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*ラジヲのお時間 【投稿日 2006/03/27】 **[[カテゴリー-現視研の日常>http://www7.atwiki.jp/genshikenss/pages/49.html]] ~BGM・『神無月曜湖のげんしけんラジヲ!』テーマソング~ ~FO~ 「どうも~、いつ誰が聞いてるか分からないげんしけんのネットラジオをお聞きの方、  こんばんは~、こんにちは~、おはようございます~。  今日も私、神無月曜湖が皆様に楽しい時間をお届けいたします!」 ~BGM・完全にFO~ 「しとしとじめじめして嫌な日が続きますが、皆さんはいかがお過ごしですか?  私なんかはコスプレの衣装がかびたりしないか心配で、  梟さん所に乾燥剤置いてきちゃいまいした。なんといっても、湿気が一番の大敵ですしね!  お百姓さんたちは雨がないと困るから、あまり天気が悪いとか言ってはいけないようですけど、  私としてはやっぱり晴れの方がいいと思うんですよ~。  コミフェスも晴れじゃないと大変ですし!  日本に帰ってきて一年目の冬コミ三日目、雨になっちゃって大変でした~。  荷物も多かったですし、色々と・・・ねえ?  サークルの先輩も、滑って転んで骨折しましたし。  ・・・まあ、ちょっとそれは雨のせいだけとも言い切れませんけど・・・。  運悪すぎ?みたいな。」 ~笑い声が響く 小さく『うるせ~』という声~ 「そうそう、コミフェス、といえば、今年の夏コミ、衣装決めました!  特に気合入ってるのは、三日目にやる最近再び注目されたあれですよ!あれ!  分からない人も、分かった人も、コミフェスでお会いしましょう!  やっぱりコミフェスのような大きな場所は、色々な人と交流できて楽しいです!  コスプレする人もしない人も、一緒に楽しくお話できたらな~、と思います。  この三年ばかりでお友達もとても増えましたし。」 ~何かを探す音~ 「さてさて、お便りの紹介です!  えーと、RN「ういろー」さんからのお手紙です。いつもありがとうございます~。  あ、初めての方に一応説明を。  お手紙、といってもメールです。元々それでしか応募してません。  『いつも楽しく聞かせていただいております。曜湖さん。   前回の放送時に言われていた『サークルの新入会0』の事ですが、   非常に可愛そうでなりません。事故があったとはいえ、悔しい思いをしてるでしょう。   しかし、今後入部希望などもいる事と思います。   実際私がサークルの会長をしている時はそういうこともままありました。   なので、今後に期待していただくといいかと思います。   元気のない曜湖さんだと、とても聞いていられないので・・・。   それでは、次回も楽しみにしています。ういろーでした。』  ういろーさん、ありがとうございます!  ういろーさんは最初の放送から聞いていただいているリスナーなのですが、  いつも言葉が優しくて私、とても癒されています。  そうですか~、途中入部ですか~。  私も九月からだった事を忘れていました。そういう人が、今後来ないとは限りませんものね。  よし、少しやる気出てきたぞ~、頑張ります!  ういろーさん、またお手紙待ってますね! ~『くじびきアンバランス』・CI~ 「さて、ここで音楽です。ちょっと懐かしい感じで、行こうかなあ、と。  くじびきアンバランスの主題歌で、『くじびきアンバランス』」 ~『くじびきアンバランス』~ ~『くじびきアンバランス』間奏・FO~ 「今日、なんでこれをかけたかといいますと、ちょっと理由があるんですねえ~。」 ~ガタガタいう音・言い争う声が聞こえる~ 「あ、ミキサーの田中さん、無理っぽいですか?え?  プロデューサーのベンジャミンさんが?あ、そうなんですか。  あ、入ってきた。」 ~ドタドタいう足音 椅子にドスンと座る音~ 「今日は、我がサークルの作家さん、於木野鳴雪さんに来て頂きました~。」 ~拍手の音~ 「あのですね、於木野さんは夏コミで本を出すそうで、今日はその辺りのお話でも、と。  そのジャンルがくじアンだったもので、今日はくじアンの音楽を流してみました~。  於木野さん、一言お願いします~。」 ~キュキュキュ とマジックで書く音~ 「え、出るとはいったが話すとは言ってない?  ・・・あらぁ~、そういう態度に出るんですねぇ~。そうですか、そうですか。  あら、笑みなんて浮かべて・・・。それで勝ったとお思いですか?  フフフ・・・。あることない事いっちゃてもイインデスヨ?」 ~ガタッ と椅子から立ち上がる音~ 「なら自分の言葉でお話くださいね~。」 「ひ、卑怯ですよ!」 「どっちが卑怯だか・・・。」 「う・・・。こ、こんにちは於木野鳴雪です、は、始めまして・・・。」 「そう、それでいいんですよ!全く世話かかせて・・・。ねえ、笹原さん。  あら、プロデューサー何書いて・・・、あはははは!」 「え・・・、『於木野さん、よく出来ました。花丸。』・・・。馬鹿にしてるんですかー!」 ~ヒィ~ ヒィ~ と引き笑いの音 ガラスを叩く音~ 「はあ、はあ。ま、まあ、それはともかく。於木野さんの話はCMの後で。お楽しみに!」 ~ジングル・『神無月曜湖のげんしけんラジヲ!』~ ~CM~ 「生き残る事は出来るか?」 「宇宙世紀の戦場を行きぬく一つの部隊」 「壊される世界、生まれる思い」 「引き裂かれた二人に未来はあるのか?」 「機動戦士ガンガル第801小隊」 「OVA第7巻、7月1日発売!」 ~ジングル・『神無月曜湖のげんしけんラジヲ!』~ 「・・・やー、CMの、観ました?」 「まあ、一応・・・。」 「今後の展開が気になるところですねー。」 「・・・ですね、特に引き裂かれた二人がどうなるのか、  ちゃんと収拾をつける気があるのか、監督にちゃんと聞いてみたいところです。」 「あー、そういえばインタビューで「まかせとけ~」って泥酔状態で答えてたそうですけど。」 「・・・心配極まり無いですね。」 「まー、期待しないで待ってますかー。で、ですね。」 「・・・えーと・・・。」 「まあ、くじアンのお話でもしながら今回の本について。」 「一応、女性向けの麦×千尋本です。」 「くじアンには思い入れでも?前はハレガンで出すって言ってたじゃないですか。」 「・・・最初げんしけんで作った本がくじアンだったじゃないですか。  あの時に書いた事と、原作が結構気に入ってた事もありました。  あと、縁起かつぎも・・・、あるかもしれません。」 「なるほど。げんしけんとくじアンは切っても切れない関係ですからねえ。」 「そういうもんなんですか?」 「三年前は人気が最盛期でしたし、一昨年にはコスプレ大会で優勝したのも会長のでしたし。」 「ああ、かすか・・・」 ~ドン という大きなガラスを叩く音~ 「・・・その話題には触れない方がいいみたいデスヨ?」 「・・・そうですねえ。そして去年には先ほど出たくじアンの会長本発行でしたね。  とにかくとても関係が深いですよぉ~。」 「多分、そんな雰囲気を少し感じてたかもしれません。」 「原稿の方は?」 「えっと、いままだネームの状態です。」 「ははあ。これから色々と妄想をこねていくんですね・・・。」 「なんかその言い方嫌です!」 「あらあら、だってその通りでしょう?」 「う・・・まあ・・・。」 「では、このラジオをお聞きの方に何か?」 「・・・いや、別に・・・。」 「それじゃ駄目でしょう!全く・・・。ん?  笹原さん、またなんですか?あらあ、これは困りましたねえ。」 「え?・・・『於木野さん、もう少し頑張りましょう。三角。』もうやめてください!」 「ほらほら、プロデューサーがそういってるわけだから。」 「うう・・・。このラジオをお聞きの方で、もし興味を持たれて、かつコミフェスに来られる方。  サークル『雪見庵』によければお越しください・・・。」 「ほら、できるじゃないですか!お、またプロデューサー・・・。」 「だから、やめてくださいって!」 ~ガラスを叩く音。