概要
クトゥルフ神話TRPGはホラーゲームです。
一応は「クトゥルフの呼び声」をはじめとするクトゥルフ神話をやるゲームですが、このゲーム(の初版。最新版は6版)は最初のホラーTRPGであるため、クトゥルフ神話以外のホラーも再現できるようになっています。
クトゥルフ神話TRPGはいくつかのサプリメントを除き、普通の人間がクトゥルフ神話の化け物を代表とする超常の存在と遭遇し、なんとか日常に帰ってくるのが目的です。
PCは普通の人間ですから、超常の存在に対抗するのは並大抵のことではありません。魔法使いがファイアーボールを撃って幽霊を一網打尽というわけにはいきません。稀行本の中に載っている忌まわしい呪文をなんとか見つけ、効力の有無も分からない状態で使ったり、NPCが怪物に食われている横で必死にバイクのアクセルを吹かしたり、なんにしろキビしい方法となります。
そうして、必死の思いで日常へと逃げ帰るゲームです。
特徴
クトゥルフ神話TRPGでは基本的にD100を使って、技能や能力値以下を出すという判定を行います。
なかでも、特徴的なのは正気度判定で、PCが常識外の事件(モンスターに出会ったり、死んだおじいちゃんに話し掛けられたり)と遭遇したとき正気でいられるかの判定です。
この判定に失敗すると(場合によっては成功してさえ)正気度を失います。一定量の正気度を一度に失ったり、累計で大量の正気度を失うとPCは狂ってしまい、壁に怪しげな絵を描いたり、ぶつぶつ不気味な詩を呟いたりします。
このPCが狂気に陥ると言うのがクトゥルフ神話TRPGの特徴です。クトゥルフ神話TRPGではPCの肉体以上にその精神が脅威に晒されることになります。
バランス
PCが普通の人間であるのと対照的に超常存在は圧倒的に強いです。中級以上の超常存在に遭えば、認識した時点でパーティの半数は狂気に陥り、正気のキャラクターも1ラウンドに1人以上の割合で死ぬでしょう。まともに戦闘できるバランスではありません。(もっともホラーなのでそういうものとは思いますが)
よくクトゥルフは発狂しながら死ぬのを楽しむシステムと言われますが、少なくとも私はそうは思いません。最初からデッドエンドを目指すべきではなくハッピーエンドを目指すべきだと思います。しかし、その一方で超常存在の強さから全員が頑張ればハッピーエンドというシナリオも作りません。生還の道はあるけれど全員が行けないシナリオやサイコロ運やプレイヤーの悪智恵次第で全員ハッピーエンドにはなり得るというバランスが私としてはベストです。
使用するサイコロ
基本的な判定がD100ですので10面体2つは必要です。キャラクターメイキングでは3D6や2D6を振りますので6面体も3つあるといいでしょう。
他に4面体、8面体、20面体を使いますが、あまりしない戦闘や、一人づつ振っても問題の無い正気度ダメージに使いますので、これらのサイコロは卓に1つあればいいでしょう。
注
一般的なホラーゲームとしての側面を強調してありますので、クトゥルフ神話関係の記述は意図的に抑えてあります。
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