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おまつりかいさいちゅう(癖毛爆男の手記


そんな看板を被った(?)猫妖精を見て、やっとついたと安堵の息を漏らした男がいた。

「・・・賑わって・・・いるのか?」

そこを訪れたその男、わんわん帝国の出来立てほやほや国家『アウトウェイ』に所属する自称ジャーナリストの癖毛爆男の最初の一言はそれだった。

それは数日前に話が遡る。

アウトウェイは立国後すぐに色々なトラブルがあり、混乱していた。
そんな中、藩王が唐突に言ったのだ。

『癖毛』
『なんだ、藩王』
『祭り、好きか?』
『・・・は? いや、嫌いじゃないが・・・』
『そうか、なら、行ってこい』
『ちょっと待て、まず何処に行けと・・・』
『ここ、んじゃ、レポート期待してるわー』

と、一枚の紙を手に流れたり流されたりしながら、ついに無名騎士藩国のお祭り会場に着いた癖毛爆男。

とりあえず、長旅の疲れを一服、煙草を吸って癒し、それを携帯灰皿にもみ消す。

(以下、協賛藩国の出店を見て
そのまま、祭りの会場を歩いて、玄霧藩国が出していた出店で、饅頭を買う。
決して、売り子の可愛い笑顔で買ったわけではない。俺は腹が減ってたのだ。

 ・・・十種とは、どういう意味なのだろうか?

ふと、そんなことを思ったが、後で食べれば判るだろうと、それを鞄にしまう。

ふらふらと会場を歩き回る中背でガタイの良い癖毛の男。
周りが何故か怪しい目で自分を見ているのは気のせいだと思う。

実はもらった紙の末尾に「うちの空もなんか出品したらしいから、ついでに見てこいよ」とも書いてあった。

「・・・そう言えば、なにを出品したのかすら聞いてないぞ、俺」

見てみれば、店は確かにそれほどないが、人は賑わっているようだ。

(以下、イラストを見て
微笑ましく、肩車で小さな子と歩いている人。

猫妖精は素直に可愛らしいな、と思った。

姉妹だろうか、楽しそうにお面をつけて歩いている浴衣の女性が二人。

 ・・・『げる』ってなんだ?(滝汗

はっぴを着た女性の女性がカラー・・・いや、やめておこう。

しばらく歩くと・・・ん? さっきの・・・はっぴを着た女性が・・・たこや・・・いや・・・デカ
イ、でかいぞ、それ・・・待て、それはたわしや・・・

 ・・・ごほん。

とにかく、この様に祭りの会場には意外に人も店もあった。最初に感じた閑散とした雰囲気は気のせいだったのだろう。

そして、向かうは・・・

『燃えろ! 俺の私の黒曜コンテストゥ!!』

で、ある。

というか、よく考えたら技族である空さんが出品しているのは多分、ここであろうとなぜ、気づかなかったんだ、俺・・・

向かった会場。そこは・・・壮観であった。
様々な黒曜やアビシニアンが思いのまま、戦争や戦闘とは全く関係ない配色で塗られ、展示されていた。
まるで子供の塗り絵のように、思い思いに塗られたアイドレスは何故か、頬をにやけさせる。
私は誘われるまま、そのコンテスト会場に歩いていく。

(以下、コンテスト絵を見て
温泉マークが書いてあるアビシニアンは「これは・・・何処で使うんだろうな?」と、思わず笑いがこぼれた。

まっ黄色でマスタード賞なる物を取っていたアビシニアンは、本当に黄色かった。ビックリするくらい、黄色かった。

 ・・・このモスグリーンに塗られた黒曜は森林戦なら・・・いや、無粋なことは考えずに、楽しもう。

また、似たような系統ではある物の、正にこのまま戦場に出れそうなアビシニアンと黒曜の展示は、同じ作者らしく、素晴らしい出来栄えであった。

オレンジに肩に「零」の一文字が入った黒曜・・・何故だろうか、とても色々なイメージが浮かんでくる。

白と濃い紫で塗装された黒曜は・・・美しい。ただ、それに尽きるだろう。

素材を見事に活かし、その光沢を出しているアビシニアンも、美しかった。

また、青い黒曜はシンプルながら、力強さを感じさせてくれている。

色々なアイドレスが玩具のように塗られているのを見て、なんとなく嬉しくなってくる。
私はまるで子供のように嬉しくなりながら、会場中のアイドレスを見て回った。

そして、我が藩国の空さんの所に来た。どうやら、黒曜を塗ったようだ。
多彩な色を使い、肩には『Out Way』の頭文字。正面から見れば、空さんの筆遣いを思い起こさせる、そんな色彩である。
上から見せてもらって・・・あれは・・・なんだ?

 ・・・お祭りだから、な・・・うん、早々・・・お祭りお祭り・・・

色々と聞きたいこととか、悩みがあるのかなどと心配をしつつ、更に会場を回る。

いろいろなアイドレスを見て、そして、とうとう・・・最後の一つ。

どうやら、このアイドレスの総評は表展示されてないようだ。
わざわざ特設会場なる場所に展示されているのだ、さぞやスゴイのであろうと中に入り、そして、見つけた最後のアイドレスを見て・・・

ポー ン   癖  毛  爆  男  が 倒  れ   ま   し   た

何か・・・とても凄いものを見た気がしたのが、それについては触れない方向で。
気になる方は自分の目で見るといいと思う。
正に衝撃作であった・・・

とりあえず、私の手記は一旦、ここで終わる。もう少し、祭りを見てから、また、書けることがあれば、書きたいと思う。

 ・・・さて、綿菓子は何処だ?