ちょっとした喧騒~ 「ぷぷぷ・・・。今度は『於木野さん、完璧。四重丸。』・・・。おちょくってるとしか思えませんねえ。  なんかプロデューサー、これやってる時だけ人格違うなあ・・・。  さてさて、では再び音楽。同じくくじびきアンバランスから。  EDテーマ、『かがやきサイリューム』」 ~かがやきサイリューム・CI~ ~かがやきサイリューム間奏・FO~ 「くじアン、アニメ見られてました?」 「ええ、まあ一応。でも、あの監督凄かったですね。  なんかサイケというか、妙な路線というか・・・。」 「なんか感性が元々のくじアンとは違かった感じはしましたね。  そのおかげで途中降板ですから。ある意味伝説に残るアニメかもしれませんねえ。」 「ああ、そうかもですね。  ・・・その辺りはプロデューサーやディレクターさんたちの方が盛り上がりそうですね。」 「昔は毎日のように語りまくってましたからねえ。」 「はあ。」 「さてさて、ではこの辺でいったんCMです。」 ~ジングル・『神無月耀湖のげんしけんラジヲ!』~ ~CM~ ~寅さんのテーマ~ 「ワタクシ、ツルペタ属性、前世はヘビの生まれ」 「姓は斑目、名は晴信、人呼んでマムシ72歳と発します」 「ある時は太平洋の潜水艦」 「またあるときは不可思議ワールド」 「マムシの旅はどこまでも続く。」 「時には命を危険にさらし」 「またあるときははかなく恋に破れる」 「今度はどこへ、いくのか、マムシ72歳」 「オタクはつらいよ・DVDBOXディスク15枚組み」 「好評発売中!」 ~ジングル・『神無月曜湖のげんしけんラジヲ!』~ 「CM聞いて思い出しましたが、オタクはつらいよ、  10万ぐらいするらしいですねー、BOX。」 「うわ~・・・。でもマムシ好きなら買いそうですよねえ・・・。」 「そりゃ、買う人がいなければ発売されないでしょうからねえ。」 「単品もあるらしいですね。」 「ですね~。・・・さて、この辺でコーナーです!」 「ああ、あの・・・。」 「今日は於木野さんにもやってもらいますから!」 「ちょ、ちょっと待ってください!も、もう出ます!」 ~椅子から立ち上がる音 歩く音 扉のノブの音~ ~遠くで、『あ、開かない!』の声~ 「いや~、この機会を逃す我々ではありませんよ~。  さあ、観念してお座りなさいな。」 「だってコーナーって・・・。」 「フフフ・・・。『漫画・恥ずかしい台詞を大声で言ってみよう』!!」 「いや~~~~~!!」 「観念しなさい、助けは来ないですよ・・・。」 「笹原さ~ん・・・。」 「無駄無駄、すでに彼は私の手の内ですよ。」 ~小さく聞こえる笑い声~ 「うう・・・。」 「さて、初代パーソナリティ、マムシさんが始めた『ガンガルのセリフを大声で言ってみよう』  から始まってずいぶん経つこのコーナー。前回は「魔方陣くるくる」でしたが・・・。」 「あれ、聞きましたけど、聞いてるほうがはずかしいですよ・・・。」 「今回は、やっぱりくじアンですよ~。」 「って、マジっすか・・・。」 「於木野さんに、ぜひとも!」 「・・・ど、どれですか・・・。」 「会長の、『行かないで!千尋ちゃん!』で!」 「そ、そんな恥ずかしい台詞でも無いじゃないですか・・・。」 「じゃあ、思いっきりシャウトしてください!」 「いや、ちょ、待ってくださいよ!」 「感情こめていうと結構恥ずかしいですよ~、この台詞。」 「うう・・・。」 「さあ、さあ!時間が終わっちゃいますよ~。」 「・・・い、『行かないで・・・。千尋ちゃん・・・。』」 「ちょっと待ってくださいよ~。それじゃぜんぜん感情こもってませんから~。  それじゃさしもの千尋ちゃんも行っちゃいますって。  実際原作じゃ行っちゃいますけどね~。  まあ、別のでもいいんですよ~。他にもネタはたくさんありますから~。」 「い、いや、うう~・・・。『いかないで!千尋ちゃん!』」 ~むは~ という息を吐く音~ 「いいですね~!私の声じゃちょっと違うかなって思ってたんですよ~!」 「こ、これで満足ですか!」 