【-St.Sera's Temple-】

黒曜石の壁

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いつか、どこかであった、誰かの物語。



■壁画を展望できる、物語の中心へ。




>*【初心 (Syoshin)】③ [人物/Knight]
>
> 綺麗な水に囲まれた剣士の街、衛星都市イズルード。ここに一人の少年がいた。名は初心。イズルードに生まれる者は皆騎士を目指す。初心もそんな一人であった。
>「大陸最強の騎士になって、仲間を守るんだ」
>それが初心の目標であった。そんな初心の修行場所はイズルードからそれほど遠くない、海底洞窟だった。
>
> ある日、初心が海底洞窟で修行をしていると、モンスターに追いかけられるマジシャンと、その仲間達の姿があった。見ればマジシャンにアコライト。前衛職はいなかった。
>(これは助けなければ)
>そう思った初心は、モンスターを倒した。
>「ありがとうございます。おかげで助かりました」
>マジシャンにお礼を言われた。考えてみればこれが私の初めての人助けになるのだろうか。
>「いえいえ。ただ、ここは危ないので気をつけてくださいね」
>「わかりました。ありがとうござます」
>そういって、彼らに別れを告げた。
>数日後、またあの人に出会った。今度は剣士も一緒だ。私は声をかけることにした
>「こんにちは」
>「こんにちは。この間はどうも~」
>と、挨拶を交わしたとき、剣士が前に出てきた
>「こいつが世話になったそうだな。礼を言う」
>「困ったときはお互い様ですよ」
>友であり、ライバルとも呼べる男との出会いである。
>それから私達はよくパーティを組み、狩りをするようになった。どちらが早く騎士になるか競った。結果は初心の方がわずかに転職が遅かったのだが…
>
> 二人が騎士に転職した後、彼はこういった
>「俺たちの新しいギルドを作ろうと思うんだ。どうだ、入らないか?」
>もちろん、断る理由も無かった初心は、そのギルドに入ることにした。そこで彼は「ギルドの剣」、初心は「ギルドの盾」と呼ばれ、皆を守っていくことになるのであった。あの出来事が起こるまでは…




>*【初心 (Syoshin)】④ [人物/Knight]
>
> ギルドを結成し、マスターが「ギルドの剣」、初心が「ギルドの盾」と呼ばれるようになり、時間が流れた。メンバーも増えギルドは順調に大きくなっていった。さらに、国からギルドに来る依頼も確実にこなしていった。初心は充実した日を送っていた。
>
> そんなある日、マスターが
>「新しい依頼がきた。大陸の西にある古城に化け物が現れたということだ。全員で討伐に行くぞ」
>人数もたくさんいた。討伐参加人数は11人。そのせいか、我々は今回の討伐を楽なものだと思っていた。
>目的地に向かう途中初心は聞いてみた。
>「今回討伐の化け物ってどんな奴ですか?」
>「ああ。何か山羊みたいな奴とか聞いたな」
>マスターが答える。
>「山羊?楽勝じゃない?」
>そういったのはウィザードで名前は「鍵」。「菊」と呼ばれるアサシンもそれに続く
>「そんな奴、私が一瞬のうちに殺してあげるよ」
>それに入ったのが、もう一人の騎士、名前は「愁」といった。マスターとは初心よりも長い付き合いらしい
>「あまり油断はしないほうがいい。何せこれだけの数で挑むわけだからな」
>この三人は、ギルド設立前からのメンバーで、ギルドの中心メンバーでもあった。
>初心自身も相手の正体は良く分からなかったが、どこか不安な気持ちがあった。
>
> 目的地に到着した。そこはモンスターの巣窟だった。それらは強力なモンスターではあったが、難なく倒していった。どんどん奥に進む我々。しかし、肝心の化け物の姿は見当たらなかった。
>「山羊なんてどこにもいないじゃない」
>そのとき、何かが光るのが見えた
>「危ない!」
>全員間一髪で避けた。見るとそれは、蒼く光る大きな鎌だった。
>「何だあれは!?」
>「クレセントサイダー・・・まさか、討伐相手って・・・こいつか!」
>「こいつは一体何者なんです?」
>「バフォメットだ」
>「バフォメット!?」
>全員に緊張が走る。あの最強と言われる悪魔が今目の前にいるのだ。山羊が相手と聞いていたが、まさかこんな化け物が相手だったとは誰も思わなかったのだろう。
>「国もとんでもない依頼を出してくれたもんだ。しかしやるしかない」
>そのとき、バフォメットの口が動いた気がした。その瞬間凄まじい雷が我々を襲った。雷の魔法、ロードオブバーミリオンである。
>「だ、大丈夫か?」
>「菊が・・・菊が!」
>そこにあったのは変わり果てた菊の姿であった。魔法に対する抵抗力が低い菊はバフォメットの強力な魔法に耐えられなかったのである。悲しむ暇もなく、さらに鎌を振り回してくるバフォメット。必死で戦ったものの、どんどん倒されていく仲間達。あたりを見回した初心は、残った仲間がマスター、愁、鍵だけであることに気づいた。マスターが皆に言う。
>「お前たちは逃げろ。俺は死んでもこいつを倒す」
>「何故そこまで…」
>そういいかけたとき、マスターと菊は恋人同士だったことを思い出す。そうか…仇を討つつもりだ。しかし、今までお世話になってきたマスターを見捨てて我々が逃げるはずが無い。
>「何を言います。マスター一人を放ってはいけません」
>「そうだ。俺たちが死ぬとき一緒・・・危ない!」
>バフォメットの鎌が再び襲った。狙いは鍵。それを愁がかばった。鎌で切りつけられる愁。出血がひどく、助からないことは一目で分かった。
>「愁!」
>「どうやら俺はここまでのようだ…皆、生き延びてくれ…」
>愁はそれきり動かなくなった。マスターは怒りに任せ、バフォメットに突撃した。こういうときに人はとんでもない力を発揮するのだろうか。あのバフォメットと互角に戦っている。初心と鍵も援護した。しかし、初心はバフォメットに蹴飛ばされてしまった。何とか生きていたものの、全身の骨が折れており、動くことが出来なかった。初心は、そのまま気を失ってしまった
> 次に気づいたときには見知らぬ街のベッドの上だった…



