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ソラ編

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◆【オープニング】
どこまでもつづく草原の道
王様のマークが付いた手紙を口にくわえたプルートが逃げ、ソラたちは走って追いかけ、やがて夜になって眠りにつく3人
満月の下で眠りについていたソラは、ふと何かに弾かれたように飛び起きる。
横を見ると、気持ちよさそうに寝ているドナルドとグーフィー。
草原の十字路で、カイリやリクの事など考えながら、星空を見上げているソラ
そこへ、黒いコートの男が突如現われ、ソラの背後から声をかけてくる。
黒コートの男「おまえに必要なものが この先にある」
警戒するソラをからかうように、黒いコートの男は振り返ったソラの反対側へまわりこむ
黒コートの男「ただし それを手に入れるには―― 大切な何かを失う事になる」
黒いコートの男はそのまま姿を消してしまう。
ソラたちは、黒いコートの男に導かれて謎の城に足を踏み入れる事になる

◆【忘却の城 1階】
グーフィーが入り口の扉を閉めようとして振り向くと、そこに黒いコートを着た男が姿を現す
ドナルドは、黒いコートの男をハートレスだと魔法を使おうとするが杖から魔法が出る事は無かった。
魔法が使えない事に混乱するドナルド
黒コートの男「まだ気づかないのか? この城に入ったその瞬間におまえたちは、技も魔法もすべて忘れ去ったのだ。…それだけではないがな。ここは手に入れるかわりに失い、失うかわりに手に入れる場所。そう…『忘却の城』。」
黒コートの男「ここではおまえたちはなつかしい人物と…。大切な人物と出会うだろう。」
黒いコートの男は、ソラの記憶に触れ、ソラの記憶からカードを作り出し、ソラに投げ渡す
黒コートの男「そのカードを使って進むがいい。それが再会の約束となるだろう」
ソラの記憶で作り出したカード使えば、扉の奥にソラの記憶で作った世界が広がると説明する黒いコートの男。
黒コートの男「よろしい――進むがいい、ソラ。手に入れて失うために、あるいは失って手に入れるために。」
黒いコートの男は姿を消し、ソラたちは言われたとおりカードをかざして奥に進んでいく
奥には、トラヴァースタウンが広がっていた。
トラヴァースタウンでレオンやユフィ、エアリスにシドらと出会い、ソラの記憶で作った世界がどういう事なのかを知り
先に進む。
1階出口ホールで、機関のNo.8「アクセル」登場
アクセル「キーブレードの勇者! 俺の名はアクセル。記憶したか?」
アクセルと対峙するソラたち。
アクセルを何とか倒すと、トラヴァースタウンを生み出したカードと同じ物を数枚手に入れる
そして、倒したはずのアクセルが立っていた。
アクセルは、ソラの力を試しただけだった……
アクセル「眠っていた記憶がめざめる時、おまえは、おまえじゃなくなるかもな。」
意味深な言葉を残し、姿を消すアクセル
ソラたちは上に階へと進んでいく

◆【忘却の城 2階】
ソラたちの記憶が少しずつ失われていき、思い出そうとジミニーが書いた前回の冒険の記録を見るが
ページは全て真っ白だった……
その頃、白いワンピースを着た少女が城の一室で熱心にスケッチブックに絵を描いていた。

◆【忘却の城 3階】
ジミニーが、アクセルの仲間が『ここは手に入れるかわりに失い、失うかわりに手に入れる場所』だと言っていた事を思い出す。あれは、記憶をなくすという意味だったんだと言うジミニー。
ソラ「先に進めば、思い出を忘れる・・・だから『忘却の城』なのか!」
上に行けば行くほど、今までの事を忘れて思い出せなくなる。そう考えるドナルドは、帰ろうかと皆に聞く
グーフィー「大丈夫だよ。行った場所や見たものは忘れるかもしれないけど、友達のことは忘れないよ。」
ソラがかつてハートレス化した時、ソラは僕たちのことを忘れたかと聞く
ソラ「忘れるわけないだろ。」
と答え、グーフィーはどんなことがあったって忘れないってことだよと皆を安心させる。
ソラたちは、記憶が失われてないかを確かめ合う。
自分たちの旅の目的は、王様とリクを捜すこと。
ちゃんと覚えていたとホッとするソラたち。
その頃、忘却の城の一室。
ソラたちの様子を見守る、機関のNo.12のラクシーヌとアクセルがいた。
ラクシーヌ「アクセルったら、ずいぶんとソラが気になるみたいね。」
アクセル「おまえはどうなんだ、ラクシーヌ。」
ラクシーヌ「ふふ…どうかな。あんたが気にしてる理由の方が気になるわね~。」
アクセル「あいつは一度ハートレスになった。ハートレス化した人間はどうなる?」
ラクシーヌ「闇に心をうばわれた者は、知能も意思もなくして、闇に支配されてしまうわ。」
アクセル「だが、あいつは違った。ハートレスになっても自分の意思をなくさなかった。そんなやつは、あいつの他にたっ       たひとりしかいない。」
ラクシーヌ「心の力…か。キーブレードに選ばれたあいつの心に興味があるんだ?」
アクセル「あいつの心をかがやかせているのは、いったいなんだ? その心の奥に何が眠っている?」
ラクシーヌ「心の秘密か…。」
アクセル「そいつをつきとめることが俺ら機関の存在意義さ。」

