読書感想しりとりリレー2006@Wiki内検索 / 「「哲学の味わい方」(竹田青嗣・西研)」で検索した結果
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走行履歴
...井 順子) /竹田 「哲学の味わい方」(竹田青嗣・西研)?/マサトク 「扉を開けて」(新井素子)/if 「鈍い球音」(天童真) /若林 「つめたいよるに」(江國香織) /橋立 「少年たちの密室」(古処誠二) /ささき 「ネットゲームチートRMTの教科書」(アリスリデル) /あちゃぞう 「リンドキストの箱舟」(アン・ハラム) /アンダー 「絡新婦の理」 (京極 夏彦)? /和泉 「エイジ」 (重松 清) /なりた 「むかし僕が死んだ家」 (東野 圭吾) /本条 「チョコレートゲーム」 (岡嶋 二人) /竹田 「ルビコン・ビーチ」(執筆中です)?/マサトク 「黒い春」(執筆中です)?/if 「クローディアの告白」 (ダニエル・キイス) /若林 「木曜組曲」 (恩田陸) /橋立 「石の中の蜘蛛」 (浅暮三文) /ささき 「黒後家蜘蛛の会」 (アイザック・アシモフ) /あちゃぞう 「死の... -
「むかしの味」 (池波 正太郎)
むかしの味 (新潮文庫) 正月、久しぶりの友達と携帯のメールをやりとりしていたとき、最近読んだ本のことが話題になった。ぼくが池波正太郎の名をあげると、相手はすぐ「読んだことはないけど、出てくる食べものの描写が旨そうらしいね」と返してきた。そうなのだ。前日、本屋で「む」で始まる池波の本作を見つけたとき、ぼくも「読んだことないけど食べものが…」と思ったのだった(ダビンチとかで見たのだろうか)。しかもタイトルは『むかしの味』。きっと旨いにちがいない。 さて、本を開いてみると、最初に料理のカラー写真が載せられた数ページがあり、次の「はじめに」のところにはこう書いてあった。「もともと、この本は、いわゆるhtmlプラグインエラー このプラグインを使うにはこのページの編集権限を「管理者のみ」に設定してください。の本ではない。私の過去の生活と思い出がむすびついている食べものや店のことを語... -
「イン・ザ・ペニー・アーケード」 (スティーヴン・ミルハウザー)
イン・ザ・ペニー・アーケード (白水Uブックス―海外小説の誘惑) 皆様こんばんわ。海外小説担当のアンダーです。 「読書感想しりとりリレー2006」のお時間がやってまいりました。本来は水曜アップのところ、またまた遅くなりまして申し訳ないです。別に待っていた訳じゃねぇや、と言われるかもしれませんがそこはそれ、しりとりリレーなのでつかえると後が大変でして。 突然ですが「MYSCON7」参加の皆様、お疲れ様でした。この企画でさんざん海外だ海外だと言っておいて海外もの企画の方に参加せずに読書会の方に参加したポリシーのかけらもない人間です。今度5/3に「SFセミナー」というイベントがありますのでそこでは一応………と思っていますが、他の皆様の圧倒的な読書量に圧されて何も言えなくなっている事でしょう。あ、昼間にワールドコン2007の登録申し込みなどやっているかもしれませんので、是非こ... -
「Uの世界」 (神林 長平)
htmlプラグインエラー このプラグインを使うにはこのページの編集権限を「管理者のみ」に設定してください。 竹田さんの「with you」の次は、「う」で行くべきか「ゆー」で行くべきか…「上と外」(恩田陸)は 読みたいけど全6巻だし、同氏の「ユージニア」は まだ文庫落ちしてないから高い…いっそ「YU-NO」のノベライズにするか!(いやあれは「この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO」だからダメだ)…などと軽く悩んだ結果、いろいろ放棄して「u」から始まるタイトルの 全然知らない本をチョイスしてみました。 ちなみに「この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO」は超絶おすすめゲームなので、機会があったら是非。…18禁だけど。PC98版とセガサターン版しかないけど。 閑話休題。 この作品「Uの世界」は、6話の短編が収録された連作短編集です。 各物語の主人公は、それぞれ「優子」「祐... -