>*【初心 (Syoshin)】⑤ [人物/Knight→Acolyte]
>
>見知らぬ街のベッドの上で目を覚ました初心。傷の手当はされていて、何とか動くことができる
>「気がついた?」
>声のする方をみると、そこには菊がいるではないか
>「菊!?生きていたんですか?」
>「菊って?あぁ、あのアサシンの方ですね。違います。私の名前は「劉」です」
>よく見ると、全く違う人だった。目が慣れていなかったせいだろう。初心は少し恥ずかしくなった。
>「すみません。ここはどこですか?」
>「ここはゲフェン。そして、私たちの住処でもあります」
>ゲフェンに来たのは初めてだった。
>「そうか…そういえば私は…」
>そのとき、初心は古城での出来事を思い出した
>「皆は?皆はどうなったんです!?」
>「…気の毒だけど…」
>「そんな…誰も…誰も守れなかったなんて…」
>なんということだ。仲間は全員死に、生き残ったのは初心だけだった。初心は「ギルドの盾」として、今まで皆を守ってきた。しかし今回は一人も守ることが出来なかった。初心は己の無力さを感じた。
>「仕方の無いことだ。あのバフォメットが相手ではそう簡単に他人を守ることなどできないだろう。」
>別の人の声だ。声のした方を見ると、ウィザードが立っていた。その手に持っていたのは…
>「バフォメットの角!?」
>「戦利品というやつだ。まあ、お前たちが弱らせてくれたおかげでこうやって楽に倒すことが出来たのだがな」
>そのウィザードの威圧感は凄まじいものだった。
>(この人…強い)
>初心は直感でそう思った。
>「あなたは?」
>「この人が私たちのマスターよ」
>劉が代わりに紹介してくれた。
>「そうですか。傷の手当、ありがとうございました」
>「礼には及ばん。しかし、仲間も全て失い、お前は一人だろう?どうだ?死んだ仲間のことは忘れて、我がギルドに入らないか?お前は見込みがある。ここで鍛えれば、強くなれることを約束する」
>無神経な男だ。大切な仲間を失ったばかりだというのに、それを忘れろとは
>「少し…考えさせてください…」
>「そうか。まあ、ゆっくり考えるが良い」
>
> 初心は、自信を失っていた。何をやってももう駄目な気がした。
>(皆がいない今私はどうすれば良いのでしょう…)
>初心はしばらく街をさまよった。そのとき、街の人がモンスターに襲われているのが見えた
>(助けなければ)
>自信を失った今でも、人を助ける心だけはあったらしい。初心はモンスターに斬りかかった。しかし、まだ完全に回復していない初心は、モンスターに傷を付けることもできず、反撃を食らってしまった。治りかけていた傷口が開く。
>(まずい…このままでは…)
>そう思ったとき、どこからか声が聞こえた
>「ヒール!!」
>初心の傷がみるみるうちにふさがっていった。さらに、ブレッシング、速度増加と初心は自分に力が湧いてくるのを感じた。初心はその勢いのまま、モンスターを倒すことができた
>「お見事」
>振り返ると、そこに1人の青年が立っていた。格好からするに聖職者のようだ
>「危ないところでした。ありがとうございました。」
>「いえいえ、御気になさらず…しかし、あなた無謀ですね。私には死ににいくように見えましたが…」
>「いや、それは…」
>どうも初心は見透かされているような気がした。初心は隠しても仕方がないと思い、これまでのいきさつを全部話した
>「なるほど。そういうことでしたか。お気持ちはよくわかります。死んだ仲間のこともあるかもしれません。しかし、冒険者として生きるのであれば、あなたはこれからも多くの仲間と出会っていきます。死んだ者を思いやる気持ちも大切です。まさかあなたは、これから出会う仲間もそうやって殺していくのですか?そうではないでしょう。これから先、あなたがどうすれば仲間が死なないか、それも考えてください。力だけが人を守る術ではないのです」
>「力だけでは…」
>「そうです。あなたには力ではなく、別の方法で人を助ける素質があるようです。あとは自分なりの答えを見つけ出してください。」
>初心は考えた。さっき自分自身が助けてもらったあの魔法、傷を一瞬でふさぎ、力と速さを増加させたあの魔法。初心はあのときの戦いで、その力を持った者がいなかったことを思い出した。
>(仲間がピンチでも、あの魔法なら)
>「分かりました。私は…あれ?」
>既に聖職者の姿は無かった。あの人は誰だったんだろう…
>
> 初心は劉たちがいる住処に戻った
>「戻ってきたか。」
>マスターが出迎えた。
>「はい。私をこのギルドに入れてください。ただし、騎士としてではなく、聖職者として修行をつみます」
>初心に迷いは無かった。マスターは
>「…また随分と方向が違うな…まあいいだろう。聖職者はこのギルドでも不足しているのでありがたい」
>ここに初心の原点ともいえる聖職者・初心が誕生したのである




