【-St.Sera's Temple-】

南側の円柱2-2

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【フリューリング】①


>【フリューリング】① [人物/Magician]
>
>
>「ほら、どうした、この程度でへばるのかい?」
>疲れ果て、がくっと膝を突いたフリュに、情け容赦なくケイが罵声を浴びせる。
>「ぜぃ…ぜぃ……そ…そんな事を言ったってよぅ…」
>フリュは、杖を魔力増幅の為ではなく、体の支えとして使うしかないほど疲弊しきっている。
>「まったく…しょうのないやつだ…」
>巨大な両手杖[スタッフ・オブ・ソウル]を軽々と取り回し、息ひとつ乱さずフリュのもとに向かうケイ。その姿を見てフリュは
>「…ったく…ばけものだな…」
>と、呟いた。独り言のはずだった。
>が、何時の間に近寄られたのか、がしっと襟首を捕まえられ
>「……ほぅ?ばけもの、だって?」
>返答しだいでは生かしておかぬ、と言わんばかりの殺気を放つ…。
>「ナ、ナニモイッテマセン」
>「よろしい」
>ケイはぱっと手を離し、その拍子にしりもちをつくフリュ。
>「…じゃあ、次は[フロストダイバー]を撃ってもらおうか」
>「へいへい…」
>逆らうわけにもいかず、詠唱を開始する。
>〔水の精霊よ 永氷と為りて凍てつかせよ フロストダイバー!〕
>疲れているとはいえ、たしかに魔法は発動した…ただし、あらぬ方向に向かって…
>目標を大きく外れ、近くを通りがかった人物に襲い掛かる[フロストダイバー]
>「この、ばかものが!」
>ケイが、前に出ようと疾走するが…。
>「くうっ…」
>一般人を傷つけてしまえば言い訳はできない。最悪の場合、騎士団に連行され…処刑だ…。>「(それだけは避けなくては……だけど…)」
>とても間に合いそうに無い…最悪の事態を、ケイは覚悟した…。
>〔術式探索 反式展開 マジックロッド!〕
>不意に、[フロストダイバー]が消失した。
>「(…あれは…Sageの抗魔呪文…)」
>「ちょっと、誰の仕業?」
>聞き覚えのある声。
>「…あぁ、あずごめん」
>ケイは神殿の森の影から顔をだした。
>「ケイ姉…いくらなんでもご挨拶じゃない?」
>口を尖らせて非難するあず。
>「いや…やったのは私じゃないんだがな…」
>「え?じゃあ誰が…」
>ガサガサと音を立ててケイの後方からフリュがやっとこ追いついた。
>「ケイ、さっきのはうまくできてたろ?…なんか怒ってるように見えるんだが…」
>「できてないよ、この、大馬鹿が!」
>「ぐはぁ」
>べしぃっと平手で張り倒されるフリュ。
>「…まったく……あぁあず、さっきのはこいつの仕業だ」
>と、張り倒したフリュを指差す。が、すでにいない。
>「やぁお嬢さん、怪我は無かったかい」
>「…は、はぁ…」
>何時の間に起き上がったのか、あずの手を握っている。
>「いやいや…俺ともあろう男が女性を傷つけてしまうところだったとは…不覚!」
>「おい、フリュ」
>「ここは、お詫びの証としてお茶でも奢らせてくれないか?この先にいい店を見つけてね」
>「…また石化したいのかい?」
>すでに魔力をたぎらせ、準備万端だぞ?と言わんばかりだ。さすがに石化の恐ろしさを(2度も)味わっているフリュは
>「!! メッソウモゴザイマセン 」
>と、言うほか無かった…。
>「じゃあ今すぐその握った手を離すんだな」
>「あ、あぁ……ん、その箱は…」
>あずが抱えている箱を訝しげに見るフリュ。
>「…何ですか?」
>「いや…俺の勘違いだったようだ、気にすんな」
>あずは、なんだろうこの人、といった感じに小首をかしげる。
>「…ケイ姉、この箱の事で相談があるんだけど…」
>「あぁ、じゃあ中で話そうか」
>「よし、美女に囲まれ休憩だ「お前は居残りで練習しておけ」
>フリュの戯言を遮ってケイが宣告を下す。
