#14 「振り党☆カナ」!でも矢倉かな!?(2008.10.01)



亀さんとのリーグ戦を終えたその日、興奮冷めぬまま高橋さんとの
リーグ戦に突入した。

やはり初手合い。居飛車党らしいが、はたして…。






図は駒組みが終わったところ。

居飛車穴熊を警戒して早めに3六歩を突いたのだが、△5五角と出られ、
仕方なしに矢倉に組んだ(美濃のまま▲3七桂などとすると▲4六歩と突けないため
後々桂頭が受けにくくなる)。

後手はミレニアム風で先手の角ラインから避けてるのに対し、先手は後手の角ライン
がもろに利いてる形。さらに、6五歩がやや伸びすぎの感があり、ここでは後手の作戦
勝ちであろう。

ここからは、後手の角道を活かしつつ、△4二銀右、△2二銀、△3一銀右、と固めて、
△2四歩、△2五歩とされた方がこちらとしては嫌な展開だったのだが…。






後手から△6四歩と反発し、さらには△9五角と角交換を強要してきたおかげで、
先手玉は角ラインの恐怖から逃れ、さらには銀が進出、桂馬も跳ねるなど全軍が
躍動しやや先手ペースとなった。

ミレニアム囲いに対しては桂頭が弱点となることが多いので、
これから先手としてはそこを攻めていく方針となる。
また、端の弱点も目に付く(万が一端攻めに失敗して反撃を食らっても矢倉囲い
は美濃囲いに比べ端は強い)。






△6四銀、▲6一角、△8四飛、▲7五歩、△7七角(△同銀は▲5三桂成、△同金、
▲6二飛成)、▲6九飛、△8八角成、▲3五歩、△7八馬、▲6六飛、△3五歩、
▲5六歩となり上図。

手順中、▲5六歩で馬のききを遮り、次の桂頭への歩打ちが受からない
格好となった。これがあるから、後手は3五歩を取るべきではなかった
といえるだろう。






後手は桂頭を攻められて忙しくなったため、飛車を切り△5八銀の飛銀両取り
を決めてきた。▲3九飛と逃げても先手良しの気がするのだが、棋風のためか、
飛車を逃げずに攻めることにした。

上図では、駒割りとしては先手の銀損だが、3三の桂が0手で取れる上に、
後手は6九の銀、8一の桂が働いていないのでやや先手良し。








▲1五歩、△7八飛、▲1四歩、△1二歩、▲3三歩成、△同馬、▲2五桂、
△2四馬、▲3四歩、△6五銀、▲3三歩成、△同金、▲同桂成、△同馬、
▲6二龍、となり上図。

手順中、▲1四歩に対しては△同歩と応じられた方が嫌だったかもしれない。
一手で端をつめたのは大きい。(攻めては後手の玉が端に逃げ出すのを防ぎ、
守っては先手の玉が将来下から攻められたときに詰めにくい)

また、▲3四歩では実はダイレクトに▲3三歩が効く。▲3三歩に対して
△2二金と逃げるのは、▲5二角成、△同金、▲同龍で後手玉に受けがない。

後から見返すと先手優勢ではあるが、実を言うと指してる時はそれほど
良くは思っていなかった。






後手から最後の悪手、△3六桂が出て、最後は一手勝ちを決めることが出来た。


上図は感想戦で問題になった局面。

本譜は▲3四歩に対して△9九馬となったが、▲4三金と詰めろを見せた
後は一手一手となってしまった。

そこで▲3四歩に対して△4四馬はどうかということになったのだが、
△4四馬、▲3三桂、△同金(△2二玉は△2一金)、▲同歩成、△同馬、
▲3四歩、△3五桂、▲4八金打(▲3三歩成は△3八飛成)、△4七桂成、
▲3三歩成で先手の勝ち。

後から検討しても他に後手に思わしい手が見つからず、上図では先手勝ちに
なっているようだ。




まとめ

逸機

疑問手
42手目△6五歩
48手目△8六歩
83手目▲3四歩

悪手
62手目△3五歩
90手目△3六桂

好手
24手目△5五角



この対局の棋譜はコチラ

最終更新:2008年10月01日 22:30