◆【忘却の城 4階】
今度は何を忘れてしまったのか話し合うソラたち。
ソラは、カイリからあずかったサラサ貝のお守りを取り出し
ソラ「大切なものだから、かならず返すって約束したんだ。あの約束は、絶対に忘れない。だから約束の相手も忘れない。そう思ってるよ。…そうだよな、カイリ…。」
カイリを思い浮かべるソラ……だがが、その姿に金髪で白いワンピースを着た少女が重なる
驚くソラだが、幻影が消えて
ソラ「今の…誰だ?」
ソラは、4階の出口ホールで
カイリの姿に重なった少女の事を考えるが、どうしてもソラは思い出せなかった。
その頃、城の一室
あいかわらず、熱心に絵を描きつづけている謎の少女。

◆【忘却の城 5階】
カイリやリクの他に、もうひとり仲がよかった子が居た事。よく4人で一緒に遊んだんだ事。
その子はソラがまだ小さかった頃、突然いなくなった……と突然思い出すソラは、皆に話す。
だが、その子の名前を思い出せないでいた。
海の絵を描くのが好きな子だったこと、彼女に自分の絵を描いてほしくてリクとケンカをしたこと。
どんどんソラの心に、少女との思い出がよみがえってきてた。
その頃、城の一室。
アクセルとラクシーヌは、引きつづきソラを監視中
ラクシーヌ「ねらいどおり、ソラの記憶がめばえはじめたみたいね。」
アクセル「計画続行だな。あいつらには、行きつくところまで行ってもらう。…手を打つか。」
ラクシーヌ「待って。あんたは1階で楽しんだでしょう? だから今度は、私の番。」
ラクシーヌにカードを投げ渡すアクセル
アクセル「忘れるな。こいつをとどけるのが目的だ。」
ラクシーヌ「わかってるわ。ただでは渡さないけどね。」
アクセル「…こわすなよ。」
ラクシーヌ「へえ、やさしいこと言うじゃない。」
アクセル「あいつは半分、俺たちの仲間だ。」
ラクシーヌ「信用ないわね。おもちゃがこわれるまで遊ぶほど私はバカじゃないわ。」
アクセル「念のためさ。あいつはカギだからな。俺らが機関を支配するための。」
ラクシーヌ「口が軽すぎるんじゃない? 真のねらいは、最後の時まで秘めておくことね。」
姿を消すラクシーヌ
アクセル「口が軽いのはおまえだよ、ラクシーヌ」

◆【忘却の城 6階】
ソラは、まだ思い出した子の名前だけ、どうしても思い出せないでいた。
出口ホール、ソラたちの前に現れるラクシーヌ
ソラたちの行く手に立ちふさがるように、ラクシーヌが現れた。
ラクシーヌは、ソラが思い出せないでいる子の事を知っているように話し
ラクシーヌ「私たち悪者が、あの子を城の奥にとらえてるってわけ。あんたは勇者なんだから、がんばって助けてあげなきゃ。でも――――」
いきなりソラに向かって突進する。
その拍子にソラの胸元から落ちた、パオプの実でできたお守り
倒れこむソラ
パオプの実で出てきたお守りを見て、その子の名前が「ナミネ」だと思い出す。
そして、ラクシーヌと対峙するソラたち
勝利するとラクシーヌは
ラクシーヌ「以外とやるじゃない。さすがは勇者ね、薄情者だけど!」
と捨てセリフとソラの記憶から作られたというカードを残し、姿を消す
ソラ「…くやしいんだ。あんなやつのせいで思い出すなんてさ。ナミネの名前を…。」
ソラは、悔しがる。
その頃、城の一室
ソラとの戦闘を終えたラクシーヌが戻ってくる。
ラクシーヌ「ふう…負けたふりもつかれちゃうわね。」
アクセル「そうかな。わりとヤバかったように見えたけどな。」
ラクシーヌ「な、なに言ってるのよ! あんたの目って、フシ穴なんじゃ――」
その時
ヴィクセン「アクセルの言う通りだ。ぶざまだな、ラクシーヌ。」
姿を現す機関のメンバーのひとり、No.4のヴィクセン
ラクシーヌ「…ヴィクセン!」
ヴィクセン「あの程度の存在に追いつめられるとは情けない。機関の面汚しめ。」
ラクシーヌ「くっ…。」
アクセル「なんの用だ。ヴィクセン。あんたの持ち場は地面の下だろ。」
ヴィクセン「手助けに来てやったのだ。おまえたちが高く買っているあの勇者とやら…私には大した役立つとは思えん。本当に価値があるのか…実験が必要だ。」
ヴィクセンは、来た理由を話す。
ラクシーヌ「ふん、あんたらしいわね。よーするに、実験しないと気がすまないってわけでしょ。」
ヴィクセン「科学者としての本能だよ。」
ラクシーヌ「別にかまわねけどよ。あんた、ソラを試すついでに自分のしもべも試す気だろ。」
ヴィクセン「しもべではないぞ。研究成果と言ってもらおう。」
ラクシーヌ「オモチャの間違いでしょ。」
ヴィクセン「ふん。理解できぬ者がほざくな。」
アクセル「まあいい。せっかく来ていただいたんだ。あんたにも楽しんでもらおう。」
ヴィクセンにカードを投げ渡すアクセル
アクセル「センパイへのプレゼントだ。そいつを使えばもっと楽しい見世物になる。」
ヴィクセン「気がきくではないか。では…利用させてもらおう。」
ヴィクセンはアクセルから1枚のカードを受け取り、振り返るとそこに、ある人物が現れた。

