オタクの国のアリス 【投稿日 2005/12/27】

カテゴリー-斑目せつねえ


管理人注:これは「遠い海からきたスー」の続編です。
そちらから読まれることをお勧めします

明日は冬コミ。
斑目はいつも通り、げんしけんに向かっていた。

「あ、斑目さん。」
校門近くで、大野さんに遭遇する。
そこには大野さんの他に二人。アンジェラとスーが当然のように挨拶を返す。
「え…また来たの?」
「そーなんですよもー、ホント、スーのご両親が甘々で…」
「…それに…それ…ローゼンの真紅?」
「ええ、何でか知らないけどどうしても着て行くんだって…」
「すげ…似合ってんね。」
「ええ、まあギリギリ大丈夫かなって。」
「ま…これだけ自然に似合ってれば、うるさいことも言われないか…」

スーはしばらくおとなしく会話を聞いていたが、退屈したのか
アンジェラの傍を離れて、斑目の方へ歩き出した。
「あ、スー…」
声をかける間もなく、スーは斑目に向かって、歌うように――語りかける――


My name is Susanna.
私の名前は<スザンナ>

The fifth doll of Rozenmaiden
ローゼンメイデンの第5ドール

And, Harunobu and you
そして晴信、お前は

It becomes a Susanna servant in the under from this...
これよりスザンナの下僕となる...


「え…ええええええ!!?」
「…?大野さん、彼女何て言ってるの?」
「ちょ…本気で…あっ!?」

というまに、斑目の腕をとり、首筋を引き寄せて…
頬に、ごあいさつの…キス。
その顔に幼艶な笑みを浮かべて、一足先にサークル棟に向かう。

「…!???ご、ごあいさつだよな!?はは、か、かわいいもんだね…」
「すすすすいません!もうホントに、スーったらよく判ってなくて…」
大野さんと斑目は何かを糊塗するかのように平静を装うのに必死だが、
スーとの付き合いが長いアンジェラだけが冷静に事態を把握していた。
「…あれは全部わかってやってるのよ。Madarame、これから大変だよ~?」
生涯オタク童貞の斑目と、おませな小悪魔スザンナ。
本来は出会うはずのなかったフタリノセカイが、今まさに始まろうとしていた――
最終更新:2006年01月01日 00:53