その八 花曇り 【投稿日 2006/02/21】

カテゴリー-4月号予想


管理人注:これもネタバレスレに投下されたウソバレです。
     これには私としては違和感があったのですが、
     作品としてはとても素晴らしい。これならこれで、思っていました。

第47話 「花曇り」


荻上の悪夢。『夢酔い』の悪夢コマ仕様。
{夏コミのときの笹原の笑顔}
{ゴミ箱に破って捨ててある巻田総受け本}
{ノート(おそらく笹斑イラストの)を見て青ざめている笹原}
{神社の木にもたれかかって泣いている荻上}
{飛び降りる笹原。そしてあの悪夢と同じ表情の荻上。}
{病院のベッドの上で放心状態な荻上。頭など全身に包帯。}
うつぶせに寝ている荻上。汗だく。右手でシーツを強く握り締めて震えている。
2(扉絵)
鏡の前で筆を縛る荻上。後ろ姿。

荻上の携帯の画面『From:笹原先輩 それじゃあ明日の13時に行きます。』
時計。12時43分くらい。
荻上の部屋へ向かう笹原
インターホンを押す笹原
笹「…やあ」
荻「……こんにちは」「どうぞあがってください」

笹「いやー旅行帰りだってのに妹が昨日ウチに泊まりに来てさー」「「洗濯物とか荷物あんのに来んなよ!」ってカンジ? ははっ…」
荻「ソファーに座っててください」「今飲み物持ってきます」
笹「あ……うん……」
荻上後ろ姿。7巻表紙みたいな表情の笹原。今度は逆視点で、苦しそうな表情の荻上。
キッチン。お盆に載ったコップ2つとペットボトル。服の胸の近くを握り締めて壁にもたれかかる荻上。苦しそうな表情。
オギルーム。腕組みをしてソファーに座っている笹原。夏コミの荻上退席時みたいな表情。

荻「今日は旅行帰りでお疲れなのにすみません」
笹「ん? ああ」「いいって全然」「うん」「あんま時間空いちゃってもね」
荻「…………」
引き出しから1冊のノートを取り出す荻上。震える手で笹原に手渡す。
荻「……コレです」

笹「あ」「ん」「ありがと」「へー」「ふーん」「じゃあコレに?」「……いつから?」
荻「…今年の…2月頃からです」
笹「…ふーん」「ん」「えーと」「見ていい?」
荻「……本当にいいんですね?」「もし気持ち悪くなったら…すぐに見るの止めてください」「…………」
机に突っ伏す荻上

部室。咲と大野。
咲「笹原も荻上も来てないってことは」「んー勝負どころだね」
大「もしも…荻上さんの決意がフイになってしまうようなことになったら…」
咲「……ああ見えて笹原はこういうときしっかりしてるし」「荻上が何見せるのかは知らないけど」「まぁ大丈夫なんじゃない?」
大「そう…ですかね…」
咲「それに私らが心配してもどーこーなるワケじゃないんだし」
大「…………」
ガチャ
恵「ちわー!」

荻上の心の中
{電話口で頭を下げているおそらく荻上の母親(顔は見えない)}
{冷たい表情、生気を失った軽蔑の眼差しで自分を見る笹原}
{自分の部屋の机で同じように突っ伏して泣いている中学荻上}
{笹原のいない現視研部室}
─────また同じ事を──────
─────また好きな人を──────
急に体を起こす荻上。そして笹原の手からノートを奪う。