>*【初心 (Syoshin)】① [人物/Priest]
>
> ニブルヘイム(死者の国)出身。実は一度死んでいる。生前は聖職者として多くの人を助けた。死後も人々を助けたいという願いから、再びミッドガルド王国に戻りたいと願った初心は、ある人物を探し出すことを条件に、蘇らせてもらうこととなった。
>
> ミッドガルド王国に戻った初心は、生前世話になった者と出会う。現在のマスターである。そこで初心は生前の恩を返すため、ギルドに入る決意をするのである。聖職者としてまだ一人前になりきれていない初心は、そこで日々修行を重ねながら困っている人々の救済に努めた。
>
> そんなある日、戦場でSera's Arkと出会う。どうやら、同じギルドの者らしいが、普段神殿の図書館の奥にこもっているらしく、奥の方まで言ったことのない初心はSera's Arkの姿を見たことが無かった。正確かつ高速な詠唱、今まで見たことがない強力な魔法の数々…
>(この力は…)
>この力を見極めたいと思った初心は彼女の支援を申し出る。断られるかと思ったが、快く引き受けてくれた。そこで初心は、彼女の戦闘能力、適応能力の高さに驚かされることになる。
>(間違いない。死者の王はこの人を探していたのだ…しかし本当にこの人が?今は報告をせずに、様子を見よう)
>初心はこのさき、自分が蘇るためにとんでもない契約をしてしまったことに気付くことになる。
>
> それからというもの、初心は不安な日々を過ごす。彼女が戦いに出かけるときは、支援という名目で、一緒についていく事が多くなった
>(死者の王にこの力を渡すわけには行かない)
>
> 最近初心は裏で色々と動き回っているようだが、何をしているのだろうか?ニブルヘイムで初心をよく見かけるという話が仲間の中で広がっている。それが死者の王との契約の内容に関係があるのかどうかは、誰にもわからない。まだ死者だということは誰にもばれてはいないようだが…
>(私の不始末だ。私自身で決着をつける)
>初心はある1つの決意をし、ニブルヘイムに向かった。
>