「砂の女」(安部公房)
砂の女 (新潮文庫) 高校生の頃の私の読書生活には、過渡期が訪れていた。それまでSFが好きでハヤカワ文庫ばかり買っていたのに、思春期にありがちな中二病に罹ったせいで、「ブンガク」の世界へ興味を抱きだした。エンターテイメント小説をくだらないと切り捨て、その割りに無理して買ってみた文学全集は数ページで眠くなって挫折したり、我ながら馬鹿な生徒だった。 そんな時に、何の違和感もなくスムーズに、自分をSFから文学の世界へ連れていってくれたのが、本著である。 安部公房さんは実際にバリバリのSFもたくさん書いているし、本書の設定もややSF風味である。しかし、ただそれだけの理由でSFと文学を繋いでくれたと言っているわけではない。 安部公房の作品は両者とも、非日常的な出来事が起こり、それに対処していくという点では変わらない。違うのは、その非日常が何によって作り出されたか... -
「世界の中心で愛を叫んだけもの」 (ハーラン・エリスン)
世界の中心で愛を叫んだけもの (ハヤカワ文庫 SF エ 4-1) 皆様こんばんわ。 「読書感想しりとりリレー2006」も二順目に入りました。駅伝なら第一区、といった所で各走者様子を見て………と言いたい所ですが、皆さんの取り上げる本、感想に対して唸らずにはおれません。 さて前回は『キング・コング』で新レーススタートという事でいささか力が入りすぎ冗長になってしまったな、と思ったので今回は短くします。 「読書感想しりとりリレー2006」の中では唯一、海外小説を担当させていただいております。海外小説といってもどうしても英語圏が多くなってしまいますが、日本の作品にはない味わいを紹介して、たまにはそういうものも読んでみようかと思っていただければ幸いです。 乙一『暗いところで待ち合わせ』というタイトルで来たので、お題は「せ」。「それは解るけど、それでいいのか?」と取り上げるま... -
「橡家の伝説」 (佐々木丸美)
橡家(ツルバミケ)の伝説 http //www.fukkan.com/vote.php3?no=30 佐々木丸美さんの書籍は実に探しにくい。図書館によって全然違う分類をされているからだ。殺人事件だトリックだ言っているという理由で推理小説の棚に入っていたり、超常現象が起きるのでSFの棚に入っていたり。 個人的には、彼女の作品は「恋愛小説」であると思う。トリックだのテレパシーだの前世だの超心理学だのの描写は、全て彼女流の「恋愛」を描くための材料にすぎない。だから、一見して胡散臭いオカルティックなエピソードでも、恋愛を軸にして考えれば不思議なほど自然に受け入れられてしまう。 それにしても、これほどまで読むたびに印象が変わっていく本も珍しい。読み手自身の成長に合わせて、個々のシーンのもつ意味も変わっていく。たとえば恋愛に関しては、中学生の時に初めて読んだときは少女の純... -
「リンドキストの箱舟」(執筆中です)(アン・ハラム)
リンドキストの箱舟 皆様こんばんわ。「読書感想しりとりリレー2006」のお時間がやってまいりました。一週間超遅れてしまった事はもうお詫びのしようもありません。何とかお題だけは規定日に回したし本も読んだのですが感想がなかなか。 先日参加したmixiの読書会が楽しくてその反面、自分の未熟さにショックを受けまして………あ、また言い訳ですね。 この「読書感想しりとりリレー2006」では断固、海外もの主義!という事で海外作品以外は紹介しないことにしております。それで今回が「り」でして、また迷った挙句、決めさせていただきました。 ハードカバーの、しかもファンタジーを読むなんて久しぶりだなぁと思ってしまいましたが、子供の頃からたどって考えると、もともとはファンタジー作品好きだったのです。読むものがわからなくなってきて、今ではファンタジーのほか、ホラー、SF、ミステリなど乱読状... -
「スリーピング・マーダー」 (アガサ・クリスティ)
