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*まだらめの紐 【投稿日 2006/06/16】 **[[カテゴリー-斑目せつねえ>http://www7.atwiki.jp/genshikenss/pages/48.html]] 「笹原……いつまで俺の部屋に転がり込んでるつもりなんだ?」 「迷惑なんですか?僕はいつ出て行ってもいいんですけどね」 ベッドから起き上がり、素肌にワイシャツを着込む。 「いや、そんなわけじゃ」 「僕の担当作家がまさか斑目さんの隣の部屋に住んでいるとは僕も驚きましたよ。神の采配って やつじゃないですか。心配しなくても原稿が上がったら帰りますよ。あと数日ってところでしょう」 「そうか……」 「(にやり)あれ、どうかしましたか?」 「いっいや、なんでもない」 ネクタイをゆるく締め、ベッドに座っている斑目の横にどっかりと腰を下ろす。 「しかし安普請のアパートだ。隣の先生、夜通しネタがネタがって叫んでるのがまる聞こえでしたね」 「安普請は大きなお世話だろう」 「ねえ斑目先輩、先輩の声も隣に聞こえてたと思いませんか?」 「……よせよ、そんな話」 「あはは、可愛いなあ斑目先輩は」 「くっ……」 「ねえ斑目先輩、おなか空きませんか?ゆうべあんなに運動したし」 笹原は斑目の肩に腕を回す。 「何か食事、作ってくださいよ。僕も腹ペコだ」 以上、『斑目のヒモ』でございました。 おまけ。 ガバッ。 「はうあ!!」 「荻上さん、どうしたの?荻上さん!」 ベッドから飛び起きた千佳を、隣で笹原が抱きとめる。心配そうな顔。 「汗びっしょりだよ。……怖い夢でも見たの?」 「……いえ……怖い夢は見てねすけど」 「そう?よかった」 彼の表情に笑顔が戻った。ベッドから起き上がり、腰掛ける。 「びっくりしたぁ。荻上さん急に大声出すんだもん」 「……すいません」 「お隣に聞こえるかと思っちゃったよ、な~んて」 「!」 「うそうそ、ごめんね……ねえ荻上さん、悪いんだけど」 笹原は千佳の肩に腕を回す。 「何か食事、作ってくれないかな?腹ペコなんだよね、実は」 「!!!」 いねえよ、こんな笹原。
*ラブストーリーは突然に 【投稿日 2006/07/24】 **[[カテゴリー-斑目せつねえ>http://www7.atwiki.jp/genshikenss/pages/48.html]] 「うぃーす…ってアレ?」  昼。斑目がいつものコンビニ弁当を片手に部室のドアを開けると、そこには咲一人だけだった。  咲は斑目に気付くと、煙草を吹かしながら軽く手を上げる。 「斑目か。よ」 「私で悪ぅござんしたね」  斑目は側の椅子に腰かけると、袋から弁当を取り出す。 「あんた、毎日コンビニの弁当だよね」 「はは…自分じゃ作れ…ないこともないけど、朝はそんな余裕ねーし。作ってくれる人もいねぇからなぁ」 「そりゃ一生ねーよ」 「僕は今傷ついた」  弁当の蓋を取り、箸を割る。 「高坂は? 昼に一人なんて珍しくない?」 「あー、高坂も色々とあるみたいよ。私も忙しいけど」 「そっか」  ご飯を一口、お茶を一口。 「斑目さぁ」 「なに?」 「なんかかっこよくなった?」 「ぶふぁ!!」  咲の言葉にお茶を吹き出す斑目。気管に入ったのか、むせる。 「ぅわっ! きたな!」 「ゲホ! か、春日部さんがグェホッ! 急に変なこと言うからでしょうが! ゲフ!」 「だって本当のことだよ」  咲は肘を立て、斑目を見つめる。 「そら最初はいかにもオタク、って感じで嫌だったけど」 「こうもハッキリ言ってくれると逆に清々しいです」 「今はちゃんと仕事もしてるし、就活してる時は見直してたよ」 「そりゃやらないといけないデショ」 「そうだけど。昔のあんただったら私こうやって喋んないもん」 「変わってないと思うケドな…」 「自分じゃ分からないもんだよ」 「う~…ん」  すると咲は満面の笑みでこう言った。 「今の斑目、好きだよ」  頭が真っ白になる斑目。 「え? いや、好きって…」 「成長してる斑目は好きだよ。昔の斑目は嫌い」 「HAHAHA」  今までの人生で異性から「好き」と言われたことがなかった斑目の頭は混乱しっ放しだった。 (好き!? 春日部さんが? 俺を!? いや、好きと言ってもlikeの方だろう。そりゃloveだったら嬉しいけどありえないしなによりかすかべさんにはこうさかがいるしああもうそうやめろおれ) 「何やってんのあんた」 「ハッ! いや、何でもないデスヨ! HAHAHAHA!」  その後、斑目にとって落ち着かない時間が過ぎていった。  時間は流れ、斑目は腕時計を見る。もうそろそろ、昼休みが終わる時間だ。 「か、会社戻ろうかな。今日は結局みんな来なかったな」  言ってゴミを持ち、斑目は立ち上がる。 「ああ、じゃあ私も戻るかな」  咲も立ち上がり、ドアへ向かう。  と。 「きゃっ!」  足がもつれたのか、咲は転びそうになる。 「春日部さん!」  とっさに、咲を支える斑目。 「あ…」 「…あ」  咲と密着してることに気付き、慌てる斑目。 「ご、ごめん! いや、決してやらしいことは考えてないというか、その!」 「い…いや、大丈夫」  咲は斑目を見上げる。 (うわ…! ちょ、上目遣いとか卑怯ですよ!) 「斑目…」 「はいぃ!?」 「もう少し、このままで…」 「あー、腰が痛い…」  荻上は部室で原稿を描いていた。今回は咲×斑の純愛ラブストーリーだ。 「描いてるこっちが恥ずかしいなぁ…」  少し顔を赤くしながら、伸びをする。 「これはいいラブストーリーですね」 「ひゃあ!?」  いつの間にか、背後に斑目と咲が立っていた。 「い、いつから…」 「さっきからだけど…荻上さん、原稿描いてると周りが見えなくなるのかな?」 「いや、あの…」  斑目はニヤニヤしながら、妄想に入る。 (そうか…こういう展開もアリっちゃあアリだな…そうだ。俺にもまだチャンスが!) 「斑目」  斑目の肩に手を置く咲。斑目がにやけた顔で振り返ると、咲は満面の笑みで口を開いた。 「ねーよ」  完

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