ポークちゃん

 

       蟲:2008/05/23(金) 18:57:53

                                                                             .
本日の午前中。
突然の社長来訪。
最初は普通に仕事の話をしてたんだが、突如社長に呼び出される。


社「蟲くん、ちょっと・・・私と一緒に、別室に来なさい。」

俺「えっ!? は、はい・・・。」


な、何だこれ!?
今まで社長とマンツーマンで喋った記憶など、殆ど無いぞ(汗)
堅物で有名な社長が、世間話する為に わざわざ別室に呼ぶ訳ないし・・・。
まさか早くも早苗さんとの噂が広まったのか!?
いや、それはいくら何でも早すぎる。
じゃあ一体何やらかしたんだ俺!?
会社の備品をパクりまくってるのがバレたか?
それとも仕事中に落書きしてるのがバレたのか!?
いやまさか・・・仕事中にオ○ニーしたのがバレたとか!?!?
やっべぇ、あんなのバレたら一瞬でクビだぞ!!(汗)
いかんっ、心当たりが有りすぎるっ!!(滝汗)

全身からブワァーッと汗が流れる。
心臓が早鐘の様に脈を打つ。
足がガクガク震える。
頭の中を「クビ」の二文字が飛び交い、倒れそうになる。

なっ、何で誕生日前日に こんな事に・・・(汗)
頼む、夢なら どうか覚めてくれ orz


社長に誘われるまま、別室へ連れていかれる。
振り返った社長が、俺に問い掛けた。
社「蟲くん。 きみに一つ聞きたい事がある。」


俺「ゴクリ。 なっ、何でしょうか・・・(ガクガクブルブル)」


社「きみ、現在 付き合ってる女性は居るのかね。」


俺「は・・・はぁ!? 彼女・・・ですか?」


社「うむ。」


なっ、何だこの状況は?
何で社長に、いきなり彼女の有無を聞かれるんだ?
まさかウホッな方だったのか??(汗)
嘘を付くのは苦手なので、正直に打ち明ける。


俺「いえ、付き合ってる人は居ません。 ・・が、最近紹介で、とある女性と食事しました。」

社「ほう。」

俺「でもまぁ、会ったのは一回だけで、次が有るかは分からないのですが。」

社「そうかね。 じゃあ丁度良かった。」

俺「???」

社「蟲くん、実はお見合いの話が有るんだが・・・」

俺「えええええ!!!」

社「お相手は、とある学校で教師をしている。」

俺「教師・・・ですか。」

社「○○という校長先生を知ってるかね?」

俺「はい、存じております。 仕事で2~3度会った記憶が・・・喋った事はありませんが。」

社「ふむ。 実は今回の話、彼が持ってきてくれたのだよ。」

俺「そ、そうなんですか。 それはそれは、こんなつまらぬ人間を気に掛けて頂いて・・・。」

社「で、どうかね。 私の顔を立てると思って、見合いしてくれんかね。」

俺「いや、はぁ・・・それは有り難い話ですけど、しかし一応、例の女性が・・・ゴニョゴニョ。」

社「付き合ってる訳ではないんだろう?」

俺「はい。」

社「蟲くん、良いかね。 男というのは~・・・」


~以下5分ほど、社長の「男論」が繰り広げられる。


社「・・・分かったかね。 お見合いしてくれるな?」

俺「はい、謹んでお受け致します! (;´Д`)」



・・・という訳で、アレだ。
またもやお見合い話が来た。
しずちゃんの話がほぼダメになって 凹んでたところに、
降って湧いた様な今回の縁談。
まさに捨てる神あれば拾う神ありだな。

まぁ一つ問題なのは、今回の話を断ったら・・・
社長の顔を潰し、更には某学校の校長の顔をも潰す事に・・・(汗)

そして去り際に社長が言った台詞・・・

「今回の相手、『ぽっちゃり』してるらしいぞ。」


・・・いやまぁ、ぽっちゃりしてる子は好きだけど、
わざわざそんな情報だけが来るか?
ぽっちゃりというよりは、ぼってりとしてそうな・・・(汗)

ま、まぁ これは色んな意味でチャンスだ。
近い内にお見合いに行く事になると思うので、報告はまた次の機会に・・・。
                                                                              .
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この社長の「ぽっちゃり」発言が破門を呼ぶ。
そして、見合い当日の深夜、蟲からの報告が。

 

                                                                                 .                                                                           

       蟲:2008/05/28(水) 22:00:54

                                                                              .
不肖蟲、只今帰還いたしました。

本日6時半、鴨島町某喫茶店~

雨空の下、駐車場に車を停めると、店に駆け込む。
ちょうど店の入り口付近で、向こうから来た、
丸々とした女性と、バッタリ出くわす。

・・・あん? 何だこのブタ、入るなら さっさと入れよ。


女性の後に続いて入店。
傘を畳んでいると、先程の女性が、店員に告げる。


女「あのー、○○って名前で予約してると思うんですけど」


・・・。


えっ?


