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*高×笹 【投稿日 2006/03/07】 **[[カテゴリー-現視研の日常>http://www7.atwiki.jp/genshikenss/pages/49.html]] 管理人注:管理用にタイトルは勝手につけさせていただきました。ご容赦。 「あれ? 今日は笹原君1人?」 「うん。荻上さんも大野さんもまだ来てないよ」  高坂が部室に入ると、そこには今日発売されたばかりの少年マガヅンを読んでいる笹原の姿があった。部室には2人だけだ。 「あ、マガヅンだ。僕、まだ読んでないんだよね。くじアン読んだ?」 「いや、まだだよ」  そう言いながら笹原がページを捲ると、お待ちかねのくじアンが始まった。 「くじアン読んだら次、読む?」 「いいよ。2人で一緒に読もう」 「え?」 「駄目かな?」 「あ、いや…いいけど…」 「よかった、早く読もうよ。続きがもう気になるんだ」  2人は、1つのマガヅンを一緒に読み始めた。高坂が読んだのを確認して、ページを捲る笹原。  1冊の雑誌を2人で読んでいるため、2人の距離は肩と肩がくっつくぐらいに近い。というか、くっついている。  しばらくして、2人はくじアンを読み終わった。しかし…。 「こ…高坂君?」  一向に高坂は笹原から離れない。あろうことか、更に距離を縮めてきた。 「…笹原君…いい匂いがするね…」 「こ、高坂君!?」  離れようとする笹原の背中に腕を回し、抱き寄せる高坂。 「こっ…!」 「ふふ、可愛いよ笹原君」 「やめてよ! 俺たち、男同士だろ!?」 「そんなの、関係ないんじゃない?」  微笑むと、高坂は笹原の唇を塞いだ。あまりにも突然の出来事に、目を見開く笹原。  最初は抵抗していた笹原だったが、徐々に力が抜けていくのが分かった。  唇を離すと、つ…と銀の糸が2人を結んだ。 「笹原君……ごめんっ」 「え!? ちょっ…」  笹原を押し倒す高坂。 「もう我慢できないや…」 「こ、高坂君!? 駄目だよ! 荻上さん達が来ちゃうよ!」 「見せ付けてあげようよ」 「ちょっ…待っ…そこは…」 「ふふ…最高に可愛いよ、笹原君…」 「や、やめ……ふぁああぁッ!!」 「ふぅ、続きはどうスっかね」  荻上は1人部室で原稿を描いていた。たまには笹原が「受け」なのもいい。  そこに、咲と大野が現れた。 「ちーす。お、荻上なに描いて…」  原稿を覗き込むと、咲は固まる。しばらくして、ぷるぷると震えだした。 「おっ…お前………なに描いてやがんだああぁぁぁああッ!!!!」 「そうですよ! 荻上さん!」  拳を握りながら大野。 「高坂さんはどうみても『受け』でしょう!?」 「そっちかよ!」 急に目が覚めたので書いてみた。今は反省している。
*G 【投稿日 2006/03/09】 **[[カテゴリー-現視研の日常>http://www7.atwiki.jp/genshikenss/pages/49.html]] 「あ、前も言いましたけど自前っすよ、自前」 衝撃コスプレから半年、またしてもクッチー独りコスプレ大会を目撃してしまった。 夏休み明けのげんしけん部室は、気まずい空気に包まれていた。 しかしあえて空気を読まないクッチーは、むしろ大野にコスプレ語りをしている。 「やー、学祭のコスプレ大会?楽しみでアリマス!」 「私、新宿のショップで買っているんですが、大野会長は田中先輩の手作りで良いですよね」 「ワタクシも下、田中さんに直接頼んでみたいものですにゃ~。ははは」 「着たいもの優先で、どんな系統のが似合うかは二の次なんですが!」 大野は辟易してしまい、返事は返せないがスルーも仕切れずダメージを受けている。 コスプレにポリシーが有るので、やってることの相違には言いたいことは多々ある が、コスプレすること自体は否定できない。学祭でどうクッチーを封じたものか…。 何といったら良いものやら。 「あうぅ……(汗)」 荻上に助けを求める視線を送ってみるが、荻上は冷や汗をかきながら ノートに鉛筆を走らせている。 