アマゾン・アソシエイトがうまく働いてくれないので、今回は写真なしで行きたいと思います。 この作品は、さすがに巨匠クリスティのものだけあって、文庫だけでも版がいくつもあるようですが、これから読むなら「クリスティ文庫」版が絶対オススメ。なぜなら解説が絶品だからです。1冊で二度おいしいというわけです。 スリーピング・マーダーは記憶の中の殺人を題材とした作品で、ミス・マープルの最後の事件としても有名です。 ある日偶然買った家なはずなのに、なぜか既視感にとらわれる若妻の記憶と過去をめぐって、若い夫婦が調査を進めるというのが話の主筋になり、ミステリーとしてだけではなく(むしろミステリーとしては凡庸だともいえる)、心理的なホラーの要素もふんだんに取り入れられています。ミス・マープルものとは言うものの、マープル自身がそれほど前面に出てきている感じではないのですが、それでも抑えるとこ... -
「ツァラトゥストラはこう言った」 (ニーチェ)
ツァラトゥストラはこう言った 上 (岩波文庫 青 639-2) というわけで、本しりとり開始から数えて4回目の「つ」出現。そこはかとなく「つ」チキンレースが始まっているように見えるのはたぶん気のせい。 さて、ルネサンス以後の西洋哲学史上では、革命が2回起こっている。1回目はかのカントの「純粋理性批判」にて起こった。有名な「コペルニクス的転回」という奴だ。これをきっかけに、今まで外の世界に存在する事象をただ受動的に受け入れるだけだった「認識」という作業が、自身の自我によって世界を創り上げるというクリエイティブな作業に変化した。 こうして我々の目や耳は自由になった。夜空の無数の星の中に神話の主人公を見たり、山に落ちる夕日に芸術を見たりすることが出来るようになった。しかし、まだ我々が自由になるためには大きな重しがあったのだ。その重しを取り除き、2回目の、そし... -
「虹とクロエの物語」 (星野智幸)
「星野智幸最高傑作」とオビにはあるけど、星野智幸に限定せず、傑作だと言おう。 言葉を交わすようにサッカーボールを蹴りあっていた二人の少女、虹子とクロエ。彼女たちが二十年の歳月を経て再会するまでの物語。 無人島に引きこもる「吸血鬼」ユウジ、二十年間月経がないクロエの胎内で成長し続けていた「胎児」、プリズムで分裂する五人の虹子。幻想的で魅力的なガジェットが登場して、惹きこまれる。でも、虹子とクロエの周りに存在するそれらは物語に幻想的な色付けをするためだけにあるわけじゃない。彼女たちの置かれた状況を的確に反映する。過去の自分の選択や、決定を直視しないできた二十年間を。 「40歳を越えたいまからでも、大人になることはまだできるのか?」作者自らがいみじくも独白している。二十年の空白を経た二人の女が(そして男が)、その空白に気づき、「大人」になろう、と、「子供が真似るだけの価値ある人... -
「リンドキストの箱舟」(アン・ハラム)
リンドキストの箱舟 皆様こんばんわ。「読書感想しりとりリレー2006」のお時間がやってまいりました。一週間超遅れてしまった事はもうお詫びのしようもありません。何とかお題だけは規定日に回したし本も読んだのですが感想がなかなか。 先日参加したmixiの読書会が楽しくてその反面、自分の未熟さにショックを受けまして………あ、また言い訳ですね。 この「読書感想しりとりリレー2006」では断固、海外もの主義!という事で海外作品以外は紹介しないことにしております。それで今回が「り」でして、また迷った挙句、決めさせていただきました。 ハードカバーの、しかもファンタジーを読むなんて久しぶりだなぁと思ってしまいましたが、子供の頃からたどって考えると、もともとはファンタジー作品好きだったのです。読むものがわからなくなってきて、今ではファンタジーのほか、ホラー、SF、ミステリなど乱読状... -
2006年5月
