I:"SI HOC FAS EST DICTV"


気象予報士の勉学を進めながら,時折ラテン語をたしなむ.
語尾変化の法則性さえつかんでしまえば,学ぶのにこれ以上素晴らしい言語はないように思える.数学よりは残念ながら頂点を譲るわけだが.

"もし言っても許されるのなら"

このページをどういったものにするかは,実のところまだ決めていない.
それだけ,ラテン語について思うことが沢山ありすぎて混乱しているところもあるのだろう.

まだ私はラテン語を完全に学んだわけではない.しかし,初歩的なつまづきを克服している.言語の海に飛び込んだばかりなのだ.

(17/03/14)

II:TEMPESTAS NON VENIAT


コンビニでは、店員と客を隔てるビニールが張られ、いっそう客の声は届かないようになっている。少年たちは、ニンテンドースイッチで遊んでいる。何をプレイしているのだろう。会話は聞こえない。

春の嵐が、来ようとしていた。とてつもなく、激しい嵐だ。
私は彼女を拒む、「おお、テムペスタよ」と。

「私はあなたが女神であることを先ほど知った。嵐、というのはラテン語でtempestasといい、名刺の性は女性であることを。しかしそういうことを知ってもあなたは、なおも強く吹き続け、草をなびかせ、旗をなびかせ、心をなびかせる。いっそうにひるまず、地上の全てを動かしたまい続ける。その様子はなんと心強きさまというもの!叶うものなら、私も見習いたいものです」

私はここまで一気に言うと、諸手を天に向け、叫んだ。

「しかし、テムペスタよ。私は静穏を好むのだ。静穏だって草をなびかせ、旗をなびかせ、心をなびかせます。静穏だってひるまず、地上の全てを動かしたまう。それもまた、心強きさまというものです。ですから、あなたは、静穏ではなびかせられないものを流してくだされ。この星をいま蹂躙しようとしている恐怖を、なびかせてくだされい。まことに勝手な願いであることは十分に承知している」

tempestas...
1時間、期間;日、季節、時代
2天気、天候
3悪天候、嵐
4嵐、混乱
5天候の女神

(20/04/12)

(続く)





最終更新:2020年04月12日 17:17