>*【初心 (Syoshin)】② [人物/Priest]
>
> ニブルヘイムへ向かった初心。死者の王が欲している力が危険なものということを知ったためである。ニブルヘイムに到着すると、真っ直ぐに死者の王の下へ向かった。
>王は大層上機嫌な様子で、初心に話しかけた
>「待っていたぞ初心。どうやら見つけて来てくれたようだな」
>「王、まさかあなたはアークの力を自分のものに?」
>「何だ、今頃気づいたのか?頭の悪い奴だ。あの力を我が物に出来れば、この世界を一瞬にして死の世界に変えることが出来る。お前は良く働いてくれた。お前のおかげで、アークだけではなく、「アルカナ騎士団」や「My World Requiem」等といったまだ我の知らない強大な力の持ち主が多数いる集団も見つけることができた。」
>「もしかして、皆を…」
>「そうだ。既に奴らを捕らえるために我が部下を向かわせている」
>「止めなければ…」
>「無駄だ、行かせはせん」
>「ならあなたを倒してでも助けに行く」
>「愚かな…何もしなければ生き延びることが出来たものを…いいだろう、まずはお前から血祭りに上げてやる。その次は…お前の仲間の番だ」
>
> 死者の王の強さは尋常ではなかった。名のある魔術師が長時間かかって詠唱する大魔法を一瞬で発動し、威力も強力である。その力の前に初心は恐怖を覚えた。しかし、初心も蘇ってから修行を続け、成長した。特に死者に対する力には特化させた。しかし、それも王の前ではほぼ無意味にだった。
>(このままではやられてしまう。どうすれば…)
>そのとき、ふと神殿で読んだ書物の記憶が蘇った。死者を一瞬で浄化する究極の魔法のことを。
>(まだ一人前になっていない私に扱えるだろうか?しかしやるしかない。)
>初心は詠唱に入った。
>「無駄なことを…」
>王はゆっくりと近づいてくる。
>(今だ)
>「マグヌスエクソシズム!!」
>最後の力を振り絞った魔法はどうやら成功したようだ。
>「何!」
>聖なる光が死者の王を襲う。建物内に響く王の声。その声と光が消えると、王の姿は跡形も無く消えていた。
>(倒した…のか)
>そう思い、初心はその場に座り込んだ。やはり反動は大きかったようだ。力が抜ける感じがする。と、同時に初心に走る激痛。見ると身体には剣が突き刺さっていた。この形はどこかで…そうだ、彼が持っていた。確か名前は…
>「オーガトゥース!?」
>どこからとも無く声が聞こえる
>「お前が苦労をして倒したのは我の幻影だ。残念だったな」
>そうだったのか…しかし、考えてみれば死者の王ほど強大な力を持った者に、いくら修行を積んだとはいえ、人間一人で敵う筈がないのだ。初心は急激に眠たくなってきた。
>(ここまでか…皆、守れなくてごめん…)
>
> 初心は完全なる死を覚悟した。過去を振り返りながら、今まで行ってきたことが正しかったのか?考えていた。そこに、誰かが私を呼ぶ声が聞こえた。幻聴かと思われたが、そうではなかった。薄れゆく意識の中で初心が見たものは
>(シーラ・クレリーさんとデジさん…か…何故ここに?)
>そこで初心の意識は途切れた。