◆【忘却の城 7階】
ナミネが、機関にこの城に捕らえられているという言葉にあせるソラは、ナミネを助けるために先を急ぐ。
忘却の城7階出口ホール、先を急ぐソラたちの前に現れたのは、ソラが捜していたリクだった。
リクの姿に驚くソラは、リクのほうへ駆け寄るが……リクの反応は冷たいものだった
リク?「帰れよ、ソラ。ナミネは俺が守る。ナミネに近づくやつは――」
闇にとらわれていたDモードの姿に代わるリク
リク?「俺の敵だ!」
リクはソラに襲いかかり、対峙するソラとリク。
だがリクは、戦いの途中で無言のまま去り、追いかけるソラ

◆【忘却の城 8階】
もしかしたら、リクは前に闇の探求者アンセムに操られていたように、誰かに操られているのかもしれないと
彼を助けるために先を進む。
忘却の城8階出口ホール、ソラたちはリクに追いつく。
ソラとリクは会話する。
リクは、もうデスティニーアイランドには帰られないと言い、大切な友達をあんな連中と呼び、とっくに忘れたと言う。
そして
リク?「どうでもいいことを忘れて初めて、本当の大切なことを思い出せるんだ。俺は思い出したんだよ、ソラ。今の俺にとって、いちばん大事なことがわかったんだ。ここでナミネを守る。それ以外はもう、どうでもいい。」
ソラ「なあ、リク。」
キーブレードをかまえるソラ
ソラ「戦ったら思い出すかな。」
とリクに向かって言う。
リク?「試してみろよ。」
リクと戦うソラ。
だが、リクは戦っても何も思い出してくれなかった。
ふたりで一緒にナミネを助けようと言うソラだが、リクはどこかへ走り去っていく。
その頃、城の一室
アクセルとナミネが、別室からソラとリクの戦いを見ていた。
アクセル「くくく…心から同情するね。」
ナミネが顔を上げる
アクセル「おっと、やめときな。誰でもない俺たちは誰にもなれない。」
落ち込み、ふたたびうつむいてしまうナミネ。
アクセル「なあ、ナミネ。おまえには他にできることがあるんじゃねえのか。」
ナミネ「…。」

◆【忘却の城9階】
リクと戦う事に悩むソラを仲間たちが明るく励ましてくれる。
だがこの時、誰もが自分の記憶からカイリの存在が消えていることに気づいていなかった。
出口ホールでリクが待っていると思ったが、そこには誰もいなかった……。
その頃、城の一室
リクが姿を消してしまった事をラクシーヌがヴィクセンに言う。
作戦が失敗に終わった事、馬鹿にしたような言い方で言うラクシーヌに悔しがるヴィクセン。
そんな中、城の管理者で花好きのマールーシャが現れる
マールーシャ「ヴィクセン、あなたの作戦が失敗に終わったのは事実だ。これ以上われらを失望させるな。」
ヴィクセン「失望だと…図に乗るな! われらの機関において、きさまのナンバーは11。ナンバー4の私が、きさまごときに――」
マールーシャ「だが、この城とナミネをまかされたのは、この私だ。この場で私に逆らうのなら機関への反逆とみなす。」
ラクシーヌ「反逆者は消す。そーいうオキテだったわね~。」
ヴィクセン「ぬっ…。」
マールーシャ「機関の名において告げる。あなたの作戦は失敗だ。この失態については、われらの指導者に報告させてもらう。」
マールーシャは、機関の指導者――リーダーに報告する事を言うとそれだけは許してくれと怯えるヴィクセン
マールーシャ「ならば条件がある。」
ヴィクセン「条件?」
マールーシャ「あなた自身の手でソラを消せ。」
ヴィクセン「なに!?」
マールーシャ「不満か?」
ヴィクセン「いや…しかし…なぜ…。本当に、かまわんのか。」
マールーシャ「くどい。」
ヴィクセンは、姿を消す。
アクセル「あんなふうにおどされたら、ヴィクセンは本気でソラを消しにかかるぞ。」
マールーシャ「誰も望まない結末だな。」
ナミネに近づくマールーシャ
マールーシャ「さあ、どうする? このままでは、おまえの勇者が消されてしまうな。」
ナミネ「…。」
何も言わないナミネ。
マールーシャ「けれど彼は、おまえにある約束をしたはずだ。そうだったな、ナミネ。」
ナミネ「…はい。」

◆【忘却の城 10階】
どんなことがあってもナミネを守ると約束したのを思い出したソラは、ジミニーの言葉を聞かずに先に進む。
忘却の城10階出口ホール、ソラたちの前に、ヴィクセンが立ちはだかる。
ヴィクセンはソラたちに襲いかかる。
ヴィクセンは、戦いの中でソラの記憶を探り、 ソラの裏の記憶から作り出された世界でなら本気で戦ってやると
ヴィクセンは、あるカードをソラに渡す。
その頃、城の一室
ヴィクセンがソラの裏の記憶からカードを作り、ソラに渡した事は、マールーシャ達にとって計算外の出来事だった。
ラクシーヌ「あらら、ヴィクセンったら頭に血がのぼりすぎって感じ? とんでもないことしちゃってさ。どーすんのよ、アクセル。ソラが『裏側』を知ったらマズイんでしょ。」
アクセル「通りすぎるだけならどうにかごまかせるさ。だが――」
マールーシャ「ナミネに手を打たせよう。アクセル、おまえも行け。何をすべきか、わかってるな。」
アクセル「わからねえな。あんたの口から聞きたいね。」
マールーシャ「裏切り者を始末せよ。」
アクセル「…取り消しはきかねえぜ。」
と消えるアクセル。

