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斑目と恵子 【投稿日 2006/01/26】

カテゴリー-斑目せつねえ


管理人注:タイトルはつけさせていただきました。管理に必要なもので・・・。


斑目、会社にて仕事中。わりとまじめにやっている。カレンダーは土曜日を示している。
時刻はそろそろ5時になろうかというところ。社長らしき人が斑目の肩を軽く叩く。
「じゃあ斑目くん、今日はお疲れ様でした」
「あ、はい」

(扉絵)

土曜日の定時上がり。会社の都合で残業は無しだという事は事前にわかっている。
帰りつつ、今日のこれからの予定を考えている。
「あー」
(つったって特に予定は無いしなー)
(昨日発売の新作エロゲ「つよすぎ」は既に新宿で購入済みだし)
(帰って早速やるのもいいけど)
(腹も減ったから一度部室に行って、誰かいたらメシでも誘うか)
という事を横顔で語りつつ、斑目の足は自然に現視研部室に向かう。
空もそろそろ暗くなろうかという頃合。途中で缶コーヒーを買う。

部室棟を見ると、現視研部室に明かりがついている。(お、誰かいるじゃん)
部室棟に入り、部室の扉をノックし、反応も待たずに扉を開ける。
「ガチャ」

扉を開けたすぐ目の前の人物と向かい合わせになる。
「あ、えーと、斑目さん」
「……えーと、笹原妹」
恵子の顔を見るには大分下を向かなければならない。その顔には笑顔と青筋マークが浮かんだ。
「きみねぇ、人の名前くらいちゃんと言いなさい# アニキの付録じゃないんだから」
「……それより何でケーコさんが一人で部室にいるのかその方が気になるんですが」

部室には他に誰もいない。恵子も帰り支度を整え、ちょうど部室から出て行こうとした所のようだ。
「いやそれがさぁ、今日アニキの所に泊まらして貰おうかと思ったんだけど
 さっきいきなりメールが来て『今日は何も言わずに帰ってくれ』だってさ!
 ったく、オギさんとよろしくやってるんだろうけど、失礼しちゃうわよね!」
(オギさん?)と手書き文字で呆ける斑目。
恵子にもそれなりに思う所があったようで、呼び方にも変化がある。
「………っほっほー、そうかー、笹原がなー いやー、そうかそうか」
 内心動揺しながら缶コーヒーを口につける斑目。
「まぁ、アタシの布団使ったら殺すとは言ってあるけど」「ぶっ」吹き出す斑目。
「………そこで何でアンタが動揺するの?」
「いやまぁその」口をぬぐう斑目。
(ふーん………ほぅ)ジト目で何やら思う風の恵子。

「……まぁいいや、何もしないで帰るのもくやしいし、
 せっかくだからメシでも食って帰ろっかな!」
「おぉ? そ、そうか……」
(恵子、上目遣いで「じっ」)(え?)
「斑目先輩!おごって!」(にぱ!)
「はあ!? な、何で俺が!?」
「だって先輩は後輩にメシとかおごるもんなんでしょー?」
「あ、いや、それは一般的にはそうだけど」恵子に見つめられて動揺する斑目
「それにアニキの事でちょっと話したい事もあるし」
「え、笹原の事で?」
「まぁいいじゃない、居酒屋でいいから、安月給なんでしょ?」
 ばんばん背中を叩きながらはっきりと言う恵子。