あえて大野と朽木の方を見ないようにしている。 『う、恨みますよ、荻上さん―――!!』 『無理無理、無理です!!』 心の声はクッチー以外には丸聞こえだが、残念ながらこの場には3人しか居ない。 「荻上さん―――わ、わたし帰りますね!ちょっと用事が!」 現視研でまったり過ごす時間のはずだが、大急ぎで帰っていく大野だった。 残された荻上は、何やら漫画教則本を読みながらノートに向かっている。 朽木は話しかけるネタが何も出てこず手詰まりだ。 『ゲームの選択コマンドが表示されないバグでしょうか!?(汗)』 「…………。」 「お、オギちんは帰らないんですか?」 「…今日は、笹原さんが研修明けで部室に来るって事なので待ってますよ。」 「………あ、そうなんですかァ。なるほど――――」 『そ、それってもう付き合ってるって事ですか?私、情報に乗り遅れですか?疎外感ですか?』 「ワタクシ、ちょっとはばかりに…。」 『居るのも野暮というか、お邪魔かにゃ~。その場に居るのも気まずいですし』 トイレへの逃避行。とりあえずの、逃げの一手を打ってみる朽木だった。 が、鞄を持って出ている。これは帰っているんじゃないのか? 独りきりになった荻上は、慣れたものだという様子で過ごしている。 『朽木先輩と二人きりなんて、さすがにまだキツイしなぁ……』 教則本のページをめくる。 『笹原さん、泊まりで研修だったから会うの久しぶりだなぁ』 そして鉛筆がちびている事に気付き、鉛筆削りを持ってゴミ箱へ移動。 くるくると回すと、ガリガリという音が部室に響く。 『んー、照れくさいというか……どんな顔して会うべか』 ちょっと赤面してくるうちにも、鉛筆は削り終わった。 席に戻ると、何やら新しい構図表現に挑戦し始めた。 笹原のこともすぐに頭から消えて、部室で独りの時間を過ごす。 いつのまにか少し部室が暗くなった気がした。 荻上は立ち上がって、壁のスイッチを押して部屋の照明を灯すと、 何かの気配を感じた。 上の方で何か動いたような……でもただのシミですよね? 天井に楕円形の黒いもの。 『ああ、なんだゴキブリか。霊とかじゃなくて良かった。。。』 荻上は、そのまま席に戻りかける。 「―――!!」 じゃなくって!!奴が居たのだ。 ぐるっと振り返って、見るもおぞましい奴を確認する。 立派に黒く、しっかりと触覚が揺れている。 『う、動いてる、すぐ頭上で!?○△×※□……』 自分が動くとゴキブリも動く気がして、固まってしまう荻上。 その目はぐるぐると渦を巻く。 1分、あるいは5分も静止していただろうか。 荻上の頭の中では会議が開かれて、議論が継続中だった。 A『荷物をまとめて部室から逃げるのよ』 B『荷物をまとめるなんて悠長なことは言ってられない!即刻退避!』 A『笹原さんに電話をして呼ぶのは?』 C『久しぶりで「ゴキブリ退治に至急来て」ってロマンチックさの欠片もない…萎えるわぁ』 B『それより奴を殺さないと、明日から安心して部室が使えないではないか!』 A『じゃあ、スプレー買って来るか、叩く物を作るの?』 B『馬鹿!叩いたら中身が……中身が出るじゃない!それにスプレーは油で本とか汚れるし』 C『私はアイツに、丸めた雑誌ぐらいまで近づけないですよ』 A『……どうしたもんだべか?』 B『攻撃方法を考えるんだ!長いホウキで窓から追い出すんだ!』 「可決!」 小さくつぶやくと、荻上は天井のゴキブリから目を逸らさず、 慎重に窓を開け、隅に立ててあるホウキに手を伸ばす。 ホウキを動かすと、ゴキブリもあらぬ方向へ移動し始める。 「ああっ!」 棚の後ろに逃げられては元も子もない。 「えいっ、えいっ!」 必死でホウキを振るう荻上の勢いにやられたのか、ホウキの毛にゴキブリが絡まる。 いや、しがみついている感じだ。 『今しか無いっ!!』 獣の槍を手にした少年のような鋭い眼差しでホウキを操る荻上。 ホウキの先を窓から出すと、ブンブンと振るう。 ぽろりっ。 「やた、やったっ!」 ゴキブリは見事、落ちていった。 