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その15

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匿名ユーザー

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彼が、ブーンが入院してから、かなりの日が経っていた
彼はコレまでで、たくさんのことを学び、たくさんの人に助けられ、たくさんの涙を流し、たくさんの決意をした

結果、彼の心は、強くなり、真っ直ぐで、
まるで、黄金のようになっていた

やまじゅん「あぁ・・・内藤くんが着てから・・・ずいぶん経つなァ・・・・・」
窓の外で、枯葉が風で舞う様を見ながら、やまじゅんはつぶやいた
彼の手には、ブーンのカルテがあった
長岡「そうですね、気づけば・・・早いもんですね」
言うことが年寄り臭いぞ、と笑いながらやまじゅんは言った
やまじゅん「彼は・・・・・ホントに強い人だ・・・・・・・」
       「あのリハビリにも慣れてきて、もうほとんど退院に近い、ホントに、心の強い人だよ」

そう言いながら、彼のカルテに目をやる、と
やまじゅんはニヤリとした

やまじゅん「長岡くん、知っていたかい?」


('A`)「あー・・・勉強マンドクセー・・・・・」
図書室から、毒尾の無気力な声が聞こえる
そんなこと言わないで、と、隣にいるショボンは軽く笑う
(´・ω・`)「ほらほら、大学を無事卒業するんでしょ?」
     「進級すら危ういんだからちゃんとレポート出さなきゃwwwwww」
('A`)「あー、ウッセー、ウッセー」
毒男が笑いながら毒づき、机上の紙に文字を降らしていく

しばらく、黙々と書いていると
(´・ω・`)「そーいえば・・・」
何かを思い出したように、ショボンが口を開く
(´・ω・`)「もーすぐ、あれじゃない?」
それを聞いて、何かを毒男も思い出したのか

二人の顔が、フッと笑顔になる


ガラッ

ドアを開ける音が、病室に響く
ブーンは最近お気に入りの音楽を聴いていた
( ^ω^)「誰だお?」
ブーンは目が見えない
なので、声を聞いて判断するしかない
ツン「アタシよ、ブーン、調子はどう?」
それは、ブーンにとって、大切な人の声だった
( ^ω^)「あぁ、ツンかお、調子はいいお」
その後に、広くて障害物のないところなら、すこしだけど、走ったりもできる、と、誇らしげに言う
ツン「へぇ~、アンタもアンタなりに頑張ってンのねぇ・・・・・」
  「あ、アンタなりに、だからね!?褒めてるなんて、誤解しないでよ!」
こうしていつもの調子で、軽く話していく
と、ここでブーンは、さっきから気になっていることを聞いた
( ^ω^)「ツンが入ってきてから、なんだか香ばしい臭いがするけど・・何の臭いだお?」
あぁ、そうそう、とガサガサとツンは音を立てる
ツン「肉じゃが『作ってきた』のよ、別にアンタのためじゃなくてよ?」
  「様子を見に行くのに、何も持ってかないのもどうかと思ってねwwwwww」

ブーンの顔に、うっすらと冷や汗が出てくる

終わった・・・、と心の中でブーンは思った

(;^ω^)「い、いま、いま、は、おなかがすいてない・・・っから、遠慮するお」

―――――ツンの料理は壊滅的だからなぁ・・・
心の中で、彼はつぶやく
それを聞いたツンの顔は、信じられない、といった感じの顔だった
ツン「へぇ~・・アンタでもおなかが空いてないときはあるのねぇ・・・・・」
と、すこし関心したような声を出した
(;^ω^)「ぼ、ボクでもそーゆー時はあるに決まってるお!」
彼は、軽くむきになった
ふーん、まぁ、いいけどね、とツンは言った
ツン「それじゃ、コレ、ここに置いとくわね」
  「あとで食べなさいよ?絶対!」
その後、それじゃ、忙しいから、と帰っていった

帰り道、ツンは何かを思い出し、心の中ですこし笑った

ブーンは一人になった病室でポツリとつぶやく
( ^ω^)「・・・あとでジョルジュにでも食べさせるお」

ツンが出てって、しばらく経った
ブーンは、院内の自動販売機まで、飲み物を買いにきてた
そのとき

( ゚∀゚)「おう、ブーン!調子はどーだ?」

ジョルジュの声が、隣から聞こえた
( ^ω^)「あ、ジョルジュ、調子はいいお」
来たか、と、ブーンは思い、ジョルジュに
( ^ω^)「さっき、お見舞いに肉じゃがもって来てくれたんだけど」
      「量が多くてボクには食べきれなかったお、ジョルジュが残りを食べてくれないかお?」
( ゚∀゚)「肉じゃがか!今、腹が減ってるから・・・もらおうかな」

