【-St.Sera's Temple-】

南側の円柱

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いつか、どこかであった、誰かの物語。



■壁画を展望できる、物語の中心へ。
■壁画を展望できる、南側の円柱2へ。(【?】の話)
■壁画を展望できる、南側の円柱3へ。(【あず】の話)
■人物を展望できる、南の門の中心へ。


■目次

>春海①
>春海②
>春海③
>春海④
>春海⑤-1
>春海⑤-2
>嵯峨 春海①
>嵯峨 春海②
>嵯峨 春海②-2




>【春海 (Harumi)】① [人物/Agility-Monk]
>
>聖職者の父と騎士の母との間に生まれた。
>幼い頃は、母の姿に憧れ「妹たちを守るのは私だもん!」と言って、母を師に剣の修練を重ねていた。
>そうして迎えたノービスから剣士への転職…幼少期の全てを剣技に費やしていた少女には、頼るべき友も、祝ってくれる仲間もいなかった・・・。周りにはギルドの仲間に祝福される剣士の姿が・・・
>「・・・別にいいもん。一人でだって強くなれるもの!」
>自分の心に嘘をつきつつ、一人で強くなろうとする少女がむかったのはフェイヨンであった。
>
>「父さんがアコライトの頃は、エルダウィローを狩って修練を積んでいたんだよ。」
>「それって私でも倒せる?」
>「ん~・・・まだ早いんじゃないかな。まずはポポリンで腕試しだね。無理をしないように、ゆっくりでいいんだからね?」
>「わかった。」
>
>「ポポリンより強いなら、もっと修練度があがるじゃん」
>少女にはまだ、エルダウィロの強さがわかっていなかった・・・。
>「さてと、この先ね」森に入った瞬間、足元に魔方陣が輝いた。
>「・・・?なにかしらこれ」
>降り注ぐ火の玉(FB)
>「くっ・・・こんなことで負けるもんですか!」
>Vitalityも鍛えていたおかげで、一撃で倒れ臥すことはなかったが危機である事にかわりは無い・・・
>「こんなに強いだなんて・・・とにかくこの場を切り抜けなきゃ・・・」 「大丈夫ですか?」
>「?!」
>いつのまにか商人(Merchant)が近くに来ていたらしい。
>「手伝いますよ」
>(なにこの人・・・でも、やられたくないし・・・)
>「お願い!」
>
>「・・・ふ~ん、Vit騎士を目指してるんだ。でも、ここらへんはまだきついんじゃない?」
>「私ははやく強くなりたいんだ!」
>「・・・強くなるだけなら、修練つめば誰だってなれるよ。」
>「その修練を積むために」
>「一人で?」
>「・・・」
>「一人で強くなるって、途中で目的を失うんじゃないかな?」
>「・・・」
>「・・・そうだ、うちのGのメンバーにVit騎士がいるからうちのGに入らない?」
>「・・・・・・足手まといになるだけだよ」
>「大丈夫、みんなが助けてくれるよ」
>「Gの名前は?」
>「『にゃんこ温泉』っていうんだ」
>
>一人で強くなろうとした少女は、こうして仲間と呼べる人たちと巡り合うことになった。
>