あれぇぇ~~っ、どこかで聞いた校長先生の名前だなソレ!!(汗)
ま、まさか・・・(滝汗)


店「2階の席となっております。」

女性はドスドスと階段を上っていった。


・・・。


いや、ハハハ、これは何かの間違いさ。
こんなのって酷すぎる。
今のはきっと、空耳に違いない。

現実として受け止める事ができず、0.0001%の期待にすがり、店員に聞いてみる。


俺「あのー、○○って名前で予約してると思うんですけど」


店「2階の席となっております。」


俺(で、ですよねぇ~・・・ orz)


ヨロヨロと2階へ上ると、そこには笑顔の校長、そして隣には、先程のブ・・・女性の姿が。


校「やぁ蟲くん、ここだよ!!」


俺(・・・やっぱりね orz orz orz)

いくら何でもこれは酷い。
野球の試合開始1秒後に、コールド負け食らった様な気分だ。

とりあえず簡単な自己紹介を済ませる。
どうやら2コ年上の人らしい。

死んだ魚の様な目をした俺を尻目に、
校長のテンションは、いきなり最高潮。


校「いやぁ~、まぁ二人はこれを機に、『ボーイフレンド』と『ガールフレンド』といった感じでね!」


校「蟲くんは痩せてるし、ポークちゃんはぽっちゃりだし、お似合いだと思うなぁ!」


校「私は見る目があってね、二人は結婚したら相性バッチリだと思うよぉ!!」


・・・などと、KYな発言をひたすら繰り返す。
もうこれ以上、危険な台詞はヤメレ orz


やがて料理が目の前に運ばれてくる。
俺はもう、ただひたすら(帰りたい)という一心で、
すさまじいスピードでカレーを食べる。

これは夢だ・・・悪い夢だ・・・現実なんかじゃないっ・・・!
一刻も早く、この針のむしろ状態から抜け出すんだっ・・・!!

うわごとの様に繰り返し、必死でカレーを掻き込む。
日頃 小食で、食うのも遅い俺だが、今日ほど必死に飯を食ったのは初めてだ。

そろそろカレーを食い終えそうなところで、
既にハンバーグを平らげた校長が、衝撃の発言をする。


校「まぁ邪魔者はそろそろ退散するよ。 あとは若い二人で、心ゆくまで話してよ! ね、蟲くん!!」


高笑いをしながら、校長は下の階へと消えていった。


もう・・・ホント・・・
すいませんでした! すいませんでした! すいませんでした!
生まれてきて本当にすみませんでした!!
どうか神よ、私の存在を今すぐ消し去りたまえっ・・・!!(涙)

後に残された俺とポークちゃん。

どうやら彼女とは同じ中学校だったらしく、
共通の友人や知人の話で盛り上がる。


・・・って盛り上がってる場合じゃねェェェーーーー!!!(汗)


いかん、ホント俺の悪い癖だ。
可愛い子とは全然喋れないくせに、
好みじゃない子とは、必要以上に喋りまくってしまう。
ダメだ、今まで何度同じ失敗を繰り返してきたと思ってるんだっ・・・!
もう同じ鉄は踏まないぞっ・・・!


いきなり路線変更を決意。
タバコをバカスカ吸い始め、ニコチンを周囲に吹き散らす。
更に鼻から「フーッ」と煙を吹き出し、最悪の印象を植え付ける。
そしてトークでも、最低の蟲を前面に押し出す事に。


ポ「蟲くんは、休みの日には、いつもどんな事してるん?」


俺「そうっすねぇ~、朝から晩までパチンコ屋に入り浸ってますねぇ~。」


ポ「そ、そうなん・・・。 勝ってるん?」


俺「いや、負けまくりっすね! めっちゃ借金してます! フヒ!w」


ポ「止めようとは思わんの?」


俺「ぜんっぜん思わないっすね! いずれは仕事辞めて、パチプロになるつもりッス!!」


ポ「へ、へぇ~・・・。 ・・・で、普段はどんな事してるん?」


俺「パチンコ以外っすか? そうっすねぇ、いつもインターネットしてます!」


ポ「へぇー、凄いね、インターネット!!」


俺「いや、掲示板見てゲラゲラ笑ったり、エロいサイト巡ったり、そんなのばっかですよ!(←実話)」


ポ「そ、そうなん・・・。 もしかしてオタク?」


俺「オタクなんてモンじゃないっすよ!w 半引きこもりでぇ~す!!w(実話)」


ポ「ふーん・・・。」



・・・とまぁ、こんな最悪な会話を延々としてました。
すまんなポークたん、本当に悪かったと思う。 スマンかった。
でも俺も生き抜くためには、これしか方法が無かったのだよ・・・!
許せよ、乙女っ・・・!(涙)