>*【初心 (Ubu)】(番外編) [人物/Acolyte]
>
>
> 「初心」と書いて「うぶ」と読む。「初心(しょしん)」の弟の名前である。兄とは違い、幼さの残る可愛い顔をしている。実年齢よりはかなり低く見られ、弟はそのことを気にしているようだ。あと名前も…
> 「初心(うぶ)」はプリーストである兄に憧れながらも、自分自身でも戦うことが出来ればいいなと思った弟は、モンクになりたいと考えた。
> しかし、自分でお金を稼ぐことのできない弟は、装備を兄に借りて修行をする毎日だった。
>「兄さん、今日も狩りに行くから装備貸してよ」
>「どこに行くんだ?」
>「今日はオークと戦ってみようと思うんだ」
>「オークか、それならばこれをもって行きなさい」
>取り出したのは、燃えるように赤いソードメイス。アルカナ騎士団の団長に作ってもらったものだ。
>「前に兄さんにもらったチェインじゃだめなの?」
>「こっちの方が効率よく倒せるだろう」
>「うん、ありがとう」
>弟は兄に感謝し、ソードメイスも持っていくことにした。
> 兄の装備はここで絶大な力を発揮した。詳しくは知らないのだが、昔戦争をやっていたらしく、防具に関しては、人型のモンスターには特別に抵抗できるようにつくられている。
>「やっぱり兄さんの装備は強いなあ」
>普段なら絶対に倒すことの出来ないオークをドンドン倒していく。ドンドン倒して西へ西へ…景色が変わった
>「あれ?遠くまできちゃったかな?ここはどこかな」
>と、そのとき
>「人間がこんなところに何の用だ?」
>振り返ると、そこにはオークがいた。しかし、色が違う。青いオーク?しかも人間の言葉を話している。
>「え?えっと・・・それは・・・」
>初心(うぶ)は初めて見るオークに、そしてオークが言葉を話したことに戸惑っていた
>「まあいい、今日のご飯は貴様にするか」
>突然襲い掛かってきた。今まで倒したオークとは比べ物にならないほど強い。兄の装備じゃなければやられていたに違いない。初心(うぶ)も応戦するが、全く攻撃が効かない
>「俺たちハイオークは、そこらのオークとは違って、火の加護を受けているのだ。貴様の火の武器は通用しない」
>初心(うぶ)は仕方なく、チェインを取り出した。打撃戦になった。ハイオークの攻撃を、装備とヒールで何とか凌いでいる初心(うぶ)。長い戦いの末、勝利したのは…初心(うぶ)だった
>「何とか勝てたよ…でも疲れたぁ」
>休憩しようとしたとき、突然後ろから締め付けられた。しまった!と思って後ろをみると、そこには…オークレディ!?しかもその目は明らかに好意を持っているようだった。どうもハイオークとの戦いを見て、初心(うぶ)に惚れたらしい。振りほどこうにも、さっきの戦いで力を使ってしまい、とてもできなかった
>「は、離して~!」
>そんなことをオークレディが聞くはずも無く、そのまま近くの小屋に連れて行かれた。
>
> その夜、初心(うぶ)は泣きながら帰ってきた。
>「どうした?オークにやられたのか?」
>兄は聞いたが、弟は何も答えなかった。一体何があったのかは、私も語ることはできない…ただ、その日以来初心(うぶ)はオーク狩りに行くことは無かったという…
>



