互い共通しているところだと思いますが、今後とも、御指摘の点を踏まえながら、私は私なりに勉強し、この問題については国民的議論がさらに深まっていくということを期待し、私も一生懸命取り組んでいきたいと思っております。

○藤田(一)委員 ありがとうございます。ぜひぜひよろしくお願いを申し上げたいと思います。

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最終更新:2009年01月12日 11:09
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