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ランプ 【投稿日 2006/01/21】

カテゴリー-笹荻


夕闇の住宅街を歩いている笹荻の二人。
手を繋いでないが肩が触れそうに寄り添いながら、笹原の方は
背の低い荻上に合わせるように少し背をかがめている。
笹原「明日はまた雪が振るそうだね。天気予報で言ってたけど」
荻上「そうでしょうね。雲の様子でそうじゃないかと思ってました」
笹原「へーーー流石だねぇ。雪国育ちというか」
雪ン子姿の荻上を想像しながら笹原はクスリと笑う。
荻上「いえ、うちのほうはそんな豪雪地方じゃ無かったんですけどね。まあ東京よりは」
玄関前に着いたので、荻上は自分の部屋の鍵を鞄から探り出している。

部屋に入り、壁のスイッチで灯りを点けようとするが…。
カチッカチッ。
荻上「あれ?あれ?」
笹原「どうしたの?電気切れ?」
荻上「……うーん。どうも点けっぱなしで出ちゃったのが、最後の駄目押しになっちゃったかもです」
蛍光灯の方へと近寄る二人。荻上は背が足りてないし、台所からの灯りだけでは薄暗い。
笹原が少し背伸びしながら確認する。
笹原「うーん、32ワットと40ワットだね」
荻上「あ、そうだったんですか」
笹原「そうだったんですかって……(苦笑)」
荻上「あ、いえその、今まで一度も替えたこと無くって」
そう、荻上は意外と部室に入り浸っているせいもあって、大学入学以来
部屋の蛍光灯を替えた事がなかった。
笹原「一度もって、実家でもまさか……」
荻上「……背が低い私にその役割は回ってきませんでしたけど」

ムッとしながらプイスと荻上が横を向く。
笹原「ゴメンゴメン(苦笑)」
    「まだ6時だから、電気店で8時とか9時までやってる所もあるし、買いに行ってこようか?」
荻上「え……」
笹原「暗いけどTVでも見て待っててよ。1時間もあれば―――」
荻上「あ、あの、私も一緒に行きます」
笹原「いや、寒いしわざわざ―――」
寂しそうな荻上の上目遣いに今更ながら胸にグッとくる。
笹原「……いや、一緒に出ようか、うん」

部屋から出る二人は、ちらつき始めた粉雪もお構いなしで、さながら
散歩に出かける少年とじゃれつく仔犬のような楽しげな様子だった。
笹原「実は今日、買い忘れた漫画が有ったんだよね。発売日でさ」
荻上「ふふ、私もですよ」
互いにロリエロ漫画誌とBL誌なのだが、うまく別々のレジに並べるだろうか……。