朽木 08:00  【投稿日 2005/12/11】

げんしけん24


「にょにょにょー!」
奇声と共に布団から長い腕が伸びてきて、枕元の携帯電話を掴みボタンを押す。
そしてガバッと起きると、時刻は8時ちょうどだった。
「僕ちんの勝ちにょー!」
携帯相手にサムアップのポーズで勝利宣言するクッチー。
どうやら彼の中には、目覚まし替わりの携帯が鳴るより先に起きたら勝ちという自分ルールがあるらしい。
「いやー昨夜は頑張り過ぎたにょー」
ベッド周辺に散らかったエロパロ系の同人誌や某声優の写真集、それに使用済みのティッシュなどを片付ける。
いや正確には片付ける途中で同人誌の1冊を読みふけってしまい、ついでに昨夜の続きを敢行して、さらにゴミを増やしてしまうという過程を経て片付けた。
普通はそれで疲れるところだが、彼はむしろそれでシャキッと目が覚める。
洗面所に行き、テキパキと手を洗い、歯を磨き、顔を洗い、ひげを剃る。
そして適当に脱ぎ散らかしていた服に着替える。
続いて台所に行き、レンジでご飯を温め、それが鳴るまでにポットのお湯でお茶を用意し、卵やしょう油を用意する。
用意が済む数秒前にレンジが鳴る。
「しまった!これで一勝一敗にょー」
どうやら毎朝こんな風に電子レンジとも勝負してるらしい。
そしてテレビを見ながら、卵をかけた丼飯だけのシンプルな朝食を取る。
食事が終わって後片付けをした後、パソコンに向かう。
彼は2ちゃんねるのヘビーユーザーだった。
「さてと、まだ残ってるかにょー?」
漫画板の某作品のスレを開けてみる。
レス数が1000に達していたので、次スレを開ける。
「やっぱ終わってたにょー(キーを操作しながら)次スレの1さんに乙と・・・何々、前スレの>>945・・・僕チンだにょー・・・(怒り)何ですと!!」
自分のレスに対する反論のレスにマジ切れし、猛烈な勢いでキー操作して再反論する。
ところが相手もヒマ人なのか、再度反論してきた。
「何の、負けませんぞ!!!ここで退いては、それは己の負けにょー!!!」

こんな調子で、その日の朝の講義をクッチーはすっぽかした。
最終更新:2005年12月31日 23:23