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脈はあるのか 【投稿日 2006/03/07】

カテゴリー-斑目せつねえ


「ふぃー、疲れた…」
 歩きながらそう呟くと、斑目はネクタイを緩めた。首を締め付けるようなこの感覚は、未だに慣れない。
(どうすっかな…同人ショップでも寄って帰るか…)
 そして斑目は、行きつけの店へと向かった。



「いやー…今日は掘り出し物が見つかったなー」
 右手に紙袋を持ちながら、満足そうな笑みを浮かべる斑目。
「…お、あれは…」
 斑目は、10mほど先に咲が歩いているのを見付けた。そっと近付き、声をかける。
「やーぁ、春日部さん」
「ん? あぁ、斑目か。どしたのこんな所で……って、聞くまでもないか」
「はは…ま、そゆコト」
 そのまま、並んで歩き出す2人。
「春日部さんは? 買い物?」
「ん…デートの帰り」
「…高坂?」
「当たり前だろ」



 ―――ズキッ



「は、ははは。そうだよな」
 咲の口から「高坂」という名前が出る度、心が痛む。
「で、その高坂はどうしたんだよ?」
「なんか、0時売りがどうのこうのって言ってどっか行ったよ」
「あ…」
 忘れてた。今日は0時売りがあったんだ。今から並んでも買えないだろうし、何より、咲と一緒に歩いているこの時間を無駄にはしたくなかった。



「私、さ…」
 不意に咲が語り出す。
「誤解してたよ」
「? 何を?」
「オタク、って奴らをさ」
「…」
「いい歳してアニメやゲームに夢中になったり、なんかフィギュアとか集めたり…正直、気持ち悪いな、って思ってたよ」
「ははは…」
「でも、高坂と付き合って、現視研に入って…オタクにもいい奴はいるんだな、って思った。なんだかんだで私と高坂をくっつけてくれたのはアンタらだからね。感謝してるよ」
「そりゃどーも」
「アンタらみたいな…アンタみたいなオタクだったら、なんだか好きになれそうな気がするよ」

 ―――え…。

「好…き?」


「って、勘違いするなよ!? 今の私は高坂一筋なんだからな!」
「…」
「斑目?」
「春日部さん…」
 咲の方に向き直り、真剣な顔になる斑目。
「俺…ずっと、春日部さんに言いたかったことが…」
「なに?」
「お……俺、春日部さんのこと……好…!!」





「ふぅ、続きはどうスっかね」
 荻上は部室で1人原稿を描いていた。今回は斑目×咲という、健全な方向でいこうかと考えている。
「でも、いまいちペンが進まねェなァ…やっぱりやおいとじゃ気合いの差が………ってうわあッ!?」
「……」
 いつからいたのか、荻上の隣には斑目が立っていた。斑目は原稿を覗き込み、読み終わると荻上に向き直り、こう呟いた。
「続きキボンヌ」



  完


正直スマンカッタ。吊ってくる。