魔の十日間

基本的設定

メダロット世界最初の大規模な事件、いわばメダロットテロといえよう。
ロボロボ団による「怪電波」(アニメ版ではレアメダルの共鳴も加えて)によって、数多くのメダロットが暴走した。

事件の概要

漫画版における事件の概要

漫画版メダロット内で起きた最大の事件。
発生時期は「西暦2010年6月」とされており、3ヶ月もの間メダロットの暴走とロボロボ団のセレクト隊本部ビルへの籠城が続いていた。

国際ロボトル選手権の決勝、ヒカルとセレクト隊隊長・タイヨウとの試合直前に、
パトラ・タワラーマの証言によってセレクト隊=ロボロボ団であることが明かされ、
タイヨウが大会場から逃げ出した後、町中のメダロットのほとんどが暴走した事件。
この時タイヨウもといロボロボ団ボスタイフーンが仕向けたビーストマスターによって、
ヒカルメタビーはメダルごと大破、ヒカル自身も約3カ月意識を失う。

町中のほとんどのメダロットが暴走したのは、セレクト隊が販売していた人工メダルを使用していたためで、
ロボロボ団が立てこもるセレクトビルの屋上から発生する「怪電波」によって操られていたのである。
セレクト隊=ロボロボ団であったことを考えると、なかなか巧妙な方法である。
ちなみにヒカルメタビーのカブトメダルやヒカルの仲間や一部のメダロットは天然メダルであったため、
「怪電波」の影響を受けず暴走はしなかった。

メダロット博士が集めたヒカルたちを含めた沢山の子供たちとメダロットの活躍によって、セレクトビルは崩壊。
その中で怪電波装置の破壊と、ロボロボ団ボスであるタイヨウを倒した中心人物はヒカルキララの2人である。
ロボロボ団は壊滅し、メダロットの暴走も止まり平和が戻った。

この事件をきっかけにメダロットの所有は登録制となり、マスターのいないメダロット達は行き場を失った。

メダロッターりんたろう!シリーズで語られる事件の断片

メダロッターりんたろう!メダロットRにおいてジックは、魔の十日間事件を「ファーストコンタクト」とも語っていた。

また、ヒカルは「彼らと出会ったあの日から、僕の心の中で彼らの言葉にならない叫びが聞こえる」と海馬に告げていた。
ヒカルがX計画を発案したのは「月に眠るメダルを救い出すためのもの」だとも語られている。

真相は不明だが、メダロッターりんたろう!シリーズでの魔の十日間事件は単なるメダロットの暴走ではなく、
地球外のメダロットーー少なくとも月のメダロットとの“接触”があった可能性がある。

ゲーム版における事件の概要

初代GB版メダロット・WS版メダロットPEの終盤のイベント。
ヒカルがタイヨーに壊されたメダルを遺跡で修理した矢先に勃発したメダロット暴走事件。
セレクトほんしゃビル?から怪電波が発信され、セレクトメダルを装着しているメダロットが暴走を起こした。
ヒカルの近所のセレクト隊支部の隊員はこのことを知らず、事件発生時にはかなりうろたえていた。

ヒカルは単身でセレクトビルに侵入し、バリアシステムや暴走システムを解除。
そしてタイヨーとビーストマスターを打ち破ることとなる。
一方で、キララや悪ガキ三人組にユウキとパディヒカルは別行動で進入。
幹部達の前に対峙こそするものの、ゲームシステム上の都合含めて一緒に戦うことは出来ない。

なお、本作以降のゲーム作品では「魔の十日間」という呼称は使われていない
『メダロット2』において、イッキは「ぼうそうじけんがあったって!」としか言及していない。

アニメ版における事件の概要

8年前の魔の十日間事件

8年前に偶発的に起きたレアメダル同士の激突とコピーメダルの共鳴により、全世界規模でメダロットが暴走した事件。
厳密にいうならば、事故と言った方が近い。

この事件でヴィクトルは家族を失ってしまう。
メダルの共鳴は、レアメダルを1枚破壊さえすれば確実に防げるため、ヒカルは自分の愛機「メタビー」のメダルを破壊せざるを得なかった。
ヒカルはその決断をするのに十日間かかった(本作ではそのため、魔の“十日間”なのである)。
またこの事件の影響で、当時の世界大会の記録はほとんど残されておらず「幻の世界大会」と呼ばれている

この事件を機にメダロット社はメダロットを自主回収。
メダルの共鳴が起こらない様に安全装置が施され、さらに緊急停止装置を開発した。

8年後の世界大会での魔の十日間の再現

ドクター・ヘベレケは、魔の十日間事件でのメダルの共鳴のデータを解析。
そしてレアメダルを母体とすることで、メダルの共鳴を擬似的に発生させる装置を開発。
レアメダルから発せられるパルスを抽出・増幅させることで擬似的な共鳴を起こしている。

この場合はレアメダルが1枚でもあれば可能
その代わりに、暴走させられるメダルが、レアメダルの種類に依存するのが欠点。
イッキのメタビーを利用した際は、ロボトル監視衛星テラカドのネットワークを利用して、世界中のカブトメダル搭載メダロットが暴走。
劇中で把握出来る限りでは、ブラスカンタロスメダロット社社内のタンクソルジャーが暴走していた。

この時ドクター・ヘベレケは、世界中のメダロットを共鳴させるには、ロボトルによって極限まで高められたレアメダル同士の力こそが必要であると知る。
そこでイッキ達が参加した世界大会で、ドクター・ヘベレケは世界メダロット協会とロボトル世界大会組織委員会を牛耳り、「勝者が敗者のメダルを奪える様にする」というルールを策定。
世界大会のスタジアムの地下にレアメダルの共鳴を発生させる装置を設置し、それ自体も空中に浮かぶ要塞として建造。

結果、彼の思惑通りにイッキのメタビーと、ヴィクトルのウォーバニットの力は極限まで高められてしまった
さらにドクター・ヘベレケの計画の阻止のために動いていたレアメダルを持つロクショウさえも巻き込んで、ついに魔の十日間事件が再現されようとした……かに見えた

かつての様な事態を止めるべく、ウォーバニットのメダルの破壊を決断したヴィクトルに対してそれを拒み、メタビーを止めようとして触れたイッキは、その拍子にメタビーの精神世界に入り込んでしまう。

メタビーの精神世界の中でイッキは、「フェルム」だった頃の記憶を追体験したことで絶望し、元の世界に戻りたくないと拒絶するメタビーと本気で殴り合いの大喧嘩に及ぶ
そして、人間とメダロットは主従関係ではなく友達だという思いを確かめあう

直後に突如として精神世界に現れた老人の導きによって、イッキとメタビーの意識は現実に戻り、メダルの共鳴は停止。
さらにかつてのーー超古代文明を築き上げた先住人類メダロ人の記憶を取り戻したかにみえたクローンメダルで動くメダロット達も、ドクター・ヘベレケが主張するメダロ人による世界の再支配を拒絶

結果、魔の十日間事件の再来は8年前の様に友をその手に掛けるという形ではなく、友との本気のぶつかりあいの末に生まれた友情によって防がれたのだった。

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最終更新:2023年11月21日 20:21