◆【忘却の城 11階】
カードを使って進んだ先は、誰にも見覚えのない街、トワイライトタウン。
ジミニーは、今まで全部ソラが訪れた記憶がある場所だったじゃなかと言うが
思い出せないソラ。
城の魔力でこの街の記憶もなくしたのか、かなり記憶を失ってしまったのかと不安がるドナルドやジミニー
そんな2人にソラは、大丈夫だとナミネからもらったお守りにまつわる思い出を話す始める。
ソラ「このお守りには、大切な思い出があってさ。俺たちが小さかったころ、たくさんの流れ星が落ちた夜があったんだ。ナミネ、おびえちゃってさ。『島に星が落ちてきたらどうしよう』って泣くから――俺、言ったんだ。『もし星が落ちてきたって俺が全部はね返してやる!』って。こんなふうに、おもちゃの剣でかっこつけて、約束したんだ。そしたらナミネは『ありがとう』って笑ってこれをくれたんだよ。」
いきなり、真っ暗になりナミネの姿がソラの背後に浮かび上がる
ナミネ「ごめんなさい、ソラ。私のために…。」
ナミネの姿が消え、元の忘却の城の背景に戻る
ソラ「ナミネが生まれた時から大切にしてたお守りだって。」
ドナルド「そんなに大切なものをくれたんだ…。」
ソラに言うドナルド
ソラ「うん。それでナミネと約束したんだ。これからは、お守りのかわりに俺がナミネを守ってやるって。あいつにあやまらなきゃ。」
街をまわるうちに、ソラは何か胸わさぎがしていた。
この場所を知らないのに進むうちにだんだん懐かしくなってきてる
ドナルドは、やっぱり来た事があったじゃないかと聞くが
ソラは、そんなはず、ないんだけなと答える。
懐かしい気持ちだけが大きくなっているソラ。
ヴィクセン「そうか、なつかしいか。」
突然ヴィクセンが現れる。
そして、ソラに問いかけてくる。
ヴィクセン「ソラ、ひとつだけ聞こう。その『なつかしさ』とナミネの思い出…。おまえにとって真実はどちらだ?」
ソラ「ナミネに決まってるだろ! なつかしい気分はあるけど…こんなの、おまえがしかけた幻に決まってる!」
ヴィクセン「くくく…記憶とはむごいものだな。消えて忘れるだけでなく、ゆがんで人の心をしばる。」
ソラ「何を言ってるんだ!?」
ヴィクセン「言ったはずだ。ここはおまえの、裏の記憶から作られた世界だ、と。おまえの心の裏側には、この地の記憶が存在している。心が、ここを知っているのだ。」
ソラ「ウソだ! そんな記憶はないっ!」
ヴィクセン「記憶という名の鎖にしばられて、自分の心を信じなければ、心を捨てたも同じこと。ならばソラ、おまえはもう勇者ではない。記憶にあやつられてる人形だ。そう…私のリクと同じだ。この世に存在する価値はない。」
ソラ「私の…リク? 価値がない…? ふざけるなっ! おまえがリクを変えたくせになに言ってるんだ! おまえの言っていることなんてぜんぶウソだ! 俺は心を捨ててなんかないっ! おまえを倒して、リクもナミネも助けてみせる! それが…俺の心だっ!」
ヴィクセンと戦うソラは、勝利する
ヴィクセン「ぐっ…記憶にしばられているのに、これほどの力を持つとは…やはりおまえは危険な存在だ!」
ソラ「そんなこと、どうでもいいっ! リクを元にもどせ!」
ヴィクセン「元にもどせ、だと? おろかな…何ひとつわかっていないようだな。あのリクはもう、虚無の暗闇に落ちるしかない。それはおまえも同じだ、ソラ! ナミネにひかれて進んでゆけば、記憶でしばられ、心を失い、やがてマールーシャの道具だ!」
ソラ「マールーシャ!? そいつとナミネになんの関係が――」
ヴィクセン「がっ!?」
突然、何者かの一撃を受けるヴィクセン
ソラ「アクセル!?」
アクセル「よお、ソラ。いいところで邪魔したかい? 悪かったな。」
ヴィクセンを攻撃したのは、同じ機関の仲間であるアクセルだった。
ヴィクセン「ぐぐ…アクセル…何を…。」
アクセル「おしゃべりが長いから終わらせてやるんだよ。あんたの存在ごと、な。」
ヴィクセン「な…待ってくれ…。」
アクセル「俺たちは、ただ存在するだけの『誰でもない者』だ。でも、あんたは記憶も存在もここで終わる。うれしいだろ?」
ヴィクセン「や…やめろ…消えたくな…。」
アクセル「じゃあな、センパイ。」
アクセル、ヴィクセンを背後から斬り消滅させる。
ソラ「なんなんだよ…。なんなんだよ、おまえら!?」
アクセル「さあな。俺にもよくわからんな。」
姿を消すアクセル
城の一室、マールーシャの命令を果たして戻ってきたアクセル
ラクシーヌ「おつかれさん、アクセル。うるさいやつが消えてせいせいしたわ。」
ラクシーヌの言葉がアクセルを出迎える。
アクセル「マールーシャ…あんたソラの力を試したくてヴィクセンをぶつけたな?」
マールーシャ「ソラだけじゃなくてあんたもよ。同じ機関の仲間を始末するカクゴがあるかどうか試させてもらったってわけ。まあ合格ってところね。仲間に入れてあげる。私たち3人がそろえば機関を支配するなんて楽勝だわ。」
ラクシーヌがマールーシャの代わりに、言う。
アクセル「そのために、ソラを…。」
ラクシーヌ「そーよ。ナミネに会いたがっているから会わせてあげるってわけ。」
マールーシャは、ナミネに会える時が近いと言う
うれしい…ですと、うれしいはずだがナミネの表情は沈んでいた。
ソラの気持ちを裏切るなんてザンコクな事しちゃだめだとナミネに念を押して、マールーシャとラクシーヌは部屋から姿を消す。
ナミネ「ソラ…。君に会えても、私、どうすれば…。」
ソラたちはその頃、11階の出口ホールにいた。
リクと再会するが、敵意をむき出し、ナミネのもとへ行くのを邪魔しようとする。
リク?「おまえを止めてナミネを守る。…それが俺の心だ。そうだ、ナミネを守るのは俺だ! ずっと昔に…約束したんだ。」
ソラ「約束…?」
リク?「俺たちが小さかったころ、たくさんの流れ星が落ちた夜があった。」
リクが話し始める約束の話、それは前にソラがドナルドたちに話したナミネと同じ約束だった。
ソラが知っている事に驚くリク。
そしてソラも同じ約束した事を話すが、リクはウソをつくなと言う
ナミネからもらったお守りを取り出すソラ
リクは、何故だと混乱するがソラが持つお守りは、ニセモノだとリクも同じお守りを取り出す
リク?「ニセモノは消してやる!」
ソラに襲いかかり、戦うソラとリク。
敗れたリクは、お守りを落としてその場から逃げる。
どうしてリクが自分と全く同じお守りを持つのか混乱するソラ。
ソラの手のなかで、お守りは1枚のカードに変化する。
ドナルドとグーフィーは、ソラとリクの思い出が全く同じなのはおかしい、どちらが間違っているんじゃないかと聞くが
ナミネと会うこと以外は何も考えられなくなってしまっているソラは、ドナルドとグーフィーの言葉も全く耳に入らない。
ついにソラは、ナミネに会いに行くとドナルドたちをを置いて、1人で先に進んでしまう。
城の一室、部屋にいるアクセルとナミネ。
アクセル「あいつには、もうおまえだけさ。」
ナミネ「…。」
アクセル「そうだ。あいつを救えるのは、おまえだけだ。」
ナミネ「でも…おそすぎます。」
アクセル「決めつけるには早すぎるだろ。なあ、ナミネ。気づいているか? 今ここにマールーシャはいない。」
ナミネ「それは、どういう…。」
アクセル「おまえを止めるやつは、誰もいないってことさ。」
アクセルが言いたい事に気づいたナミネは立ち上がる。
アクセル「うまくやれや。」
走っていくナミネ。
アクセル「くくく…。はははッ! やっと面白くなってきた。地味に立ち回ったかいがあったな。さあて…ソラ! ナミネ! リク! マールーシャ! ラクシーヌ! せいぜいハデにカチ合って、俺を楽しませてくれよ。」