>*【Urara (urara)】① [人物/Knight]
>
>一人の少女が王族に近い、高名な騎士の家系に生まれた。名前はUrara。幼少の頃から動きが俊敏で、剣の才能が認められたために女としては異例の騎士の英才教育を受けた。戦いにあけくれる騎士の家系にあって、5人の兄が全員戦死してしまったこともある。
>ところが、Uraraは次第に「強さ」のみを追い求め、敵を倒すためだけの剣術に疑問を抱くようになった。
>「お父様、なぜ私は強くならなければならないのでしょう?」
>「それが王族のために戦う騎士の使命だからだ。『弱い』人間に価値はない。王族を守り、砦を攻め、砦を守り、押し寄せる敵を蹴散らすことが我々の全てだ」
>もともと自由奔放な性格のUraraには騎士としての生き方が耐えられなかった。
>「ただ強くなるための生き方は嫌だ。私はもっと自由に生きたい!」
>Uraraは旅に出た。騎士に登用される時に王様から授かった装備を脱ぎ捨て、名家の娘としての地位を捨て、冒険者となることを選んだ。
>今まで戦争をするための修行を積んだUraraにとって、王国のモンスターは取るに足らないものだった。槍と盾さえあればどこまでもいけた。旅をするうちにたくさんの仲間もできた。ある日、Uraraは少し遠出して、エルダーウィローを倒すために、仲間のアサシンとアコライトとともにフェンリル森に来ていた。それまで来たことのない狩場だったが、事前の準備は万端で、冷たい氷の力を秘めた槍が冴えた。周辺にもたくさんの冒険者がいて、戦いは順調に終えるかに思えた。
>突然、近くにいた冒険者の一団から悲鳴があがる。急いで駆けつけると、二つのパーティーが全滅していた。
>「そんな・・・馬鹿な・・・!」
>目の前には大きな二つのツノを生やした黒い影。見たこともない巨大な魔獣が数匹立っていた。真ん中に陣取る一際大きな魔獣が親玉らしく、同じような魔獣を3匹従えている。
>「こ、こんなモンスターはいなかったハズだぞ!」
>仲間のアコライトも動揺を隠せない。後に分かったことだが、これはグラストヘイムという西の廃墟の奥深くに棲む強力なモンスターらしい。誰かがエルダーウィローから出た古木の枝を誤って折り、召還してしまったのだろう。
>最後に耐えていたパーティーを助けようとするが間に合わない。巨大な魔獣は真っ直ぐにこちらに向かってくる。
>「俺の動きなら奴の攻撃を避けられるはずだ!」
>仲間のアサシンが素早い動きで巨体の懐に飛び込む。だが、敵の防御力は高く、まったく歯が立たない。魔獣の大きな目がギロリとアサシンを見下ろした。
>「危ない!!!」
>アサシンの身体が宙を舞った。炎の力を秘めた属性攻撃だ。アコライトが瀕死のアサシンを必死で治療する。Uraraはその間、仲間を守るために4匹の魔獣に立ち向かった。だが、4匹の同時攻撃に加え、炎の力に対する耐性もないため、みるみるうちに体力は減っていく。
>「私に・・・私に強さがあれば・・・仲間を守れるのに!」
>その時ほど強さを渇望したことはなかった。全滅するのは時間の問題だった。




>*【Urara (urara)】② [人物/Knight]
>
>突然、目の前に濃紺のマントが翻る。4匹の魔獣が炎の攻撃で止めを刺そうとした瞬間、誰かが盾になってくれたのだ。そのマントの主はクルセイダーだった。4匹の炎の攻撃を受けても傷一つない。とてつもない防御力の高さだ。
>クルセイダーが魔獣の攻撃を受けているところに、すかさずもう一人が現れる。ブラックスミスだ。頭には山羊のような湾曲した角の兜を被っている。巨大なハンマーを振りかざし、魔獣たちの足元に叩きつける。魔獣たちは4匹ともスタン状態になり、動けなくなった。
>「す・・・すごい!」
>Uraraはただ唖然としてその光景を見ることしかできない。魔獣たちが動けなくなったところへ、最後の一人が現れた。騎士だ。ペコペコで素早く割って入った騎士は金色の長い髪をなびかせ、白刃の長剣で、ものすごい速さの剣撃を加えた。さらに驚くべきことに、あれ程攻撃の通らなかった魔獣たちが、目に見えて大きなダメージを受けていた。瀕死の状態のアサシンも、治療を続けるアコライトも、Uraraもあまりの強さに目を丸くしていた。4匹の魔獣たちはあっという間に倒されてしまった。
>なんと、助けてくれた一団は全員女性だった。
>「大丈夫?ケガはない?」
>騎士がUraraのもとに駆け寄る。クルセイダーはアサシンの治療を手伝い、ブラックスミスは何やらカートから一升瓶を取り出し、ぐびぐびと飲み始める。
>「あ・・・あの、ありがとうございます!」
>「ふふふ」
>金色の髪と鉄製のヘルムの間から、尖った耳が見えた。普通の人間ではないのかもしれない。Uraraは仲間のアサシンの元へ駆け寄った。どうやら命に別状はないらしい。アコライトとクルセイダーの懸命の治療もあって、ほとんど回復していた。Uraraはどうしても聞きたかったことを聞くことにした。
>「クルセイダーさん、どうやったらあんなに防御力を高めることができるのでしょう?」
>クルセイダーは目を輝かせ、満面の笑みで答えた。
>「ハハハハ、カレー」
>何のことだか分からない。後に知ったことだが、大量の香辛料を使う、滋養にいい食べ物らしい。強靭な肉体をつくるために必要なのに違いない。
>「ブラックスミスさん、どうやったらあのような不思議なワザを覚えられるのでしょう?」
>「・・・ひっく」
>既に酔っているようだ。赤ら顔で、空になった一升瓶をカートにしまったと思いきや、また新しい瓶を取り出す。もしかしたらあのお酒に秘密があるのかもしれない。
>「騎士さん、どうやったらあんなに素早い攻撃ができるのでしょう?どうやったらあんなに大きなダメージが与えられるのでしょう?」
>「それはね、この剣に秘密があるのよ。この剣には素早く攻撃できる魔力と敵の防御を無効にする魔力が備わっているの。でも、秘密はそれだけではないけれど・・・ふふふ」
>全ては分からなかったが、どうやら特別な剣らしい。その後、助けてくれた三人は名前も告げずに去っていった。これはほんの僅かな時間の出会いであったが、Uraraはその後、この三人に大きく関わっていくことになる。
>Uraraはこの時の戦闘であることを学んだ。ただひたすら「強さ」を求めるのは間違いだ。その考えは今も昔も変わらない。でも、強くなければ、仲間を守ることはできない。私には知らないことがたくさんある。もっと広く世界を知り、自分の目指すべき「強さ」を見つけなければいけない。Uraraはその時出会った騎士の戦いをヒントに、槍と盾を捨て、両手で持つ大きな剣を手にすることにした。


