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その七 飲み会の様子 Bside 【投稿日 2005/11/18】

カテゴリー-1月号


「うふふふ・・・・。」
もう手がつけられない状態の荻上。まるで裏時乃・・・。
「せーんぱーいはー、なーにやってるんですかねー?」
そういいながら、向こうの部屋に突入しようとする。
「ちょ、ちょっとまてー!」
咲はそういって止めようとしたが、ときすでに遅し!
バン!
扉の開いた先には、斑目に切々と何かを語っている笹原がいた。
もうすでに相当量飲んでる様子だ。
「あ、先輩ものんでたんですかー?」
「荻上さんもー?」
「もちろんですよー、うふふふ・・・・。」
「あははは・・・・。」
変な笑い声を上げる二人。
誰もその奇妙な光景に手出しもできず、立ち尽くしていた。
そして、次の瞬間!
「さっさはらさ~ん!」
「おっぎうえさ~ん!」
妙に陽気なテンションで熱烈に絡み合う二人。
「おいおい、なにがあったんだよ!」
「それはこっちの台詞!何で笹やんまであんなに酔ってんのよ!」
「いや、なんか荻上さんのことで悩んでたらしくて・・・。
すごい飲むわけよ。止めらんなくてさ・・・。」
「ああ~、まずいです、それ以上はまずいですよ~、ふたりとも~!」
大野の声に振り向くと二人は床に抱き合ったまま転がり・・・。
ああっと、すいません、これ以上は!みなさんさようなら!さようなら~!
とはいったもののぎりぎりまで見てみましょう。
「や、やめんかー!」
「うわ、まじでー!」
咲と斑目の悲鳴がこだまする。恵子はというとその行動を面白そうに見ている。
「ちょ、ちょっとほんとに止めないと・・・!」
大野さんが止めようと近づくと・・・。
「す~。」
「ぐー・・・・。」
寝息が聞こえる。
「寝ちゃいましたね・・・。」
「寝ちゃったね・・・。」
「寝ちゃったな・・・。」
安心している三人をよそに恵子は一人不満顔。
「ええー!もう終わりかよ。兄貴マジダッセー・・・。」
「お前、それマジで言ってるのかよ・・・。」
咲は呆れ顔でそういった後、二人に奥から持ってきた布団をかぶせる。
「でも、面白そうだから朝までほっときましょ。」

「うーん、一段落したし、飲みなおそうか。」
軽く伸びをした咲が、誰に言うともなく呟いた。
「いいですねえ~。酔いもさめちゃいましたし。」
「いや、大野さんはのみたいだけでしょ。」
「じゃ、斑目も一緒に飲む?」
そう咲に振られた斑目は、少しあわてた後、
「い、いや、いいよ。もう疲れたし寝ることにするよ。」
「そう?じゃ、私たちはあっち行ってるね。」
そういって三人はにぎやかに奥へ引っ込んでしまった。
「・・・よかったじゃねえか。」
そう眠りに落ちている二人を見てから、窓辺の椅子に座る斑目。
窓の向こうにうつる星を見つめながら、少し、考え込む。
二人のことを聞いたときはびっくりもしたが、両思いなら問題はない。
そういう点で、笹原が自分と同じ思いをしなくてよかったと心から安堵していた。
「・・・針のむしろ・・・か。」
自分が見込みのない恋をしていることはとうに分かっている。
それでも、なにか起こらないかと大学に来る自分。
だからといってなにをするでもない。
「そろそろ潮時かも知れねえなあ・・・。」
飲んでいるときに笹原から聞かされた悩みごとも、
二人が両思いであることを確認した後では、
なんだかすべてノロケだったように思えてしまう。
「・・・だからといって嫉妬するわけじゃねえけど・・・。」
そう思ってまた二人の寝ているほうを見ると、少し離したはずの二人がまた近づいてる。
「あちゃー・・・。ま、いいか。起きた時が見ものだな。それくらいはいいだろ。」
きしし、と少し悪戯っぽい笑いをした後、本当に寝ようと、横になるために立ち上がった。
彼の道が明るく照らされることはあるのだろうか?
それは、天の神様にも分からないのかもしれない。