5月29日(月) 【アンダー】 何とか締め切りに間に合うようにアップしてみました。個人的にいろいろありましたけど読んで頂ければ幸いです。 5月28日(日) 【本条】 私は謝罪する!感想のアップの遅れが1~3日程度じゃなかったことを! (ごめんなさい…先ほど追記しました) 5月19日(金) 【本条】 私は予言する!感想のアップが1~3日程度遅れるであろうことを! (明日か明後日にタイトルだけあげます…) 5月18日(木) 【なりた】 和泉さん、次のお題メールを出したのですが、エラーで戻ってきてしまいました。いつものアドレスに何度かお送りしてみたのですが…。ご一報いただけますでしょうか?(追記:解決しました) 5月17日(水) 【竹田】 感想文アップがなぜか18日だと思い違っていて何気なく走行カレンダーを覗いたら本日が感想アップ日だったの... -
第11走者
担当者:竹田 サイト名:葉月風月 サイトURL:http //www.geocities.co.jp/Bookend-Christie/7625/ 三重県在住の腐女子です。 読書に関してはライトノベルから恋愛小説まで何でもかんでも読みます。 どっちかっつーと国内の作家さんのをよく読みます。 その気になったら1冊1時間くらいで読めるとか。 最近好きな作家さんは中村航とか。 よろしくおねがいしまーすー。 -
2006年3月
3月23日(木) 【アンダー】 すみません。和泉さんがアップされていなかったのですが、私も遅れていたので、先にアップいたしました。 「め」できて、「る」を投げるというのもどうかなーと思いましたけど、ぱっとできるのがこれしかなかったんですよぅ。 3月22日(水) 【なりた】 オリバー・サックスの本は抜群におもしろいですよね。 『火星の人類学者』も大好きです。 3月21日(火) 【アンダー】 申し訳ないです。 出張中につき、遅れます。次のお題は投げました。 あと、MYSCON7に参加します。 http //myscon.ore.to/ 3月19日(日) 【なりた】 すみません、1日遅れのアップです。 3月16日(木) 【本条】 感想は明日追記します。 走行カレンダーも、できれば明日併せて更... -
2006年8月
8月29日(火) 【本条】 先程みなさまにメールを送信致しました。そちらと重複してしまうのですが、次周の「走行カレンダー」を 現状に併せて少しずらしてみました。…どうでしょうか。 8月27日(日) 【アンダー】 もう今日はお題が来る予定だった日なのですね。早いなぁ(←アップすごく遅れたやんけ)。 >ささきさん ありがとうございます。気になっていたので、後でやってみます。 遅れの件。 まさしく「人の事はいえない」状態ですが、現実的な面としては、代走でしょうか。 【ささき】 書影の件。たぶんアフィリエイトリンク機能が内部エラーかましてるんだと思いますが、ひとまずのソリューションとしては手動でタグ入れるぐらいしかないですね。 "#amazon(ISBNコード,left,text,image)" ... -
2006年9月
9月28日(木) 【竹田】 マサトクさーん! お題メール下さい……!! 9月25日(月) 【若林】 週明けの朝の寝起きに書いたら一回データを吹き飛ばしました。amazonリンクは上手く働かないので画像なし。しかし書き直すと随分構成が変わるなあ、と思いました。 9月24日(日) 【なりた】 どうも遅くなりましてすみません。 ところで編集画面で「▼べんり▼」が表れないので、アマゾンから表紙や画像を引っ張ってこれないのですが…。また後で試してみます。 9月23日(土) 【橋立】 1日遅れですが感想アップしました。 9月20日(水) 【アンダー】 進捗状況です。 9/12に(猛烈に遅い)お題MAILは送信しました。 感想アップが遅れています。本はGetしました。 読んでます。どうもすみません... -
「子猫が読む乱暴者日記」 (中原昌也)
子猫が読む乱暴者日記 (河出文庫) 『こ』でバトンを受け取った瞬間、真っ先に思いついた単語は『倖田來未』でした。それ本じゃない。竹田です。 気を取り直して『こ』で始まる本ってなにかあったっけかと少ない頭で考えた結果候補に挙がったのは川上弘美のエッセイ『此処何処』だったのですが前回も川上弘美だったしこれハードカバーだから高いよなぁってわけでとりあえず保留。 本屋の文庫コーナーをうろちょろした挙句、京極夏彦の巷説百物語も視野に入れつつ前者は既読であるということと値段面から上記の本に決定した次第であります。 前振りが長いであります。 で、肝心の本の内容なのですが。 本は短編集で表題作含め7作を収録しております。 ネットでいろいろ覗いてみるとなかなかけっこう絶賛の声があるのですが正直自分の感想を言いますと『よくわからん』なのです。 駆け足で読んでたから(><)... -