晴れやかな笑顔で溜息をつく荻上だったが。 『なっ、ナニぃぃぃ!!』 天井と、部室の扉に2体のエネミー発見。 「ヒィ…………」 荻上の目に涙の粒が浮かぶ。 しかし涙目のまま、ホウキで特攻を敢行してしまう。 結果は当然、目標ロスト……。 『う、動いたら殺られる!?』 ホウキをを両手で胸に抱えたまま、立ち尽くす荻上だった。 ガチャ。 「ちはー」 ドアの陰から顔を覗かせたのはシャツにネクタイ、スラックス姿の笹原だった。 「さ、笹原さぁ~~~ん………」 首をぎぎぎと入り口に向ける、青い顔の荻上が見えた。 「……?あれ?どうしたの?」 苦笑しつつ普通に部室に入ってくる笹原だったが 「駄目です!今……今、アレが居ます!黒い悪魔が―――!!」 ホウキを抱えたまま、笹原の傍に駆け寄る荻上。 「黒い悪魔?うーん、ひょっとしてゴキブリ出たの(苦笑)?」 上着と鞄を机の上に置くと、笹原は腕組みをした。 「はい……1匹はホウキで出したんですけど、さらに2匹出て……消えました」 「あ、上に……!」 机の上に有った先月のエロゲ誌を丸めると右手に構える笹原。 「だっ駄目ですよ!中身が出るじゃないですかっ!」 「えーーー(苦笑)それじゃどうするの?」 「さっきはホウキで窓から出しました」 「じゃあホウキ貸して(苦笑)」 手を伸ばす笹原。荻上の手の上を握ってしまう。 「あっ」 少し赤くなる二人。荻上は視線を逸らして照れている。 ベタベタバカップルへの道は遠い。 気を取り直してホウキを構える笹原。 「無残殺虫ホイホさんでも有ればなぁ」 などとマイナーな殺虫メカのネタを呟く。 もっとも、春にクッチーがコスプレしていたのも、そのライバル であるコンバッツさんなのだが。 とりあえず、天井に居るターゲットに向かってホウキを伸ばす笹原と 不安げに両手を胸の前に組み、それを見守る荻上。 その時、不意にゴキブリが飛んだ! 荻上の方に向かって一直線――――。 「きゃーーーーーーーっ!!!」 「荻上さんッッ!」 普段はそう声も高くないが、叫び声は甲高い荻上の悲鳴が サークル棟にこだまする。 荻上が目を覚ますと、床の上で笹原に抱き抱えられていた。 『うわーーー大胆……でねくて!』 「あ、あの、笹原さん?」 「…だ、大丈夫?窓から落ちそうだったから」 「ありがとうございます。アレは、奴はどうなりました?」 「うん、窓から飛んで出て行ったのが見えたよ」 「ホントですか?……よかった」 「やー、でもあと1ぴ――――」 ガチャり。 「大丈夫でありますか!?」 何故か近くに居たらしき朽木が、部室に入ってきた。 「――――やや!?こっ、これは失礼しました……」 「「ちがーーーう!!」」 笹原と荻上はハモって否定すると、大急ぎで立ち上がる。 「ゴキブリが出てね、荻上さんに向かって飛んだから」 笹原はやや必死に説明をしかける。 その説明に耳を傾けつつ、あごに手を構えてポーズを作り、朽木がゆっくりと歩む。 「そうでありマスカ」 ペキッ。 「「「ぺきっ??」」」 3人が朽木の足元に目をやると、靴の端から見える、黒い触角と脚。 顔をあわせて固まる3人だった。 後日、ゴキブリの巣は発見された。 田中が去年の夏にクワガタを買おうとした飼育ケースが ロッカーの上の奥に有り、中のものは時間の経過で ゴキブリの巣に変換されていた。 「やー、自然の驚異だねぇ……」 田中にしては珍しい失敗だ。誤魔化して笑うしかない。 「あれ以来、ワタクシの二つ名が『一撃殺虫』とか言われますし  荻上さんが何か前より距離を置くんですよ……」 流石に落ち込む朽木。 「すみません!けど、アレを思い出してしまって!」 テーブルの向こうで荻上が叫ぶ。 「お詫びに、学祭用に衣装を朽木君にも1着作るよ」 「それじゃあ無残殺虫ホイホさんのメイドVer.で―――」 「懲りてないのかよ!!」 笹原、斑目、大野のツッコミを受けて、してやったりの朽木だった。

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