#白鳳院作・思い出の檻「プロローグ」 !mvnil さてみなさん。 世の中には不思議なことが起こるものです。 リスが喋ったり、 魔法少女(?)が出てきたり、 魔物やそれを統べる魔王が現れたり、 あまつさえ下半身魚の女の子が出てきたり。 でも、別に不思議ではないんですよ? だってこの世界は 「そういう」世界なんですから。 ええ、だから例え死んだ者が生き返っても、 全然不思議はないですよね……。 !mvシシトの部屋 !bgm安らぎ @100 うう……ん……朝か。 さすがにこの時期になると寒いな……。 !mv間(笑) !mvnil @0  僕の名前は村上シシト。  ごく一般ではないけど  平凡な生活を求めて止まない一学生だ  どのあたりが一般じゃないかというと、  小さい頃殺されかけたとか、  ごく最近魔法少女に変身したりとか、 (言っておくけど僕は男だ)  殺人事件に巻き込まれたとか。  そして…… !mv間(笑)  僕の判断で、  一人の女性を死なせてしまったりとか。   !mvシシトの部屋 @102 駄目だな……まだ夢に見るよ。 いい加減、消えてくれるといいんだけど。 @100 あれからもう一年か……ん? @1 (ゴソゴソゴソ) @102 何かが僕のベッドにいる。 妙になま暖かいから生き物なんだろうけど。 リスく〜ん。冬は寒いからって 僕のベッドに入らないでくれよ〜。 @811   !bgmサブコミカル @101 !?!!!?!?!?!!?!?!?!! @811 あ、あの〜…… @101 誰!? @812 忘れられてるっ!? @102 あ〜だってこれ表ENDの後の話だし。 スケイルさんは出てないんだよ。 @810 これっぽっちも? @100 そう、これっぽっちも。 @812 ガーン! @700 あ〜あ、シシトもひでえよなぁ。 @709 シシトさん、今日の夜は寒いですね、 @700 ああそうだね、布団一枚じゃ足りないや @709 じゃぁもう一枚の布団を……きゃっ!? (急に背後から抱きしめられる) @700 ふふ、君が僕の布団になってくれるんだろう? @709 きゃっ、やめて、シシトさん……っ! あ〜〜〜〜れ〜〜〜〜。 @700 とかやってたくせに。 @101 やってねぇええぇぇぇぇっ! @701 じゃあ何で裸なんだよ。 @100 えっ? @104 うわほんとだ裸になってるっ! @705 所詮シシトも男だって事だよなっ! 本編では枯れキャラのくせに、 番外では速攻弾けるんだからよ。 @103 弾けてるのは作者の方だ! あと枯れとか言うな! @102 僕は所詮操り人形でしかないんだよ、ふふふ。 @701 なに悟ってるんだよ。 @50 あ、ちなみにこのお話は表END中心に 他の世界がごちゃ混ぜになっているわよ。 後半非常にヤバスな展開が待っているから お楽しみにね〜〜♪ @104 そんな展開ねぇぇぇっ! っていうか今の声誰だぁぁぁっ!? @100 と、 それはさておき、テレビの前の君っ! @811 パソコン画面の前の君だと思いますけど…… @100 この物語は笑いが少ないよ。 真面目〜なストーリー展開だから注意してね。 @812 無視っ!? 既に「いないもの」扱い!? !bgm静かな時 @102 とりあえず起きよう……。 !mv自宅 !v27=1 @100 一階に下りてきたよ。 母さんは台所で洗い物、 姉さんはコーヒー飲んでるね。 @102 僕が一番最後に起きたみたいだ。 もう冬休みだからいいけどね。 @100 さて……おはよ〜〜。 @110 はい、おはよう。 @120 ……今日も上の方が騒がしかったけど、 何があったの? @102 いや、何でもない。 @120 ……そう。ならいいんだけど。 @700 (相変わらずクールな姉ちゃんだよな) @102 (大人だからね。でもキレるとすごいから) @120 ……聞こえているわよ。シシト。 @104 ホブゥアッ! @701 (加えて地獄耳か。恐ろしいな) @120 ……………………。 @700 (あれ、俺の声は聞こえてないみたいだな) !bgmサブコミカル @705 (や〜いやーい。無表情〜冷徹女〜) @120 ……………………。 @705 (出番少ない〜顔グラ一枚〜26歳〜) @120 ……………………。 (ポケットをごそごそやっている) @705 (ひんにゅ……) @120 (ヒュッ!) @11001   @111 ナイシュッ! @120 ……チッ。 @704 聞こえてるじゃん! @101 リス君〜〜〜っ! @1 ぐわしっ!(リス君つかまれる) @701 ま、まてシシト。落ち着け、ここは落ち着け。 @102 ふっふっふ……君の余分な一言のせいで 朝から流血した僕が落ち着けると思うかい? @701 うお、握るな、握りつぶすんじゃない…… し、死ぬ……! @102 僕がそんな事するとでも? @100 母さん。これ冷「蔵」庫に入れといて。 @111 わかったわ。冷「凍」庫ね。 @704 字が違ぁぁぁぁぅっ! @1 (ぱたん) !bgm静かな時 @102 ふう、まったく。 