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腰痛について2

最終更新:

omisono

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腰痛についての第二段です。

腰痛は、腰周囲の筋肉が硬くなってしまいます。誰しも硬さがあるのを確認し、指で押さえると気持ちのよい圧痛があったりします。

しかし、圧痛を押さえることで腰痛がよくなるでしょうか?

気持ちがよいだけで治る訳ではありません。

治らなくてもついつい押さえてしまうのですが、それは腰の血流が悪くなっているからだと考えられます。押さえると一時的に血流がよくなり気持ちがいいのです。

それならば腰の血流をよくしてあげればよい訳なのですが、なかなかよくなりません。

そこで考えて欲しいのは、腰の生理的な位置関係です。

正しい位置になれば、血流はよくなるはずですが、正しくない位置にあるために血流が悪くなっている訳です。
そのことを考えないで闇雲に押さえたり叩いたりしても、痛みが楽になる訳ではありません。逆に余計に強く押さえないと楽になった気がしなくなってしまうという悪循環に陥ってしまいます。

本来腰の生理的な位置は思っているより前にあります。ほとんどの腰痛の人が椅子に座ると腰の位置が後ろになり尾骨付近に体重が乗ってしまいます。

この位置関係を変えるだけで腰の位置はよくなり血流障害がなくなります。ただ、腰の痛みがある人に正しい位置をさせると余計な痛みがでるような誤解をし、あの強烈な痛みを思い出してしまうかのようにして怖がって、なかなか前に突き出すようには座れません。

 ここが腰痛が治るための一番大きなポイントです。生理的なカーブを保っていれば痛みが起こることは殆どないはずです。何故なら血流が阻害されていないからです。血流が阻害されていないということは、組織が活性化し、常に新しい組織に入れ代わり、柔らかい筋肉の状態を保っているということを示しています。



坐骨の前の方で坐るようにすれば
基本的に腰痛はなくなりますが、尾骨付近で坐ってしまうのが常です

姿勢は正しくないといけないと誰しもが思っているのですが、なかなかそれができないのは、正しい姿勢は、疲れると勘違いしているからです

つまり、脳神経が思いきり誤解しているのです。

脳神経は、意識と連動し、精神とも密接な関係があり、無意識の行動とも関係していますが、意識の改革をしなければ、腰痛の克服はありえないといえる程、神経の作用と大きく関係します。その元になっているのは、恐怖です。腰が抜けると恐怖を感じます。それは立てないという恐怖です。狩猟民族であろうと農耕民族であろうと立てないということは、死を直接イメージする働きがあり
、不安と恐怖から逃れようと自然にしてしまいます。腰痛が怒りであるという根拠は、こういうところからもきているのではないかと考えられるのです。

血流もよくなり、組織が活性化する訳ですから疲れるはずはないのですが、尾骨付近で坐った方がリラックスしていると勘違いしているのです。

リラックスするということは、気持を落ちつかせることだけではなく、肉体的に負担の少ない位置を取り続けることです。肉体に負担の少ない位置は重力になるべく逆らわない位置のことをいうと思います。
腰が引けて、尾骨付近で坐っていれば、重力の影響を大きく受けるはずなのです。

正しい姿勢をしていると重力の影響を最小限に抑え、身体は楽にならなければならないのですが、正しい姿勢をしていると身体が疲れると感じるのは、正しくない姿勢を正しい姿勢だと誤解しているからに他なりません。

このことが身体で理解できれば腰痛だけでなく、様々な病気を克服する起爆剤になるのです。

たかが腰痛、されど腰痛なのです。

腰はすべての要だといわれてはいますが、腰の位置を正しくし、身体の状態を変化させることを知っていないと本当の意味で腰が要だと体感することはできません。

それを体感することができれば、言葉でいわれている程、単純なことではないと気づくはずです。

私が必ず姿勢のことをいうのは、そういう体験があるからです。

使っていない筋肉を使わなければならないといわれますが、どこをどう使っていないのかを知ることなしに、ただ運動だけすれば良いと考えている人も少なくないと思います。

歩行も間違えた方法をやれば必ずどこかに負担がかかります。正しい歩行をしなければ決して健康に良いとは限りません。

スポーツ選手は、意外に足の指が硬くなっている人も多くて、足や腰の筋肉の使い方にバラツキがある人が殆どなのではないかと思います。

身体の使い方を考えないで使っていればいつかは破綻します。破綻すれば休まなければならないので、技術の向上はありえません。

正しく行えば、センスのない人であっても、ある程度のところまでいける可能性があります。身体を意識的に使う訓練をしていくことで、余計な怪我をしなくてすめば、それも一つの技術なのではないかと思います。

スポーツの中でも、そういう訓練があっても良いのではないかと思いますが、その要が腰にあります。腰の状態知る。動きや機能をしりながら使うということはとても大事なことだと思います。

簡単に原因のわかる腰痛もあれば、よくわからない腰痛もあります。腰の穴はこことか書いてある書物は沢山ありますが、決してそれが万人に適応するかどうかはわからないのです。

プロでも探すのに苦労する原因をこの穴を刺激すれば治るなどとかかれているものは、よく注意して読まなければなりません。

ただ、正しい位置がとれれば自然に治ってくるものなので、基本的なことをしっかりやっていれば殆どの腰痛は楽になってくるはずでず。


それでは腰痛の時のでてくることの多い圧痛点を図示してみたいと思います。

前面から見た腰痛のよくあらわれる圧痛点
側面から見た腰痛のよくあらわれる圧痛点
後面から見た腰痛のよくあらわれる圧痛点
足の裏からみた腰痛のよくあらわれる圧痛点腰痛時によくあらわれる圧痛点です。主に左側の腰痛の場合にあらわれる圧痛点です。

足の裏から頭までありますので、これらを参考にして、押さえたり叩いたりしてみて下さい。
圧痛や皮膚の硬さなどを感じると思います。

これらの反応点が消失すれば、腰痛は徐々に緩解方向に向いますが、慢性的な痛みの場合、これらの圧痛点以外にも多数の反応点がでています。

例えば前頚部には、腰を前に曲げた(前屈)時にあらわれる圧痛点があります。

手背や手掌にも圧痛点や反応点があり、手首にも詳細な圧痛点が存在します。


急性の腰痛であっても、全体的な治療というのは非常に重要になります。全体の調整ができてこそ、局部の治療が適応になったりハッキリ明確になったりします。

腰腿点という手背にある穴も全体の治療を行った後であれば、非常に効果の高い穴です。通常の腰腿点の位置以外にも手背から手首まで治療点があり、示指と中指の間にも反応点があります。

ここに刺激をかけながら、腰をあげて左右に腰を動かす運動をするだけで痛みが徐々に楽になってきます。

痛みから逃げるのではなく、痛みが少しだけでるような動きを徐々に行っていくことで、強烈な痛みを除痛させることができます。





つづく…

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