>【春海 (Harumi)】② [人物/Agility-Monk]
>
>それはまだ、森の中でのことであった。
>「あ、しまった」
>さきほどから共に狩りをしていた商人がつぶやいた。
>「どうしたの?」
>「いや、ちょっと家から電話があって…。…あ~すぐに帰って来いってさ…」
>「あらら…」
>「うちらの溜まり場は首都の噴水広場の南西だから。行けばわかると思うよ」
>「うん、行ってみるね」
>「それじゃ」
>蝶の羽を使い、彼は行ってしまった。
>「…さてと」
>周りにモンスターがいないことを確認しつつ、少女は思いを巡らせていた。
>「はぁ…どうしようかな…」
>助けてもらった手前、考えさせてくださいとも言えず返事をしてしまったが
>「装備ももらっちゃったし…」
>(「前は騎士やっててさ装備売りに出してたんだけど、これ売れ残りだからあげるね」)
>義理と見知らぬ場所への畏れとの間で、少女が見つけ出した答えは
>「とりあえず、首都に向かおう!」
>妥協案であった。
>
>「やっぱりにぎやかね~」
>ミッドガルド王国の首都、プロンテラ。街の路上では、商人たちが密集して露店を開いている。
>「…フェイヨンから来るには、ちょっと出費が痛いけどね…」
>露店を眺めつつ、よさそうな武器を見つけては、値段を見てためいきをつく…
>「…もう少し安ければいいんだけどな~」
>どうやら露店で売っているものは希少価値が高いらしく、これ以上は安くならないとのことだ。
>「…武器屋、武器屋…と、ここか」
>露店の商人の話では、まず店で売っているものから買ったほうがいいらしい。
>-いらっしゃいませ-
>噴水広場の北東、プロンテラ武具屋。騎士団の本拠地だからであろう、騎士用の装備が整っている。
>「…でも、やっぱり高いのね…」
>店内には、少女の他にも客が見うけられる。ギルドの溜まり場にもなっているようだ。
>『すいません、代わりに買っていただけませんか?』
>『はいはい、いいですよ~』
>?代わりに買ってとはどういうことなのだろうか…
>『はい、どうぞ』
>『ありがとうございました。こういう時はDCが便利ですね~』
>『ですね~。安く買えますからね』
>「安く」 その言葉を聞き逃す少女ではなかった。
>「…あの、すみません」
>「はいはい」
>「店売りのものを買って頂きたいのですが…」
>「あ~いいですよ。どれがいいですか?」
>「槍騎士を目指しているので、安い槍を1本…」
>「へ~槍騎士志望なんだ」
>「はい。でも、今のところ武器が短剣しかなくて…」
>「槍ねぇ…。僕も槍騎士なんだけど、槍はいいねぇ」
>「BdSがかっこよかったので…」
>ふと、彼のギルドを確認してみた。「にゃんこ温泉♪」…偶然なのか、運命なのか…
>「…あの、そのギルドに○○さんという商人さんがいらっしゃいますよね?」
>「いるけど、今はいないみたいだね。どうしたの?」
>「今日その方に、フェイヨンの森で助けていただいたのです」
>「へぇ~やるねぇ」
>「あの、それで、『うちのギルドにはVit騎士がいるからおいでよ』と言われたのですけど」
>「あ、それ、僕」
>…どうやら、このギルドに行くことは運命なのであろう。安易な妥協などでは、それに逆らうことはできないようだ。
>「今の時間帯なら、人も多いだろうし、さっそく行こうか」
>「はい、よろしくお願いします!」
>--噴水広場南西--
>「ここがうちの…というよりも、うちらの溜まり場。今は7ギルドくらいが集まってるよ」
>「うわ~多いんですね~。…あの…そこで固まってる方は、大丈夫なのですか?」
>「ん?ああ、あの人なら大丈夫。いつもああやってるから。」
>「はぁ…そうなのですか…」
>なんとなく彫像と化してそうなシルクハットのプリーストは
>「あと、その人、いちおうギルドマスターだから」
>偉い人らしい。
> 
>「今度新しく入った春海さんです。槍騎士志望だそうです。」
>「みなさん、よろしくお願いします」
>『よろしくね~』
>「とりあえず、みんなで自己紹介をしていかないと、誰が誰だか分かんないはずなので」
>総勢12人ほどであろうか、溜まり場の方々から自己紹介大会となった。
>「だいたい、いいかな…。今いない人も夜にはやってくるだろうから」
>「はい、みなさんよろしく きゃっ!」
>いつの間にやら背後に人がまわっていた。
>「いいね~新人てのは実にいいね~」
>「ちょっ、何するんですか!」
>「さわさわ」
>「やめてください!」
>「あ~、そのWizさんは、そういう人だから、気にしない方がいいよ」
>「あうう…」
>彼はどうやら溜まり場内でも高い修練度を誇っているWizらしい…
>「まぁ、いろんな人がいるから、楽しいところだよ」
>本当にこのギルドに入ってよかったのだろうか…
>少女は、運命とやらを多少恨めがましく思った。