朝から体力使わせないでくれよ。 @1 うお〜〜寒ぃ〜〜凍る〜! 体が! 血液が! うお、なんだてめぇ! このリス様とやろうっていうのか!? @101 冷凍庫の中で何と戦ってるんだ! @1 波動! 波動! 波動! 何、効かないだとっ……!? チクショウ……ならば食らえ、ホールド! ……ぐはっ!? @101 死んだ――――! @120 騒々しいわね…… ところでシシト、今日はどこか行くの? @100 え?  今日はリョウヘイ達と遊ぶ予定があるけど。 (リス君はどうせ生き返るからこの際放置) @120 何時頃まで? @100 夕食には帰るよ。 @120 そう、わかったわ。じゃあ夜はあけておいて。 @102 …………? わかったよ。 @110 あら、お姉ちゃんルートのフラグが立ったの? @111 なら、今日私は外泊してくるから。 二人でゆっくりと……ね? @101 「ね」の所を色っぽく言わないでくれ! @120 あら、お姉ちゃんとじゃイヤ? @100 え……? @101 ……って何一瞬「ドキッ」ってしてるんだ 僕はあぁぁぁぁっ! @1 (バタンッ! ドドドドドドド……) @110 朝ご飯いらないのかしらね、シシト。 体力持たなくて途中で倒れなければいいけど @120 そんなにヤワじゃないでしょ、 うちのシシトは。 @111 そうね。 ところでシイナ。あなたがシシトに用なんて 珍しいわよね。 ……本当に新ルート発見とかじゃないの? @120 違うわ。 ……あ、お母さんコーヒーごちそうさま。 @110 はいはい。 @120 ……………………まぁ、いろいろね。 @110 え? @120 なんでもないわ。私もちょっと外に出てくる。 !mv住宅地 !bgmサスペンス @120 ……行くわよ。 @1 (シュッと家の影から現れる) うむ。……しかし隠れる必要があったのか? @120 あの子に見つかると後々やっかいだから……。 連絡いってないんでしょう? なら、巻き込まれる道理はない。 あの子は巻き込まれやすい\r[性質,タチ]だけど 望んで巻き込まれたいなんて 思ってないだろうし。 @1 そんなものか。……ふ。 @120 何よ、そんなあからさまに笑って。 @1 いや何。普段からお前達の会話を聞いている 我としては、その言葉があまりに意外でな。 @120 ……馬鹿にしてるの? @1 いやいや。普段家を空けてばかり。 弟との会話もどこか淡泊な娘。 いざ弟の危機と言うときも高みの見物。 お前に対する人物評はそんなところだったが。 ……これは少々改めなくてはな。 会話が無くとも、多少暴力を振るっても、 さすがは\r[姉弟,きょうだい]。 見えぬ所で働く愛とは……麗しいものだな。 @120 ……それはどうも。 無駄話が終わったらさっさと行くわよ。 @1 うむ。さて、今日は果たして見つかるか……。 @120 その確率を少しでも上げたいなら、 一秒たりとて気を抜かないで。 @1 当然。 では参ろうかシイナ。 !mv間(笑) !mv間(笑) !mvnil !bgm そうして……ここから物語は始まります。 それは、 焼き捨てられた草花の芽が顔を出すような、 静かで、儚げで、異常な物語。 !bgmタイトル画面 !mvアルバートの部屋 @1 (ピンポーン) お届け物で〜す ここにハンコお願いします。 @250 ん? 珍しいな。 ……ご苦労様。 @1 ありがとうございました〜 @250 妙に大きな荷物だな。……一体なんだ? !mv間(笑) !mvnil @0 それはひどく身近な場所から―― !mv警察署コンピュータ室 @610 どうだ? @600 ……予想通りです。 ここ最近本州で起こっている事件。 「彼」がよく使っていた手口と酷似しています @610 奴は死んだはずだろ? ……死体も見た。 確かに原型を留めていなかったが 歯形も一致している。本人の死は間違いない。 @600 歯形くらい「彼」ならごまかせるでしょう。 所詮書類の一枚。権力と金があれば なんとでもできます。 @610 ……そうだな。 村上シシト君には―― @600 まだ断定するには早いでしょう。 ……もう少し、様子を見ます。 !mv間(笑) !mvnil @0 とても遠い場所まで巻き込んで―― !v36=2 !v35=1 !mv3F廊下 @400 冬休みで誰もいなくなった廊下って なんだか寂しいですね……。 部活動もやっていないし、 @402 なんだかよく知っている場所に似た 異世界に来たみたい……。 あ〜あ。うっかり忘れ物しなければ こんな思いをしなくて済んだのに……。 @400 …………あれ? 教室に誰か―― @410   @404 ――――――――! !mv301教室 @404 …………いない。 でも、さっき見たのは間違いなく―― @402 ――あの人は、死んだはずなのに。 !mv間(笑) !mvnil もう一度、幕が開きます。 シルエットノート番外編   「思い出の檻」 !bgm  ……TO BE CONTINUED……