>*【sefilia (セフィリア)】① [人物/Sniper]
>
>ハンターギルド・・・・凶悪なモンスターの捕獲から、要人の狙撃まで、様々な仕事を貰える場所だ。そして今日も、仕事を求める女性がやってきた。
>「何か、いい仕事なーい?」
>笑顔で受付に話し掛け、ハンターライセンセを見せる。そこには『シューティングスター』と書かれていた。銀の眼と華麗な速さを持つ彼女のコードネームである。すると、少し真面目な表情で返された。
>「こちらを・・・・・・。」
>黒い封筒が手渡された。要人暗殺の仕事である・・・・
>「ありがと。」
>先程までの気楽な表情はなかった。辺りに誰もいないことを確認し、封筒を開いた。セラ神殿管理者の暗殺、成功報酬 100.000.000zeny、依頼人・・・悪くないわね。
>「この仕事、やらせてもらうわ、いつものコ(鷹)借りていくわよ。」
>女性はセラ神殿があると言われているジュノーへ旅立った。
>
>ジュノーにたどり着いたはいいが、神殿を探すのには骨が折れた。広大な街にもかかわらず、不思議な魔力によってテレポートをすることができないからだ。丸一日探し回たが有力な情報もなく、結局この日は宿で休むことにした。
>チェックインを済ませて、食事を取るべくレストランへ向かった。するとどうだろう、聞き覚えのある声が耳に入ってきた。
>「ここのカレー最高!!!」
>近くへ寄ってみると、トライアンフ・・・・古くからの友であった。他にも数人の仲間を引き連れているようだ。
>「お久しぶり。」
>「おぉ、セフィじゃないか、まぁ座りなよ。皆、私の友達のsefiliaだ。」
>sefilia、それが彼女の名前だった。トライアンフは仲間に紹介した。聞くところによるとギルドを立ち上げて、貧しい民のために活動を行っているらしい・・・。
>懐かしい話もほどほどに、本題を切り出した。
>「ねぇ、ジュノーにセラ神殿て所があるって聞いたのだけど、知ってる?」
>「そこなら明日行くけど、一緒に行くかい?」
>願ってもない偶然だった、これなら怪しまれずに神殿に入れる。sefiliaは暫くの間トライアンフ達と行動することにした。