>【春海 (Harumi)】③ [人物/Agility-Monk]
>
>別れと言うものは突然に訪れるものである。
>
>少女が溜まり場に来てから数ヶ月、槍騎士へと転職し、溜まり場に妹たちを呼び寄せ、日々自己の修練を積んでいた。
>そんなある日、Wizardとなった下の妹(すでに少女よりも修練度が上であった)が、血相を変えて帰ってきた。
>「お姉ちゃん、大変だよ!」 
>「まずは落ち着きなさい。ほら、深呼吸して……いったい何があったの?」
>「あのね…、にゃんこギルドが解散しちゃうかも」
>「!?」
>少女は驚きのあまり二の句が告げなかった。
>妹の話によると、昨夜アルデバランから家に帰る途中、溜まり場によったそうだ。明け方に近いこともあってか、溜まり場には同僚のWizと「例の」Wizとその相方のPriestさんしかいなかったそうだ。 
>「でね、私が『BOSS狩ってみたい』って言ったら、『じゃあ、ゴスリンでも狩りに行ってみようか』って言われたの」
>ゴスリン…正式名称「ゴーストリング」、怨念の塊ともいわれ、普通の武器では傷をつけることもできないという。むろん、少女にとっては相対することなどかなわないモンスターである。
>「Wizardなら、他の職業よりも簡単に倒せるんだって」
>『Wizardなら』というよりも、彼の強さの方が大きいだろう。普段の言動にはやや難があるが、腕は確かである。
>「いちおう狩れたんだけど、そのあと溜まり場に戻ってきて、こんなことを言って帰っていったの」
>
>『じゃ、みんなありがとね。今まで楽しかったよ』
>
>「…何よそれ、まるでもう冒険やめるみたいな帰り方じゃない!」
>「そうなの…だから相方のPriestさんに聞いてみたの。そしたら」
>
>『彼ね…冒険者を辞めるんだって。お姉さんに渡したいものがあったんだけど、あなたから渡しておいてくれる?…私もこの溜まり場を離れるから…』
>
>「……」
>「で、お金を預かってきてるんだけど」
>「……」
>少女は何の返事もできなかった。いや、返事をする気力すら失ってしまったのかもしれない…
>「…ギルドをどうするとか、聞いてない?」
>唯一口に出せたのは、その一言だけであった。
>「私は何も聞いてないけど…」
>
>少女が所属する「にゃんこ温泉♪」はギルドマスターがいない。いないというより旅に出てそのまま戻ってこないというのが正しいのかもしれない。その間のギルドの運営を任されていたのが、かのWizardなのであったのだが…
>「…明日は忙しくなりそうね…」
>妹に聞かせるでもなく、ポツリと言葉が出た。
>
>翌日、にゃんこ幹部であり、溜まり場同盟ギルドのひとつ『小さな世界』のギルドマスター☆に、昨夜のことを報告した。
>「…ん~」
>☆はひとしきり考えた後
>「とりあえず、無双のマスターにも報告して、善後策を考えよう」
>その夜、緊急会議が開かれた。
>昨夜の報告にはじまり、今後のことが話し合われた。
>ひとまず避難ギルドを設立することで一応の合意を得たが、誰が設立するかで揉めることとなった。が、
>「彼の資産を引き継いでる春ちゃんでいいんじゃない?」
>この一言によって議題は決した。
>「…わかりました。謹んでお受けいたします」
>こうして少女は、避難ギルド『にゃんこ旅館♪』のギルドマスターとなった。
>かつて、一人で強くなろうとした少女は、その対極の位置であるところまできてしまったのである。
>だが、今回のことは、少女の心に深い傷を残すことになったのも事実であった…