◆【忘却の城 12階】
ジミニーはソラに忠告するが、ソラの心にはナミネの事以外、残っていなく、耳も貸さずに先へ進む。
扉に奥には、ソラの記憶で作られた故郷であるデスティニーアイランドが広がっていた。
俺はおかしくない、ここがどこだかちゃんとわかっている、ナミネと一緒に遊んだ島なんだ……と故郷の島を見ながらつぶやくソラ。
そこへ、ティーダ、セルフィ、ワッカの3人組がソラの前に現れる。
だが今のソラには、彼らの名前さえなかなか思い出せなかった。
そんな様子を見てティーダたちは、ソラがおかしいのは「アイツ」のことを考えているからだと言って冷やかすし、去っていく。ソラは、先に進むとそこにはリクがいた。
リク?「よう、ソラ。そんなに急いで、どこ行くんだ。」
ソラ「おまえは…。そうだ、リク!」
リク?「なんだよ、それ。俺のこと、忘れてたみたいな言い方だな。」
ソラ「そ、そんなことないって! それより、もう大丈夫なのか? あやつられてないのか?」
リク?「俺が…あやつられて? なに言ってるんだ?」
ソラ「おまえって、俺の記憶の中のリクなんだな。」
目の前にいるリクが、忘却の城で出会ったリクとは違う事に気づくソラ。
リク?「記憶の中の…俺? なんだそれ? 新しいゴッコ遊びか?」
ソラ「あ…そんなもんかな。」
リク?「なんだ、ゴッコ遊びか。ソラはいつまでも子供だな。それでアイツを守れるのかよ。」
ソラ「! なあ、アイツって――」
突然、島全体が大きく揺れる
ソラ「何が起きてるんだ!?」
リク?「俺が知るかよ! でも、何かよくないことが起こってるのは確かだな。みんなが心配だ、知らせてくる!」
ソラ「じゃあ、俺は…。」
リク?「わかってるって。アイツを守るのが、おまえの役目だろ。行け、ソラ!」
ソラ「…ああ!」
ソラは、アイツを助けるために、リクはみんなが心配だと二手に分かれて走り出す。
地響きとともに島が崩壊していく中、アイツを捜して島を駆けるソラの目の前に突然、ダークサイドが現れ
ソラに襲いかかり、戦うソラ。
ダークサイドを倒し、あたりを見まわすと、海を眺めているナミネを見つける。
ようやく会えたことを喜ぶソラと対照的に、ナミネはなぜか悲しみの表情を浮かべる。
ナミネ(A)「ソラ…ありがとう。ごめんなさい。ここにいるのは、私じゃないの。」
ナミネ(B)「そうよ。」
ソラの背後に、ナミネが何故かもう1人いる。
ソラ「ナミネ!?」
ナミネ(B)「そこにいるのは、私じゃないの。」
ナミネ(A)「君の胸には、私はいないの。」
ナミネ(B)「誰の胸にも、私はいないの。」
ナミネ(A)「私はどこにもいなかったの。」
ソラ「なっ…! なんだよ、ナミネ! どうしちゃったんだよ!」
突然、あたりの空間がゆがむ
ソラ「あのころ俺たち、いつも一緒だったろ!? なのにはなればなれになって…だからナミネに会いたくて、ここまで来たんだ!」
ナミネ(B)「会いたかったのは、本当に私?」
ソラ「決まってるだろ! だって俺、この城でいろんなことを忘れたけど…ナミネのことだけは!」
ナミネからもらったパオプのお守りを取り出し見せるソラ
ソラ「ほら! これをくれたのはナミネじゃないか!」
ナミネ(A)「そうだよ。私がソラにあげたんだ。」
ナミネ(B)「だめ、ソラ! 私は信じないで。」
ソラ「どうしろって言うんだよ…。」
ナミネ(B)「ねえ、ソラ。もう一度、思いうかべて。君のいちばん大切な人。胸のずうっと奥深くでかすかにかがやく記憶のかけらに心の声で呼びかけてみて。どんなに遠い光でも、君の声なら、きっと届くから。」
ソラ「俺の大切な人? 当たり前じゃないか。それは、ナ――」
手にしていたパオプのお守りが突然光り出し、お守りはパオプの実のものからサラサ貝に変化する。
ソラが振り返るとナミネの姿がカイリに……。
ソラ「今のは…。誰なんだ? 思い出せないのに…なつかしい。そうだ、ナミネは!? どこにいるんだ!?」
12階、出口ホールに出るとナミネが待っていた。
デスティニーアイランドで浮かんだ疑問を、おそるおそるナミネにぶつけるソラ
ソラに本当の事を告げようとするナミネの言葉を、2人の背後から現れたリクがさえぎる。
リクはお前の記憶がデタラメなんだとソラに襲いかかり、ソラは戦う。
戦いに敗れ、その場にがっくりとヒザをつくリク。
しかし、それは彼のワナだった。
思わず駆け寄るソラ
リク?「かかったな!」
ソラを突き飛ばし、リクはそのままトドメを刺そうとする。
だが
ナミネ「やめて!」
という叫び声とともに、何かが壊れるような音が響きわたると、リクはその場に倒れてしまう。
そこへラクシーヌが現れ、すべてのタネ明かしを始める。
目の前で倒れているリクは、ただのオモチャ、人形……ヴィクセンが作ったニセモノ。
そして、この城での全ての出来事は、マールーシャたちがソラを操るための策略だった事。
ソラに歩み寄るラクシーヌ
ナミネ「待って!」
ナミネがラクシーヌの前に立ちふさがる。
ラクシーヌは、今の私は機嫌が悪いとナミネを張り倒す。
それを見たソラは、ウソの思い出だったとしてもみずからの胸に残っている約束どおりナミネを守ろうとする。
ラクシーヌがソラに襲いかかるが……そこにドナルドとグーフィーがやってきた。
ソラが心配、僕たちだってソラを守るって決めているからねとソラに話すドナルドとグーフィー。
3人でラクシーヌと戦い、ソラたちは勝利する。
ラクシーヌ「なによ! なによ! なんで私が、あんたなんかに負けるわけ!? 私が…消える? そんなこと…あるはずが…みとめられる…わけが…。」
ラクシーヌは消滅する。
ナミネは、ソラたちに全てを話しはじめる
ナミネ「…ソラの心にやきつけた大切な人との思い出を――私が作ったウソの記憶に少しずつ、すりかえたの。」
ドナルド「それなら、ソラが昔『ナミネを守る』って約束した話も?」
ナミネ「ぜんぶ…私のウソ。ソラは私に約束なんてしてない。私が島にいたというのもウソ。今まで会ったこともなかった。私はソラの友達じゃなかったし――」
ソラ「本当に大切な人でも…ない。」
ナミネ「うん。君の本当の思い出には、私なんて存在しない。」
ジミニー「私たちの記憶がなくなったのもナミネさんの力というわけか。元にもどす方法はあるのかな?」
ナミネ「今すぐは無理だけど…13階に行けば治せます。でも、マールーシャが…。」
ジミニー「そいつに命令されて、ソラや私たちの記憶を変えたというわけだね。」
ナミネ「言うことをきかないと、いつまでも城に閉じこめるっておどかされて…。私、ずっとひとりだったから…。」
ジミニーとナミネが話していると
グーフィー「さびしくて、言うことをきいちゃったんだね。」
ナミネ「ごめんなさい…。」
ソラ「やめろよ。そんな顔するなって。」
ナミネ「…うん。私には、泣く資格なんてなかったね。」
ソラ「そうじゃなくて! そりゃあ、さ。俺の記憶、勝手にいじってふざけるな!って思うよ。でも、なんていうか…今は本気で怒る気になれないんだよな。ナミネが作った記憶…頭では、ウソだってわかったけど、まだ心に焼きついてる。あの約束のことも。『ナミネが泣かないように守る』って約束した思い出、残ってるんだ。なのに、そんな顔されると、なんか俺が泣かせたみたいで、こまっちゃうんだよな。だから今は…いい。記憶が元にもどるまでは、泣いたりあやまったりするより、笑ってくれた方がうれしんだ。」
ナミネ「ソラ…。」
たとえ記憶がウソだとしても「ナミネに会えてうれしい」「ナミネが笑うとうれしい」と感じた気持ちは本物だ。
ソラはそう言ってナミネに笑いかけると、マールーシャの待つ忘却の城13階へ足を進めるのであった。

