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―七―

嗚呼、俺はこの時を どれだけ心待ちにしていたのだろう?


風にはためく紅は 楽しげに散る散る桜の花弁を弄び、唇を歪めた。見下ろした先に見ゆるのは、これから始まるであろう儀式の準備に駆け回る・・・次期神鬼刻主。

 「たくさん待たせたんだ、もちろん俺を 楽しませて―――――くれるよね・・?」

ただ鬼刻を召喚されたんじゃつまらない。どうせなら もっともっとこっちが楽しめるような状況を作らなければ。手を伸ばし、徐に掴んだ淡き花弁を 悪戯に柔らかく引き裂く。


 「―――― ねぇ、助けたいと思ってる人に それを邪魔されたら・・どんな気分になるのかなぁ?」


おぞましさを感じさせるような角度に唇の端を持ち上げて、色鮮やかな深紅は告げる。

 「・・・始まるよ?」

自らを死へと至らしめる、血の宴が。
そして静かに幕は開く・・・。



 「――――これより、鬼刻召喚の儀式を執り行う」
帝より重々しく告げられた 始まりの言葉。神官は前へという合図と共に 俺は封珠と数珠を手に、陣の中へと入った。微かに震える手をより一層強く握り、瞳を閉じて深く息をする。
これから始めようとしている儀式は この国、樹那を救う為に必要な者たちを召喚する為の儀式だ。・・・だが、ただ単に味方となる者たちを召喚する為だけの儀式ではない。この儀式は 凄まじいほどの力を有した術者であっても 過去に一度しか成功した事のない・・・成功させる事がとてつもなく困難な儀式。それに加え この儀式は、鬼刻と呼ばれる十二人の者たちを召喚するのに術者の力ではなく 命を吸い取り、神鬼刻主となる筈の者を死へと至らしめるものでもある。 ・・・だからこそ、
 (失敗は・・・許されない。)
チャンスは一度きり。俺はゆっくりと瞼を押し上げ、天を見据えた。


 「―――――万物を巡りし 大いなる者たちよ」


そして静かに輝き始める封珠を投げ、数珠を両手に掛ける。

 「我が声の届きし者たちよ 我の声を聞くがいい。我は今此処で 主らに呼びかける者なり」

光が増していく。次第に吹くはずのない風が強まり、陣内の封珠を天へと高く高く飛ばしていく。少しずつざわめきも・・・強まる。



 「応え 我が鬼を刻む十二の刃たちよ・・・」



応え・・・応えろ。 応えて く れ・・・

 (・・・・戒斗、)

縋るように心で呟いた名に 俺は静かに目を閉じる。そして輝いた空へと・・祈るように 腕を伸ばす――――


あとがきという名の言い訳。
あっはー儀式しかやってませんよ儀式しか(殴)またしても葵依の一人称(+某刹那という名の摩綺羅さんの一人称を少々)ですよ。どうしましょうねぇ なかなか鬼刻が出てきません(汗)次回の予告をしますと 召喚される側、鬼刻側の召喚される瞬間までを書きたいなぁと思って(すっぱあああああああああん!!!!/葵:・・・思うだけでは駄目だというのが分からないのか・・・?)・・・書きます書かせていただきます!!(涙)・・・という事で 現代のお話になりますね。それはそれで これから書く側としては楽しみですvv(笑)