>【春海 (Harumi)】④ [人物/Agility-Monk]
>
>ギルドマスターとなった少女であったが、あの一件以来、自己修練を積むために外に出ることがなくなっていた。
>「お姉ちゃん、少しは狩りに行こうよ~」
>下の妹がしきりに誘うが、少女はそんな気にはなれなかった。
>例の一件、同じギルドの者であったのに、かのWizが悩んでいたことにも気づかなかった己の不明さを恥じていた。それに…
>「お父さんの面倒は私が見ておくから、行って来た方がいいよ」
>「ん…ありがと…。でも、そんな気になれないの…」
>ひと月ほど前から、少女の父は病の床にいた。
>聖職者である父は
>「これで土に還る事も、また主の思し召しなのだろうさ…」
>と言って、母の写真を見ている。
>「むこうで、母さんと会えるだろうしね」
>「縁起でもないことを言わないでよ」
>「いやいや、また会えるかと思うと、すこしは気が楽になるよ」
>誰の目から見ても、父の命が長くないことは明白であった。
>「…ねぇ父さん。なんでPriestになったの?」
>今のうちに、聞けることは何でも聞いておきたかった。
>「ん~今となっては理由は覚えてないなぁ。でも、Priestだからこそ、できたこともたくさんあった」
>そういって少女の頭をなでてきた。
>「かわいい娘が3人もできたしね」
>「…お母さんが死んだとき、自分は無力だと思わなかった?」
>そう、無力。結局何もできないのだ。誰かが悩んでいようと、助けることなどできはしないのだ。
>「無力…か。確かにそう思わなかったこともない。『おれに力がないばかりにすまない…』ってね。でも、母さんは笑ってこう言ったよ。『あなたはちゃんと助けてくれましたよ。私のことで悩んでくれている、解決しようとしてくれる。それだけで力になっていますから…。誰でも助けることができるわけではないけども、その心だけで十分です』」
>そこまで言って父は、ふ~と大きく深呼吸をした。  
> 「無力だなんてわかりきってることさ。でも、無力なことと助けないとこには、大きな隔たりがあることも忘れちゃいけない。自己満足と言われるだろうけど、誰かのことで悩み、傷つくことは、決して無駄なことじゃないよ」
>そう言って少女の頭をぽんぽんと叩くと
>「もう寝なさい。父さんは大丈夫だから」
>と目を閉じた。
> 
>3日後、父はそのまま目を開けることはなかった。
>
>「お姉ちゃん、ここらへんのものものはどうするの?」
>「ん~使えるものだけ残して、あとは売ってしまいましょ」
>葬儀も終わり、少女と妹たちは家の中を掃除していた。
>「お父さんの服も売っちゃうの?」
>「……」
>父の服、セイントローブ。プパcを装着しエルニウムによって精錬までされているものだ。
>「他の装備は私が使えるけど、お姉ちゃんたちも、これは着れないものね」
>「ん…それはとっといてもらえるかな」
>「いいけど、どうするの?」
>「ちょっとね…」
>前々から考えていることがあった。だが、ギルドマスターとなったことで諦めていたことでもあった。
>「るみ、ここの片付けまかせてもいい?」
>「いいけど、どうしたの?」
>「ちょっと行かなきゃいけないとこがあるの。あずと二人でお願いね」
>「わかった~。いってらっしゃ~い」 
>もう迷うこともない。少女が決心して向かった先は…プロンテラ大聖堂
>5時間後
>「ただいま」
>「あ、お姉ちゃんおかえ…」
>「?どうしたの?」
>「…だって、どうしたのその格好?」
>妹たちが驚くのも無理はない。帰ってきた少女の姿は騎士ではなかった。
>「これならセイントローブも着れるでしょ」 
>「だからって、騎士をやめなくても…」
>「一からやり直すのよ」 
>そう、少女はプロンテラ騎士団に騎士職免状を返上し、Acolyteへと転職したのだ。
>「で、お父さんみたくPriestになるの?」
>中の妹(彼女も2度転職をしている)が聞いてきた。
>「私は父さんのように、祈りで救うようなことはできないから…」
>以前から考えていたこと、それは
>「Monkになろうと思うの」
>
>もう自分を無力だなんて思わない。それが自らが信じたものへの誓いの言葉であった。



