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その2

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匿名ユーザー

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夜・・・・・
コンコン・・・・
ブーンの部屋のドアがノックされる
( ^ω^)「ん・・・・誰だお・・・・・・?」
―――――あれ?何だここ・・・・・?
Σ(;^ω^)「うわぁ!!真っ暗!真っ暗で怖いお!!!何だここ!!!!!」
ブーンは取り乱した
無理もなかった、昨日までは普通の、ごく普通の生活だったのだ
それがいきなり光をうばれてしまった・・・
(;^ω^)「あ、目が見えなくなったんだったお・・・・・」
それを再認識した、と、同時に自分の体が空っぽになり、かき回されたような気分になった
意識と言う実態のないものがものすごい重さで自分にのしかかってくる
そんな時
先ほどノックが聞こえたドアから今度は声が聞こえた

??「内藤さーん?」

また若い女性の声・・しかし今度は聞き覚えのない声だった

――――まさか・・・幽霊?
病院だしありえない話ではない、と内藤は思った
しかし恐怖ではなく心には好奇心とある意識が
( ^ω^)「これはVIPのネタになるお!」
―――――あ・・・・
目が見えなくなれば、当然掲示板も見ることはできない
ブーンは宝物のおもちゃを取り上げられた子供のような気分になった
そう感じた少しあとに
??「あ、起きましたか?それじゃあ、入りますねー」

ガチャ

若い、キレイというよりはカワイイ看護士と、たくましい先生がそこにいた
( ^ω^)「どちら様かお?」
目で確認することのできないブーンの頭の中は、不安と恐怖、警戒心で溢れた

??「こんばんわ、私は担当医の長岡」
  「こちら・・・・・・今、私の隣にいる男性の方はやまじゅん先生よ」
やまじゅん「やぁ、内藤くん。・・うほ。気分はどうだい?」
やまじゅんはたくましく、なんと言うか風格のある感じの男だった
もちろん、ブーンには見えないが、入ってきたときの足音で何人かはわかった
( ^ω^)「担当医・・・」
――――自分は失明をした
それだけ大きな障害ならば、担当医がいてもおかしくはない
と、ブーンはすぐに理解した
( ^ω^)「気分は・・朝に比べるとかなりよくなったお」
コレもツンのおかげだろう、と、ブーンはツンに感謝した
長岡「そう・・、やっぱり目が見えないと・・・不安・・・?」
ブーンはドキッとした
( ^ω^)「・・・・・」
確かに、朝に比べるとよくなった
しかしそれは、『朝に比べると』、だ
やはり内心、不安や恐怖が絶えない

( ^ω^)「はい・・・とても・・不安だお・・・・」

ブーンは少しうつむきながら答えた
長岡「やっぱり・・・不安ですよね・・・・」
長岡もうつむき、まるで知り合いが失明したかのように落胆した表情を見せた
それは、長岡の発する声からもわかっただろう

――――悲しんでる?

心の中でブーンは長岡にたずねた
( ^ω^)「はい・・でも・・・・」
      「ボクにはとても大切な人がいて、その人が励ましてくれたお」
ブーンの目には、何も写らない
しかしその目からは、やさしさや決意のようなものが写っているように思えた
実際に、ブーンは長岡の声を聞いて、決意した
( ^ω^)「その人はボクがこれから生きていくのに光をくれると言っていたお」

      「だからその人のために、ボクもいつまでも不安だとか言ってちゃダメなんだって思うお」

コレが弱虫で、泣き虫なブーンが出した答えだった

長岡はびっくりしていた
かつて、こんな短期間で、ましてや一日とたたないうちに
こんな決意を、自分の運命と向き合うことを決めた人がいたか
やまじゅんも、少し驚いていた
長岡「そう、アナタはとても強いのね・・w」
軽く笑ってみせてから、ツンのことを羨ましく思った
こんなに大切に思われている人がいるんだ――と
やまじゅん「なるほど・・・君は、いい人を好きになったんだな」
(;^ω^)「な・・・・」
ブーンの顔が赤くなった
年頃の青年に、ストレートに言われれば仕方がないことなのかもしれない
やまじゅん「そんな人がいるのだから、強い決意を持つ、力強い目にもなるはずだ」
ハッハッと、大きく笑い
やまじゅん「明日、いろいろ、めんどうなことを片付ける」
       「いそがしくなると思うから、今日はもう寝なさい」
――――あんたらが着たから起きたんだろ
ブーンは、心の中でそう毒づいた
( ^ω^)「そうしますお」
それじゃあ、と二人は出て行った
ブーンはツンのことを思い出し、自分はもう少し、強くなろうという決意を固くした

今日の夜は、とても星がきれいだった
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