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その20

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匿名ユーザー

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トントンと、机を何かが叩く音が聞こえる
その音に反応したのか、彼は突っ伏していた体を起こし、ふあ・・、と、間の抜けた、眠たい声を出してしまう
長岡「あぁ、先生、おはようございます」
ニッコリと優しい笑顔で、さっきまで寝ていた男に、挨拶をし、
クスリ、と笑いながら、朝じゃないんですけどね、と付け足した
やまじゅん「あぁ・・ゴメンよ・・あまりにもポカポカして気持ちよったからさ・・・・・」
ぽりぽりと、頭を掻くやまじゅんを見て、クスクスと笑う
――――― 子供みたい・・
やまじゅん「ん?何か変なことしたかな・・?」
いえいえ、なんでもないんですよ、と言った様子で、長岡は首を振った
そして、真剣な顔をして、やまじゅんに訪ねた

長岡「先生・・内藤さんの・・あのことなんですが――――――」


ガラッ、と言う聞きなれた音が、耳に入ってくる
そして、聞きなれた声が飛んでくる
('A`)「オース」
(´・ω・`)「やぁ、元気かい?また新しい本を持ってきたよ」
彼の親友の、二人が入ってくる
ペタペタと言う音が、こちらに近づいてくる
( ^ω^)「毒男、ショボン、よくきたお」
指は本から離さず、音のする方を向きながら話しかける
(´・ω・`)「ほら、ゆっくり読みなよ」
ブーンの布団の上に、本が二冊落ちてきた感触がした
( ^ω^)「ありがとうだお」
('A`)「おら、オレも持ってきたんだぜ?」
もう一冊、本が落ちてきた
( ^ω^)「毒男・・エロ小説はもういいお・・・・・」
(;'A`)「え!?ナンデ!?」
毒男の驚いた声は、病室によく響いた
ブーンは、一息吸い込み
( ^ω^)「何か・・銀河鉄道とかは点字で読むとロマンチックなんだけど・・」
息を吐き、首を振りながら一言

( ^ω^)「エロ小説はなんだか疲れるだけなんだお・・」

そうか、と、毒男の落ち込んだ声が、耳に入り込んできた

( ^ω^)「そう気を落とすなお、気持ちはメチャクチャ嬉しいんだから」
(´・ω・`)「そうだよ、物は受け取ってもらえなかったけど・・少なくとも気持ちは伝わったンだから」
ブーンとショボンが、毒男を励ますと、そうかな、と、すこし恥ずかしそうな声を出した
('A`)「悪かったな・・ブーン、そんなことも気づかないで渡しちゃってさ・・・・・」
( ^ω^)「全然かまわないお」
ニッコリと笑って、毒男に言った


それから、すこし話していると、カツカツと歩いてくる音がした
('A`)「お、長岡さん、ども」
(´・ω・`)「あぁ、こんにちは、もう面会時間は終わりですか?」
( ^ω^)「長岡さん?どうしたんだお?」
長岡「どうも、まだ時間じゃないけど・・・二人ともすこし席をはずしてもらえる・・・・・?」
   「もうすぐ・・先生も来ると思うけど・・・・・コレはかなり重要な話なの・・・・・・・」
深刻そうな声が、聞こえた

なぜだか、ブーンの腹の奥が、何かに締め付けられたような気分になった

毒男とショボンは顔を見合わせ、仕方がないといった様子で出て行った
('A`)「ドアは閉める?」
長岡「ええ、お願いします」
すこし困ったような顔で、ニッコリと笑った

ガラッ・・・

ドアを閉めたとたん、毒男はしかめっ面をしてショボンを見た
(´・ω・`)「・・・キミの言いたいことはわかるよ、僕も同じ気持ちだ」
そして、一言
二人の声は重なっていた
(´・ω・`)('A`)「納得いかない」
そういってすぐに、二人はドアに耳をつけた
('A`)「長岡さんは結構注意深いからな、覗くのは無理だろう・・」
(´・ω・`)「・・毒男・・・音も立てるなよ・・そしたら話だけでも聞き取れるかもしれない」

旗から見たら、二人は完全に変態だった

長岡「それじゃあ・・内藤さん、話しますね」
ベッドの上に正座しているブーンは、ゴクリとつばを飲んだ
ドアに耳をつけている二人も、つばを飲んだ
長岡「あ、その前に・・ちょっといいですか・・・・・?」
( ^ω^)「?かまわないお」
ありがとうございます、といったところで、小さな足音を立て、ドアのほうに向かった
そして―――

ガンッ!