>【春海 (Harumi)】⑤-1 [人物/Agility-Monk]
>
>「ねぇあず姉、何でローグやめちゃったの?」
>時計の針は既に、深夜をむかえようとしている。今日は(といってもすでに『昨日』であるが)久方ぶりに家に帰ってきた長女「春海」を囲んでの夕餉であった。テーブルの上には、空になった酒瓶が5、6本転がっている。
>「そういえば私も聞いたこと無いや。あず、何で?」
>はるも援護に入る。
>「ん、あぁ、その事ね…」
>はるもるみも興味津々といったふうににじりよっていく。
>あずは飲みかけのグラスを置いて、腕を組んで暫し考え
>「えーと…飽きたから~~」
>「…」「…」
>2人とも「え~そんなのが理由なの~?」という顔で見ている…
>「だって私が飽きっぽい性格だっていうのは知ってるだろ?」
>「あずが飽きっぽい性格なのは十分知ってるけどさ…」
>「うん、ちょっと期待はずれというか何というか…」
>2人の返答が終わらないうちに、あずは椅子から立ち上がり腰布の位置を直しつつ
>「ま、ちょっと飲みすぎたみたいだし先に寝るわ」
>と、裾を翻して自分の部屋へと向かっていった。
>
>「るみ、どう思う?」
>「絶対あやしい、何かあったに違いないって」
>あずが自室に戻った後も2人であーだこーだと理由を推察していたが
>「「…飽きたでいいのかな…」」
>で落ち着いた。
>
>「そうだはる姉、どこ行ってきたの?」
>7本目の瓶が空になり、8本目を注ぎつつ聞いてみた。
>「あれ、夕食のときに言わなかったっけ?」
>「…いきなりストレートで2本空にしたでしょ、1人で」
>「…ソンナコトモアッタカナァ」
>「まったく…ふらっと2週間くらい出かけて、ふらっと帰ってきて…」
>グラスに残った酒をぐいっと飲み干し
>「だいたい、はる姉もあず姉も家の事ほっぽらかしてどっか行って、食料や衣服や収集品の売買その他もろもろぜーーんぶ私にやらせて……」
>「る、るみ…ちょっと飲みすぎじゃない?」
>「…………ぐぅ」
>言うだけ言って寝てしまった。
>「まったくもぅ…」
>はるは羽織っていたコートをるみにかけ、後片付けに取り掛かった。
>
>一通り片づけが済んだ頃には、時計の針は3時をさしていた。
>「さて…私も寝ないと」
>居間の灯りを落として、自分の部屋へと向かった。
>
>
>「…寝れない…」
>ベッドに入ったまでは良かったが、はるは中々寝付けなかった。
>「…私がやったことは間違ってたのかな…」
>
>
>
>2週間前、カピトリーナ修道院を訪れていたはるに仕事の依頼が来た。
>「では、リヒタルゼンという街に向かえばよろしいのですね?」
>「うむ、他の者にも頼んでおるが人手は多いほどよいからな」
>修道院の長直々の依頼である。
>「事は大きくなりそうですか?」
>「わからぬ…それも含めて調べてきて欲しい」
>「了解しました、ただちに向かいます」
>
>シュバルツバルド共和国を支える街のひとつ、リヒタルゼン。いや「支える街のひとつ」というよりも、ここが共和国の心臓部であろう…。
>この街には共和国最大の企業「レッケンベル」本社がある。この世界の根幹にすら関わっているという噂がある大企業だ。
>
>『どうも生命倫理に背いた研究が行われているとの話があってな』
>『もしそのような事があった場合、そしてそこで神に仇名すモノが生まれ出でていた場合、我らはその職務に従わねばならん』
>
>「(まずは聞き込みからしないと…)」
>5日かけて街の人に話を聞いたが、それらしい話は聞けなかった。
>そもそも街の雰囲気が、そのような暗い話をするようなものでは無かった。
>「でも、どこか造られた明るさだ」
>街を歩いてみてそう感じた。確かに美しい街ではある。が、どこか嘘のある美しさだ…。
>そんな折、街の中央にあるホテルの宿泊客から、貧民街と呼ばれている街の存在を聞かされた。
>「(そっちに行ってみるとするか…)」
>