笹「え?」「あ」「え?」「ど どうしたの?」
荻「……や やっぱりこうゆうの止めませんか?」「その」「なんで私なんかが偉そうに笹原さん試したりして……」
笹「え…でも…」「んー…でも…」「………………」
荻「こんなんで笹原さんいなくなっちまったら私……」「それこそ……」
ノートを抱きかかえる荻上
10
笹「……昨日」
荻「?」
笹「ウチの妹から聞いたんだよね」「その…中学の時のこと」
荻「!」「………え」
校長室での驚き顔→原稿できてねぇよ会議のときの『そーですか』顔→俯いて目が隠れる 横3コマ
部室
咲「え!?」「あのこと話したの!?」
恵「あ…やっぱまずかった?」
大「…………」
11
咲「…どーよ大野?」
大「それがプラスに働けばいいんですけど……」
オギルーム
荻「……え……え?」
床に涙が落ちる
笹「お 荻上さん?」
荻「…じゃ…じゃあ…なんで今日来たんですか!?」
12
笹「え?」「なんでって?」
荻「だって……」「だって!」「それで分かったでしょ!?」「私がどんな事したか!」「私がどんなひどい人間か!」
笹「……あのね荻上さん?」
荻「なんでそんな女と付き合おうだなんて思えるんですか!」「…私は……私は…………!」
泣き出す荻上。ハンカチを差し出す笹原。
13
笹「最初に聞かされたときは」「…俺も少し驚いた」「でもね」「それで荻上さんのことをもっと知ることができたっていうか」
 「荻上さんがそうゆうものを描きたいって気持ちを抑えられないこととか」「そのことが荻上さんを5年間も苦しめ続けてきたこととか」
 「なんでオタクが嫌いなのかとか」「なんで自分を嫌いなのかとか」
荻「…………」
笹「けどね」「……俺はそういう部分も含めて」「つーかむしろ?」「そんな荻上さんの……そばにいたいと思ってる」
荻「!」
14
笹「……ほら俺って高坂くんや田中さんみたいに何の特技もないし」「確かに男として頼りないかもしれない」「けど」
目を押さえていたハンカチから笹原を覗き見る荻上
笹「俺を信じてほしい」 ←デカコマ
荻「!!!」
15
{VSハラグーロのときの笹原}
{冬コミでメガネを拾ってくれたときの笹原}
{夏コミで初めて本が売れたときの笑顔笹原}
{橋の上での『それに妄想~』のコマの笹原}
そして目の前にいる笹原                                                     ・・
笹「他の人が受け止められなかったんだったら俺が受け止めればいい」「……って口じゃ簡単に言えるけど」「けど」「その覚悟はある」
 「だからそのイラストも全部受け止めなくちゃいけない」「だってそれも荻上さんだから」「ダメかな?」
16
荻「………………」
下を向きながら笹原にノートを差し出す荻上
荻「……信じます」
ほっとする笹原
荻「……でも無理しないでください」「イヤならイヤって言ってください」「そうゆうのも大事です」
笹「うん ありがとう」
荻「…………」
赤面しながらうつむく荻上
17
笹「……ところで気になってることが一つあるんだけど」
荻「?」
笹「ホラ今こうしてるけどさ」「えーと」「なんかあのときの勢いで無理矢理約束させちゃったみたいな気がしててさ」
荻「いやそんなことは……」
笹「つまりさ」「ん」「その」「荻上さんは俺のことどう思ってるのかなーって?」
荻「!」
笹「あ 答えにくかったら別にいいんだけど…」
荻「察してください」
18
笹「え?」
荻「だからこうして……」「部屋呼んで!」「イラスト見せて!」「……察してください」 ←俺的今月最萌えコマ
笹「あ」「ああ!」「そっか」「ごめん」
荻「……謝んないでください」
再びノートを見始める笹原。それを赤面して少しニヤけながら眺めている荻上。
─────信じる─────
─────信じられる──────
荻上の視線に気づいた笹原が微笑む。目線をはずす荻上。
{晴れた空の風景}
19
翌日(?)
部室で一人で弁当を食べている斑目
斑「(あー…合宿で有休使っちまったしなー……)」
ガチャ
斑「ん?」
笹「あ 斑目さん」
斑「よう笹原」「…………ん?」
笹原の背後から荻上
20
荻「……こんにちは」
斑「あ」「…こんちは」「ん?」「え?」「どゆこと?」
笹「えーと……」
荻「…………」
赤面しながら見つめ合う笹荻
斑「…………」
{中庭の木}
21
咲「いやー!」「よかったよかった!」
笹「はは……おかげさまで」
荻「…いろいろとご迷惑をおかけしました」
二人並んで赤面の笹荻。そんな荻上を見つめて微笑む大野のアップ。
22
大「ほんとに……よかったですねっ!」
荻「……ありがとうございます」
そのやりとりを見ている咲
斑「ほんと」「うん」「よかったよかった」
咲「とか言っちゃってほんとは嫉妬してんじゃないのー?」「コレで彼女いないのアンタとクガピーとクッチーだけだし」
斑「……初代とか原口とかいんだろ」
咲「うわ」「ソイツら完全に忘れてた」
23
笹「つーか斑目さんいいんすか?」「もう3時ですけど」
斑「え?」
3時10分辺りを指す時計
斑「…………」「う」「うわー!! しまったぁ!」
バタン
咲「……アンタらに動揺してたんじゃない?」
笹「はは……クビになんなきゃいいけど……」
24
笑う咲・大野・笹原・荻上
笹原の笑顔アップ
荻上の笑顔アップ
会社で土下座をしている斑目

終わり
最終更新:2006年03月01日 05:28