小川へ - 白い巨塔 「財前コピペ」 まとめ

小川へ

この手紙をもって俺のプロレスラーとしての最後の仕事とする。
まず、俺のプロレス人生を解明するために、最期のチケットを買うようお願いしたい。
以下に、プロレスについての愚見を述べる。
プロレスを考える際、第一選択はあくまで「見ているひとを勇気付けた者の勝ち」という考えは今も変わらない。
しかしながら、現実には若手プロレスラーの多くがそうであるように、
観客をないがしろにしてカウントを取ったり、 マイクパフォーマンスだけで内輪揉めに走っている事例がしばしば見受けられる。
その場合には、企画段階から綿密な計算と準備が必要となるが、
残念ながら未だ満足のいくプロレスには至っていない。
これからのプロレスの復活は、綿密な企画立案、それとスター選手の復活にかかっている。
俺は、小川がその一翼を担える数少ないプロであると信じている。
能力を持った者には、それを正しく行使する責務がある。
小川にはプロレスの発展に挑んでもらいたい。
遠くない未来に、分裂ネタや新団体設立だけで話題を作るプロレスがこの世からなくなることを信じている。
ひいては、俺のネタを研究した後、計算されたプロレスの一石として役立てて欲しい。
「破壊王」は活ける師なり。
なお、最後に、 人を勇気付けるプロレスラーでありながら、多数の人を泣かせて旅立ったことを、心より恥じる。
　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　橋本真也