>【春海 (Harumi)】⑤-2 [人物/Agility-Monk]
>
>翌日、貧民街に向かった。途中に警備員がいたが、修道院から発行された通行証を見せるとあっさり引き下がった。
>壁の向こう側を見た時はたいして驚きもしなかった。
>「(あぁ…やっぱりか…)」
>いらないもの、不要なものを切り捨て隠し「美しさ」を造り上げた街。それは傍目から見れば「美しい」だろう。だが虚構でもある…。
>そしてそこで聞いた話は陰鬱なものであった。
>研究所で仕事があると言われ、ついて行った者のほとんどが帰ってこないという話…。
>帰ってこないだけで、レッケンベルで働いている者もいるらしい。が、やはり怪しい…。
>
>「大きな声では言えないけど、そこの土管から研究所内に入れるよ」
>貧民街で聞き込みを開始して3日目、潜入できるとの情報を得た。
>「(確証を掴むためにも行くしかない、か…)」
>土管の中を進みつつ今までの話を総合して考えていた。
>「(人体実験、失敗、残留思念体との結合…この研究所の中にいるのは元人間たち……)」
>ぴたりと足を止める。どうやらこの先が研究所の内部のようだ…。
>「…私は…彼らを倒さなくてはいけないのか…」
>頭に言霊がよぎる。
>
>『神の声を世に伝えるべく 与えられた肉体を持つ 私たちモンクは 神罰の代行者であり 神の代弁者である 私たちの使命は 神に仇名す 死ぬことさえできぬ者 愚かな者等を 消滅させること』
>
>モンク転職の際、授けられた言霊…。魂の救済では無く、あくまでも神罰…
>「…覚悟を決めてかかるしかない、か」
>はるは意を決して内部へと侵入した。
>
>
>〔三段掌!!〕〔連打掌!!〕〔猛龍拳!!〕
>次々に襲い掛かってくる人、人、人…
>「すごい数…それに…」
>彼らは皆1次職の姿をしている。だが桁違いの強さだ…。
>〔ニューマ〕〔指弾!〕〔発勁!!〕
>「ふぅ…」
>目視範囲に誰もいなくなった事を確認し、座り込む。
>「…あんまりいい気分じゃないや」
>いくら神罰の代行とは言え、事情を知った後では技が鈍る…。
>「まぁそろそろもど   
>ザシュッ
>不意に横から薙ぎ払われた。
>「くうっ…〔ヒール〕」
>とっさに避けたものの、盾は壊され左腕も思うように動かなくなった…。明らかに今までとは違う攻撃である…。
>〔〔トゥーハンドクイッケン〕〕
>…その声には聞き覚えがあった。
>〔〔マグナムブレイク〕〕
>「(そんな…まさか…)」
>ぎりぎりのところで攻撃をかわしつつ、彼女の顔を見る。
>〔〔バッシュ〕〕
>間違いなかった。
>間違うはずもなかった。
>間違えるわけがなかった。
>剣の師でもある彼女の事を…。
>彼女は紛れも無く
>「お母さん…」
>母であった。
>はるが12の頃に亡くなって以来、約10年を経ての再会。
>だがそれは望まぬ再会…。
>
>はるは攻撃しようにもできなかった。否、できる訳が無かった。
>例えそれが望まぬ再会であったにせよ、ようやく会えた母である…
>
>無音の時間が過ぎていく。
>
>再び言霊が頭をよぎる。
>
>
>拳を握り締め、構えを取る。
>「お母さん……ごめんね…」
>〔気功!〕〔気功!〕〔気功!〕〔気功!〕〔気功!〕
>気弾を生成し
>「私が父さんなら、魂の救済をできたんだろうけど」
>〔爆裂波動!!〕〔気功!〕〔気功!〕〔気功!〕〔気功!〕〔気功!〕
>さらに力を丹田に込める。
>「でも、私は神罰の代行者なの」
>その刹那〔残影!!〕間合いを詰める。
>斬撃をかわし〔三段掌!!〕
>「私には他に救う手段が無いの」
>〔連打掌!!〕
>「だからせめて」
>〔猛龍拳!!〕
>「私の手で…」
>〔阿修羅覇凰拳!!!〕
>「…さよなら…お母さん…」
>その瞬間、彼女は少し微笑んだように見えた…
>
>
>
>それが一昨日のことだ。
>一滴、涙がこぼれた。
>「…せめて、神罰ではなく救済であらんことを…」
>祈りつつ、また涙が頬を伝って落ちた…。
>



