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千と千佳の神隠し 【投稿日 2005/11/08】

カテゴリー-他漫画・アニメパロ


       千尋    荻上千佳   カオナシ     朽木学
       白     笹原完士   坊        田中総一郎
       釜爺    高坂真琴   蛙男       斑目晴信
       リン    笹原恵子   杯神様      久我山光紀
       湯婆    大野加奈子  監督       春日部咲
       銭婆    大野加奈子


「騒ぎが静まったら、裏の潜り戸から出られる。外の階段を一番下まで下りるんだ。
そこにボイラー室の入り口がある、火を焚く所だ。中に釜爺という人がいるから釜爺
に会うんだ。その人にここで働きたいと言うんだ、断られても粘るんだよ。ここでは
仕事を持たない者は、湯婆にコスプレさせられてしまう。辛くても耐えて機会を待つ
んだよ」
 白の言葉を信じ、ボイラー室に着いた千佳は目を見開いた。
 そこにはコスプレをした金髪の美少年が仕事をしていたからだ。しかも、何故か女
キャラのコスプレなのである。
 千佳は驚き、後ずさった。
(ボイラー室で何故にコスプレ? しかも爺さんじゃねぇし。だ、ダメだ。こんなん
でビビッてたら、お父さんもお母さんも助けらんね)
 千佳は勇気を振り絞り、室内に入っていった。

「あ、あのー。すいません」
 しかし男は気づかない。
「あ、あのー。あの! 釜爺さんですか? あの、白という人に言われて来ました。
ここで働かせて下さい!」
 少年はやっと千佳の存在に気づき、可愛らしく微笑んだ。
「んー、ごめんねぇ。今、結構手が足りてるんだ」
「どーも、こう……じゃなかった。釜爺さん。ご飯持って来ました」
 がらり、と奥の扉が開いたかと思うと化粧の濃い茶髪の女中が顔を覗かせた。
 女中はちらり、と千佳に目をやり、叫んだ。
「あー! 腐女子がいんじゃん! やばいよ、上で大騒ぎしてたもん!」
「僕の孫なんだ。ここで働きたいんだって、でもここは手が足りてるから湯婆婆さん
のところへ連れてってもらえる?」
(……孫って、そりゃ無理ありすぎるって)
 千佳はそう思った。しかし女中は、
「やーん、こ、釜爺さんの言う事ならなんだって聞いちゃいまーす」
 どうやら、釜爺の顔が勝ったようだ。
「ほら、ついてきなよ」
 そう言うと、女中は先に部屋を出ていった。千佳は釜爺にお礼を言うと、後に続き
部屋を後にした。
「グッドラック」

 千佳は豪勢な扉の前に立っていた。
 ここに来る途中、大きな杯を被った変な人に会ったり、女中と別れたりしたが、何
とか無事にたどり着く事が出来たのは、運が良い。
 千佳が扉に手をかけると、扉に付いている『へるなんです』のレリーフが口を開い
た。
「ノックもしないんですか? まあ、いいです。こっちに来て下さい」
 その瞬間扉が開き、千佳の身体は見えない力で、部屋の中に引っ張りこまれた。
 部屋の中には、とても胸の大きな女性がコスプレ衣装のチェックをしていた。
「あの、ここで働かせて下さい!」
 すぐに本題に入る千佳。しかし千佳の言葉は無視された。
「ここはね、八百万のオタクが来るお湯屋なんです。それを何ですか、あなたのご両
親は。お客様の同人誌を片っ端から買いあさって、当然の報いです。あなたも元の世
界には戻れませんよ。蓮子コスさせちゃいましょうか、ベアトリーチェって手もあり
ますねぇ。ところで、あなたをここまで案内した人はどなたですか? 良い人ですね
ぇ、ぜひ褒めてあげたいので、名前を教えて頂けますか?」
「ここで働きたいんです!」
「人の話を聞いて下さい!」
 二人のやりとりは、何者かの雄たけびによって途切れた。
「うおぉぉぉ!!! また失敗したぁ!!!」
 声を聞くなり、わたわたと奥の部屋に向かう湯婆婆。
「大丈夫ですか? まだスランプ脱出できませんか? 手伝いましょうか?」
 湯婆婆は、誰かをなだめるかのように話している。
「働かせて下さい!!」
「分かりましたよ、お願いですから静かにして下さい!」
 するとどうだろう、ふわりと紙が一枚舞ったかと思うと、千佳の目の前に落ちた。
 千佳は何かを察し、その紙にサインを書いた。書き終ると、不思議な事に紙はまた
湯婆婆のところへ舞い戻っていった。
「於木野鳴雪? ペンネーム禁止です!」
 仕方なく書き直す千佳。
「荻上千佳? 贅沢な名ですね。今からあなたの名前は千です」
 こうして、千の油屋での生活が始まるのであった。