2006年4月
4月28日(金) 【アンダー】 アップしましたけど、二日巻悩んだ末に面白さが全く伝えられず悶絶しました。というより、絶望した! 本当にうまくいかないものです。 4月27日(木) 【アンダー】 せっかく火曜日に本を読み終えたのに、遅れております………バカ? もう、何回考えても面白さが伝えられない感じで苦労しています………明日(金曜)の晩には必ず。 4月23日(日) 【なりた】 おそくなってしまいました。あと、最初タイトルまちがえて書いてしまって、更新履歴のところに2つ記事ができてしまってます。本条さん、「後れ毛」のほう、削除お願いできますか。 4月19日(水) 【アンダー】 あちゃぞうさんにお題をメールしたのですが、昨日一回戻ってきたんですよね。大丈夫かしら? 4月17日(月) 【本条】 感想書い... -
「快楽は重箱のスミに」 (酒井順子)
快楽は重箱のスミに (幻冬舎文庫) 酒井順子さんと言えば、負け犬の遠吠え効果のせいで、いわゆるオンナの立場から社会を斬ったつもりになっている系みたいな変なイメージがついてしまいましたが、彼女の普段の作品は意外にもまっとうなエッセイが多いです。 このまっとう感はどこから来るのだろうと考えてみると、どうも「○○な時」「○○なもの」を列挙していくような全体の構成が枕草子に似ているんですね。枕草子の1章をむりやり本1冊に引き延ばしたような作品、とでも言いましょうか。「煩悩カフェ」(幻冬舎文庫)ならさしずめ「心塵覚ゆるとき」、「ホメるが勝ち! 」(講談社文庫)は「あへてあはれがるとき」 ……つーかよく見たらこの人、「枕草子REMIX」(新潮社)なんて本を書いてたー! ガチだったー! まあ、1章分の内容を1冊に引き延ばしてるぶん、もちろん内容も薄いわけですが、「あー、あ... -
「扉を開けて」(新井素子)
扉を開けて (コバルト文庫) ファンタジー小説、というのが苦手なのです。 どうも、自分と関わりのない世界の話だと感情移入が出来ないみたいで。現世とつながってない世界の歴史とかを語られても興味を抱くことは少ないし、そんな世界で国盗りしようがどうでもいいし、剣とか魔法とか自分が使えないアイテムでどうにかされてもどうにもならないし、みたいな。 で、本作なんですけど、簡単に説明しますと、架空の世界に迷い込んだ主人公が、剣や魔法を使って国盗りをするお話です。これ以上ないくらいビンゴで駄目な点を突いているのに、なぜか読んでいて全然退屈しないで、むしろ大変面白く一気に読んでしまいました。 それは、どこまでもミクロな視点で描かれているからなのだと思います。あくまで1人1人の登場人物が何を思い、どう考えて行動し、個人的な問題にどのように立ち向かって解決していくか... -
「ナラタージュ」(島本理生)
ナラタージュ -
「ちょっとネコぼけ」 (岩合 光昭)
ちょっとネコぼけ 一週遅れの感想アップ、申し訳ありませんでした。 さて。 この作品「ちょっとネコぼけ」は、「地中海の猫」に続いて2冊目の購入となる 岩合氏のネコ写真&エッセイ集です。 収録されているネコ写真作品については…もう、表紙がすべてを物語っている感がありますが、ほかにも、幸せそうに寄り添う二匹のネコ、軟体動物と見間違わんばかりにグネグネうにょ~ん としているネコ、してやったりの表情で魚の切り身をくわえているネコ……。やー、たまりません。 「我が家の自慢のネコちゃん大集合!」といた趣の 愛猫写真集も良いものですが、この写真集のように 一期一会の風情が漂う「散策中に出会ったネコたちの写真集」というのは、また格別だなぁ、と。 同氏の「地中海の猫」を読んでいるときも感じたことなのですが……これらの写真集の中には、日本の風景だけではなく、見慣れない装... -