>【嵯峨 春海 (Saga Harumi)(るみ)】① [人物/Wizard]
>
>るみには二人の姉がいる。一人は騎士になり、もう一人はRogueになった。
>「お姉ちゃん、私も冒険にでるー」
>「だめ」
>「なんでよ~」
>「まだちっちゃいでしょ。もうすこし大人になってからじゃないと」
>「お姉ちゃんのけち」
>姉妹のやりとりを聞いていた父は
>「1次職はまだ早いだろうけど、Noviceにならいいんじゃないか?」
>「ちょっと父さん」
>「はるにだってわかるだろ。言い出したら聞かないのは3人そろっていっしょだからな」
>「やった~、冒険者だ~」
>姉たちの話を聞いて、いつか外の世界で冒険しようと思っていた。その第一歩を踏み出すことができて嬉しかった。
>「るみは何になりたいの?」
>中の姉であるあず姉が聞いてきた。
>「んんとね…何になろうかな?」
>「早めに決めておいた方がいいわよ。あとあと苦労するから…」
>そう言ったあず姉の後姿に影が落ちたのを、私は見てしまった…
>「明日私が、溜まり場に連れて行こうか?」
>溜まり場!はる姉が所属してるギルドの溜まり場はいろんな人たちがいると、いつも聞かされていた。せくはらする人のこととか、動かない人のkととか、すごい人のこととか。
>
>翌日、私は溜まり場に連れて行ってもらった。
>「はじめましてです。いつもお姉ちゃんたちがお世話になってます」
>「う~ん、いいねぇ、さわさわ」 
>…どうやらこの人がせくはらする人のようだ。周りからも「えろWiz」と呼ばれてるし…
>「…魔法使いって楽しいですか?」
>「楽しいよ~。こうやってさわれr[スピアスタブ!]
>…とりあえずはる姉の槍で吹っ飛ばされたのでよしとしよう。
>「あら、Wizardになるのです?」
>話を聞いていた優しそうな(でも威厳のある)お姉さんが声をかけてくれた。
>「Wizardの事でしたら何でも聞いてくださいね」 
>天使の羽のHBをつけて、とても優しそうなお姉さんだ。
>「(あんな風な人になりたいな~)私、魔法使いになりたいです!」
>「そうか、おれのようにな[ブランディッシュスピアー!]
>…さっき、はる姉にふっとばされた人が、今度はもっとすごい技をくらったようだ。
>「いい、るみ。あの人みたくなっちゃだめだからね」
>私は槍でふっ飛ばされたくないです。
>
>とりあえずはMagicianにならないといけないようなのだけど、まだ小さいと言われ、転職は先のことになった。



>【嵯峨 春海 (Saga Harumi)(るみ)】② [人物/Wizard]
>
>今日は待ちに待ったMajicianへの転職のとき。
>『じゃあ混合液をつくってもってきてね』
>どうやらフェイヨン水溶液が必要らしい。
>「はる姉ちゃん、フェイヨン水溶液持ってる?」
>「ん~持ってないけど、セーブポイントがフェイヨンだから買ってくるね」
>「ありがと~」
>-1時間後-
>「はい、これだけでいいの?」
>「うん、大丈夫だよ~。いってきま~す」
>-30分後- 
>「…ただいま…」
>「転職おめ…あら…まだなの?」
>「あのね…入れるもの間違えちゃって…[黒い液体]ができちゃった…」
>「…もういっこ水溶液買ってくるから待っててね」
>「あうぅ…」
>-10分後-
>「ただいま、買ってきたわよ」
>「…お姉ちゃん、さっきは1時間かかったよね…」
>「エ、ナンノコトカシラ。道ニナンテ迷ッテナイワヨ」
>「…いってきま~す」
>「せめて何かつっこみなさいよ」
> -40分後-
>「ただいま~、転職できたよ~」
>「おめでとう、これであなたも冒険者の一員ね」
>「ありがとう~。ギルドのみんなにも報告に行かなくちゃ」 
>-溜まり場-
>「無事転職できました~」
>『おめでと~、転職祝いにこれあげるね』
>と言って手渡される、転職祝いの品の数々。そんな中に[ギルド要請]が…
>「?このギルド要請ってどなたですか?」
>「あ~ごめんごめん。間違えて出しちゃった」
>要請を出したのは☆さんだった。
>「どうしましょう?」
>「ん~別に。入りたければ入ってい[ギルドへ入りました]」
>「よろしくお願いします」
>Majicianに転職できたし、ギルドにも入ったし、次はめざせWizardだー!
>さっそく修練度をあげてこよ~っと
>〔次回、「FW修練、迫りくる昆虫軍団」でお会いしましょう〕