>*【sefilia (セフィリア)】② [人物/Sniper]
>
>翌朝、トライアンフ一行と共にセラ神殿へ向かった。街を外れた人気のない場所であった。なるほど、見つからないわけね・・・sefiliaは昨日のことを思い出して苦笑した。
>中に入ると、病や飢えに苦しむ人の姿が見える。そして中央に、その人々の介抱を行っている女性がいた。
>すかさず、尋ねた。
>「あの方は?」
>「セラ、この神殿の管理者よ。」
>今回の仕事は思ったより簡単そうね・・・そう、神殿は防壁があるわけでもなければ、彼女の護衛がいるわけでもなかった。sefiliaは不適な笑みを浮かべた。すると、後ろから声が聞こえた。
>「ようこそ、セラ神殿へ。」
>管理者である、sefiliaはとっさに平常心を装った。
>「こんにちは。彼女の知り合いでsefiliaと申します。」
>トライアンフを探すと同時に、他の一行の行動も観察した。一行はセラに代わり、参拝者の介抱を行っていた。
>今なら間違いなく始末できる!sefiliaが背中の弓に手をかけた時だった。
>「その鷹さん、随分なついてるけれど・・・お名前はあるの?」
>拍子抜けた質問に一度手を下ろした。
>「レンタルですから・・・でもいつも、このコ借りてますけどね。」
>「でしたら、付けて差し上げたら?お名前。」
>既にsefiliaに殺気はなかった。
>少し考えていると、介抱を一通り終えたトライアンフ一行が集まってきた。しまった、完全に飲まれてしまった。自分の不覚さに後悔したが、どこか暖かい空気が彼女の中には残っていた。
>
>その日は神殿に宿泊することになった。トライアンフ一行、セラと共に楽しい時を過ごした。トライアンフは尋ねた。
>「私たちは暫くここに残って活動するつもりだが、どうする、セフィ?」
>「そうね、手伝えることがあるなら私も残ろうかな?」
>「そう言ってくれると思った、明日からはこき使うからね。」
>トライアンフは嬉しそうに他のメンバーへ伝えに行ったが、勿論sefiliaは隙あれば計画を実行するつもりであった。
>sefiliaは神殿内の一室を借りて、コーヒーを片手に外の景色を眺め呟いた。
>「これで最後なのよ・・・・。」
>彼女の瞳は哀愁を漂わせる輝きを見せていた。



>*【sefilia (セフィリア)】③ [人物/Sniper]
>セラ神殿での生活も1週間が経とうとしていた。sefiliaは計画を躊躇っていた。どうしても、この環境を自分の手で壊すことができなかったのである。
>しかし、そんな時間も長くは続かなかった。トライアンフ一行は他の依頼もあるとのことで、拠点のプロンテラに戻るという。sefiliaも一緒に、と誘われたが、暫く神殿に残って考えたいと伝えた。
>「寂しくなりましたね。」
>セラの言葉にsefiliaは共感し、ただ頷くだけであった。
>
>その夜、sefiliaはある酒場に向かった。フードをかぶった男の横に座った。
>「急に呼び出しなんて、何かあったの?」
>「依頼の方はどうなっているかと思ってな。」
>「調査中よ、何か問題でも?」
>「慎重なのもいいが、手早く片付けてもらえると助かるんだがな。」
>「数日中に結果を出すわ。」
>「期待しているよ。」
>sefiliaは話が終わると、すぐに席を立ち去った。
>
>次の日、sefiliaに客人が訪れた。見慣れないロードナイトであった。
>「こんにちは、あなたがセフィリアさんね。」
>渡された名刺を見ると、『アルカナ騎士団 団長シーラ=クレリー』と書かれていた。sefiliaは自分の正体に気が付かれたのかと警戒した。
>「騎士団の方が私に何のご用でしょう?」
>「知り合いに聞いて、あなたをスカウトしに来たの。どうですか、一緒にここの人々や大切な人を守りませんか?」
>きっと、トライアンフ一行が自分の身を思って紹介してくれたのであろう。しかし、その思いに答えることは出来なかった。
>「私は一人で依頼を請け負って、今までやってきましたから。その様な場所ではお役に立てません、ごめんなさい。」
>それはまるで、自分にも言い聞かせるかの様であった。
>
>その日の晩、sefiliaは弓矢を持ち神殿を出た。そして、神殿の中央が捉えられる大木の枝に腰を下ろした。
>「クロノ、今日も頼むわね。」
>sefiliaは鷹に話しかけるが、元気はなく動こうとはしない。
>「私だって・・・・でも、こんな辛いのもこれで終わりだから。ね、お願い。」
>しぶしぶにクロノも所定の場所に着く。そして、セラが毎晩祈りを捧げている時間になるのをただ待つのであった。



■壁画を展望できる、物語の中心へ。

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