「はい~、あ、プロデューサー?・・・あら~。」 「え?・・・『正直、萌えた。』・・・本当ですか?」 「あらあら、顔赤くしちゃって。確かに、良かったですね!  さて、げんしけんラジヲでは恥ずかしい台詞を大募集中です!  新しい古いは関係なし!恥ずかしい台詞をどんどん送ってくださいね!  メールは、『ゲンシケンアットマークラジヲドットシーオードットジェイピー』まで!  ここで音楽。於木野さんの大好物・ハレガン主題歌集より。『リライト』」 ~リライト・CI~ ~リライト・FO~ 「ハレガン、やっぱりまだまだいけますか?」 「・・・そうですね。話も大分佳境に入ってきたとは思うんですけど。  まだまだ楽しめます。」 「やっぱり大佐のグループは魅力的ですし、主人公の兄弟もいいですよね~。」 「ええ。それと異国の王子様とその家臣とか、キャラ、いいですよね。」 「そうですね~・・・。え?はいはい、『あの忍者は於木野さんに似てると思うんだけどどうか?』」 「はい?そ、そうですか?」 「ああ~、そういわれればって感じですね~。」 「はあ。」 「ハッ!なるほど、今度そのコスプレをってことで・・・。」 「なんでそうなるんですか!」 「フフフフ・・・。」 ~ガラスを叩く音~ 「ハッ!軽くワープしてましたね~、すいません~。  あ、そろそろお時間ですね。長い間お聞きいただきありがとうございました。  今日のゲストは、於木野鳴雪さん。於木野さん、次回もよろしくお願いしますね~。」 「はい・・・は?じ、次回?」 「あ、聞いてませんでした?次回から『曜湖・鳴雪のげんしけんラジヲ!』に変わるんですよ~!」 「聞いてないですよ!!今回だけっていうから出たのに!」 「ああ~、それはゲストとしては、ってことだと。」 「は、嵌められた!!」 「じゃあ、こうしましょうか~、メールで『於木野鳴雪再登場キボン』が10通以上来たら、出るっていうのは?」 「それって少なくないですか!!?」 「そんなことないですよ~、普段メールなんて一回やって10通来たら多い方なんですから~。」  なんですか、それともそんなに自分に出て欲しい人が多いとでもお思いですか?」 「う・・・じゃあ、それでいいですよ!」 「安心してください、もちろん、偽装工作なんてしませんから。」 「し、しまった・・・。また挑発に乗って・・・。」 「皆さん、メール本気でお待ちしてます。ではでは!  また次回の放送でお会いしましょう!パーソナリティは神無月曜湖と」 「え、あ、於木野鳴雪・・・ってまだパーソナリティじゃないですよ!!」 ~喧騒と共にBGM・CI 喧騒がだんだんとFO~ ~BGM・CO~ オマケ 「いやー、今回の放送、今までとは違ってたね~。」 「お、ヤナ聞いてくれてんの?あれ。」 「まあね、ヘビーリスナーだと思うよ~。」 「お、おい・・・。もしかしてあのメール・・・。」 「な、何の事かな~?」 「あ、怪しい・・・。」 「ま、まあ、それはともかくさ。あの荻上さんが良くあそこまではっちゃけたね~。」 「いやー、笹原の奴がかなりやる事を進めてねー。」 「そうか~、よかったよかった。次回の放送楽しみだな~。」 「そういやお前今何やってんの?」 「ああ、印刷所で事務。」 「印刷所って・・・。」 「同人もやってる、ね。」 「フーン・・・。」 「たまに個人で同人誌出すにはいい環境だよ。」 「お前も楽しそうにやってるんだねぇ・・・。」 「お前は?」 「・・・キカナイデ・・・。」