◆【忘却の城 13階】
本当に大切な人を思い出そうとするソラだが、ナミネの事しか浮かんでこないソラ
ドナルドもまた、大事な友達を探すはずだったのに何も思い出せない
グーフィーは、そんな2人に約束しようと言い出す。
『何があっても、どんな時ももしはなればなれになってもおたがいを忘れてしまっても、友達』
と、3人は手を重ねて約束する。
そして、城の奥へと進む。
一方ナミネは、心が壊れたリク=レプリカにつきそいながら、ソラたちがもどるのを待っていた。
そこへ、突然マールーシャが現れ、ナミネの背後に近づき――
ナミネを再び捕らえたマールーシャのもとへ、アクセルが現れる
マールーシャ「よくも私の前に出てこられたものだな。裏切り者が!」
アクセル「裏切り? さあね、なんのことだかな。」
マールーシャ「なぜナミネを行かせた! きさまがよけいなマネをしなければ――キーブレードの勇者は、われらのしもべに変わったというのに!」
アクセル「ああ、そういう計画だったな。ナミネの力を利用してソラの記憶を少しずつ作り変え、ナミネに言うなりの存在に変える。その後はナミネを通じてソラをあやつり、ラクシーヌとともに機関を乗っ取るつもりだった。違うか? 裏切り者はあんたの方だろ、マールーシャ。」
マールーシャ「しかしきさまも、ヴィクセンを!」
アクセル「ああ、消した。それがどうした? 機関の役に立てないやつをかたづけただけさ。あんたらに俺を信用させり必要もあったしな。」
マールーシャ「最初から、われらの陰謀の証拠をつきとめるために行動していた…そういうことか。」
アクセル「さてと…あんた、さっき命令したよな。『裏切り者は始末せよ』と。」
チャクラムをかまえるアクセル
アクセル「そうさせてもらうぜ、マールーシャ。ラクシーヌは消滅して反逆罪をつぐなった。あんたもそうしろ。機関の名において、あんたの存在、終わらせてやる。」
マールーシャ「やれるものならやってみるがいい!」
ナミネを盾にするマールーシャ
アクセル「なんのつもりだ? ナミネがタテになるとでも思ったのかよ。そんな小娘、俺にとってはクズみたいなもんだ。あんたと一緒に消すだけさ。」
武器をかまえ直すアクセル
アクセル「かくごしな、マールーシャ。」
マールーシャ「ふっ…それはどうかな? 聞こえたか、ソラ!」
ソラ、ドナルド、グーフィーが駆けつける
アクセル「ほお?」
マールーシャ「このままでは、アクセルは私ごとナミネを消すぞ! さあ、アクセルを倒せ!」
アクセルに向かって、キーブレードをかまえるソラ。
ナミネを連れて、消えるマールーシャ
アクセル「なんだよ、ソラ。おまえ、もうマールーシャのあやつり人形なのか?」
ソラ「違う。おまえを倒したら次はあいつだ!」
アクセル「ふん…。なあ、ソラ。おまえと俺らの間にはちょっとした緑もある。できれば戦いたくねえが…。ここで逃げたらカッコつかねえよなァ!」
アクセルと戦うソラたちは、アクセルを倒す。
アクセル「思ってたよりは、いいウデだ。おまえを助けたかいがあったな。」
ソラ「助けた? どういうことだ?」
アクセル「それを話したらつまらねえだろ。」
姿を消すアクセル
ソラ「アクセル!」