>「…鬼」
>「何か言ったか?」
>「わかったわかった、修練しとくよ…」
>ぶつくさと文句を言いつつ、おとなしくケイの言葉に従うフリュであった…。
>
>「とは、言ったものの…休憩もせんとね」
>フリュはタバコに火をつけ一服していた。ふ~っと煙を吐き出しわっかを作る。
>「…しかし…気になるなぁ…」
>さっきの箱の事を考える。見た目の怪しさもそうだが
>「気配が良くなかったなぁ…」
>中に何が入っているのかは分からない。が、あまり好ましくないものであるような気がした。
>「まぁ…俺が心配したところでどうしようもない、か……で、だ」
>煙草を地面に落とし、足でぐしぐしと残り火を押し消す。
>「いつまで俺見張られてるのかな~?」
>「…あら、気づかれてましたの?」
>木陰から、紅い髪を漂わせて女アサシンが姿を現す。
>「まぁな、こっちも訳ありでね…そういう気配には鋭いんだ」
>「さすが…という所なのでしょうか」
>「…てかな、あのセージ娘を口説いてる時に2人分の殺気を感じたんだよ」
>「あらあら、どうせならナイフの1本でも投げればよろしかったかしら?」
>フリュは、やれやれ、といった感じに頭を抱えこむ。
>「やめてくれ…そういうのはケイだけで十分だ」
>そう言って、胸元のポケットの煙草ケースから2本目を取り出す。口にくわえ火をつけようと
>「吸いすぎではありません?」
>マッチを擦る手が止まった。
>「なんだ、あんた煙草が苦手なのか?」
>「いいえ、ただのお節介ですわ」
>「おうおう、ありがたいねぇ…だが吸う」
>シュッと音を立てて燐が燃え盛る。口にくわえた煙草から一条の煙がたなびいた。
>「ふぅ~…で、なんであんたがこんなところにいるんだ?」
>「…わたくしが誰だかご存知なようですわね」
>「まぁな、実際にお目にかかったのは初めてだがな…『紅炎のアサシン』さん」
>木に寄りかかって腕組みをし、穏やかな笑顔をこわさない紅髪のアサシンに向かって、二つ名で呼びかけるフリュ。
>「名前を知られている、というのは裏の者にとって、あまり有難いことではありませんわね」
>「あんたのところは情報専門だろうし、頭首みずから潜入して、なんてことも無いからいいんじゃないか」
>「そういうことにしておきますわ」
>「で、質問だ…何が目的だ」
>「ただの護衛ですわ」
>表情ひとつ変えずに答える。
>「はぁ…護衛ねぇ……とてもそんな大物には見えなかったけどな」
>「大物かどうかは関係ありません、大切な友人ですもの」
>「……あんたと友人ってだけで、相当大物だと思うんだがな…」
>それを聞いて、ふふ、と微笑むホァン。思わぬ笑みに、まだ半分残っていた煙草を落としてしまった。
>「ちっ…もったいねぇことしちまったぜ…」
>3本目を取り出そうとして…視線に気づく。
>まだ吸うのですか?というような…無言の脅迫…。
>「わかったわかった、吸わないからこっちをじっと見るのはやめてくれ…」
>「あら、別にかまいませんのよ?」
>「いや、やめとく……時にあんた、あの箱について知ってることは?」
>「今朝見つかったことと、封印がされていること、この2点だけですわ」
>「情報量としては大差ないか…」
>「わたくしは調査のためにアマツに向かいます、その間、あずの事をお願い致します」
>急に口調を改めて、深々と礼をする。
>「あ、あぁ、わ…」
>わかった、と返事をするのをさえぎるかのように
>「手を出したら、生半可な死に方では済ましませんことよ?」
>脅迫つきの願いをされた。
>
>
>ホァンと別れ、神殿に戻ったフリュ。
>「あぁフリュ、あずは今夜泊まっていくってさ…手を出したら消滅してもらうけどね」
>「よろしくね~」
>「(神よ!俺に安住の地は無いのですか!)」
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