*ミカンズのテーマ 【投稿日 2006/04/03】 **[[カテゴリー-現視研の日常>http://www7.atwiki.jp/genshikenss/pages/49.html]] 荻上さんから笹原との事を聞いて、翌週の9月末のこと。 斑目は今日も昼休みの部室にやってきた。 中には笹原が一人、座っているだけだった。 「うぃっす。笹原、研修終わったか」 「あ、ちわー。お久しぶりです」 笹原は読んでいた雑誌を置く。 斑目も、適当に腰掛けて弁当をガサガサと取り出した。 「そうだなぁ。先週、荻上さんに会ったけどな」 「ああ、そうらしいですね……っと、そうそう、  上手くいったのお伝えしてなくてスミマセン(苦笑)」 「やー、まぁ、いいって(むぐ)」 弁当を食べ始める斑目を見て、笹原も雑誌を読み始めた。 笹原は一通り読み終わったのを、気になる作品を何度か読み返してるようだ。 それを横目で眺めながら、斑目は無言で弁当を食べ続ける。 「それ、月刊午後の11月号?俺も買って読んだけど」 斑目は弁当ガラをビニール袋に入れながら話し掛けた。 「ん、そーっすね。いやー色々と…斑目さんは最近どれ押しですか?」 「俺は多いなぁ。今月急に<会戦のロヲレラヰ>のパウラ萌えになっちゃったよ」 「斑目さん分かりやすいですよね(苦笑)過去のシーンの入院服ですか?  じゃあ、<つばめのかぞく>の多恵子ちゃんとか」 「たえぽんは前から良いと言っておるだろうが!今月は神レベルの萌えシーンだよな?」 「最近、なんか萌え方向に強化されてきてませんか?午後って硬派なイメージが…」 「もともとゴッタ煮じゃねーの?俺は歓迎だね。指が黒くなるのは変わらんし」 ぱらぱらと午後の11月号をめくる笹原。 「ほんと、両手の親指が…(苦笑)」 そう言いながら、パタンと閉じると、笹原は斑目に午後11月号を手渡す。 受け取った斑目は11月号を開いて、目を落としたまま笹原に話し続ける。 「笹原ラブコメ好きだろ?<現聴研>の最近の展開は、俺は前のが良かったけど…」 「何言ってんですか斑目さん!萩下さん萌えですよ、萌え!」 「急にスイッチ入りやがって(苦笑)。まあこれ、お前ちょっと状況似てたしな」 「うっ(グサリ)」 ちょっとダメージ食らいリアクションをして机に伏せる笹原。 「あー…あと、今月始まった<宇宙のマニ車>どうよ?」 「学園ドタバタラブコメですか~。チベット仏教研究会が舞台とはマニアック過ぎません?  1話目だけでは保留っすね。<ラブ浪漫>と入れ替わりっすかね…」 「あー、お前、好きだったもんな、<ラブ浪漫>……来月終わりかぁ」 「なんか急なような、潮時のような…。ちょっと唐突かなぁ。難しいですね、終わるタイミングって」 「まあ〔みかん〕という素晴らしい隠語を創り出してくれた功績は消えないさ」 「ちょっと!しんみりしてるのに、その話題ですか(苦笑)」 「いや、まあコレ、今回で〔みかん〕しちゃったし!」 「……そうっすね」 「まさかこの絵柄で、ここまで描ききるとはなぁ。ある意味、勇気だぜ?」 「やー………意外でしたね……」 「ギャグ漫画だったのにマジだったなぁ…『痛いつってんだろ!』で  ゴスっと殴るのは、らしい感じで良かったけどな」 「…………そうっすね」 どうも〔みかん〕の話になったとたんに、笹原の顔は赤くなり、 返事がほとんど無くなる。さっきまで饒舌だったのに……。 「……ん?」 斑目も笹原の異変に気づいた。 「おいおい、笹原、そんなにラブ浪漫の展開がショックだったんか?」 そう思って苦笑して話し掛ける斑目だったが、 「いえ、そんなんじゃ無いっすよ(苦笑)」 斑目の目に映った笹原の顔は、落ち込んでいるものでなく、 照れた、ちょっとニヤケたものだった。 その瞬間、斑目はハッと気づいてしまった。 『こ、こいつまさか、もう……??』 「…………そっか、まあ、いいや(苦笑)」 パニックに弱い斑目は、咄嗟にそう言うのが精一杯だった。 そして昼休みの終わりが迫っていた。 立ち上がりながらわざとらしく腕時計を確認すると、 斑目は扉に向かう。 「じゃーまたな。俺は仕事に行くわ」 動揺を隠すようにハイテンションで部室を飛び出すのだった。 「あ、どうも、じゃーまた」 笹原の声を背中に受けて仕事に向かうが、たぶん斑目は、 すぐには仕事にならないのではないだろうか。。。 『くっ、笹原のヤロウ…めでたいんだけど………  早い、早すぎるよカンジさん!』 その背中は哀愁を帯びて、男の魅力を無駄に増すのだった。

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