>【嵯峨 春海 (Saga Harumi)(るみ)】②-2 [人物/Wizard]
>
>〔予定の変更 「ROの不思議」「SS風なので、名前付です」〕
> モンク はる  ダンサ あず  Wiz るみ  プリ 六条(りく)
>
>1・精錬の不思議
> るみ「ねぇ、お姉ちゃん。聞きたいことがあるんだけど」
> はる「何?」
> るみ「防具の精錬にエルニウムを使うよね?」
> はる「そうだよ」
> るみ「エルニウムって金属だよね?」
> はる「…説明にも『金属』ってあるしね…。それがどうかしたの?」
> るみ「メイルとか盾に使うならわかるんだけど、コートとか布地でできたものってどうしてるのかな?」
> はる「…それはあれよ。ほら、防弾チョッキみたく、繊維がエルニウムに」
> るみ「その分重くならないのはどうして?」
> はる「…ええと……横領?」
> るみ「え」
>
> あず「二人して何話してるの?」
> はる「あら、お帰りなさい」
> るみ「あづ姉おかえり~」
> はる「かくかくしかじかでね」
> あず「ふ~ん…あ~そういえば」
> はる「?」
> あず「私、前にローグやってたけど、そのときの転職試験で暗号伝えなきゃいけなかったのさ」
> あず「で、その内容が『ホルグレンは 精錬代を 横領 してはいない』だったんだけど…」
> るみ「…なんとなく怪しいね…」
> はる「精錬代は横領してなくても、エルニウムやオリデオコンを横領してるかもね…」
> あず「はる姉…何かあったのか?ちょっと黒いよ」 
>
> はる「ん~、この間 りく が本を精錬しようとして失敗したんだって。結構費用がかかったって言ってたからね…」 
> あず「…本の精錬ってどうやるんだろう」
> はる「本の背表紙じゃない?」
> あず「え」
> はる「だから、本の背表紙をオリデオコンで強化して、こう本の角でガツーンと」
> るみ「…すっごく痛そう…」
> あず「+10とかになったら、本全部がオリデオコンで出来てたりして」
> るみ「…それって本って言うのかな?」
> はる・あず「さぁ…」
>
>2・Wisの不思議
> るみ「Wisってどういう仕組みなのかな?」
> はる「ケータイ」
> あず「いや、はる姉。それはさすがに…」
> はる「でも、耳打ち拒否とかできるし、友達登録してると[FRIEND]って出るし」
> あず「せめて『魔法だ』くらいにしとこうよ」
> はる「じゃあ糸電話」
> あず「『じゃあ』じゃない!」
>
> るみ「ギルドの人と話すのはどうなってるのかな?」
> はる「1人1台ノートPCをもってて…」
> あず「待てはる姉、ケータイ以上に世界観が壊れるぞ」
>
>3・カプラサービスの不思議
> るみ「カプラさんのとこの倉庫サービスって、どこに倉庫があるのかな?」
> はる「横とか後ろの家が、実は倉庫とか?」
> あず「どこのカプラさんを通しても物引き出せるよね…」
> はる「…カプラさんのエプロンのポケットが実は、四次元ポケットで」
> あず・るみ「…」
> はる「そんな冷たい目で見ないでー」
>
>4・ミルクや果物の不思議
> るみ「ミルク売ってるけど、乳牛がいない気がするのは気のせい?」
> あず「どこかに大酪農園があるんじゃない?肉も売ってるし、野菜も売ってるし、果物も売ってるし」
> はる「お花はプロンテラの花畑からとってるのよね」
> あず「…え?」
> はる「西門のとこと南門のとこと、ヴァルキリーレルムのところと」
> あず「確かに生えてるけど…」
> はる「それとも、フローラかしら?」
> あず「いや、あれ『食人植物の花』だから」
>
>5・プロンテラとグラストヘイムの不思議
> るみ「騎士団のところで水道の虫討伐やってたよ~」
> あず「あれって一応上水道なんだよね…」
> るみ「プロンテラの人たちって、水が飲めないのかな?」
> あず「ん~…プリーストが大勢集まって『アクアベネディクタク』やってるんじゃない?もしくはセージが集まって『デリュージ』とか」
> るみ「水不足解消のためにみんながんばってるんだね」 
> 
> はる「ただいま」
> あず・るみ「おかえりなさい」
> るみ「どこ行ってきたの?」
> はる「臨公でGHまでね…そういえばプロのマークとGHのマークって似てるのよね」
> あず「そうだっけ?」 
> はる「どっちも『双頭の鷲?鷹?』に見えるんだけど」
> るみ「今度行ったら確かめてみよ~っと」


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