最近、本当に私という人間がつくづく嫌になりますです。
あの人は親友の想い人だというのに。
親友を守る役目を負った人だというのに。
それなのに、私は――――――――
あの人は親友の想い人だというのに。
親友を守る役目を負った人だというのに。
それなのに、私は――――――――
「綾瀬さん」
「あ、刹那さん・・・」
図書館でハルナを待っていた私に、刹那さんが声をかけてきました。
なんでしょう、刹那さんが図書館に来ること自体、珍しいことですが。
失礼だとは思いつつ、そんなことを考えていた私に、刹那さんは一冊の本を差し出しました。
以前刹那さんに、「何かオススメの本はありませんか?」と聞かれたときに私が貸したものです。
なんでしょう、刹那さんが図書館に来ること自体、珍しいことですが。
失礼だとは思いつつ、そんなことを考えていた私に、刹那さんは一冊の本を差し出しました。
以前刹那さんに、「何かオススメの本はありませんか?」と聞かれたときに私が貸したものです。
「これ、とても面白かったです。 どうもありがとうございました」
微笑みながら、お礼を言う刹那さん。
その笑顔を見ることに夢中になって、差し出された本を受け取ることをすっかり失念していたことを自覚したときは、恥ずかしくて顔から火が出そうでした。
でもなんとかごまかして(そう信じたいです)、「いえ、よかったです」と、そっけない返事。
これでいいのです、私が刹那さんと親しくなる理由は――――親しくする理由は、ない、はずですから。
その笑顔を見ることに夢中になって、差し出された本を受け取ることをすっかり失念していたことを自覚したときは、恥ずかしくて顔から火が出そうでした。
でもなんとかごまかして(そう信じたいです)、「いえ、よかったです」と、そっけない返事。
これでいいのです、私が刹那さんと親しくなる理由は――――親しくする理由は、ない、はずですから。
「もしまた何かオススメの本があったら貸してくださいね。 それじゃ」
「あ、はい。 それでは」
去っていく刹那さんの背中を見送って、私は、図書館に一人。
いつも誰かが本棚を整理したり、宿題をしている図書館には珍しく、私一人。
そうわかっているのに、思わずあたりを見回して、息を吸い込んで。
――――刹那さんがさっきまで持っていた本を、胸の前で、ぎゅっと、抱きしめました。
いけないことだと、わかっています。
無意味なことだと、わかっています。
叶わぬことだと、わかっています。
だけど、だけど――――――――ッ!
いつも誰かが本棚を整理したり、宿題をしている図書館には珍しく、私一人。
そうわかっているのに、思わずあたりを見回して、息を吸い込んで。
――――刹那さんがさっきまで持っていた本を、胸の前で、ぎゅっと、抱きしめました。
いけないことだと、わかっています。
無意味なことだと、わかっています。
叶わぬことだと、わかっています。
だけど、だけど――――――――ッ!
「刹那、さん・・・・・・」
そっと目を瞑って、愛しい人の名前を、小さく呼ぶ。
胸の中が熱くて、悲しくて、ぐちゃぐちゃになっていく。
当たり前です、いけないことをしているんですから。
刹那さんは、木乃香さんを護衛するためにやってきた人。
刹那さんは、ハルナが想いを寄せている人。
木乃香さんもハルナさんも、私の大切な、大切な、大好きな、親友。
なのに、私は、私は・・・・・・・・・ッ!
胸の中が熱くて、悲しくて、ぐちゃぐちゃになっていく。
当たり前です、いけないことをしているんですから。
刹那さんは、木乃香さんを護衛するためにやってきた人。
刹那さんは、ハルナが想いを寄せている人。
木乃香さんもハルナさんも、私の大切な、大切な、大好きな、親友。
なのに、私は、私は・・・・・・・・・ッ!
「・・・ゆえー!」
「ッ!」
突然、背を向けていた入り口のほうから呼ばれて振り返る。
そこには、笑顔で私に向かって手を振っている、ハルナがいました。
思わず、手にしていた本を背中に隠してしまう。
多分、ハルナに見られても、それが私にとってどういうものなのかはわからないでしょう。
でも私には、その本そのものが、私の薄汚れた思いを具現化したものに見えて、怖かったのです。
そこには、笑顔で私に向かって手を振っている、ハルナがいました。
思わず、手にしていた本を背中に隠してしまう。
多分、ハルナに見られても、それが私にとってどういうものなのかはわからないでしょう。
でも私には、その本そのものが、私の薄汚れた思いを具現化したものに見えて、怖かったのです。
「は、ハルナ・・・・・・」
「ごめんね、待たせちゃって。 ・・・ほら、早くのどかのとこ行こ?」
「は、はい・・・・・・・・」
私の返事を聞く前に、先立って歩いていくハルナ。
心の中で、私は、その背中に謝罪しました。
――――こんな薄汚い私で、ごめんなさい、と。
心の中で、私は、その背中に謝罪しました。
――――こんな薄汚い私で、ごめんなさい、と。
踊る麻帆良学園 THE MOVIE 熊パンを継ぐ者
――西暦2003年、麻帆良は、核の炎に包まれた……(誇張アリ)
「私、2-A学級委員長雪広綾人の名の下に、学級内に厳戒態勢を敷かせていただきます!」
――連続爆破事件、容疑者は2-A生徒30名!
「ここは金田一コナン任三郎こと木乃雄・ポアロが解決や、付いてきて明日菜君!」
「ちょ、元が分かりづらいネタかまさないでよ!」
「ちょ、元が分かりづらいネタかまさないでよ!」
――素人探偵が立ち上がるが、事件はより深刻化していく……
「……イッペン、バクハサレテミル?」
「のどかが何者かに取り付かれたです! ああっ私の”せい汁”がこぼれてく……」
「のどかが何者かに取り付かれたです! ああっ私の”せい汁”がこぼれてく……」
――更に広がる、犠牲者の輪! 明日菜たちはどうするのか!?
「青と赤の線、僕はどっちを切ったら……明日菜さん!」
「アキラく---ん!!」
「アキラく---ん!!」
”踊る麻帆良学園 THE MOVIE 熊パンを継ぐ者”
――インターネットテレビ Chaoで予告編を配信開始!
「……といった内容の映画を撮りたいのデ、是非出演していただけないk」
「「却下だ!」です!」
「あの超くん、なんで私たちの性別が変わってるの……」
「あー、それは……タダの趣味ネ♪」
「そもそもこのChaoとかいうネットテレビ、なぜ雪広財閥がスポンサーなんですの!?」
「それはシャチョさんが、ボクの経営理念を理解していただけタだけヨ」
「お前は一体何者だ……」
「「却下だ!」です!」
「あの超くん、なんで私たちの性別が変わってるの……」
「あー、それは……タダの趣味ネ♪」
「そもそもこのChaoとかいうネットテレビ、なぜ雪広財閥がスポンサーなんですの!?」
「それはシャチョさんが、ボクの経営理念を理解していただけタだけヨ」
「お前は一体何者だ……」