 千は油屋でリンの下についた。リンと言うのは、千を湯婆婆のところに案内した女
中の事である。
 千は色々な事を教わった、ブランド物の買い方、お金の借り方、化粧の仕方。特に
兄貴の有効活用法は念入りに教わった。
 そんな中、千とリンは蛙男にお風呂番を命ぜられた。
「ちょっと! 風呂番は蛙の仕事だろ? あたし達は女中だぞ」
「キミは女中の仕事はどんなのと考えるかね?」
「そりゃあ、料理運んだり、お酒運んだり」
「見ろそれだ!! そーゆう、ありきたりな偏見を打破するために! 女中にも風呂
番を命じたのだよ!!」
「単に面倒くさいからだろ?」
 リンは呆れ顔をした。
「いや、もちろんそうなんだけどね」
「認めんのかよ!!!」
 千とリンは、結局お風呂番をする事になった。この後も本当に色々あった。とても
臭いキモオタが風呂を浴びに来たり、キモオタのトラウマを解消してあげると、お礼
にフィギュアを貰ったりした。もちろん捨てたらしいが。
 ただその中で、黒い布を纏ったお面の人を油屋の中に招き入れた事が、これからの
事件を起こすことになるとは、誰も予想していなかった。

 白が銭婆の『足の小指をタンスの角に打ち続ける』という呪いにかかった頃、千は
カオナシという化け物と対峙していた。カオナシは千をいたく気に入ったらしく、8
01同人誌で千の気を惹こうとした。
「これをやるにょー、千以外にはあげない事にしたんだにょー」
 しかし千は決して受け取らなかった。
「要らない、受け取れない」
(この同人誌、はっきりいって趣味あわね。シチュエーションもイラストも並以下。
ジャンルもマイナー過ぎるし、酷いなぁ)
 千は、逆にカオナシに同人誌を渡した。
(これ読んで勉強しなおして下さい)
 しかし、その同人誌を読んだカオナシは、急に苦しみ出した。
「小娘が、僕チンに何を読ませたんでありますか!」
 ガーっと両手を上げて襲い掛かってきた。
 必死で逃げ出す千。グネグネと追いかけるカオナシ。
(ちょ、朽木君! 暴れないで!)
 カオナシの下の人が悲鳴を上げた。しかし、上の人は気にも留めない。
「千ー!待つにょー!」
 気持ち悪い勢いで追いかけるカオナシの”裾”から、蛙男が飛び出した。
「く、朽木君。落ち着けー」
 蛙男はそのまま気を失った。

「ま、まだ追いかけてくる」
「ま、待つにょー」
 相当疲れているのか、カオナシはヘロヘロになっていた。
「……にょ…………にょ…………」
 千は運良く来た電車に飛び乗った。ついでに何故かカオナシも飛び乗った。
 電車に揺られながらたどり着いた先は、銭婆の住む『筆の先』という駅だった。
 そこには銭婆という湯婆婆の双子の姉が住んでいたのだ。
 降りる千。無賃で捕まるカオナシ。千は提灯に案内されるまま、銭婆の家へと向か
った。
 千が銭婆と、801同人誌について語り合っていた頃、タンスを捨てる事で呪いを
解く事に成功した白が向かえに来た。
「じゃあ二人とも、気をつけて帰ってくださいね。送り狼になっちゃダメですよ?
笹原さん」
 銭婆の言った一言で、白は総毛だった。
「そうだ、俺の名は笹原。笹原完士だったんだ!」
 嬉しそうに名乗る笹原、もちろん話しかける相手は千。銭婆は無視である。
(笹原完士? って、白って字どこにもないじゃないですか!)
 千は心の中で突っ込みを入れた。
「キミは荻上さんだよね、荻上千佳さん」
(な、なしてわたすの名前を!?)
「あ、だってその着物に名前貼ってありますよ」
 銭婆が答えた。
「勝手に、人の心読まないで下さい! って、えええ!?」
 千佳は着物に貼ってある名前を見て驚いた。
『……もしかして、気づいてなかったんだ』

 千佳と笹原が油屋に戻ると、マスク姿の湯婆婆が待っていた。
「両親を返して欲しければ、この中から両親を見つけて下さい」
 湯婆婆が指差す方向には、十匹のハラグーロ似の豚がいた。
 引きつる千佳、頭を押さえる笹原。
「馬鹿にしてるんですか? この中には、お父さんもお母さんもいません!」
「『いない』それがあなたの答えですか?」
「当たり前です!」
『大当たり!!!』
 急に辺りに隠れていた人達が、大声で叫んだ。何故か湯婆婆までが喜んでいる。
「大当たりです荻上さん! おめでとうございます!」
 千佳を残す皆がお祝いの歌を歌い出した。
「おっめでっとおーおっめでっとおー。ぽっぽーぽっぽーぽっぽー」

 荻上は目覚まし時計を止めると、眠い目をこすり、額を押さえた。
「なんちゅー夢だ。なんかもう、わけわかんねー」

 おしまい。

 咲「……この脚本書いた奴出て来い」 
 笹「俺じゃないです」
 斑「俺でもないな」
 荻「私のわけないでしょう」
 恵「あたしに書けるわけないじゃーん」
 田「最近、学校が忙しくて」
 大「最近、イベントで忙しくて」
 久「な、何で俺だけセリフ無いの?」
 高「クー、むにゃむにゃ」
 朽「わたくしでもないでありますよ?」
 咲「じゃあ、誰が書いたんだよ!」
 斑「なんで春日部さんは、そんなに怒ってるわけ?」
 咲「だって、だって」
 笹「だって?」
 咲「私の出番が無いんだもん!!!」
 皆『……出たかったのか』