「ブタの丸かじり」 (東海林 さだお)
しかし、なんだよこの表紙…。電車でカバーなしで読むのが恥ずかしい本は久々だ。 東海林さだおの本を読むのは初めてだったのだが、実に気楽に楽しめてよかった。とにかく文章がうまい。食に関するエッセイ集なのだけれど、どれもアイデア満載で、その密集したアイデアをストレスなく読ませるところがすごい。バカバカしいことばかり言ってるようで、やっぱりのべつバカバカしいことを言っている。しかし、味覚なんて極めて個人的なことを元にして、よくこれだけ独りよがりにならずに楽しませながらその魅力を伝えられるものだなあと感心する。 ところどころにある挿絵も、この人らしくてよい。登場人物はたいてい中年以上、変な顔多し。それがなんとも脱力を誘う。新聞の4コマより、こちらの挿絵(1コマ)のほうがよっぽどおもしろいと思う。 去年のしりとりリレーで、本条さんが東海林さだおの「丸かじり」シリーズより『伊勢エ... -
2006年2月
2月26日(日) 【if】 日記スペースがあると何か書かなければいけないような強迫観念に囚われるのは、人間の性というやつなのだと思います。(ごく一部の) さて、1週間のオーストラリア旅行から帰ってきて、未だ南国気分の抜けないわたくしめでありますが、メールチェックしたらまっさきに若林さんからのお題メールが飛び込んできて、一気に目が覚めました。 そして案の定、お題を見てすぐに思い浮かんだ単語は、酒の名前ばかりなのでした。 2月14日(火) 【なりた】 あっ、うっかりしてました。ご指摘ありがとうございます。追記しました。だれが読んでも同じような感想しか抱かないような本ではまったくなくて、むしろそれぞれがとても個人的な読み方をしてしまうような本だと思うので、他の方の感想と合わせて読んでもらうというのは理想的ですね。最初から旅人さんの感想を念頭において書かせてもらえばよかった... -
「海のある奈良に死す」 (有栖川有栖)
読書感想しりとりリレー、昨年に引き続き、今年も参加することになりました。 昨年のうちに「う」のストックをすっかり使い果たした、今年最初の選書は「海のある奈良に死す」(有栖川有栖)。 作者の有栖川有栖は「学生アリス」と「作家アリス」の2シリーズで有名です。この作品は「作家アリス」シリーズに属するものです。 作者と登場人物の名前が同じであるというのは、エラリー・クイーンの流れだそうなのですが、正直なところ、自意識過剰に見えてしまって今まで食わず嫌いでした。 今回はなにやら意味ありげなタイトルに引かれて購入してみましたたが、地理には疎い私には、そもそも奈良に海があるのかないのかそれすらわからない、で、早速インターネットで検索をしてみたところ、あっさり「海のある奈良」なる言葉がさす地名を発見してしまいました(ちなみに現在の奈良県に海はないそうです。海なし県) てっ... -
2006年6月
6月29日(木) 【アンダー】 ち、ちくしょうこんな文字回しやがって!wというのが来ましたが、何とか回してあちゃぞうさんに昨日、MAILしました。ああ感想アップは何とか間に合わせたい。そしてmixiの読書会の方もちゃんとやりたい。そしてそしてアニメも週にXX本ちゃんと観るぞー。 6月26日(月) 【なりた】 読んだ本のなかに当てはまるのがあるだけでもすごいですね。 感想アップしました。 6月23日(金) 【本条】 私が読んだ本の中で当てはまるのは「ルドルフともだちひとりだち」だけかしら…。 amazonで「る」から始まる単語をてきとーに検索していたら、「ルール違反も恋のうち」というのが引っかかりました。「これか!?」と思って詳細画面をみたら、ボーイズラブ小説でした。…これか!? 6月22日(木) 【橋立】 「る」で始まって「ち」で終わるのが、み... -
「うま味の誕生」 (柳田 友道)