(´・ω・`;) ('A`;)「痛い!!」
ドアを開ける音がして、長岡が一言
長岡「すいません、いるって気づきませんでしたwwwwwww」
スゴク楽しそうな声で言ったあと、ドアが閉まる音がした・・・

(´・ω・`;)「み・・耳が・・・・・・・」
('A`;)「今ので耳が聞こえなくなったらどうする気だ・・アイツは・・・・・糞・・・・・・・・」

長岡「ごめんなさい・・何か急にドアをけりたくなって・・・・・」
(;^ω^)「き、気にしてないお・・・・・・」
長岡「それで・・さっきの話なんですが・・」
フゥ、と息を漏らす
あまり、話したくはなさそうだ
長岡「もしも、これを了解したら・・きっと今までより・・何倍も、何倍もつらいです」
   「それに、何があるかわかりません・・それでもいいんなら・・話します・・・・・」
―――――ん?
(;^ω^)「長岡さん・・せめて、その内容を言ってくれないとわからないお・・・・・」
長岡「だって、先に言うと絶対に内藤さんは止まらないから・・」
( ^ω^)「・・・・・・・・・・・・」

ブーンの耳に、物音一つ聞こえなくなった

名前: 最終章の始まり始まり [よく知らんけど] 投稿日: 2006/01/02(月) 23:55:14.80 ID:6PAoH8A90
( ^ω^)「長岡さん?」
部屋に流れた沈黙を、ブーンが壊す
( ^ω^)「つらいとか・・何とかって言って、ボクは止まらないって言ったお」
      「その通りだお・・、ボクは絶対に、退院するまでは止まらないつもりだお」
      「だから・・話して欲しいお・・」
ブーンの独特な喋り方が、部屋に響く
そして
長岡「大体・・・・・なんて答えるかはわかってましたけどね・・・・・」
ゆっくり、小さな声で話し始める

と、思っていたが、それは意外にも早く、重たいのに一言で、済まされた
そしてそれは―――

長岡「内藤さん・・アナタは、今年の夏に」


   「退院になるかもしれません」



―――ブーンが、ずっと夢見ていたことだった

( ^ω^)「え・・・?」
間の抜けた声が、病室に響く
それからすぐに
(;^ω^)「ぇえぇぇあdskfうぇあい@pw!!退院!!?」
病室に、ブーンの叫び声が響き

ガラ

(;'A`) (;´・ω・`)「退院!!?」
ドアが開き、毒男とショボンの叫び声が響き

廊下から走ってくる音が聞こえ

ツン「たい・・・ゼェ・・・・・退院!!?・・・ゼェ・・」
ツンの、息を切らす音と叫び声が響いた

(;^ω^)「ちょwwwwwwそれは了解するにきまってるお!」
笑いながら、そういった
やっぱり、といった感じだが、長岡の顔はすこし残念そうだった
長岡「でしょうね・・・・・」
―――――止めようと思ったけど・・やっぱり無理だったか・・・・・この人の決意は・・・・・・固い・・・・・・・・
そう思って、終わろうとしていた
( ^ω^)「うはー、夢が広がリングwwwwwwwwwwwwww」
('A`)「やったじゃねーか!ブーン!!」
でも
(´・ω・`)「よかったじゃないか、ブーン!」
ツン「ホント!よかった!おめでとう!」
  「あ、で、でも私は嬉しくもなんともないんだからね!」
彼らの浮かれた態度を見ていると
( ^ω^)「当たり前だお!ありがとうだお!」
これからに対する緊張感のなさに、なぜだか腹が立って

長岡「ツンさんも毒男さんもショボンさんも!!!内藤さんも!!!!!」

思わず、叫んでしまった

長岡「みんなこれからの大変さがわかっているの!?」

そして、大変さを説明すれば、諦めてくれると思ってた



諦めさせて、何をするわけでもないのに
今諦めても、いずれ、退院はさせなければならないのに―――――
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