「じゃ、行こ!」
とっとと歩き始める恵子。恵子の背中を見守るしか無い斑目。仕方なく恵子の後を付いて行く。
場面転換、チェーンの居酒屋

「かんぱーい!」
「……乾杯」
(おかしい、なぜ俺はこんな所にいる。)
(いや確かに部室にいる誰かとメシでも食いに行こうと思った通りにはなった)
(春日部さんがいればいいなーと思ったのも事実だ)
(しかし、なぜ俺はこんな所にいる。)
「ぷはーっ」
無限ループに陥っている斑目をよそに、向かいに座った恵子は中ジョッキの半分を一気に飲んでいる。
「んもー、きみ本当に暗いね! せっかく女の子とサシで飲んでるんだから
 もう少し楽しそうにしなさいよ! これだからオタクは!」
「ははは……」力なく笑う斑目「そう言えば笹原の事だとか」話題を変えてみる。
10
「そーなのよ! あのアニキ、アタシの事差し置いて彼女なんか作っちゃって!」
「しかも相手があの筆頭よ!」「全くオタク同士よくお似合いだわ!」
言葉は悪いが口元は例のスイカ口だ。
「はいはいそれでそれで」
「あんなサルアニキに彼女なんてできるのかなーなんて思ってたけどねー」
「そういう自分はどうなのよ」
「え?」
「見たところ合宿でも誰とも話をしようとは見えなかったが?
 前に海に行った時のヤツは?」
「うわなつかしー、よくあんなヤツの事覚えてるね!
 あんなヤツあの後から一切連絡取ってないよ!」
 うんざりしたように話す恵子。
11
「……てゆーかァ、あれから受験とかあって、誰とも付き合ってないし……」
「ほぉ……」
「あー、アタシもアニキみたいなメロメロの恋愛してみたい!」
「……それは無いものねだりじゃないか?」
「うわームカツク、そんな時に女の子にお世辞の1つでも言えないの?」
「彼女ならともかく、後輩の妹じゃなぁ……」
「フン」
「コーサカ狙ってたのはどーしたんだよ?」意地悪そうに聞く斑目
「ちょーマジムカつくー」「とっくに諦めたよ」「で、そーゆーアンタは?」
「えっ」簡単に動揺する斑目
12
「…………」
「あー、ひょっとして先輩もオギさん狙いだったとか?」
「ないないそれはない」手刀ぶんぶん
「じゃあ実は大野先輩狙いだったとか」
「それもないない」
「じゃ誰なのよー」
(もう一人は)(お前さんから見ても眼中無しか)
「いやいや、オタクの道を極めるのに彼女なんざに
 うつつを抜かしている時間は無いのですよ」
「……寂しい青春だねぇ」(うるせー)なんか親密な感じ
13
ザワザワザワザワ、騒がしい店内
(やっぱ欲しいものに金惜しんじゃいけないよなー!)
(そーだよねー、アンタわかってんじゃーん)
二人も酔いが回っている
「……ねぇ、アタシがなんでアニキの事『サル』って呼んでるか知ってる?」
「……は?」「んー、そう言えば別に笹原、猿顔じゃないよなぁ……」
本気で考える斑目。「……なんで?」ビールを飲みながら聞く斑目。
「あのさー」「アニキがオナニーしてるとこ見ちゃったんだよね」
(ブッ!!)
14
「アニキが高校の頃だったんだけどさ」「そんでそれ以来サル」
「あ、これはアニキに言わないでよ、殺されるからね!」「きゃはは」
(ごほっごほっ)むせる斑目さん。「へ、へー」(妹ってこえー)
「しっかしあのコーサカさんもアニキと同類なのかー」「くそー」
「ねーオナニーと女ってどっちがいーのよ!」「そんなに同人誌っていいの!?」
目が据わっている恵子。動揺する斑目さん。
「えっ」「いや……」「その……」「…………」
15
「…………ドーテー?」(ぐさ)
「へー!」「そーなんだー!」思いっきり笑顔の恵子、「あは……」爆笑の用意をするが、
斑目が本気でへこんでいるのを見る、「はー……」「「いや」「その……」「すいません……」
「いいですよ」「本当の事ですから」マジへこみの斑目さん。気まずい恵子。
16
なんか黙りこくってしまう二人。
「……そろそろ出よっか」「あ?ああ……そうだな」
「悪いですけど……本当にお金持ってないんで」「ご馳走になります」
目も合わせずに立ちながら言う恵子。「まぁ……そういう事だったからな」
財布の札を勘定する斑目。
(毎度ありがとうございましたー!)店を出る二人。
17
「ありゃ、もうこんな時間」時計を見る恵子。
「笹原んち……は荻上さんだっけか」「多分ね」「自宅に帰るのか?」「もう終電無いよ」
「へ?」「じゃあどうすんの?」
「泊めて」「はぁ!?」(2倍角)
「いーじゃん、家近いんでしょ?明日休みでしょ?一人暮らしでしょ?」
「ばっ」「だっ」「おま」
18
「なに動揺してんだか、後輩の妹なんだから先輩として面倒見るくらいの事しなさいよー」
「後輩の妹なんか襲おうたって襲えないでしょ?」
「………………」(確かに)
「じゃセンパイ、お邪魔しますよ」
率先して歩き出す恵子
斑目のアパート到着
19
「おー、オタクの部屋だー」
「ま、適当に坐って」
「にしても散らかってるねー」「アニキの部屋と似てるようでなんか全然違う感じー」
「うわこれ全部エロゲ?」
以前持ち回り部室をした時はそれなりの覚悟をして臨んだが、今回は全くの不意打ち。
エロゲやエロ同人誌を漁ってキャーキャー騒いでいる恵子から目をそらして椅子に坐り、
固まっている斑目。
20
 しばらくはしゃいでいた恵子だったが、不意に静かになり、斑目を見つめる。
「……何だよ、もう飽きたってか?」
「シャワー借りるね!」「ぶっ!」
「やーだ変な事考えてないでよー」「アニキの部屋に泊まる準備はしてあるんだから」
「じゃ借りまーす」返事も待たずに風呂場に向かい、扉を閉める恵子。
斑目さん憔悴しきってます。
21
風呂場からシャワーの音が聞こえる。斑目さん顔真っ赤。
ふと机の引出しにしまってあった「最後の砦」に気づく。あわてて引出しから取り出し、
本棚の裏にしまう。
22
引き続きシャワーの音が部屋に響く。斑目さん赤面しっぱなし。
椅子に座ったまま、見慣れた部屋のあっちこっちに目を泳がせて固まっている。
本棚の裏側をチラッと見て、再び固まる。シャワーの音が響く。

つづく!(本当に) 但し展開は考えてない(本当に)