ソラたちは、先に進むと、マールーシャは待っていた。
マールーシャは、何としてもキーブレードの力を欲し、ソラを手中に収めるべく
マールーシャ「わが手にナミネがあるかぎり、おまえに勝ち目があるものか。ナミネ。ソラの記憶を消せ!」
とナミネに記憶を消すように命令するマールーシャ。
ナミネ「そんなことしたら!」
マールーシャ「その通り。おまえの力でうえつけた記憶を無理に消せば――ソラのすべての記憶と心は完全に打ちくだかれるだろう。」
命令の意味が分かっているナミネに、マールーシャはソラたちに説明するかのように言う。
ドナルド「ソラの心が…。」
グーフィー「こわれちゃうの?」
マールーシャ「無傷で勇者を手にいれたかったが、心がこわれても、時間をかければ私のしもべに作り直せる。さあ、ナミネ。ソラの記憶を消し去れ!」
ナミネ「…いや。ぜんぶ私のウソだったのに、ソラは許してくれた。なのに心をこわすなんて、できるわけないっ! 私はどうなってもいい。ソラを傷つけるのは絶対にいや!」
マールーシャ「ならば――」
ソラ「やるんだ、ナミネ! やっちゃっていい! 俺の記憶を消すんだ!」
グーフィー「ソラ、なんてことを!」
ソラ「だって、ナミネに何かあったら俺、守れない! だから、やるんだ! 記憶を消されたって心がこわれたって――約束は…ナミネをかならず守る! 俺を信じてくれ!」
ナミネ「ソラ…。」
ソラ「記憶なんてなくたってマールーシャくらいやっつけてやるって!」
ドナルドとグーフィーは、ソラが忘れても僕らは忘れない、僕らが覚えていればいいんだとソラの言葉に続く
マールーシャは、ナミネの力で記憶を消されればただの抜け殻……、あの哀れな偽者リクのようになと大きな声をあげると
リク=レプリカ「それはどうかな。」
そのとき、リク=レプリカが現れマールーシャに斬りかかる。
マールーシャ「きさまは!?」
ソラ「リク!」
リク=レプリカ「違う。ただのニセモノさ。」
マールーシャ「ぐっ…ぬけがらが! すべてを失ったはずのおまえが、なぜ!?」
リク=レプリカ「俺の体も心もニセモノだ。なくすものなんて、最初から何もなかった。でも、なくしたくない記憶はあった! ウソだったとしてもだ! 幻の約束でもかまわない。俺は…ナミネを守るんだ。」
マールーシャ「おのれ…! ウソから生まれる記憶の鎖で自分の心をしばりつけるのか。心の自由を捨てるというのか!」
自分の武器であるサイズを手に、かまえるマールーシャ。
マールーシャ「真実に背を向ける、弱い心…ならば私の敵ではないッ!」
マールーシャと戦うソラたちは、何とかマールーシャに倒すが……
倒したはずのマールーシャはふたたび姿を現す。
先ほど戦ったのはダミーだと話すマールーシャ。
マールーシャに斬りにかかるリク=レプリカ。
だが、それもダミーで消えていく
ソラたちはリク=レプリカにナミネのことを託し、決戦の場所へつづく扉を開く。
マールーシャと最終決戦。
本物のマールーシャと戦い、ソラたちは勝利し、マールーシャは消滅する。
マールーシャを倒しソラは、キーブレードで忘却の城の鍵穴を封印する。
それは、マールーシャたちの野望はついえた瞬間だった。
グーフィー「ねえ、ナミネ。リクの記憶を元にもどす方法は、ないのかい?」
ナミネ「それは……。」
リク=レプリカ「俺にかまうな。もう、いいんだ。」
去ろうとするリク=レプリカ
ソラ「待てよ! ニセモノだとか、そんなのもう関係ないって! ここにいるおまえは、ほかの誰でもなくて、おまえだけの心を持ってるだろ。おまえの思い出は、おまえだけのものなんだから大切にしろよ!」
リク=レプリカ「ソラ、おまえは優しいな。おまえの気持ちは本物だってニセモノの俺にもわかるよ。・・・それだけでいい。」
去るリク=レプリカ
ソラ「リク! あいつ…。」