うま味の誕生 発酵食品物語 (岩波新書) 去年末にhtmlプラグインエラー このプラグインを使うにはこのページの編集権限を「管理者のみ」に設定してください。――“菌類(が擬人化されたもの)を肉眼で見ることができる”という特殊能力を持つ主人公、およびその友人たちの農大キャンパスライフを描いた作品)――を読んで以来、「発酵」や「醸造」といったものへの好奇心が高まりつつあったので、こりゃちょうどいいや、と手に取ってみました。 普段あまり手に取る機会がない「岩波新書」ということで、難しい化学変化式などが羅列してあったらどうしよう…と少し身構えながらページを捲ってみたのですが、幸いこれはそういう本ではなく、「雑学物語」と「歴史物語」を足して2で割ったようなテイストで 「発酵」の仕組み 発酵食品(酒・茶・漬物・チーズなど)の歴史 それらの世界分布図と考察 様々な発酵食品につ... -
「キング・コング」 (エドガー・ウォレス他)
キング・コング (ハヤカワ文庫NV) キング・コング (創元推理文庫) 皆様こんばんわ。 いよいよ「読書感想しりとりリレー2006」が始まりました。第四走者をつとめさせていただきます。身震いする思いです。 昨年のとりとりリレー忘年会の時に「長い」というご指摘を受けたのですが、今年も変わらず同じような調子・同じようなペース・同じようなカラーで書かせていただく点につきましては、ひらにご容赦願います。 一月も半ばを過ぎまして新年早々にという事でもないのですが、口上から入らせていただきます。「読書感想しりとりリレー2006」におきまして、昨年に引き続き海外作品を担当させていただきます。日本の作品は一切、紹介いたしません。日本の作品が嫌いという訳ではないのですが、海外作品の奇想・異観を皆さんにも是非、味わっていただきたい………いや、それよりも味わっている所を観ていただき... -
「エイジ」 (重松 清)
エイジ (朝日文庫) 神戸の酒鬼薔薇事件が起きたのが1997年。本書の元になった新聞連載が開始されたのが1998年。あの頃、巷では「14歳」がキーワードだった。本書は、14歳の中学二年の男子生徒を主人公にした物語である。 本の背表紙にある概要を抜粋してみる。 ぼくの名前はエイジ。東京郊外・桜ヶ丘ニュータウンにある中学の二年生。その夏、町には連続通り魔事件が発生して、犯行は次第にエスカレートし、ついに捕まった犯人は、同級生だった――。その日から、何かがわからなくなった。ぼくもいつか「キレて」しまうんだろうか?……(後略) うん、そう。他にもいろいろイベントはあるのだけれど、この概要に付け加えることがあまりない。同級生が通り魔で、世間でいう「14歳」として取りざたされる。そうした状況に置かれた中学生と周囲の大人の様子を主人公の視点で書いた作品だ。 なにせ... -
「イブのおくれ毛」 (田辺 聖子)
イブのおくれ毛 (ベスト・オブ・女の長風呂) htmlプラグインエラー このプラグインを使うにはこのページの編集権限を「管理者のみ」に設定してください。 後れ毛というと、女の人が髪をまとめて、そこから少しこぼれてほつれた幾筋かの毛のことを指し、ぼくはあまりピンとこないのだが、人によっては色気を感じるポイントなのだとか。さて、その「おくれ毛」をタイトルに含む、「おせいさん」こと田辺聖子のこの本は、色、をテーマにしたエッセイ集である。「ベスト・オブ・女の長風呂」というシリーズ名がまたいい。最近、歳のせいか、カタカナの「オブ」しかも後に中黒(・)が付いているのをみると、「ジョイトイ」と続けるしかないという強迫観念につきまとわれているのだが、それもまた色に遠からじ。 さておき、今回の課題図書を選ぶ段、図書館をうろついていると、まずこのシリーズ名が目に入り、なんだと思って見ればその... -
2006年1月
1月27日(金) 【ささき】 有栖川とともにクイーンの影響を色濃く受けているのは法月綸太郎だが、有栖川が国名シリーズのタイトルをパクっ…オマージュしているのに対して、法月は悲劇と冒険・新冒険を使っている。なんか二人の間に取り決めでもあるのだろうか? アンダーさん お褒めの言葉ありがとうございます。たくさんランナーがいるから、ひとりぐらいはみ出し気味でもよかろうという精神で、これからも楽しんでいただけるものを書ければと思います。 本条さん あちゃぞうさんに進捗伺いのメールを出して、それに返信をしていただきました。 なんかあらためて送っていただいたメールも届いていないみたいなのですが・・・・・・。あれ? もしかして僕がお伝えした時点で間違ってたのかしら? gmailでアカウントamaikoiです。 あと被り対策は2がよかろうと思います... -