気の遠くなる様な時間が過ぎ、ついに8時半、閉店の時刻を迎える。



ポ「この後、どうする?」


俺「いやぁ~、インターネットするんで、帰ります! そんじゃお疲れ様!」


そのまま脱兎の如く逃亡。

そして現在に至る。


いやねぇ・・・ハハ。 何と申しますか。
「ぽっちゃり」と聞いた時点で、俺にもオチは読めてたんだが・・・。
予想を遙かに超えるインパクトでしたよ・・・。

・・という訳で、今後も当分、独身生活が続きそうです・・・ orz
                                                                              .
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この最低な現場を住人の1人に見つかったり・・・

 

                                                                                 .

       (。・ω・)ノ゙ ナナシサン:2008/05/30(金) 14:41:36 

                                                                                 .   

   一昨日鴨島の花○豆で彼女と晩飯を食ってたんだが・・
   あの針金みたいな男が蟲で全方向から丸い物体がポークだったのか???

                                                                             .

                                                                             .

    審判の日

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       蟲:2008/06/02(月) 13:44:33
                                                                              .

ポークたんとのお見合いの件、解決したと思ってたのは どうやら俺だけだったヨーダ orz
今朝 職場に、校長先生から電話があった。

校「蟲くん、先日の返事を聞かせてほしいので、携帯に電話をくれたまえ。」

俺「!?・・・は、はい。」


ぐはぁっ、勇気を出して社長には意向を伝えたんだが。
校長先生までは、まだ話が行ってなかったのか(汗)

急いで別室に籠もり、校長先生に電話を掛け直す。


俺「先般は私ごときの為に御足労いただき、誠に・・・」

校「で、どうなのかね。」

俺「え゙っ!? いや、その、えぇと・・・。」

校「いやね、ポークさんは、君を気に入ったらしいのだよ。」

俺「はぁ!?」

校「是非もう一度蟲くんに会いたいと言ってるのだが。」



な ん で や ね ん ! ! !



思わずホントに、電話口で叫びそうになった。
もうマジで馬鹿じゃねーのかポークたんはよ!!
俺だって心を痛めながらもあんな酷い態度を取ったのに、
ぜんっぜん伝わってねーじゃねぇかよ!
仮にも教師なんだから、読めよ!!! 空気を!!!!
あの日の俺の頑張り、まるで意味なし orz
つーかお前はアレか? マゾか??
あんな態度を取られると、逆にグッとくるのか? あ? な?
ヲイ、何とか言ってみろよポークたんよォォォオオオ!!!(涙)


校「で、どうかね。 もう一度会ってみないかね。」

俺「はぁ・・、その・・何と申しますか・・・」


もうダメだ。頭がクラクラする。
何でいつもいつもこうなってしまうんだ。
これがつくしちゃんと別れた報いだというのか。

しかしこれは予断を許さぬ状況。
ここで断り切れず、ズルズルとポークたんと会ってたら、
気が付きゃゴールインなんて事態も起こり得てしまう。
それだけは・・・避けなければならない!!


俺「・・・その・・(ゴクリ)。」

校「ん?」

俺「ポークさんは、タイプじゃないといいますか・・・(ドキドキ)。」

校「気に入らないのかね?」

俺「いや、そうではないのですが、でも、ちょっと合わないかな~と・・。」

校「まだ1回会っただけだろう? 次はお酒でも飲みに行ってはどうかな?」

俺「し、しかし・・・。」

校「ポークさんは気に入ってるのだよ。 私の顔を立ててはくれんかね?」

俺「ぐっ・・・! うぅっ・・・」


おお神よ、私が一体何をしたというのか。
何で・・・何でこんな事にっ・・・ orz
ここで校長先生に「NO」と言い放ってしまうと、
今後の俺の人生に、色々と影を落としかねない。
俺が最も恐れていた、最悪のパターン。

・・・が、もう引き返せない!
ここで2回、3回と会ってたら、本当に断れなくなってしまう!!
情けを捨てて、決別せよ! 全てのしがらみから!!
非情の鬼になるのだ、蟲よ!!!


俺「ひ・・非常に申し上げにくいのですが・・・お断りさせていただきます。」

校「そうかね。 ・・・残念だよ。」

俺「誠に申し訳ございませんでした。」


涙目で電話を切る。


くっ・・・。
これが安易に見合いを受けてしまった代償なのだ。
もう精神的にボロボロ。 今すぐ泣いてしまいたい。

しかし・・・胸を張れ!
泣きたい時こそ、胸をっ・・・!
                                                                             .
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最終更新:2022年05月23日 10:42
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