ドナルド「僕たちの記憶は、取りもどせるの?」
ナミネ「うん、思い出せなくなっても記憶が消えたわけじゃないから。 」
グーフィー「どういうこと?」
ナミネ「過去をひとつ思い出すと、一緒に別の記憶もよみがえって、やがていろいろ思い出していくでしょう。記憶は、つながってるの。たくさんの記憶のかけらが鎖のようにつらなって――人の心を、つなぎとめてる。私の力は記憶を消すんじゃなくて、つながりをほどいてつなぎ直すものだから――みんなの記憶は、消えてないよ。」
ジミニー「では、取りもどせるんだね。」
ナミネ「でもそれには、私が勝手につなぎ直した記憶の鎖をいったん、ほどかないと。それから心の奥にちらばった思い出のかけらを集めて、記憶の鎖を元にもどすの。時間、かかると思う。だけど、たぶんうまくいく。ううん、たぶんじゃなくてかならず。今度は私が助ける番だから。」
ソラ「…わかった。ナミネにまかせるよ。」
ジミニー「ん? ちょっと待った! この城での記憶の鎖をほどくと言ったね。ということは…。」
ナミネ「うん。ここで起きたことはみんな…思い出せなくなる。」
ソラ「ナミネのこともか!?」
とソラ。
ナミネ「ごめんね。そうするしかないんだ。ねえソラ、どちらかを選んで。城での記憶をなくすかわりに元の思い出を取りもどすか。城での記憶を残すかわりに大事な思い出をなくしたままか。」
ソラは、城での記憶をなくすかわりに元の思い出を取り戻すことを選び
眠って記憶を再生させるため、場所移動
目がさめたら、ナミネを忘れている……ならお礼も言えないと
ジミニーメモに「ナミネにお礼を言う」と記録しておく事にする
先に眠りつくドナルド、グーフィー、ジミニー
ナミネ「私たち、ウソから始まったけどソラに会えて、ほんとによかったと思ってるよ。」
ソラ「うん、俺も。ナミネに会えた時とか名前を思い出した時はすごくうれしかった。あの時の気持ちはウソなんかじゃない。」
さよならと言うナミネにソラは、目がさめたらまた会える。今度は、ウソじゃなくてちゃんとした友達になれる
とナミネと指きりをして約束する。
大きなポットのなかに入り、ソラたちは深く長い眠りにつく。


消えていく思い出
再生する思い出
そして
君のいない世界で見る君の夢――
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