「少年たちの密室」(古処誠二)
少年たちの密室 (講談社ノベルス) あちゃぞうさんから「狙われた女教師」というタイトルで回ってきたので、まだまだ在庫(在庫?)に余裕のあるメフィスト賞作家の中から、男一匹古処誠二の「少年たちの密室」をチョイスしてみた。 ところで、この感想を書いている本日は七夕である。であれば、筆者の作品で同じく「し」で始まる「七月七日」を選んだ方が趣きもあるってものではないだろうか? それを選ばなかったのには理由がある。その理由というのは、いや、講談社ノベルスじゃないからとかじゃなくて・・・・・・、本当はあちゃぞうさんからは「しょ」で回ってきたから。いくらなんでも「狙われた女教師」はないだろう。というか、適当にでっち上げた。こんなタイトルの作品があるかも定かではない。(調べてみたらあった)(調べるなよ)(あと、あちゃぞうさんごめんなさい)。 ・・・・・・さて... -
「ラグナロク洞 -“あかずの扉”研究会影郎沼へ- 」 (霧舎巧)
ラグナロク洞―「あかずの扉」研究会 影郎沼へ (講談社ノベルス) 霧舎巧を僕は"タクミン"と呼ぶ。 嘘。呼ばない。もちろん藤原伊織のことも"イオリン"とは呼ばないが、佐藤友哉は"ユヤタン"と呼ぶかもしれない。"なっち"といえば安部ではなく京極だし、"辻ちゃん"は辻真先に決まっている。これはミステリ読みにとっては常識と言えることである。知らねば恥ずべきことだが、人に言ったらもっと恥ずかしいことになると思うので、口外するのはお勧めしない。 さて、冒頭の挨拶(挨拶だったんだ)は、これくらいにして作品の感想に入りたいと思う。 本作は筆者のデビュー作から続く「あかずの扉研究会」シリーズの三作目にあたる作品である。全編に漂うラブコメ臭と霧舎学園シリーズの扉... -
「超・殺人事件 -推理作家の苦悩-」 (東野圭吾)
超・殺人事件―推理作家の苦悩 (新潮文庫) あちゃぞうさんから「ち」で回ってきた時に、最初に読もうとしたのは『チーム・バチスタの栄光』だった。第4回このミステリーがすごい大賞受賞作だ。ただ、この作品の刊行は1/21。お題が回ってきた時点では出ていない。1/23の感想アップには十分時間があるものの、次走者の橋立さんへのお題メール締め切りはとうに過ぎている。困った。ああ困った。 とりあえずルールを見る。「未刊行のお題はふっちゃ駄目! もーぷんぷん!」とは書いていないのでルール的には問題ないようだ。(よんしば書いてあったとしても、僕の知る限りでだが、本条さんはさとう珠緒ではないはずなので「ぷんぷん!」とは書かないだろう)。 では、こうしたらどうだろうか? 橋立さんには『チーム・バチスタの栄光』とともに同じ「ち」で始まり「う」で終わる別作品を保険として伝えておく... -
「イブの後れ毛」 (田辺 聖子)
イブのおくれ毛 (ベスト・オブ・女の長風呂) htmlプラグインエラー このプラグインを使うにはこのページの編集権限を「管理者のみ」に設定してください。 後れ毛というと、女の人が髪をまとめて、そこから少しこぼれてほつれた幾筋かの毛のことを指し、ぼくはあまりピンとこないのだが、人によっては色気を感じるポイントなのだとか。さて、その「おくれ毛」をタイトルに含む、「おせいさん」こと田辺聖子のこの本は、色、をテーマにしたエッセイ集である。「ベスト・オブ・女の長風呂」というシリーズ名がまたいい。最近、歳のせいか、カタカナの「オブ」しかも後に中黒(・)が付いているのをみると、「ジョイトイ」と続けるしかないという強迫観念につきまとわれているのだが、それもまた色に遠からじ。 さておき、今回の課題図書を選ぶ段、図書館をうろついていると、まずこのシリーズ名が目に入り、なんだと思って見ればそのタ... - @wiki全体から「「哲学の味わい方」(竹田青嗣・西研)」で調べる