それを聞いて、ブーンはニヤリと笑った

自動販売機で、ブーンはナポリンを買い、ジョルジュはガラナを買った
すこし歩くと、ブーンの部屋に着いた
( ゚∀゚)「おぉ、キレイな部屋だな」
ジョルジュは入ってきて、そういった
( ^ω^)「汚いと、歩いていて危ないお」
      「まぁでも、長岡さんがやってくれてるんだけどお・・・」
へぇー、アイツもしっかりしてるんだな、と、笑いながら二人ともベッドに座る
( ゚∀゚)「ところで、何かさっきから香ばしい臭いがするんだけど・・・」
あぁ、と、ブーンは一言
( ^ω^)「肉じゃがの臭いだお」
サラリと言ったブーンに対し、長岡は酷く驚いている
冷や汗まで、かいていた
(;゚∀゚)「こ、こ、こ、コレが肉じゃがの臭いだって・・・?」
     「何を言ってるんだ・・・はは・・・・・・」
( ^ω^)「ウソだと思うなら、そこにある皿のラップをはがして見るお・・」
それを聞いて、ジョルジュはまさかな・・、と怯えながら、ラップに手をかけた
そして、ぺリ、と、音が部屋にした時
(;゚∀゚)「うあ・・・・・うあ、うあ・・・・・・・・」

( ^ω^)「ジョルジュ・・・おなか・・・空いてるですよね・・・?」
      「『もらおうかな』と、言ったからには・・・・・・食べてもらうお・・・・・・・・・」

ジョルジュの目に映ったブーンは、笑った顔をした悪魔にしか見えなかったと言う

(;゚∀゚)「はは、は・・・・・冗談だろ?ブーン・・・」
ブーンは横に、首を振る
(;゚∀゚)「それに、残りもコレだけだ・・・・・・食べられるだろ・・・・・?」
腹をさすりながら、ブーンは首を横に振る
(;゚∀゚)「そ、そ、それにオレとお前の仲だ・・・・・冗談だろ・・・・・・・・・?」
残念ながら、と、ブーンは口を開く
( ^ω^)「コレはいつもやさしくしてくれるから、感謝の気持ちだお・・・・・・・」
(;゚∀゚)「ぜ、全然感謝されてねぇッ!」
気づくと、ブーンはジョルジュの服を掴んでいた

もう、逃げられない・・・・・

ジョルジュは、覚悟を決めた
(;゚∀゚)「おおおおおおおお!!!ありがとうよ、ブーン!そしてサヨナラ!」

彼の目には、すこし潤んでいた

ハシでじゃがいもを持ち、勢いよく口に運んだ
室内が、沈黙で埋め尽くされる
気づくと、ブーンは合掌していた
(;゚∀゚)「・・・・・え?」
     「おい、普通に食えるぞ」
そういったジョルジュの顔は、ペリーコロに似ていた
しかし、ブーンはそれに気づくはずもなく
(;^ω^)「え・・?ほ、ほんとかお・・・・・・?」
(;゚∀゚)「ああ!ホントだぜ、食ってみろよ」
     「お前のことを思って、作ってきてくれたんだぜ?」
ほら、あーンしろよ、と、だんだん、顔が花山薫に似てきたジョルジュが、肉をつまみ
ハシをブーンの顔に近づける
ブーンは、すこし口を開けたので、そこに肉を押し込んだ
(;^ω^)「!!?!?!?!アボファあ!!」
(;゚∀゚)「はっはっは!食ったな!?お前は、オレがもがいたり声に出さなければ!」
     「表情が歪んでいることにさえ気づかないッ!!!!!うごふっ!!」

二人とも、床に転がりながら、もがいた


部屋から聞こえるのは、転がりまわる音、うめき声・・・・・

(;^ω^)「く・・・そッ!ジョル・・ジュッ・・・・・のクセに・・・やって・・、くれるお・・・・・・・うご・・・」
ブーンは、声を振り絞り、ジョルジュに言った
(;゚∀゚)「死ぬ・・もんかァ・・・死・・ぬ、もんかァ・・・・・・・」
     「死ぬときは・・・ブーン・・・・・・・お前もいっしょだぁぁあぁぁあぁああああ・・・・・・・・・ぽへぁあ!!」

たった、一口
たった一口のじゃがいもと、肉で、人をこんなに苦しませる、肉じゃが
そんなものがあったなんて・・・・・・
そう、意識が薄れていく中ジョルジュは思った

気づけば、二人とも床に転がったまま、寝ていた
それを、やまじゅんが発見し、あとでジョルジュに

やまじゅん「アイツの部屋は、発展する場所じゃあないぞ・・・・・」

と、つぶやいたそうだ

あぁ、そうだ、と、やまじゅんはジョルジュに話しかけた
やまじゅん「お前、知っていたか?」
( ゚∀゚)「・・?何がだ?」
何のことかわからず、ジョルジュは聞き返す
やまじゅん「あぁ、知らなかったのか・・」
       「もうすぐ、ブーンの誕生日なんだぞ?」
いいことを知った、そうジョルジュは思った
( ゚∀゚)「そうなのか・・・ってことは・・」

     「とんでもない、ものすごいプレゼントを用意しなくちゃな・・・・・」

あぁ、そうだな、と、やまじゅんは笑った
ジョルジュの部屋に着くと、やまじゅんは一言ジョルジュに言った
やまじゅん「今度するときは、私も呼んでくれよwwwwwww」
――――あの地獄の試食会を!!!?
(;゚∀゚)「も、も、も、もう二度としない!しません!あんなもん、オレもブーンも二度と食いたくない!!!そんじゃな!!」
そういうと、そそくさとジョルジュは部屋に入っていった

やまじゅん「・・彼は経験不足だな・・経験していけば私のようにノンケだって(ry」

残念そうに、やまじゅんは来た道を戻っていった
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